CSR企業の社会的責任Corporate Social Responsibility)についての定義、考え方は、CSRをめぐる世界的な関心の高まりをうけて色々と提示されています。

「組織が人々、地域社会及び社会に恩恵をもたらす形で経済、社会及び環境問題に取り組むためのバランスのとれた方法」(ISO 報告書  仮定義)

「責任ある行動が持続可能な事業の成功につながるという認識を、企業が深め、社会・環境問題を、自発的に、その事業活動及びステークホルダーとの相互関係に取り入れるための概念」(欧州委員会)

「企業が、法律遵守にとどまらず、企業自ら、市民、地域及び社会を利するような形で、経済・環境・社会問題においてバランスのとれたアプローチを行うことにより、事業を成功させること」(経済産業省)


「「社会的責任経営」とは様々なステークホルダーを視野に入れながら、企業と社会の利益を高い次元で調和させ、企業と社会の相乗効果を図る経営のあり方」(経済同友会)

「経済・社会の重要な構成要素となった企業が、自ら確立した経営理念に基づいて、企業を取り巻くステークホルダーとの間の積極的な交流を通じて事業の実施に努め、又その成果の拡大を図ることにより、企業の持続的発展をより確かなものとするとともに、社会の健全な発展に寄与することを規定する概念」(経済産業省  報告書)


このCSRについての分かり易い入門書を紹介します。

本書:「 CSR入門 」です。

本書は、著者が小野 桂之介先生で2004年12月に日本規格協会より発行されています。

同社の「やさしいシリーズ13」になります。

最初に「CSRことはじめ」として、このシリーズに共通のQ&Aが掲載されています。「Q1:そもそもCSRとは何を意味するのですか?」から「Q11:ISOがCSRに関する規格を検討していると聞きました。いずれはISO 9000やISO 14000のような審査登録制度(認証制度)がスタートするのでしょうか?」までのQ&Aを通して、最初にCSRの全体像がつかめるように構成されています。

さらにCSRの定義やこれまでの経緯やISOの動向、企業においてこれからCSRについてどのように取り組むべきかの考え方を提示しています。

さらに最終章において4問のQ&Aが示され、本書をトリガーにして更に勉強するためのガイドなどが示されています。

以上のような構成で「CSR(企業の社会的責任)とは何か」、「 なぜ、今CSRなのか」、「企業においてCSRをどのように捉え、対応していけばよいのか」などが多くのイラストも含む丁寧な説明によって分かり易く理解できるように工夫されています。

CSR入門
日本規格協会
小野 桂之介(著)
発売日:2004-12
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:77977
おすすめ度:4.5
おすすめ度4 学ぶべきは考え方。
おすすめ度4 CSRの基本を平易に解説した本
おすすめ度5 CSRの重要ポイントを押さえた分かりやすい一冊
おすすめ度5 誰にでも理解できる良書
おすすめ度5 誰にでも理解できる良書

なお本書の目次は、以下の内容です。
はじめに
第1章 CSRことはじめ:読者と著者のQ&A
Q1 そもそもCSRとは何を意味するのですか?
Q2 「社会と良好な関係」という場合の「社会」とは、具体的に何を意味するのですか?
Q3 「ステークホルダー」という言葉も新聞その他でよく目にしたり聞いたりしますが、具体的に何を意味する言葉ですか?
Q4 なぜ、いまCSRという特別な言葉まで掲げて議論しなければならないのでしょうか?
Q5 新聞やビジネス誌などを見ていると、CSRのほかにSRとかOSRといったよく似た用語を目にしますが、これらはCSRとどのように違うのですか?
Q6 「サステナビリティ」という言葉も似たような文脈でよく目にしますが、CSRとはどのような関係にあるのでしょうか?
Q7 CSRと関連する記事でSRIという言葉もよく見ます。CSRとの関係も含めて説明してください。
Q8 多少現実論になりますが、CSRに取り組むと、企業としてどんなメリットが期待できるのでしょうか?
Q9 CSRから期待できるメリットは、不祥事の防止だけですか?
Q10 ステークホルダーの間に企業経営者が守るべき優先順位というのはあるのでしょうか?
Q11 ISOがCSRに関する規格を検討していると聞きました。いずれはISO 9000やISO 14000のような審査登録制度(認証制度)がスタートするのでしょうか?
第2章 CSRの沿革と現状
2.1 CSRの定義
2.2 これまでの経緯と現状
2.3 国際機関等が策定した規格・ガイドライン
2.4 ISOの動向
2.5 SRI(社会的責任投資)について
第3章 企業におけるCSRと今後の展望
3.1 CSR的企業理念と行動
3.2 CSR推進に向けた専門部署のあり方
3.3 CSR専門部署の活動内容
3.4 企業の立場から見たCSRの効用
3.5 CSR会計
第4章 これからの企業経営とCSR
4.1 企業が担う責任とCSR
4.2 CSR型企業経営の姿
4.3 企業パーソナリティ
4.4 企業ブランドとCSR
4.5 ベンチャービジネスとCSR
4.6 理想と現実のギャップを埋める努力
4.7 CSRとミッション経営
第5章 CSRの実現に向けて:読了後のQ&A
Q1 CSRを組織に導入する際、特に留意すべきポイントはどのようなことでしょうか?
Q2 私たちの会社でこれからCSRレポートを作ろうとする場合に、何を参考にしたらよいのでしょうか?
Q3 CSR経営を行うためには、やはりCSRの専門部署を設置しなければいけませんか?
Q4 自社でCSRを実践する準備のために、さらに詳しくCSRについて理解を深めたいと思うのですが、どのように勉強していったらよいでしょうか?
参考 CSR関連ウェブサイト一覧

本書でも触れられていましたが、その後のISOの動向ですが、2008年にガイドライン規格(要求事項規格ではありません)のISO26000が発行されることが決定されています

スウェーデンとブラジルがこの規格検討ワーキンググループ「WG SR」の共同議長国に選出されています。 (ISOでは、SRとしております)

なおISOでは、2005年2月からSRに関わるウェブサイトを開設しております最新のSRに関するISOの情報が入手できます

「ISOの本棚」ページのトップへ!


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Comments

こんばんは。
小太郎です。

CSR

難しい言葉だーー!
勉強不足ですね♪

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