日本品質管理学会が2001年から実施してきたISOの仕組みに加えてTQMの概要を解説した「ISO マネジメントイステム公開講座」が出発点となってTQM全体を俯瞰する入門書として出版された本を紹介します。

 本書がターゲットとしているのは、ISO9001をはじめとするマネジメントシステムの審査・評価に携わっている審査員や、構築・運営にかかわる人々などとのことです。

 また本書では、マネジメントシステムの有効性を高めるために知っておくべきTQMの原則、活動、ツールなどの基礎知識について俯瞰し、重要なポイントについて分かり易く解説することが意図されています。

本書:「TQMの基本」です。

マネジメントシステムの審査・評価に携わる人のための」との冠がついています。

本書は、中条 武志先生ならびに 山田 秀 先生の編著で、(社)日本品質管理学会標準委員会編(寺部 哲央、平林 良人、棟近 雅彦、村川 賢司、矢野 友三郎:敬称略の各氏・先生)により、2006年12月に日科技連出版社より発行されています。

本書の表紙の折り返し部には、以下のように書かれてあります。

「<<マネジメントシステムの有効性を高める

TQMの原則・活動・ツールの基礎知識
>>

 ISO 9001では、継続的改善などTQMの基本的な考え方が導入された

 これにともなって、審査対象である企業・組織の実情に応じた有効なマネジメントシステムが構築されているか否かの視点から審査・評価が行われるようになった。

 一方、TQMは顧客のニーズや経営環境の変化に対応した製品・サービスの効率的な開発・提供を実現するための方法論であるために、これを専門にしてこなかった人にとっては、その全体像を理解することは容易でない。


 本書は、ISO 9001をはじめとするマネジメントシステムの審査・評価に携わっている審査員やマネジメントシステムの構築・運営にかかわる人々が、システムの有効性を高めるために知っておくべきTQMの原則、活動、ツールなどの基礎知識について解説する。


本書の冒頭に「刊行にあたって」として品質管理学会会長の桜井 正光氏の以下のような言葉が寄せられています。

「(社)日本品質管理学会は、国際競争力向上のために”品質立国-日本の再生”を目指して、「Qの確保」、「Qの展開」、「Qの創造」の3つの切り口で、経営品質の強化に貢献する活動を進めています。

「Qの確保」とは、あってはならない品質トラブルや事故を起こさないように未然防止活動などを行って「当たり前の品質」をお客様に保証することです。

「Qの展開」とは、長年、製造業のTQM(総合的品質管理)で培ったQの確保の方法論をサービス業、医療、教育、行政などに普及する活動のことです。

また「Qの創造」とは、国際競争力を強化するために顧客の潜在ニーズを掘り起こし、それを顧客が満足する製品・サービスを提供するための活動です。

(略)
 本書は、「ISO9000's審査員のためのTQM基礎講座」のテキストをもとに、講師を務めたTQMのエキスパートの方々がTQMの全体像を実践する立場から解説しています。従来からTQMをもっとわかりやすく、取り組みやすいものにとの要望がありました。本書は、これらに応えてTQMの枠組み、しくみ、具体的な手順など、今日的な視野でコンパクトにまとまられており、とくに「Qの確保のためのガイドブック」として有効に活用いただけるものと思います。

また「まえがき」で以下のようにも本書の意図するところを紹介しています。

「本書は、予備知識なしに読めるという意図で執筆している

したがって、TQMの全体像を先ずは知りたい方に適している

また、断片的にわかっている方の知識の整理にも役立つ。

品質、質関連の部門の方には、ぜひ一度読んでいただきたい

さらにISO9001などのマネジメントシステムの審査時におけるポイントについてもTQMの視点から解説されているので、審査員、審査を受ける側などの審査に携わる方にも読んでいただきたい

さらに(社)日本品質管理学会が認定しているQC検定の受験をされる方にとっても、TQMの全体像がわかるのでとても有意義である。」

本書は、6つの章から構成されています。

第1章では、「TQMのフレームワークと基本原則」として、TQMとは、何かについて、分り易く、そのねらい、基本的な考え方、手法をどのように活用するかなどTQMの全体像が俯瞰できるように解説されています。

