自分の答えのつくりかた
ベストセラー『世界一やさしい問題解決の授業』の著者:渡辺 健介氏の第2作を紹介します。
本書では、自主的な問題解決力や意思決定力を磨き上げることがテーマになっています。
赤い魚のピンキーの「物語+コラム」という構成で、ピンキーの成長過程とともに段階的にステップアップを図りながら主体的な問題解決の思考力を身につけていくというものです。
筆者の言葉では、『幅広い視野、教養、経験に基づいて築き上げられた自律した考えと価値観』のことを『インディペンデント・マインド(Independent Mind:IDPM』というキーワードに象徴し、IDPMとはどのようなものかを提示し、どのようにすればそこに辿り着けるかを本書で描いたとのこと。
本書の「まえがき」で本書のテーマのIDPMについて筆者は以下のように述べています。
- 「自分の頭で考えろ」
- 「なんでも鵜呑みにするな、疑う人になれ、批判的な思考を持て」
- 「自分の考えを持て、自分の価値観を持て」、
とよく言われるが、これらの言葉は、非常に曖昧で、無責任な表現のように聞こえる。(略)
抽象的でなく、もっと状況が目に浮かぶような、イメージの湧きやすい形でこのような問いに応えられないものだろうか。(略)
IDPMは、年齢や性別、職業を問わず必要なものだ。
IDPMを身につけることで、真実に近づくことができる。自分や家族、チームや学校、そして社会のために、より良い判断を下すことを可能とする。
世間の目や、短期的な変動に振り回されずに、どっしりとブレずに生きていけるようになる。
答えのない社会の中で私たちを導き、新しい何かを仕掛ける勇気を与えてくれる。
IDPMを身につけ、磨いていく旅は、私たちにとって有益であるだけでなく、そのプロセス自体が実に豊かで、心底楽しく、生き甲斐を感じさせてくれる。
微力ながらこの本がそのような旅を始めるきっかけ、楽しむきかっけになればと思う。」
<<ポイント>>
赤い魚の国のピンキーの成長の「物語+コラム」を通じて段階的に主体的な問題解決や意思決定の力を学べる本。
本書では、赤い魚の国のサッカー好きの元気な中学3年生のピンキーが段階的に成長していくストーリーを通じて、IDPMの核となる「考え・行動する」ためのポイントが把握できるというものです。
本書では、3章から成る「物語+コラム」といった展開を通して、「評価軸×評価シート」などを用いて意志決定をしたり、「ピラミッド・ストラクチャー」などを活用して考え抜く力をつけたりといった中からIPDMを身につけ磨いていくという流れとなっています。
本書:「自分の答えのつくりかた」です。
「INDEPENDENT MIND」との副題が付いています。
本書は、著者:渡辺 健介 氏にて、2009年5月にダイヤモンド社より発行されています。
初心者でも大丈夫!
分かりやすいノウハウがいっぱいの本です。
自分の力で答えを導く方法がわかりました
読みやすい!<<本書のエッセンスの一部>>
本書の帯には、以下のように書かれています。
世間の常識に流されずに、
考え抜き、行動する力が身につく
論理思考、情報収集、価値判断、決断と実行…
どこで何を考え、どんなツールを使うのか?
