ISOの本棚

ISO9001、ISO14001、ISO22000、OHSAS18001、ISO/IEC 27001、ISMS、Pマークなどのマネジメントシステムの書籍からビジネス書などを書評を交えて順次紹介していきたいと考えています

ISO14000入門 [第2版] ―2004年改正対応

ISO 14001規格の「基本」を学ぶ入門書の日本規格協会より発行されている「やさしいシリーズ2」が改訂され、第2版が発行されています。


ISO 14001は、2004に改正されて以降、特に改正とかはありませんが、本書の今回の改訂は、ISO14000シリーズの規格を扱うTC207委員会で新たに取り組んでいる関連分野の情報などが追加・更新されたものとなっています。


これからISO 14001に取り組む人が最初に読むような位置づけの本として、或いは、既にISO 14001の知識を備えている人が、改めてその知識を整理してみる際の参考書として良く読まれてきたお薦めの一冊です。


<<ポイント>>


ISO 14001 及び ISO 14000ファミリーの基本を学ぶ入門書。


本書では、


最初にISO 14001を良く理解するための


『「ISO 14001認証取得」や「ISO 14000 認証取得」とは何のことでしょうか?』


といった22のQ&Aによる解説からはじまり、


ISO 14000 ファミリーの誕生の経緯・構成・概要及び規格開発体制と新規規格開発の状況、


ISO 14001規格の構成、概要、要求事項の解説、審査登録制度、


ISO14001に基づく環境マネジメントシステムの企業や団体への導入の準備から活用までのポイントなどを


親しみやすいイラストなどの図解を交えて丁寧に解説しています。


本書:「ISO14000入門 [第2版] ―2004年改正対応 」です。


本書は、日本規格協会の編集にて、2010年1月に日本規格協会より同社の「やさしいシリーズ2」として発行されています。



<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれています。


ISO 14001の「基本」を学ぶ!

規格開発体制や新規開発案件等の情報を追加・更新し、

ISO14001及びISO140000ファミリーについての

基本知識をやさしく解説。


本書は、4章から構成され、巻末には、以下の参考資料が添付されています。


  • 参考1 地球環境を守る
  • 参考2 ISO 14000 ファミリー規格一覧
  • 参考3 各国の審査登録件数
  • 参考4 主なISO 14001 認定機関一覧
  • 参考5 国内のISO 14001 審査登録機関一覧
  • 参考6 ISO 14000 ファミリーの参考となるウェブサイト一覧

最初の22問のQ&Aでは、「ISO 14001認証取得」の意味の確認からはじまり、ISO 14001規格の概要と誕生の経緯、ISO 14001の活動とはどのようなものか、ISO14001の認証を取得するメリット、ISO9001との違い、ISO 14001 の今後の動向といった内容を取り上げ解説しています。


以降の章では、上記のQ&Aの内容を深化させた解説となっています。


そして、『ISO 14000 ファミリー』に照準を当てた解説として、


標準の目的、ISOとはどのような組織か、ISO規格とJISとの整合、法律との違い、といった解説にはじまり、


ISO1400ファミリーがどのように誕生したかの背景と経緯、


ISO14000ファミリー(環境マネジメントシステム、環境監査、環境ラベル、環境パフォーマンス評価、ライフサイクルアセスメント、温室効果ガス、用語及び定義、その他)の構成とISOのTC207での活動の状況、


ISO14000ファミリーの概要、


SC1、SC2、SC3、SC4、SC5、TCG、SC7、その他の作業グループ(WG3、WG4、WG7、WG8)の活動の状況を解説しています。


また『ISO 14001規格』について、


国際規格(IS)の一般的な構成にはじまり、


ISO 14001規格の構成と概要


ISO 14001規格の内容について、特に4.2項から枠囲みでJIS規格の要求事項内容を掲載し、要求事項についての何が要求されているのか、また実施すべき事項や審査への対応例といった内容を解説しています。


