ISO9001:2000についての統計的手法の観点を重視して書かれた解説書を紹介します。
本書:「事例による統計的方法を活用したISO9001:2000の解釈」です。
James L. Lamprecht による原著の「Interpreting ISO 9001:2000: With Statistical Methodology」についての 今井 義男氏と 山田 秀氏の翻訳により、2003年1月に日本規格協会より発行されています。
本書は、統計的な手法の観点を重視したISO9001:2000規格の要求事項についての詳細な解説書であります。もちろん解説は、全ての要求事項に対するもので、ISO9001:2000規格の8.4項の「データの分析」に限るものではありません。
本書の付録Bにおいて「統計的手法によるプロセス改善の概要」として統計とは?/仮説検定/サンプルサイズについて/統計的解析のタイプ/尺度について(名義尺度/順序尺度/間隔尺度/比尺度)/パラメトリック検定及びノンパラメトリック検定[統計の問題のタイプ/付平均の解析(ある忘れられた手法)]/パラメトリック検定(回帰分析/管理図)/分散分析/統計的解析に対する注意[実験計画法(DoE)]/回帰分析などが取り上げられています。これらは、ISO9001:2000規格の要求事項の8項「測定、分析及び改善」に関わる手法ですが、ISO9001:2000規格の各要求事項の解釈の「コメント」の中で頻繁に有効な事例として活用され、具体的に説明されています。説明の中では、ヨーロッパらしい伝統的な精神と思われる内容も伺われます。
QMSのあるべき姿について今一度、見直してみたいと考えるQMS管理責任者、事務局、経営者などの人達にとって興味深い内容があるかと思われます。
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なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 はじめに
第2章 重要な論点の概要
第3章 ISO 9001:2000規格― 一般要求事項
第4章 品質マネジメントシステム
第5章 経営者の責任
第6章 資源の運用管理
第7章 製品実現
第8章 測定、分析及び改善
第9章 おわりに(事例によりわかりやすく解説!)
付録A 主要な用語の定義(はじめに/定義)
付録B 統計的手法によるプロセス改善の概要
付録C 品質コスト付品質コストのタイプ
付録D ISO 9004:2000パフォーマンス改善の指針
巻末注/統計的解析に関する参考文献
索 引
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- 2006年04月03日
- ISO9001
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