一歩踏む出す力、
人生を切り開く力が身につく
本書は、3章から構成されています。
本書には、沢山のイラストが挿入されています。
本書に登場するカラフルで「評価軸×評価シート」、「ピラミッド・ストラクチャー」などのツール類の使い方についての図解での分かり易い解説も親しみやすいものとなっています。
ピンキーのサッカー留学から始まる物語の各章のまとめ的な位置づけで「コラム」欄があり、主人公のピンキーの小学校時代の恩師でみんなの知恵袋である『海亀』が登場し、「物語における学びのポイント、ツールの使い方など、重要なところや補足的な事項等について解説して締めくくる」という展開になっています。
物語で登場したツールや考え方についてこの「コラム」欄でレビューできるという構成になっています。
ざっとした章の構成は、以下のようになっています。
第1章では、「ピンキーのサッカー留学」
との題で、ここでは、ピンキーのサッカー留学を題材に、留学の目的は何か、どうやって必要な情報を収集するか、候補の学校について何を基準に善し悪しを判断すべきかといった日常生活における個人の問題解決を学ぶことがこの章の主題となっています。
「評価軸×評価シート」などを使って課題をクリアーし、結論を導くという展開を通して、個人の意志決定で、自分自身で考え抜くということと、色々の人の意見を集め、さまざまな知識と知恵を生かしてより質の高い判断を下すことが重要と説いています。
第2章では、「新しい環境、新しい自分」
との題で、赤国から緑国に留学したピンキーがカルチャーショックを受けてのスタートとなったが、歴史の先生でピンキーのメンターになる「Mr.B」から「あなただったらどうする」と問われ、「ピラミッド・ストラクチャー」などを教えて貰いながら、自分自身の意思決定の礎となる人間的な土台を作るといったことがこの章の主題になっています。
「ピラミッド・ストラクチャー」の基本的な型、精度を高めるつっこみの方法を学び、自分自身の考え方を深めて行く展開。
人間としてバランスよく「器を大きく」していくためのポイント等が説かれる。
第3章では、「赤い魚たちの移住」
との題で、一回りも二回りたくましくなって、赤い国に帰国することになったピンキーだが、赤い魚たちは、新たな移住先を探す必要に迫られていた。これは個人の意思決定以上に、思いつきで済まされる問題ではなかった。ここで問われているのが、集団での問題解決でこれを学ぶことがこの章の主題。
自分たちが持っている知識や経験だけを頼りにするのはこころもとないとし、その枠を拡げることが課題。さまざまな制約条件のもと、「ピラミッド・ストラクチャー」の質の高さ、最終的な判断の精度が関係するとし、事例、権威の見解、統計、エピソードなどと「ピラミッド・ストラクチャー」とを有効に組み合わせるといった方法論などが説かれています。
<<本書で何が学べるか?>>
本書は、赤い魚の国のピンキーの成長の「物語+コラム」を通じて段階的に主体的な問題解決法や意思決定の力を学べるものです。
幅広い視野、教養、経験に基づいて築き上げられた主体的な考えと価値観の「インディペンデント・マインド(Independent Mind:IDPM)」の確立が本書のゴールとなっています。
<<まとめ>>
本書は、もともとは、中高生をターゲットに「インディペンデント・マインド(Independent Mind:IDPM)」をテーマに考え行動する力を身につけてもらうために書かれた本ですが、世間の常識に流されず、ブレない自分というものを見つめ直したいと考えている人には、年代を問わす読んで頂きたい一冊です。
なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 ピンキーのサッカー留学
第2章 新しい環境、新しい自分
第3章 赤い魚たちの移住
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影響力の武器 実践編
影響力と説得に関して世界で最も多く引用されている専門家のチャルディーニの100万部を売った有名な著作になる『影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか』[初版、第二版](「ISOの本棚」ブログでも紹介)では、人に「イエス」と言わせてしまう以下の6つの原理を活用した影響力と説得のテクニックが取り上げられ、インパクト強く解説されていました。
-
返報性(恩恵を受けたら報いなくてはならないと感じること)
-