さらに『企業や団体のISO14001への対応』について、


環境マネジメントシステムの導入の前にとして、EMSの導入のメリット、認証取得に向けての事前の準備から、PDCAの運用、ISO14000ファミリー規格のISO14004,14005、14031、14063の利用、合同審査/複合審査、EMSの維持、更新などについて解説しています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書では、ISO 140001規格の基本知識から、ISO14000ファミリー規格の概要とTC207での規格開発状況などISO14000に関わる基礎的な知識を学ぶことができます。


<<まとめ>>


本書は、ISO14001及びISO140000ファミリーについての基本知識を学ぶ定番書の(とくにISO1400ファミリー規格の開発体制や新規開発案件等の情報を追加・更新した)第2版で、ISO14001の基本を押さえておきたい人やはじめてISO14001を学ぶ人にお薦めの一冊です


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 ISO 14001 を知るための22のQ&A
Q1「ISO 14001認証取得」や「ISO 14000 認証取得」とは何のことでしょうか?
Q2 認証とは何のことでしょうか?
Q3 ISO 14001 は何について規定している規格のことでしょうか?
Q4 なぜJISではなくてISOなのでしょうか?
Q5 「ISO 14001 認証取得」は何の役に立つのでしょうか?
(略)
Q20 「ISO 14001 の認証を取得しました」などとうたっている企業が多いのですが,認証取得だけでパフォーマンスは向上されていないのではありませんか?
Q21 ISO 9001 とは何が違うのでしょうか?
Q22 ISO 14001 の今後の動向は?
第2章 ISO 14000 ファミリーって何だろう
2.1 標準とは
2.2 ISO 14000 ファミリーの誕生
2.3 ISO 14000 ファミリーの構成
2.4 ISO 14000 ファミリーの概要及び作業状況
2.5 わが国の対応
第3章 ISO 14001ってどんな規格だろう
3.1 規格の一般的な構成
3.2 ISO 14001 の規格構成と概要
3.3 規格の内容
3.4 審査登録制度
第4章 企業や団体はどう対応したらよいのか
4.1 環境マネジメントシステムを導入する前に
4.2 上手な導入のために


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ザ・クリスタルボール

本書のタイトルとなっているクリスタルボールは、占い師が使う水晶の玉に由来する。


辞書によれば、


crystal-ball:a clear glass ball used by people who claim they can predict what will happen in the future by looking into it:

(それをのぞき込んで未来に起こることが分かるとする人々(占い師)が用いる透明なガラスのボール)


未来を確実に知ることができるこんなクリスタルボールがあれば、何ごともうまくいくだろうが、実際にはそうはいかない。


TOC(Theory of Constraints:制約の理論)のエリヤフ・ゴールドラット(Eliyahu M. Goldratt)氏の今回のテーマが「在庫を大幅に減らしながら、利益を上げる」ということを説く、小売業についてのビジネス小説。


ベッドシーツ、羽毛布団、テーブルクロス、エプロン、キッチンタオル、カーテン、カーペットといった類のテキスタイル商品を扱う「ハンナズショップ」というチェーン店のボカラトン店が舞台で、売上げ不振に悩む店長が主人公になっています。


この小説では、


水晶玉(クリスタルボール)は、


  • 売れ残るリスクを抱えても在庫を持つべきか、
  • それとも売上が落ちるリスクがあっても在庫を減らすべきか

という二律背反的なジレンマの問題について、客が何を買うのか、どんな商品を用意しておいたらよいのかを教えてくれる魔法の象徴として本書の小説の冒頭に登場しています。


<<ポイント>>


在庫を大幅に減らしながら、利益を上げる」という切り口から、TOC(制約の理論)に基づくサプライチェーンの全体最適への展開を説くビジネス小説。


本書では、


主人公の売上げ不振に悩む店長のポールを巡ってストーリーが展開されていきます。


ついに地域のチェーン10店舗のうち、利益率で8位にまでランクを下げてしまったところから始まります。


そして、ショッピングモールの水道管が破裂し、地下倉庫が水浸しになるという緊急事態が発生します。


20日分の在庫のみを残し、残りは地域倉庫に戻すという苦肉の策をとるという状況でなんとか回転させていかざるを得ないという状況のなか、予期せぬ結果が、売上が増え、地域での利益率トップに


