ISO9001:2000に関するQMSの取り組みならびにISO14001:2004に関わるEMSの取り組みにおいて、その目標管理に苦労されている会社に対して、TQM(TQC)の目標管理の手法を取り込んでISOと連動させる取り組みを提案し、解説している本を紹介します。

本書:「中小企業のためのISO9001上手な目標管理の取組み方 」です。

本書は、平井 直治氏、内海 政嘉氏、ならびに秦 勝彦氏による共著にて2007年3月に日刊工業新聞社より発行されています。

本書の「まえがき」で著者は、本書の執筆の背景について、以下のように述べています。

「QMSとEMSの審査を通じて気が付いたことは、目標管理に苦労している組織が多いことです。

まず、EMSの目的・目標に関して、初回登録の場合、大半の組織が事務用紙使用量の削減、廃棄物の削減、電力使用量の削減(いわゆる紙・ゴミ・電気)を取り上げます。

ところが、いずれの目的・目標も2~3年すると削減が難しくなり、削減に向けて四苦八苦するというのが現状です。

いずれにしても紙・ゴミ・電気の環境目的・目標では、早晩改善できなくなり、維持管理になってしまいます。

 ではQMSの場合はどうかというと、品質目標に工程不良率の削減を上げた場合、3ヶ月に1回達成度を評価するという程度では、なかなか不良は減らないということが生じます。

もちろん、不適合品の管理、是正処置をしっかりやり、データ分析を確実にやることによって、原因がしっかり分析できていれば可能かも知れません。

(略)
 いずれにしても、EMSにしてもQMSにしても、目標管理がしっかりとできている組織は少ないのが現状ではないでしょうか。

しかし、筆者の知人が指導している会社の中には、ISO9001の目標管理とTQM(TQC)をドッキングして成功している会社が何社かあります。
(略)
そこで、ISOの目標管理で苦労している会社は、TQM(TQC)の目標管理の手法を導入すれば良いのではないかと考えるようになりました。」 

本書は、9章から構成されています。

1章では「ISOマネジメントシステムと目標管理」として、「マネジメントシステム」とは何か、なぜ目標管理で苦労するか、などを述べた上で目標管理とTQMとを連動させることの重要性を説いています。

2章では、「なぜ、TQM(TQC)が重要か?TQM(TQC)を知ると知らないとでは大違い」として、TQM(TQC)の概要について説明し、QC七つ道具や新QC七つ道具などの手法について解説しています。日本式のTQMの発展の陰に武士道精神ありなどのユニークな論を展開し、Spiritual Management(心の経営)とScientific Management(科学的経営)のバランスが大切とし、TQM活動を通してSpiritual Management(心の経営)が磨かれるとしています。

3章でが「日本式品質管理TQM(TQC)における目標管理の進め方」として、TQMからみた目標管理において、TQMの方針管理が目標管理に相当するとして、その進めかたを解説した上で、TQM活動では、トップダウンとボトムアップの両面の取り組みが大切であると解説しています。

4章では「品質方針の立て方」として、ISO9001:2000(JISQ9001:2000)規格の5.3項「品質方針」の要求事項を解説しています。

5章では「目標の立て方」として、目標を立てる上での6つの留意点等について一般的な観点から解説した上で、ISO9001:2000の5.4.1項「品質目標」について解説しています。

6章では、「目標管理にISOとTQMを取り込もう」として、ISOとTQMとの取り組みの一体化の重要性を説き、どのようにその一体化を進めたら良いか、また「一体化」によりどんな波及効果が期待されるかを解説しています。

7章では、「「一体化」プロセスの運用と目標達成度の評価方法」として、6章での一体化を通して、ISO9001の展開をどのようなステップで推進するかという6つのステップを解説し、品質目標の達成度の評価方法について解説しています。

8章では「マネジメント一体化の取組み事例:製造業A社―目標管理とISO9001、TQMの「一体化」推進」として、精密部品の機械加工並びに機械装置の組み立てを行っている従業員数196名の企業Aでの一体化の取り組み事例が紹介されています。「部門目標チェレンジシート」、「不適合製品処理表」、「是正・予防処置報告書」などの帳票が紹介さています。ここでは上記帳票の活用例から目標達成度の評価までのステップが紹介されています。
9章では、「ISO9001とISO14001の統合化と取組み方(目的、目標を中心に)」としてQMSおよびEMSを統合し、とくに目標管理について統合化して進める取り組み方について解説しています。

中小企業のためのISO9001上手な目標管理の取組み方
日刊工業新聞社
平井 直治(著)
発売日:2007-03
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:59198

なお本書の目次は、以下の内容です。
1章 ISOマネジメントシステムと目標管理
1.1 マネジメントシステムとは
1-2 なぜ目標管理で苦労するのか
1-3 マネジメントシステム間の目標を連動させる
1-4 大きな目標でないと意味がないのか
1-5 目標管理とTQMを連動する
2章 なぜ、TQM(TQC)が重要か?TQM(TQC)を知ると知らないとでは大違い
2-1 日本式品質管理TQM(TQC9とは
2-2 方針管理活動とQCサークル活動
2-3 QCサークル活動事例
2-4 日本式品質管理TQM(TQC)の狙い
2-5 QC手法の活用で驚くほどの効果  ほか
3章 日本式品質管理TQM(TQC)における目標管理の進め方
3-1 TQMからみた目標管理
3-2 企業が効率的にしかも効果的・有効的に運営するためには「仏に魂を入れます」
3-3 ヤル気を引き出したキリマンジャロの登頂
4章 品質方針の立て方
4-1 方針とは
4-2 品質方針を考える
5章 目標の立て方
5-1 目標の持つパワー
5-2 目標値には大きいパワーが潜んでいる
5-3 目標設定のとき陥りやすい、心がけて欲しい5つのポイント
5-4 ISO9001:2000における目標の立て方
6章 目標管理にISOとTQMを取り込もう
6-1 なぜ、「一体化」が必要か
6-2 目標管理へのISOとTQMの「一体化」とは
6-3 「一体化」の推進プロセス
6-4 「一体化」推進による期待効果
7章 「一体化」プロセスの運用と目標達成度の評価方法
7-1 「一体化」の推進によるISO9001の展開
7-2  品質目標達成度の評価方法
8章 マネジメント一体化の取組み事例:製造業A社―目標管理とISO9001、TQMの「一体化」推進
8-1 TQMとの「一体化」推進体制
8-2 「一体化」の取組み
8-3 「一体化」の取組みによる目標達成度の評価
9章 ISO9001とISO14001の統合化と取組み方(目的、目標を中心に)
9-1 ISO9001とISO14001との統合化
9-2 目標管理の統合について

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