「品質管理」という用語は、ISO9000:2005(JISQ9000:2006)規格では、以下のように定義されています。

品質要求事項を満たすことに焦点を合わせた品質マネジメントの一部」(3.2.10項)

 さてISO9000シリーズとの関係も含めて、品質管理の基本を重視し、とくに入門者のために、手法的な基本を図解でわかりやすく解説している本を紹介します。

本書:「品質管理がわかる本」です。

本書は、著者:佃 律志 にて、1999年の8月に日本能率協会マネジメントセンターより発行されています。本書は、現在まで継続的に増刷されています。

日本能率協会マネジメントセンターで発行している『実務入門』シリーズの一冊になります。

本書の表紙の帯には、以下のことが書かれてあります。

品質向上のための基礎と

不良退治など

問題解決力が身につく本

また表紙の折り返し部には、『本書の特長』として以下の点があげられています。

  • 品質管理の基礎が身につく

  • 統計処理など技術的なことがよくわかる

  • 不良対策の力がつく

  • ISO9000との関係がはっきりする

  • グループ活動の活性化に役立つ

本書の「まえがき」で筆者は、本書で意図している事柄について、以下のように述べています。

「品質管理の基本的なことを理解したいという読者のために、専門的なむずかしい話はなるべき抜きにして書いてみたのが本書です。
(略)
 このごろ少し心配になってきたのは、現場の人たちが品質管理の基本を余りよく理解していないということです。3σ(サンシグマ)の意味もよくわかっていない人にしばしば遭遇するのです。
 ところが現場で起こっている品質問題には、以前よりもむずかしいものが多くなっているのです。とくに不良は、QCサークルではちょっと解決はムリだろうなというものが増えてきています。
 工場がそんな状況なのに、品質管理の基本をおろそかにしている人たちが製造に関わっていたら、心配になるのは当然でしょう。
 そんなわけで、基礎的なことだけは理解してもらおうと、本書をまとめてみました。私はけっして高度なテクニックを身につけろといっているのではありません。むしろシンプルな考え方を本書では強調しています。
(略)
 私が皆さんに最も勧めたいのは「現場主義QC」です。これは問題が起こっている現場をよく観察し、何がバラついているかを突き止めようということです。「不良の正体はバラツキ」だからです。あえていえば、これが本書の結論といってもいいでしょう。」


本書は、8つの章から構成されています。見開きの2ページで1項目のテーマを取り上げ、右側のページがその解説の本文が、また左側のぺーじがイラストなどの図表がその解説を補足する内容で構成されています。

第1章では、「品質管理の目的と必要性―企業の何が良くなるのか」として、品質管理と経営、品質とコストダウン、品質と生産性向上、さらにはISO9000との関係やTQCとの関係など品質管理が企業経営にどのようなインパクトを持つかを総括しています。

第2章では、「品質管理活動の基本―品質とは、管理とは」として、ここでは、品質の定義やQC(品質管)とQA(品質保証)との違い、関連用語、TPM(Total Productive Maintaitenance)の概念の解説などがされます。

第3章では、「TQCの基本―小集団活動を中心に」として、QCサークル活動を中心とした小集団活動成功のポイントなどを解説しています。

第4章では、「統計的品質管理の考え方―やさしい統計理論」として、統計の基礎から、標準偏差、正規分布、3σ、信頼度と信頼区間、実験計画法などについて解説しています。

第5章では、「検査の考え方―不良をチェックするしくみ」として、検査、その種類、抜取検査、OC曲線、官能検査、検査実施上の着眼点などについて解説しています。

第6章では、「品質問題の解決手順―不良退治を中心に」として、問題解決の定石、原因究明の方法・手順、対策立案・実施の着眼点、標準化、ポカヨケの考え方などについて解説しています。

第7章では、「品質問題の解決手法―QC7つ道具を中心に」として、「グラフ」、「チェックシート」、「パレート図」、「特性要因図」、「散布図」、「ヒストグラム」、「層別」、「管理図」を取り上げその使い方や活用方法などをわかりやすく解説しています。

第8章では、「不良対策の着眼点―現場主義QCとは」として、不良退治の着眼点、IE手法、VE/VA手法の考え方、5Sの実施などについて解説しています。

品質管理がわかる本
日本能率協会マネジメントセンター
佃 律志(著)
発売日:1998-08
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:68135
おすすめ度:4.0
おすすめ度4 よくわかる入門書

なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 品質管理の目的と必要性―企業の何が良くなるのか
第2章 品質管理活動の基本―品質とは、管理とは
第3章 TQCの基本―小集団活動を中心に
第4章 統計的品質管理の考え方―やさしい統計理論
第5章 検査の考え方―不良をチェックするしくみ
第6章 品質問題の解決手順―不良退治を中心に
第7章 品質問題の解決手法―QC7つ道具を中心に
第8章 不良対策の着眼点―現場主義QCとは


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