…と物語が展開していきます。


このような偶然に掴んだ成功を分析して確たるビジネス活動にしていくという展開のなかで、一店舗の部分最適化がサプライチェーンの全体最適にといったTOCに基づく、サプライチェーンの全体最適の問題解決のロジックが説かれていきます


本書:「ザ・クリスタルボール」です。


売上げと在庫のジレンマを解決する!」との副題が付いています。


本書は、エリヤフ・ゴールドラット(Eliyahu M. Goldratt)の原著:『Isn't It Obvios』についての岸良裕司氏の監修、ならびに三本木亮氏の翻訳にて、2009年11月にダイヤモンド社より発行されています。



<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれています。


今度のゴールドラットは、読み出したら止まらない!

売れ残るリスクを取るか!?

売り逃すリスクを取るか!?

在庫を大幅に減らしながら、利益を上げる

-----ゴールドラット博士が小売りの常識を覆す!


本書は、以下の6つのパートからなります。


  • 魔法のクリスタルボール
  • 緊急事態発生
  • 予期せぬ知らせ
  • 渦巻く疑念
  • 説得工作
  • 次なる戦略

本書に寄せられている評価を見ると珍しく大きく見方が分かれています。


このように好き嫌いのようなものがハッキリと分かれているのは、本書が個性的でメッセッジ性の大きな内容に仕上がっている証拠とも言えるかと思います。


「在庫を大幅に減らしながら、利益を上げる」という問いに対するTOC理論の展開が興味深い物語を通して主人公の継続的な進化と共に学ぶことができるようになっています。


本書で交わされている会話の一端を紹介します。


モールの地下倉庫においてあった商品在庫のうち、いったいどれだけが、本来、店内においておくべき商品だったのか、逆に、店内に置いてあった商品のうち、いったいどれだけ地下の倉庫に置いておくべき商品だったのかということだ。

「みんなが切りのいい数字にまとめているのに、彼女は、1個単位で細かいオーダーを出している。」
「どうやってオーダーする量を決めたんだ」
「どれだけ在庫が減っているかを数えて、20日分の在庫量から引いただけです。」

「そうだなあ売上は増えたよ、それから、店の中の在庫がずいぶんと減ったから…、実は必要以上に減らしすぎたんだけれどね、そのおかげで、ディスプレーも良くなった。ディスプレーが良くなるだけで、そんなに売上が増えるものなのかな?」
(略)
「店に来るお客さんの数は増えて前と変わらないのに、毎日、売上は20~30%も増えているんだ。」

ポールはコンピュータシステムを使って、彼の店で扱っている全SKU(Stock Keeping Unit:最小管理単位)のうち、1月中にどれだけのSKUに品切れが発生したかを調べてみた。そして、品切れが発生したSKUが2月どれだけ売れたかを調べてみた。その結果、これらのSKUからの売上が、概ね売上高の増加分に一致していることが分かった。

「他の地域倉庫から、在庫を回してもらうわけにはいかないだろうか。地域倉庫は他に9箇所ある。9つも倉庫があれば、君の倉庫で在庫が底をついたSKUでも、他の倉庫の1箇所や2箇所くらい、在庫を多く抱えているところもあると思うし、それほどでもないにしても半端な数の在庫くらい、どこの倉庫にもあると思う。だから、クロスシッピングをして貰えないだろうか。」

「任意に在庫を減らしたりはしない。決めたルールに従ってシステマチックに在庫を調整するんだ。在庫を減らすのは、過度な余剰在庫だけ。そうすれば、みんなの不安も解消することができるんじゃないだろうか。」

取引を交わしてから、キャロラインはもう一つ大切なことに気付いた。取引相手のグプタがとても喜んでいることだった。キャシュフローが改善され、出荷もすこしずつで扱いやすくなったのだから、当然だ。取引を交わして走法が本当に満足することなどそう頻繁にはないことだった。他のサプライヤーはどうだろうか。グプタと同じように協力してくれるだろうか。


