「やったふり症候群」、「手順だらけ症」、「何でも指摘症」、「とにかく記録症」、「外圧利用症」、「現状維持症」などのISO症候群:すなわちISO9001を取り入れたはよいが、形骸化してしまっている。

 ISO認証取得したのに会社がよくならないのは、なぜか

 QMSを導入することによって、自社の製品・サービスの品質が改善し、顧客満足が向上し、ひいては社内の活性化や、業績のさらなる向上を期待してスタートしたにも拘らず

その原因として「人」に着眼し、ISO9001の導入と展開を人とシステムの変化と成長という側面から捉えて解説している本を紹介します。

 この本のプロローグでは、ISO9001の導入に踏み切った経営者が、ISO9001の認証を取得してから1年が経過した時点で、抱いた次のような「違和感」からストリーが展開しています。

「認証を取得したものの、以前と比べそれほど組織の変化は、ない。変化がないどころか、どこか、社内が官僚的となってしまっている。それは、何故か?」


本書:「中小企業に役立つ 人と組織を活かすISO9000」です。

ISOへのヒューマンアプローチ」という副題が付いています。

本書は、著者:山下 裕司氏ならびに超ISO企業研究会編にて、2007年3月に日本規格協会より発行されています。

 【超ISO企業】のコンセプトは、ISO9001が示しているQMSレベルを超えて、顧客に強い満足と感動を与えることができる、高い競争力を持つ製品・サービスを提供でき、組織として持続性を持つ企業を目指すというもの。すでに12巻の「超ISO企業実践シリーズ」が発行されています。

本書の帯には、以下の言葉が書かれてあります。

ISO認証取得であなたの会社は 

         前進していますか?
それとも
         停滞していますか?

  • ISO認証取得だけで会社はよくならない。ポイントは”人”にある。!
  • "人"がどうISOを使うのかが分かる、ISOへの取組みに欠かせない必読本!
  • 人に着眼し、”どうあってモチベーションを上げるか”
    ”どのように精神構造を変えていくのか”をやさしく説く一冊

本書の「はじめに」で本書の意図するところについて以下のように述べています。

「ISO9001が日本に普及し始めてから、かれこれ20年ほどになる。
(略)
しかしその多くの企業は、ISOを導入したことによって、「手順偏重」、「形式主義的」といった印象を持っている。
(略)
しかしながら、堅実にQMSの構築に取り組み、そして認証を得たとしても、その期待通りにならず、落胆する企業も多い。
これは、なぜか。

ISO9001がマネジメントする対象は、プロセスである。そして、プロセスには資源が必要となる。その資源には人も含まれている。

実は、ここに矛盾があるのではなかろうか。つまり、マネジメントされる資源が、マネジメントシステムを設計し、運営し、見直ししているという事実である。

よく考えると、マネジメントシステムとは、人を含む資源のメカニズムの因果を明確にするために、人によって設計された組織の仕組みである。

したがってマネジメントシステムは、人自らの手で創造しなければ存在しない。すなわち、組織の人によって作られ、人のためにあるシステムのはずである。それによって人がマネジメントされることは、どのような意味を持つのか。

人は、装置や機械と同様にシステムによって管理すべき「資源」なのか。本書は、ここにテーマを置く」

本書では、「株式会社 小林オフィスソリューション」という従業員:50名で、本社及び営業拠点を近隣に3箇所持つ社歴40年の会社が舞台となっています。

この会社は、コピー機やパソコンなどのOA機器やオフィス家具、事務用品などの、オフィス関連製品をリースまたは、販売し、さらにLAN環境の構築やパッケージソフトウェアによるITシステムの提案などの事業活動により、約21億円の年間売上高を持つ。

45歳の2代目社長である小林社長が主人公。ほかに安部リーダー(かってのISO推進チームリーダーで、現在、取締役)、千葉サブリーダー(かってのISO推進チームメンバー、若手)、高橋社員(かってのISO推進チームメンバー、現在営業部営業第1課係長)、川尻社員(かってのISO推進チームメンバー)、田中社員(昨年入社の新人)、田巻社員(総務担当)、佐藤営業担当(中堅クラスの営業担当)、山口営業担当(若手営業担当)、飯島先生(TQMとISO9001に基づくQMSの分野に精通している専門家、同社のISO認証取得時のコンサルタント)が登場します。

本書は、先に述べたプロローグと4つの章から構成されています。各章の終わりには、「まとめ」がありその章のエッセンスが総括されています。

プロローグで問題が提起される視点、第1章では、原因追及の視点、第2章では、ヒューマンアプローチの視点、第3章では、手法・技術の視点、第4章では、実践の視点からストーリーが展開されています。

