ISO22000の取り組みにおいて、その基盤となるのが食品衛生とHACCP原則に関する理解になります。


 HACCPについて生産工場の現場における実務を中心に「HACCPとは何か?」について、HACCPの基礎知識からHACCPシステムによる管理の事例や導入の手順及び導入における施設・設備の課題、更には、製造現場で定着・機能させるための方法などを分かり易く解説している入門書を紹介します。

本書:「HACCP実践のポイント」です。

本書は、著者:新宮 和裕氏にて2002年5月に日本規格協会より発行されています。

本書の著者の新宮 和裕氏は、以下のような経歴の方です。

「技術士(農芸化学)・ISO9000審査員補。1972年株式会社ニチレイに入社、冷凍食品工場および本社生産部にて勤務。この間、商品開発、生産管理、品質管理業務を担当。特に生産部担当部長として株式会社ニチレイグループ全社の品質を管理・指導する責任者の立場でHACCP、ISO9000の導入推進を行ったとのこと。1999年財団法人食品産業センター(農林水産商の外郭団体)に出向を経て、2002年財団法人日本冷凍食品検査協会に出向。検査事業本部部長としてHACCP、ISO9000sの業界への導入支援を推進。」(但し執筆当時のもの)

 本書を執筆された背景について、本書の初版の発行時(1999年)の「はじめに」で以下のように述べています。

「現在,HACCPに関する解説書は多くの方々が執筆されており、この本の執筆を依頼された時も”今さら私ごときが”と思ったのが本音です。

 私は、HACCPの学者でもなければ、それを専門とする専門家でもありません。しかし、逆の面では、入社以来、生産工場や本社の生産管理部門に勤務し、実務も経験したということが言えます。

 私もHACCPに関する解説書をいくつか購読しましたが、HACCPの7つの原則等に関する理論的(基本的)なものがほとんどであり、実際に製造現場に導入する場合、”具体的に何を、どうすればよいのか”についてふれているものがありませんでした。

(略)

 そこで、学問的なことは別にして生産工場や品質保証の実務に関わる方々にできるだけ分かりやすく、何をどうすればよいのかをアドバイスできればと思い、本書を執筆することにしました。」

本書の裏表紙には、以下のポイントが取り上げられています。

  • HACCPの基礎知識
  • HACCPによる管理の実例
  • HACCPを導入するために
  • HACCPにおける施設・設備
  • 食品事項発生時の対応
  • 総合衛生管理製造過程の承認

本書は、11章から構成されています。

章が始まる前に【HACCPプラン】他の用語の説明があります。

第1章では、「HACCPとは」として、その概要が解説されています。「何が危害となるのか」、「工程で安全を作り込む」ことの重要性が強調されています。

第2章では、「HACCPの基礎知識」として、7原則について具体例を交えてHACCPの基礎が解説されています。

第3章では、[HACCPプランを作成しよう」として、実務に役立つ観点からHACCPプランの作成方法についてハンバーグの製造事例を取り上げ解説されています。

第4章では、「HACCPシステムによる管理の事例(調理冷凍食品)」として、具体的に何をどうするかの観点から、調理冷凍食品の製造について、原材料の管理から加工工程、さらに製品の出荷までの管理の内容について分かり易く解説しています。

第5章では、「HACCPを導入するために」として、HACCP推進チームの編成をはじめHACCPシステムの導入の手順についてモデルケースを取り上げ説明しています。またHACCPとISO9000'sとの関係についても解説しています。

第6章では、「PP(適正製造基準と衛生管理作業標準)を整備しよう」として、PP(Prerequisite Programme):ISO22000:2005では、前提条件プログラムと呼んでいますが、ここでは、『HACCPシステムを導入する際にあらかじめ整備されていなければいけない基準やルール』としてGMP(適正製造基準)およびSSOP(衛生管理作業標準)をどのように整備するかについて事例を取り上げ、ポイントを解説しています。この章以降、現場写真がふんだんに活用され、現場でどうするかについて分かり易く示されています。

第7章では、「HACCP導入における施設・設備の課題」として、ゾーニング、設備のレイアウト、構造について、さらにHACCPシステムにおけるモニタリングや基準離脱時の告知を行う管理機器についてのポイントが解説されています。

第8章では、「総合的品質管理の必要性」として、食品メーカーとして大切な「安全性」、「おいしさの管理」、「クレーム削減」などの課題も含めて総合的に取り組むための「総合的品質管理」について解説しています。

第9章では、「HACCPが製造現場で機能、定着するために」として、HACCP導入の前提で運用面での重要なポイント、HACCPの内容、HACCPシステムを実践する人に焦点をあて、HACCP導入うまく行うための課題の解決策について解説しています。

第10章では、「食品事故発生時の対応と内部監査による見直し」として、事故が発生してしまった時の対応の基本的考え方や製品の回収などの具体的取り組み。また改善のための内部監査についての方法と実施上のポイントを解説しています。

第11章では、「総合衛生管理製造過程の承認制度とHACCP手法支援法」として、総合衛生管理製造過程およびHACCP手法支援法について、申請・承認の手順および工場調査時のポイントについて解説しています。

HACCP実践のポイント
日本規格協会
新宮 和裕(著)
発売日:2002-05
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:211334
おすすめ度:5.0
おすすめ度5 実践的にHACCPを学ぶならこっちの本がお勧め

なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 HACCPとは
第2章 HACCPの基礎知識
第3章 HACCPプランを作成しよう
第4章 HACCPシステムによる管理の事例(調理冷凍食品)
第5章 HACCPを導入するために
第6章 PP(適正製造基準と衛生管理作業標準)を整備しよう
第7章 HACCP導入における施設・設備の課題
第8章 総合的品質管理の必要性
第9章 HACCPが製造現場で機能、定着するために
第10章 食品事故発生時の対応と内部監査による見直し
第11章 総合衛生管理製造過程の承認制度とHACCP手法支援法
参考資料


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