<<本書で何が学べるか?>>


トヨタ生産方式のあのJITジャストインタイム)の考え方は、大野耐一氏がスーパーマーケットの在庫管理の考え方から発想したものとのことです。

トヨタも現況では、海外でアクセル部品のリコール問題で苦境にありますが、これを一致して乗り切り、災い転じて福となすにして欲しいものです。

スーパーマーケットの在庫管理の考え方は、以前からあったとしても、それを分かり易く説くことはなかなか大変なこととと思います。


本書は、小説のストーリーを楽しみながら小売業に関わる「在庫を大幅に減らしながら、利益を上げる」といったジレンマ或いは、トリレンマの問題の全体最適を図るというTOC手法の考え方を学ぶことができるお得感のある一冊と思います


<<まとめ>>


TOC手法に関心のある方は勿論、ゼネラリスト的な経営者を目指す人は、本書を読んで見て下さい


なお本書の目次は、以下の内容です。
1. 魔法のクリスタルボール
2. 緊急事態発生
3. 予期せぬ知らせ
4. 渦巻く疑念
5. 説得工作
6. 次なる戦略
エピローグ
解説(岸良裕司)


<<TOC手法に関する本>>


以下のようなゴールドラット氏の著作も含むTOC手法の解説書があります。


ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か


1680円

機械メーカーの工場長である主人公のアレックス・ロゴを中心に繰り広げられる工場の業務改善プロセスを主題にした小説。通常、アメリカでベストセラーとなったビジネス書は、すぐに日本語に翻訳されるものだが
ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス


1680円

自分が実務者なので今作で主題となっている企業経営に関してあまり実感を受ける内容が多くなかったです。
内容は理解できるのですが、実際周囲を見回してそれを生かせる状況を思いつきませんでした。
チェンジ・ザ・ルール!


1680円

ベストセラー『ザ・ゴール』の第3弾。2作目までの主人公、アレックス・ロゴは登場せず、まったく新しいストーリーとなっているが、優れた経済小説を書き続ける著者の手腕は、今回もいかんなく発揮されている
クリティカルチェーン―なぜ、プロジェクトは予定どおりに進まないのか?


1680円

ベストセラー『ザ・ゴール』に続くゴールドラット博士によるシリーズ待望の4作目。テーマはTOCによるプロジェクトマネジメントである。

???本書でも一連の作品と同様に、既存の手法が通じない経

「よかれ」の思い込みが、会社をダメにする―飛躍的成長を実現する全体最適のマネジメント


1680円

よかれを思ってやったことが、何の役にも立たないどころか、悪いことを引き起こす。
・コストを下げようとたくさんつくると、過剰在庫で「あの世行き」
・現場の効率を上げようとすると、
ザ・チョイス―複雑さに惑わされるな!


1680円

ゴールドラット博士は、この本で科学者のような論理的で明晰な思考をするための障害となるものとして以下のようなことを挙げています。
(1)ものごとを複雑に考えすぎる。(複雑な方が凄いと考える)
ザ・キャッシュマシーン


1680円

問題を抱える業務プロセスの中から、原因と結果の因果関係から失敗の原因を探し出してつぎつぎと改善していくTOCの手法が、今度は営業のプロセスもカイゼンします。

 TOCはつまり
エリヤフ・ゴールドラットの「制約理論」がわかる本 ポケット図解 (Shuwasystem Business Guide Book)


630円

制約理論について軽く復習するつもりで購入したが、大変分かりやすい一冊であった。

図が多く体系的に理解できるものである。

小さい本で持ち運びできるので、通
ゴールドラット博士のコストに縛られるな! 利益を最大化するTOC意思決定プロセス


1890円

著者の『ザ・ゴール』シリーズをまとめたような非常に内容の濃い一冊です。

 TOCの考え方を丁寧に解説し、それを実現するためのコンピュータ・システムの設計について考察しておりま
二大博士から経営を学ぶ―デミングの知恵、ゴールドラットの理論


1470円

日本の品質管理の父デミング博士と、TOC(theory of constraints,制約理論)を生み出したゴールドラット博士、二人の理論を元に「組織の継続的改善」のためのステップを示した本です。本書

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信頼性データ解析

最近では、時々は、リコールなどの問題は、発生します(問題が重大化しているのは気になりますが)が、全体的には、自動車、家電製品などの耐久消費財が故障するという機会は少なくなってきています。