第2章では、「品質保証のための活動要素」(副題が-新製品開発・プロセス保証-)として、製品開発、さらに研究開発段階の川上側でのTQMのポイントを解説しています。とくにTQMのねらいである「顧客の満足する品質を備えた品物やサービスを適時に適切な価格で提供できるようにする」ことを達成するための「品質保証」活動に焦点をあて解説しています。

第3章では、「変革・改善のための活動要素」(副題が-方針管理・小集団改善活動・品質管理教育-)として、組織集団のベクトルあわせとなる方針管理、さらには小集団活動改善、品質管理教育とを相互にリンクさえながら解説しています。

第4章では、「維持・安定化のための活動要素」(副題が-標準化・日常管理-)として、日住管理を取り上げ、必要なプロセスについて標準を定め、その遵守、また異常の状態を見つけてそのバラツキの原因を取り除く、日常管理の取り組みを解説しています。

第5章では、「TQMのツールボックス」として、QC七つ道具、新QC七つ道具などの基礎的な手法に加えて、統計的手法、プロセス標準化法などTQMに役立つ基本的なツールについてその機能を解説しています。

第6章では、「マネジメントシステムの審査・評価をめぐる国際標準化の動向」としてISOなどの国際標準についてその動向や歴史的経緯、ISOマネジメントシステムの審査登録制度とその仕組みなどを解説しています。

 本書は、B5判272頁で、内容的には読みやすい構成で、各章の終わりには、まとめによりその章が総括されています。分担して執筆された本は、執筆者の別々の個性が現れ、往々にして一貫性が失われたりする場合も多いのですが、本書については相当に練られて作られたと思われ、首尾一貫したTQMの基本についての入門書として、TQMについての各種のニーズを持つ人が色々な活用ができるおすすめの一冊と思います。

マネジメントシステムの審査・評価に携わる人のためのTQMの基本
日科技連出版社
中条 武志(編集)山田 秀(編集)
発売日:2006-12
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:309043

なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 TQMのフレームワークと基本原則
 1.1 マネジメントシステムの審査・評価とTQM
 1.2 TQM(総合的品質管理)とは
 1.3 TQMの基本原則
 1.4 TQMの原則にそってマネジメントシステムを審査・評価する
 1.5 まとめ
第2章 品質保証のための活動要素−新製品開発管理・プロセス保証−
 2.1 品質保証がTQMにおいて果たす役割
 2.2 新製品開発管理
 2.3 プロセス保証
 2.4 品質保証の視点からマネジメントシステムを見直す
第3章 変革・改善のための活動要素−方針管理・小集団改善活動・品質管理教育-
 3.1 方針管理・小集団改善活動・品質管理教育がTQMにおいて果たす役割
 3.2 方針管理
 3.3 小集団改善活動
 3.4 方針管理と小集団改善活動の実効を高める品質管理教育
 3.5 方針管理・小集団改善活動・品質管理教育の考え方・手法を用いてマネジメントシステムの有効性を高める
 3.6 まとめ
第4章 維持・安定化のための活動要素−標準化・日常管理−
 4.1 標準化・日常管理がTQMにおいて果たす役割
 4.2 標準化
 4.3 日常管理
 4.4 標準化・日常管理の考え方・手法を用いてマネジメントシステムの形骸化を防ぐ
 4.5 まとめ
第5章 TQMのツールボックス 
 5.1 ツールボックスの概要
 5.2 基礎的手法
 5.3 SQC手法
 5.4 品質・信頼性手法
 5.5 プロセス標準化手法
 5.6 改善の手順
  5.7 SQC手法の視点からマネジメントシステムを診断する
 5.8  まとめ    
第6章 マネジメントシステムの審査・評価をめぐる国際標準化の動向
 6.1 国際標準化の現状
 6.2 国際規格の作成過程
  6.3 日本における国際標準化への取り組み
  6.4 ISOマネジメントシステム
 6.5 国際規格に基づく審査登録制度
 6.6 まとめ
参考文献


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