コミットメントと一貫性(自分のコミットメントや価値観ち一貫した行動をとろうとすること)
-
社会的証明(他人の行動を指針とすること)
-
好意(好感を持つ相手ほど賛同したくなること)
-
権威(専門家に指示を仰ごうとすること)
- 希少性(手に入りにくいものほど求めたがること)
『影響力の武器』の上記の6つの原理を中心に実社会で活用した50の事例について、ユーモアを交えて描いている心理学書を紹介します。
本書の「はじめに」で筆者は、本書の狙い等に関して以下のように述べています。
「あなたが普段使っているメッセージにほんの少し手を加えるだけで、その説得力を格段に高めることが可能です。
それは、著者やほかの科学者による研究によってさまざまな状況で証明されており、本書ではそれらの研究を紹介しつつ、研究結果の背後にある原理についても論じます。
あなたが誰かの態度や行動に影響を与え、お互いが有益な結果がエ得られるほうへ導く場合、その方法の根底では心理作用が働いています。
その部分について理解を深めることこそ、本書の主なねらいと言えるでしょう。
またあなたの意志決定を左右しかねない、巧妙な、あるいはあからさまな影響力を防ぐ方法も採り上げています。」
<<ポイント>>
人のこころを動かす説得の科学の実践的な解説書。
本書では、人や組織から同意と承諾を得る方法について、社会の場面にあわせて個別具体的に解説しています。
世界の著名な企業の販売戦略、リーダーシップの獲得術、さらには人が人から協力してもらうといった事項をあらゆる角度から分析し、心理学的な実験に裏打ちされた方法論に基づき興味深く紹介しています。
そして本書で説いている科学的に有効な説得戦略を身につければ、誰でも人を説得する能力を高められると説いています。
本書:「影響力の武器 実践編」です。
「「イエス!」を引き出す50の秘訣」との副題が付いています。
本書は、Noah J. Goldstein(ノア J ゴールドシュタイン)、Steve. J. Martin、Robert(スティーブ J マーチン). B. Cialdini(ロバート B チャルディーニ)による原著:「YES!:50 SECRET FROM THE SCIENCE OF PERSUASION」を安藤 清志 氏の監訳、ならびに 高橋 紹子氏の翻訳にて、2009年6月に誠信書房 より発行されています。
使えるノウハウ
何かの参考にはなるだろう<<本書のエッセンスの一部>>
本書の帯には、以下のように書かれています。
人の心を動かす説得の科学
わざと相手に不便を感じさせて説得力を高める方法、
「頭がよすぎる」と損をする?
打撃練習に学ぶ説得のコツとは?
多数の実例を実験をもとに、説得の極意とその活用法を解説。
成功は、失敗談のなかにこそ隠れている。
本書は、本書のメインとなる「1 不便を感じさせて高める説得力」にはじまり、「50 トリメチル・ラボで手に入れる影響力増強薬」に至る50の事例についての節での解説と「二十一世紀における影響力」、「倫理的な影響力」、「影響力の実例」といった50の事例解説を補完する考察文とから構成されています。
巻末には、各節に対応した参考文献・覚え書きが参照されています。
「二十一世紀における影響力」では、インターネットの急激で広範な普及と職場やビジネス上のやりとりが自分とは違う文化習慣を持つ人との出会いの機会が増えたといった2つの事象から説得の科学がどのような影響を受けているかといった点について具体的な事例を取り上げて考察しています。
「倫理的な影響力」では、本書で解説している説得力の科学の倫理的に正しい使い方について強調しています。
「影響力の実例」では、倫理的な考察のもと説得の科学を習得するのに役立てることができた人たちの事例の一端が紹介されています。
本書で、興味深く感じた一端を紹介します。
不便を感じさせて高める説得力
テレビショッピング業界で成功を収めたコリーン・スショットという女性が行って成功を収めた方法は、テレビショッピングのお決まりの台詞を3箇所変えたところ購買者が殺到したというもの。
その3箇所の変更とは、「オペレータがお待ちしています。いますぐお電話下さい」という台詞を「オペレータにつながらない場合は、恐れ入りますが、繰り返しお電話して下さい」に変更したもの。(略)
変更した方の台詞を聞いた視聴者は、ほかの人たちが電話をしてる姿を思い描いてそれに従った。
…「つまり電話がつながらないということは、ほかにも私みたいにテレビを見て電話している人がいるのだと考えたわけです。