これは、それらの製品に使用されている部品等の開発・製造に関わる技術、とりわけ信頼性の作り込みに関する技術が総合的に進歩した成果と思われます。


本書のまえがきでも筆者は述べていますが、


(以下の点は、製品の性質にもよるが、)GPSとインターネットを活用した状態監視技術を活用し、世界中の個別の製品の状態、製品使用状況、製品使用環境、顧客情報に関するデータベースがリアルタイムに利用できるという状況にもなってきている。


上記の市場情報は、「ストレス-故障メカニズム-故障モード」のデータベースと統合して活用することで、さらに強力な信頼性の確認が可能となります。


信頼性に作り込みに関しての基本となる信頼性データの収集と解析方法に照準を当てて解説している書籍を紹介します


本書は、入門者から信頼性に関わる専門家までの広範な読者を想定しています。


<<ポイント>>


信頼性データの収集と解析方法に関する基本的な理論と手法について最新の研究成果を交えて説く解説書。


本書では、


最初に信頼性データ解析の必要性と近年の動向とを概観し、


  • 信頼性データの収集方法とデータベースの活用
  • (非修理系と修理系での)信頼性データのまとめ方
  • 信頼性データ解析のための基礎的な手法
  • ワイブル分布を中心とした確率プロットによるデータ解析
  • 主要信頼性データの基本構造と累積分布関数の推定方法
  • 確率プロットでは困難なデータ解析の推定精度の評価法とその設計手法
  • フィールド寿命データの解析方法
  • 故障物理の基本モデルとそれを用いた信頼性データの解析法

等を取り上げ解説しています。


本書:「信頼性データ解析」です。


本書は、信頼性技術叢書編集委員会の監修、鈴木 和幸氏の編著、ならびに石田 勉氏、 横川 慎二 氏、益田 昭彦氏の共著にて、2009年11月に日科技連出版社より発行されています。



<<本書のエッセンスの一部>>


本書のまえがき、表紙カバーの折り返しで、以下の点を本書の特徴として取り上げています。


  • 信頼性データの質的解析と量的解析の両面を記述
  • 故障メカニズムとそのモデルに基づく信頼性データ解析法を解説
  • 信頼性データの解析のみでなく、収集とそのまとめ方も記述
  • あらゆる打切りを含む寿命データを確率プロットし得る方法を提示
  • ワイブル確率プロットのプログラムの無償提供
  • 使われ方・環境条件などの要因系変数(共変量)を含む信頼性データ解析と実験方法を解説
  • 故障データのみからなる市場データの解析法を解説

本書は、「信頼性データ解析の必要性と近年の動向」と題して、上司と部下との対話形式で信頼性データ解析のニーズからその動向、さらには本書の活用法などを説明している序章にはじまる8つの章から構成されています。


また巻末には、付録として、メジアンランクと平均ランクの解説が、さらに図表として、正規分布表からワイブル型累積ハザード紙まで6図表が添付されています。


本書の主要部分の一端を以下に紹介します。


また本書での質的解析に関して以下の7つの観点が重要と説いています。


  1. 機能への着目
  2. 機能達成メカニズムへの着目
  3. 環境条件(内部・外部ストレス)への着目
  4. 故障メカニズムへの着目
  5. 故障モードへの着目
  6. 影響への着目
  7. 環境影響への着目

信頼性データ解析の方法に留まらず、データ収集とまとめ方について、非修理系と修理系に分けて、代表的尺度とその意味を解説しています。


そして、データ加工について、故障時間データを動作状態図(OS図)とデータ解析図(DA図)で可視化表現する方法を解説しています。


寿命データの取扱については、各種打ち切り見逃しを含む寿命データを有効に確率プロットできるように手順を解説しています。


そして故障データのみによる寿命推定の解析法と保証期間データに関する解析方法を解説しています。


信頼性データ解析の基礎に関して、ワイブル分布指数分布正規分布対数正規分布極地分布二重指数分布)、二項分布ポアソン分布について、分布の特徴、特性値の計算などを解説しています。


