『一倉定の経営心得』より印象深い一節を紹介します。
この言葉:「販売を阻害するもの」という言葉です。
『お客様を忘れた自己本位の考え方を「天動説」という。この「天動説」がとことん販売を阻害する』というものです。
すなわち、
『自己本位の考え方を「天動説」という。この「天動説」がとことん販売を阻害するのである。だから天動説を捨て相手の立場に立って、物を考え行動すると恐ろしく目立つ。… 天動説をとっている会社では、根本的に誤った二つの信念をもっている。それは、「流通業者はわが社に忠誠を誓っている」「消費者はわが社の商品に絶大な支援を惜しまない」というものである。右の二つの誤った信念がいたるところに顔を出し、販売を阻害している姿を、私は、うんざりするほど見せつけられてきているのである。人間というものは、これほどまでに「自己中心」でしか物を考えられない動物なのだろうか、とつくづく思うのである。だからこそ、「相手の立場に立つ」ことは、販売でも素晴らしい威力を発揮するのである。』(一倉定の社長学第3巻 「販売戦略・市場戦略」より)
これは、確かに販売だけでなく経営マネジメントの原理原則であるとも言えると思います。「顧客重視」:「組織は、その顧客に依存しておりそのために現在及び将来の顧客ニーズを理解し、顧客要求事項を満たし、顧客の期待を超えるように努力すること」は、QMSの8原則のもっとも基本となる原則であり、「天動説」を捨てることが組織の経営パフォーマンス改善の出発点でもあると思われます。
なおこの4月でJISQ9000:2000「品質マネジメントシステム−基本及び用語」が改定されます。日本工業標準調査会適合性評価部会第10回管理システム規格専門委員会(書面審議)配付資料が公開されています。こちらでは、またJIS Q 27001,JIS Q 27002も公開されています。 JISQ9000の改定では、JIS Q 19011(品質及び/又は環境マネジメントシステム監査の指針)及びISO 10012(計測マネジメントシステム−測定プロセス及び測定機器の要求事項)で使用されている用語が追加されます。
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- 2006年03月16日
- 経営者等の言葉
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