JISQ15001:2006「個人情報保護マネジメントシステム−要求事項」規格がこの5月に旧版から改正されました。
改訂の背景には、1999年版の前規格と,2005年の5月より施行された『個人情報の保護に関する法律』(平成15年5月30日法律第57号)との若干の不整合等が生じていたため等で、この不整合を解消する方向で改正が行われました。
しかしながら、法律とマネジメントシステムとの本質的な違いがあり、個人情報保護法と対比して、個人情報保護マネジメントシステムには、法律とは、似て非なるまた、新たな異なる事項が取り上げられたりしています。
JISQ15001:2006規格書の後に14頁にわたり追記されている日本規格協会による解説は、ありましたが、なぜ規格では、このように書かれてあるか等のより踏み込んだ詳しい解説が望まれていたと思います。
JISQ15001:2006「個人情報保護マネジメントシステム−要求事項」規格の改正原案作成委員が規格について分かり易く解説している本が発行されましたので紹介します。
本書:「JIS Q 15001:2006 個人情報マネジメントシステム 要求事項の解説」です。
本書は、JISQ15001:2006の改正原案作成委員の面々;すなわち堀部 政男氏監修で、鈴木 正朝氏、新保 史生氏、齊藤 雄一氏、太田 克良氏の著でこの6月末に日本規格協会より発行されています。
契約書や管理帳票のひな形、事例などがあれば、良かったのだが、今回は、兎に角、緊急に出版することを優先して、要求事項の解説に重点化して出版したとのことであります。
本書の帯には、以下のように記載されています。
- 規格、要求事項の正しい理解と活用のために!
- 個人情報取扱事業者、プライバシーマーク付与認定事業者必読!
- JISQ15001新旧対照表、個人情報保護法、施行令など参考資料も充実!
ポイントとなる要求事項の解説の箇所は、
-
JISQ15001:2006規格の要求事項の本文がまず枠で囲んで記載され、
- 次いでその要求事項に関連する法令がある場合には、法令の条項部分が記載されています。
- 次に【趣旨】として規格の要求事項が何を求めているかを解説しています。
- 更に【解説】として
1.個人情報保護法との関係
2.要求事項の解説
が記載されています。
参考資料として、以下の資料が添付されています。
- 個人情報の保護に関する法律
- 個人情報の保護に関する法律施行令
- 個人情報の保護に関する基本方針
- ISO Guide72・JIS Q 15001:2006・JIS Q 15001:1999の対比表
なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 個人情報保護マネジメントシステムと標準化
1.1 概 説
1.2 JIS Q 15001制定の経緯
1.3 個人情報保護法施行以後のJIS Q 15001のあり方
1.4 改正の考え方
1.5 要求事項(取得・利用・提供)の概要
第2章 JIS Q 15001:2006の適用範囲と定義
2.1 本規格の適用範囲
2.2 本規格の定義
第3章 JIS Q 15001:2006の要求事項
3.1 個人情報保護マネジメントシステムの要求事項
3.2 計画(Plan)
3.3 実施及び運用(Do)
3.4 点検・内部監査(Check)
3.5 見直し(Act)
参考文献
参考資料
1. 個人情報の保護に関する法律
2. 個人情報の保護に関する法律施行令
3. 個人情報の保護に関する基本方針
4. ISO Guide 72・JIS Q 15001:2006・JIS Q 15001:1999の対照表
索 引
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- 2006年07月12日
- JISQ 15001:2006 | プライバシーマーク
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