また信頼性寿命データの解析の基本となるワイブル確率紙によるグラフィカルな解析法について、EXCELによる確率ブロットを作成する方法を詳しく解説しています


また信頼性試験と寿命データ解析に関して、確率ブロット法では得ることが難しいデータ解析の推定精度を評価する方法とそれを設計する手法、寿命データの実験計画法等を解説しています。


また信頼性データ解析ソフトCARE無料版のダウンロードURLが紹介されています。


そして代表的な故障物理モデルの基本的なモデル(ストレス-強度モデル、反応速度論モデル、累積損傷モデル、比例ハザードモデル)を取り上げ、それを用いた信頼性データの解析法を解説しています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書では、信頼性データの収集と解析方法に関する基本的な理論と手法について最新の研究成果を交えて学ぶことができます。


全くの初心者から信頼性にまつわる専門家までのニーズに対応した構成となっています。

これまでにも信頼性データ解析に関する解説書はありますが、なかでも本書は丁寧に分かり易く書かれていると思います。


<<まとめ>>


信頼性の作り込みの基本となる信頼性データ解析の基礎から応用までを丁寧に解説しており、本書は、信頼性データ解析のお薦めの解説書です。


なお本書の目次は、以下の内容です。
序章 信頼性データ解析の必要性と近年の動向
第1章 信頼性データの集め方とデータベースの活用
第2章 信頼性データのまとめ方
第3章 信頼性データ解析の基礎
第4章 確率プロットによる寿命データの解析
第5章 信頼性データの特徴とその解析
第6章 信頼性試験と寿命データ解析
第7章 フィールド寿命データの解析
第8章 故障物理に基づく信頼性データ解析
付録 メジアンランクと平均ランク
図表 付表A 正規分布表、付表B χ2分布表、付表C パーセントランク表、付図A ソーンダイク・芳賀曲線、付図B ワイブル確率紙、付図C ワイブル型累積ハザード紙


信頼性にまつわる以下の書籍も参考に紹介しておきます。


システムはなぜダウンするのか 知っておきたいシステム障害、信頼性の基礎知識


2520円

システム開発者は機能の作り込みには熱心だけれどもダウンしたときにその影響がどれくらいなのかを予測して開発しているだろうかという疑問がこの本でかなり強くなった。10年問題なく動いているからといって絶対に
FMEA・FTA実施法―信頼性・安全性解析と評価


2940円

ポリテク系の電源のセミナを受講していたら、上の階でFMEAのセミナをしていました。
見たら、この本がで教科書になっていたので購入しました。
FMEAの実施例が、懐中電灯にはじま
国際標準化時代の実践FTA手法―信頼性、保全性、安全性解析と品質保証


3360円

FTAの使い方で、ANDとORの置きなおしにより、ANDが上の方にある図と、ANDが下の方にある等価な図で変換することにより、設計上の課題を考えやすいことを知りました。
なんでも、樹木を作
故障解析技術 (信頼性技術叢書)


2940円

LSI故障解析技術として世界中でもっともよく使われているOBIRCHの
開発者であるNECの二川さんによるLSI故障解析技術の教科書本です。
LSI故障解析技術は、製品開発、製
入門 信頼性工学 - 確率・統計の信頼性への適用


2940円

信頼性に関する現場で利用可能なさまざまな技術を紹介しています。
たとえば、6.4ではFMEAとFTAを紹介しています。
どちらもIECの国際規格になっている技術です。
<>
電子機器設計者が知りたい電子部品の故障原因とその対策


3150円

IC、コンデンサ等の故障、解析方法、信頼性試験、改善方法について、具体的な事例を多く並べて、平易に解説されている。著者の前書き(はじめに)に書かれているように、数式は全くと言っていいほど使われておらず
おはなし信頼性 (おはなし科学・技術シリーズ)


1260円

親しみやすい表現で初心者向き。信頼性工学の概要を知ることができる。
後半急に文章が乱れてきて意味が分からなくなってくるところが難点。
購入を考えている人は最後の方を読み、日本語
信頼性工学のはなし―信頼度99.9999…%をめざして


2100円

専門書の類は、難しいものが多く、門外漢は入り込めないような書籍が多いですが、この書籍はそんな事はありませんでした。
まずは、書籍が語り口で書かれていて、ムダに多くの数式が無く、概念を理解す

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