社会的証明の原理とは、人は誰でも自分でどうしたらよいか分からないときには、周りに目を向けて他人の行動を手本にするという法則。…の例。
選択肢が多すぎると買う気が失せる大手消費財メーカーのなかにも近年品揃えを減らしたところが多くあり、なかには顧客が選択肢の多さに拒否反応を示したことがきっかけになったケースもあります。
例えば、プロクター・アンド・ギャンブルは洗濯洗剤から処方薬まで幅広い商品を揃えていますが、26種類あった売れ筋のシャンプー「ヘッド・アンド・ショルダーズ」をたったの15種類に減らしたとたん、あっという間に10%以上も売上が伸びました。
特典のありがたみが薄れるときある一連の商品の販売促進のために、通常は別個に売られている商品やサービスを無料で提供するというやり方は、マイナスの効果を生む可能性があるということです。
ラグビールは、特典やサービスの提供が逆効果になることを防ぐ策として、顧客にその特典の実際の価格を知らせる方法を挙げています。(略)
要するに「無料」というのは、数字で表せばゼロですから、自社製品の価値を顧客に伝えるのにふさわしくありません。
あなたの提案を文句なく価値あるものにするためには、顧客に実際の価格を知らせる必要があります。
バットリングと知覚コントラストの関係
野球の試合では、打者がウオーミングアップの素振りの前に、バットにリング状のウエイトを取り付ける場面をよく見かけます。選手によると重たいバットで繰り返しスイングをしておくと、ウエイトなしのバットが軽く感じられるとのことです。(略)
どのような場合でもパターンは同じで、最初の経験が、次の経験に対する知覚を決定する。(略)
あなたの会社が販売している一連の商品のうちの一つが見込み客にぴったり合いそうな場合、その商品のメリットを詳しく説明する前に、必ず別の商品について手短に説明すべき。
最良の教材は過去の失敗例トレーニングというのは、要は他者に影響を与えること。(略)
多くの企業はふつうトレーニングに重点をプラス面、つまりどうやって優れた意志決定を行うかのみに置いていますが、過去にどのようなミスが起きたのか、どうすればそうしたミスを避けられたのか(そして避けられるのか)にトレーニングの重点を置くべきです。
具体的に言うと、間違いに関する事例研究、ビデオ、説明図、個人の証言などを検討してから、そうしたケースや類似の状況ではそのような行動が適切であったのかを話し合う必要があります。
など興味深く説得の科学の方法が説かれています。
『影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか』の著者のチャルディーニが本書では、第三著者になり、チャルディーニの弟子がメインで書かれたとのことですが、影響力の武器からより具体的で実践的に進化した内容になっています。
<<本書で何が学べるか?>>
本書では、影響力の武器の説得の6つの原則を軸に多数の実例と実験を紹介しながら人のこころを動かす説得の科学と、その極意、活用法を解説しています。
<<まとめ>>
本書には、ビジネス、コミュニケーションに用いると強力な説得の極意と活用法が説かれています。
セールスに関わる立場の人だけでなく、本書の方法を悪用されないためにも多くの人に読んで頂きたい一冊です。
なお本書の主要目次は、以下の内容です。
1 不便を感じさせて高める説得力
2 バンドワゴン効果をパワーアップ
3 社会的証明の思わぬ落とし穴
4 「平均値の磁石効果」を防ぐには?
5 選択肢が多すぎると買う気が失せる
6 特典のありがたみが薄れるとき
7 上位商品の発売によって従来品が売れ出す不思議
8 恐怖を呼び起こす説得の微妙な効果
9 チェスに学ぶ、うまい一手
10 影響力をしっかり貼り付けるオフィス用品
11 ミントキャンディーの置き場所再考
12 与えることが人を動かす
13 感謝の気持ちを蘇らせる一言
14 千里の道も一歩から
15 ラベリング・テクニックの上手な使い方
16 簡単な質問が相手の協力を引き出す
17 人を目標に結びつける積極的コミットメント
18 一貫性をもって一貫性を制す
19 フランクリンから学ぶ説得のコツ
20 小さなお願いが引き出す大きな成果
21 安くする?高くする?オークションの売り出し価格
22 さりげなく能力を際立たせる
23 優れたリーダーの力を最大限発揮させるには
24 機長症候群の教訓
25 集団思考の落とし穴
26 悪魔の代弁者の効用
27 最良の教材は過去の失敗例
28 短所を長所に変える最善策
29 弱点も見せ方次第
