秋田にあって、東北をテーマに出版活動を行っている従業員7名の無明舎。

その会社がISO14001の認証取得を決定し、環境管理責任者に任命されたのが27歳の島田真紀子さん。

「理科系の出身で数字に強そう」との理由から任命された著者が、ISO14001の認証取得に至るまでの諸々について日記にしたため赤裸々に語っている本を紹介します。

本書:「小雪の「ISO取得」うるうる日記」です。

本書は、著者:島田 真紀子さんで、2005年5月に無明舎から発行されています。

著者は、カヌーで国体にも出場したキャリアの持ち主で現在は、一児の母。

「小雪」というのは、著者の飼い猫の名前でISOへの取組中に使っていたISO管理者ネームとのこと。

本書の帯には以下のことが書かれてあります。

「ムボー、ムチャ、ムテカツリュー…。

27歳の女性が挑んだ、

涙と笑いの地方出版社

ISO14001取得奮戦記。」

本書の『はじめに』によると

「ISOの担当をやってみないか」

と舎長から言われたのは、平成14年12月半ばだった。

それから平成15年10月に登録証を手にするまでの10ヶ月間、システムの構築作業をしながら、本書の日記を書き続けた。」

本文は、2002年12月16日(月)「特命下る」から2003年10月27日(月)の「P社のTさんから連絡が来て、正式の登録証が届いたとのこと。…」に至る期間のISOと格闘した日々を綴った日記となっています。


また『取得後のこと』として、日記に記載された以降の活動の流れや出来事がまとめられています。

『あとがき』で以下のように記載しています。

大切なのは、「ISOを取得しているかどうか」ではなく、「目標として掲げたことが、商品やサービスにちゃんと生かされているかどうか」なのではないかと思う。そしてそれを、一般のお客さんにしっかりと判断をしてもらうことが、改善につながっていくのだと思う。
 そういう意味で、自分たちのやっていることを広く、あけっぴろげに公開していくことはとても意味のあることではないかと考えている。
出版社という、情報発信を仕事にする無明舎のような会社が率先して情報を発信していくことで、広く深く「ISO」という言葉が社会に浸透していくきっかけになれば、とてもうれしい。」

出版社の影響を及ぼしうる重要な環境側面は、正にこのことだろうと共感します。

業界が違うと対象の環境側面等も変わります。となりの芝生は青いということがありますが、無明舎のISOの芝生の色はどのようかをつぶさに垣間見ることができ、ISO関係者として改めて自社のマネジメントシステムを見つめ直すトリガーになる本かも知れません。

isokoyuki.JPG
無明舎出版
島田 真紀子(著)
発売日:2005-05
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:458673
おすすめ度:5.0
おすすめ度5 認証取得までの喜び・苦しみが赤裸々に

なお本書の目次は、以下の内容です。
はじめに  
一章 ISOって何? 
特命下る
ISOって何?
構築作業がスタート
サンプリング調査始まる
出版社とISO14001
二章 結婚どころじゃない 
急に決まった結婚
初期環境調査が終了
結婚の準備で大忙し
個性的な舎員
省資源・省エネ作戦始動
災害に備える
PLANとDO、そしてCHECK
三章 悩んでミスして浪費して
忙中閑なく、天災有り
新刊ラッシュと校正ミス
認証取得にかかる費用
A子のダイエット・マネジメントシステム
内部監査を実施
悩み多き日々
審査まであと一息
四章 不適合って、ウーン
4・4・3項不適合
仕事とダンナと「小雪」
審査日の変更
管理責任者?
いそいそフォーラム
ステージ1に三つの不適合
五章 ようやくゴールが見えてきた
審査が終わって家事のひととき
なかなか終わらない是正処置
ステージ2に向けてスパート
今までのシステムはダメ?
新システムに要観察 
六章 これで終わってくれよ 
「はばぎぬぎ」で乾杯
*取得後のこと
あとがき 


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