第1章では、「原因は人と組織にある」
として、小林社長の抱いている違和感について、飯島先生との対話を通じて、その核心が次第に掘り起こされていく内容となっています。ISO9001の特徴とそれを活用する上での考え方と取り組み方との関連。また「適合思考と成長思考」、審査に対する考え方、人の恒常性−変化への抵抗、社会と企業経営との接点の変化、またこれらが組織の運営するISOに及ぼす影響などについて解説しています。

第2章では、「人とシステムの好循環を作る」
として、求められるヒューマンアプローチのモデルである人とシステムの成長サイクル及びその要素、さらにQMSとの関係について解説しています。とくに、機械論的パラダイムと生命論的パラダイムや、システムダイナミクスの視点から、人とシステムが好循環するための「人とシステムの成長サイクル」について提案しています。

第3章では、「人からの変化を作る」
として、自社のさらなる成長を実現するために必要となる人の参加を創出し、マネジメントしていく技術、さらにその基礎となる対話(コミュニケーション)の技術、さらにビジョンの要素と条件について解説しています。とくに人とシステムの成長サイクルから見たQMSの改善点、「学習する組織」という新たなアプローチにによる変化への抵抗に対する取組み、安全な対話の場を通じた創造的な環境の提供について解説しています。

第4章では、「ヒューマンアプローチを実践する」
として、前章で明確になった人から作る変化の手法に基づいて、それをどのように実践するかのサイクルの流れについて解説しています。ビジョンの構築と活用の流れから、QMSに対して人から作る変化の要素を取り込むための視点などを詳細に解説しています。

本書は、「人」に焦点を当てた含蓄に富んだ内容で,社員の意識改革や業務改善を期待する経営者(特に中小企業)のための有効なガイド書として、またISO関係者のみならず、社員の意識改革・業務改善に悩んでおられる管理者やビジネスパースンにお勧めの一冊です。

中小企業に役立つ人と組織を活かすISO9000―ISOへのヒューマンアプローチ
日本規格協会
山上 裕司(著)超ISO企業研究会(編さん)
発売日:2007-03
発送時期:通常2~3日以内に発送
ランキング:8723
おすすめ度:4.0
おすすめ度4 潜在意識


なお本書の目次は、以下の内容です。
プロローグ
第1章 原因は人と組織にある
1.1 ISO症候群
1.2 適合思考と成長思考
1.3 適合性審査システム
1.4 ISO9001の要求事項が求める“明確化”
1.5 人の恒常性−変化への抵抗
1.6 社会と企業経営の接点の変化
1.7 対話のまとめ
まとめ
第2章 人とシステムの好循環を作る
2.1 ヒューマンアプローチの必要性
2.2 組織マネジメントのパラダイム
2.3 人とシステムの成長サイクル
2.4 ヒューマンアプローチの要素
2.4.1 組織における変化のマネジメントモデル
2.4.2 創発の場
(1) 動機づけ
(2) 対話
2.4.3 ビジョンと価値観
(1) ビジョン:目指していることの明確化
(2) 価値観:共感性の基盤
2.4.4 “ヒューマンアプローチ”と“人とシステムの成長サイクル”の関係
まとめ
第3章 人からの変化を作る
3.1 ISO推進チームの再出発
3.2 革新会議
3.2.1 組織における変化のマネジメントモデル
3.2.2 創発の場
3.2.3 ビジョン及び価値観の要素と条件
まとめ
第4章 ヒューマンアプローチを実践する
4.1 最初の変化のサイクルを回す
4.2 人とシステムの成長サイクルを確立する
4.2.1 ビジョンの構築と活用
4.2.2 QMSの革新
(1) 品質目標のプロセス
(2) 内部監査・是正処置のプロセス
(3) マネジメントレビューのプロセス
4.2.3 QMSの再スタート
4.3 次のステップ
まとめ
 


(広告)

Office 2007

マイクロソフトライセンスセンター

「ISOの本棚」ページのトップへ!


RSS twitter livedoorクリップ Buzzurl Google Bookmarks delicious Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマーク はてなブックマーク
Trackback URL

Add a comment

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 

Google 翻訳
Categories
運営者情報
track word
Profile

discus05

旅行なら
<

簡単検索
全国のホテルをあなた
好みで検索できます。
■日程
チェックイン
チェックアウト

■1部屋あたりのご利用人数
大人
小学校高学年
小学校低学年
幼児
(食事・布団付)
幼児(食事のみ)
幼児(布団のみ)
幼児
(食事・布団不要)

■部屋数 部屋

■宿泊料金の範囲
■地域を選択する
  
QRコード
QRコード
あわせて読みたい
あわせて読みたいブログパーツ
RSS


【このページをRSSリーダーに登録する!】
Googleに追加
My Yahoo!に追加
livedoor Readerに追加
はてなRSSに追加
goo RSSリーダーに追加
Bloglinesに追加
Technoratiに追加
PAIPOREADERに追加
newsgatorに追加
feedpathに追加

track feed ISOの本棚

  • seo