30 過ちを認めて防止に全力投球
31 システム障害発生、でも責任者は救われる
32 類似点が導く大きな力
33 名前の響きの意外な効果
34 ウエイターから学ぶ説得術
35 人の気持ちを変える本物の笑顔
36 日付間違いのマグカップが完売した理由
37 損失回避と希少性の原理から得られる教訓
38 説得を後押しする決めの一言
39 想像しやすさが成否を分ける
40 読みやすく簡潔に、が鉄則
41 韻を踏むことで増す影響力
42 バットリングと知覚コントラストの関係
43 一足早いスタートでロイヤルティを勝ち取る
44 クレヨン箱の中にある説得のヒント
45 どこまでも、どこまでも伝わるメッセージ
46 鏡のなかの「望ましい自分」が人を導く
47 交渉ごとに悲しみは御法度
48 注意を鈍らせる感情の高まり
49 明晰な意思決定は睡眠から
50 トリメチル・ラボで手に入れる影響力増強薬
二十一世紀における影響力
倫理的な影響力
影響力の実例
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情報調査力のプロフェッショナル
何かを調べるのに、インターネット上で検索エンジンを活用し、キーワード検索を通して簡単に膨大な量の情報を得ることができる時代だが、ネット検索を単純に繰り返しても必ずしもビジネスに本当に必要な情報に辿り着けるというものではない。
世界有数のコンサルティング会社で培った情報の仕事術のプロの筆者:上野 佳恵 氏が「調べるスキルの引き出しを増やすには」と題した本書の「はじめに」で「調べること」に関して以下のように述べています。
「調べる」ことには仕組みがあります。やみくもに多くの情報を得ればよいというものでもありません。
効率よく、的を得た調べごとをし、そこで得た情報を自分自身の知識や知恵にしてこそ、ビジネスに活用することのできる「調べる力」になります。
そうして、こうした仕組みをさまざまな形で活用することが、私たち「情報のプロフェッショナル」の仕事を支える生命線でもあります。
ビジネス・リサーチが難しいのは、自発的でなく、必要に迫られて調べるというように、自分に掛かってくるプレッシャーがきつくなるためで、調べることの構造を理解し、基本的なスキルを習得できれば、ビジネス・リサーチならではの達成感等の楽しみにも繋がってくると本書のなかで説いています。
そして、調べることの構造を理解するとは、以下の「調べるサイクル」の流れをしっかりと押さえておくことが大切と説いています。
-
知識ギャップの認識
-
自分の情報源リストとのすり合わせ
-
情報の獲得
-
検証・判断
-
伝達
- 自分の情報源リストの整備
<<ポイント>>
情報のプロフェッショナル・リサーチャーが説く、自らも実践している「調べる力」の鍛え方。
ビジネスの質を高める「調べる力」をどのように鍛えたらよいかを説いています。
また調べる仕組みや具体的なリサーチ法などを、事例を交えて分かり易く解説しています。
本書:「情報調査力のプロフェッショナル」です。
「ビジネスの質を高める「調べる力」」との副題が付いています。
本書は、著者:上野 佳恵 氏にて、2009年3月にダイヤモンド社より発行されています。
プロサーチャーの体験的情報調査エッセイ
仕事のお作法を骨太に語る1冊
調べる手順をきちんと踏む大切さ<<本書のエッセンスの一部>>
本書の帯には、以下のように書かれています。
世界有数のコンサルティング会社で培った
プロが実践する情報の仕事術
「調べる力」は、鍛えられる
本書は、序章と7つの章から構成されています。
本書では、ビジネス調査について事例を通して解説する展開が挿入されていますが、その会話のやりとりがハッチングで強調したり、図表でまとめたり等と分かり易く構成されています。
章を追って簡単に概要を紹介します。
「プロフェッショナル・リサーチャーの作法」と題した序章からはじまります。
ここでは、「調べること」は誰でも可能だが、それを生業とする人々が存在する。
両者の調べる力はどこが違うのだろうかと提起しています。
ビジネスは問題思考で動くこと。本質的な問題を探る上で、客観的市場データに基づく分析・判断が必要なこと、さらに仮説に基づく解決策を見極める上でも「調べる」ことが重要と説き、
さらに問題解決を跳び箱を飛ぶことにたとえ、調べることが「助走」、分析のためのツールが踏み切り板、分析力は、その人の持つ筋力・跳躍力とし、助走なくして跳び箱を飛ぶことができないように「調べる」スキルは、問題発見、問題解決の重要スキルだがいままでないがしろにされてきているのでないかこれらを総合的にスキルアップしていくことが大切と説いています。
