東京都港区の23階建て公営マンションで高校生がエレベーターに挟まれて死亡した事故後、シンドラー社製エレベーターによるトラブルが各地で次々と判明し、エレベータの利用者の間で「うちのマンションは大丈夫なのか!」といった不安が全国的に広がってきています。

基本的には、シンドラー社の苦情対応のマネジメントにまずいところがあり、ユーザーの不安をますます助長させているように思います。

どうも製品安全のPL(製造物責任)が念頭にあってまずい対応になっているように見受けられます。PLは、基本的に世界の各国にあって、『欠陥商品による事故等の損害に対する製造業者等が負うべき賠償責任を定め』ています。

エレベータ関連の業界に限らず、シンドラー社の問題から学ぶべきは、自社内にしっかりと苦情対応のマネジメントシステムを確立しておくことかと思います。

本日は、2004年4月に制定されている苦情対応のマネジメントシステムの国際規格であるISO10002:2004品質マネジメントー顧客満足ー組織における苦情対応のための指針」(これは、2005年6月にJIS Q10002:2005としてJIS化されています。)の解説書を紹介します。

本書:「ISO10002:2004/JIS Q10002:2005 苦情対応のための指針―規格の解説 」です。

本書の著者は、鍋嶋 詢三 氏で2005年10月に日本規格協会より発行されています。

ISO10002:2004/JIS Q10002:2005 苦情対応のための指針―規格の解説
日本規格協会
鍋嶋 詢三(著)
発売日:2005-10
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:84695

この規格の原型ともなった規格にJISZ9920「苦情対応マネジメントシステムの指針」があります。このJISZ9920の序文には、規格策定の目的として以下のことが書かれたありました。

組織が消費者の基本的権利を尊重しながら、苦情を組織全体の責任として真摯に受け止め、問題解決に努める

ISO 10002は、上記の内容も取り込まれて、CS向上苦情リスクへの対応、また、CSRの中の消費者保護の取組みなどについて規定している苦情対応マネジメントシステムについての規格として制定されています。

本書では、旧規格のJISZ9920規格との対比および規定内容ごとにその意図を分り易く解説しています。

また苦情対応の内部監査の目的や実施手順、自己適合宣言の方法や留意事項についても解説しております。

さて、先のエレベータですが、エレベーターの寿命は機器全体として考えた場合は、法定償却耐用年数は17年と定められているようですが、平均25年前後は、使用されることが多いようです。

ただし、その構成部品については、電子部品やワイヤー、軸受などはほぼ寿命が、10年程度とのことで、使い方によっても異なるため基本的にエレベーターには定期的なメンテナンスが必要になっています。

このような性格の製品については、航空機や自動車などで実施されているようなその重要構成部品について、エレベータの開発段階から製造段階、さらにメンテナンスを通して、トレーサビリティ(追跡性)をずっと記録して管理していく『構成管理』あるいは別名『形態管理』(Configuration Management)が必要に思います。このためのガイドラインの国際規格もあります。(ISO10007:2003「Guidelines for configuration management」)

なお本書の目次は、以下の内容です。
I. ISO 10002/JIS Q 10002概要
1. 消費者問題と苦情対応マネジメントシステムの必要性
1.1 今までの消費者問題
1.2 組織内の消費者部門の位置付け
1.3 近年の消費者を取り巻く社会の変化
1.4 行政の変化
1.5 マネジメントシステムの必要性
2. 制定の経過
2.1 制定の発端
2.2 国内の対応
2.3 原案作成作業部会
2.4 翻訳JIS
2.5 規格の名称
2.6 JIS Q 10002の制定
3. 企業の社会的責任(CSR)との関係
3.1 企業の社会的責任(CSR)
3.2 CSRへの国際的な期待感の相違
3.3 ISOでのCSRの状況
4. その他の苦情対応に関連する動き
4.1 日本におけるコンプライアンス経営
4.2 公益通報者保護法
5. JIS Z 9920との差異
5.1 JIS Z 9920とJIS Q 10002の相違点
5.2 JIS Q 10002への移行のポイント
6. 苦情対応プロセスの導入
6.1 まず現状を把握し問題点を抽出する
6.2 不足又は改善が必要な手順を整備する
6.3 導入教育・訓練を実施する
6.4 運用を開始し維持・改善を継続する
II. ISO 10002/JIS Q 10002の逐条解説
序文
0.1 一般
0.2 JIS Q 9001:2000とJIS Q 9004:2000との関係
1. 適用範囲
2. 引用規格
3. 定義
3.1 苦情申出者
3.2 苦情
3.3 顧客
3.4 顧客満足
3.5 顧客サービス
3.6 フィードバック
3.7 利害関係者
3.8 目標
3.9 方針
3.10 プロセス
4. 基本原則
4.1 一般
4.2 公開性
4.3 アクセスの容易性
4.4 応答性
4.5 客観性
4.6 料金
4.7 機密保持
4.8 顧客重視のアプローチ
4.9 説明責任
4.10 継続的改善
5. 苦情対応の枠組み
5.1 コミットメント
5.2 方針
5.3 責任及び権限
6. 計画及び設計
6.1 一般
6.2 目標
6.3 活動
6.4 経営資源
 7. 苦情対応プロセスの実施
7.1 コミュニケーション
7.2 苦情の受理
7.3 苦情の追跡
7.4 苦情の受理通知
7.5 苦情の初期評価
7.6 苦情の調査
7.7 苦情への対応
7.8 決定事項の伝達
7.9 苦情対応の終了
8. 維持及び改善
8.1 情報の収集
8.2 苦情の分析及び評価
8.3 苦情対応プロセスに対する満足度
8.4 苦情プロセスの監視
8.5 苦情プロセスの監査
8.6 苦情対応プロセスのマネジメントレビュー
8.7 継続的改善
III. 継続的改善と内部監査・自己適合宣言
1. 継続的改善の仕組み
1.1 PDCAマネジメントサイクルとは
1.2 JIS Q 10002のPDCAマネジメントサイクル
2. 内部監査の目的
2.1 プロセスの適合性の確認
2.2 プロセスの実施と維持の確認
2.3 見直しのための情報収集
2.4 顧客や利害関係者からの信頼感の向上
3. 内部監査の体制
3.1 内部監査部門の位置付け
3.2 内部監査の外部委託
4. 内部監査員の要件
4.1 内部監査責任者
4.2 内部監査員
5. 内部監査の計画
5.1 内部監査計画策定の準備
5.2 内部監査チェックリストの準備
5.3 内部監査計画書の作成
6. 内部監査の実施手順
6.1 内部監査実施の通知
6.2 内部監査の実施
7. 内部監査の報告
7.1 内部監査報告書
7.2 内部監査報告のタイミング
8. 是正・予防処置
8.1 是正処置と予防処置
8.2 是正・予防処置の検討手順
8.3 是正・予防処置の実施
8.4 是正・予防処置の評価
9. マネジメントレビュー
9.1 マネジメントレビューの目的
9.2 マネジメントレビューの実施方法
10. 自己適合宣言
10.1 自己適合宣言のメリット
10.2 自己適合宣言の条件
10.3 自己適合宣言の方法
10.4 不実の自己適合宣言を行った場合
IV. 内部監査チェックリストの視点
1. トップマネジメントへの質問
2. マネジメントシステム事務局への質問
3. 消費者(顧客)対応部門への質問


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