第1章では、「調べる仕組みとは」
と題して、調べる作業に共通する要素について冒頭で紹介した調べる仕組みを分解して、その流れ(6つの手順)を「フレンチレストラン選び」と「ビジネスの新しい取引先調査」といった課題を例に挙げて考察しています。
上記の「調べるサイクル」と基本スキルとの関係について、1.知識ギャップの認識(問題発見力、思考力)、2.自分の情報源リストとのすり合わせ(豊富な知識とそれを活用できる力・整理力)、3.情報の獲得 (コンピュータなどのツール活用力)、4.検証・判断 (分析力、判断力)、5.伝達(コミュニケーション力)、6.自分の情報源リストの整備(判断力、整理力、蓄積力)とし、さらに情報リテラシーとは何かを論じ、「調べる力」の位置づけについて考察しています。
第2章では、「ビジネス情報ニーズの範囲」
と題して、ビジネスの課題は色々と異なっていても、その課題を解決するために個別に調査するテーマを分析精査してみると概ね、「調べる」ことの必要がある事項は、「企業」「人物」、「業界」「消費者」との4つの領域に絞り込めるのではないかと考察しています。
第3章では、「企業と人物について調べる」
と題して、「企業」「人物」をターゲットに調べるのについて「講演者を探す」という演習事例を取り上げ、「調べるサイクル」の流れに基づき、どのような具体的な点に留意してアプローチしていくかをリアルな上司との会話のやりとりを交えて解説しています。
第4章では、「基本のリサーチ 1「企業」「人物」」
と題して、第3章の事例をベースにして「企業」、「人物」を調べる時には、どのような事柄をチェックして進めるべきかを実践的な観点からレビューし、まとめています。
第5章では、「業界について調べる」
と題して、「業界」をターゲットに調べるのについて仮想の「ペット業界を調べる」とのテーマで経営企画部の何人からの社員とさらにコンサルタントがそれぞれの方法で多面的に調査をするという事例から業界の調査方法の方法論と留意すべき観点等を考察しています。
第6章では、「基本のリサーチ 2「業界」「消費者」」
と題して、第5章の事例をベースにして「業界」「消費者」を調べる際の政府統計、…、ヒアリング等の情報源にどのようにアプローチすべきか、さらには消費者動向等をどのように調べるかといったチェックポイントをまとめて解説しています。
第7章では、「情報のプロフェッショナルへの道」
と題して、筆者がビジネスリサーチに関わる情報のプロフェッショナルにどのようにして至ったかについて、筆者の原点、情報提供サービスの仕事の経験、コンサルティング会社での仕事の関わり等から振り返り情報プロフェッショナルの仕事について考察しています。
筆者の「調べるサイクル」の原型がコンサルタントとしてのトレーニングで「1.リサーチには目的と条件がある」、「2.リサーチにはプロセスが必要」、「3.Plan Do See」の3点にあったことなど興味深く考察しています。
本章の終わりでリサーチの仕事について以下のように述べています。
「リサーチの仕事をやってきて感じるのは、お客様の情報ニーズを明確にし、それに的確に応えていくということが、実は一番の肝なのではないかということです。
そう考えると、情報の仕事はコミュニケーションの仕事なのかもしれません。」
確かにこれはその通りだと共感します。
<<本書で何が学べるか?>>
本書では、情報プロフェッショナルの筆者が、ビジネスの質を高める基本の一つである「調べる力」の鍛え方を説いています。
調べる仕組みや具体的なリサーチ法などを、事例を交えて分かり易く説いています。
<<まとめ>>
「調べる力」は、ビジネスパースンの基本スキルの一つです。
若いビジネスパースンには、本書は、基本スキルを高めるために読んで頂きたい一冊です。
なお本書の主要目次は、以下の内容です。
序章 プロフェッショナル・リサーチャーの作法
第1章 調べる仕組みとは
第2章 ビジネス情報ニーズの範囲
第3章 企業と人物について調べる
第4章 基本のリサーチ 1「企業」「人物」
第5章 業界について調べる
第6章 基本のリサーチ 2「業界」「消費者」
第7章 情報のプロフェッショナルへの道
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2009年8月1日入場分より、ロイヤル・スタジオ・パスがさらに豪華に!









