エキスポランドの「風神雷神2」の死傷事故に関係して車軸等の検査の強化や遊戯施設の法的整備等が論議されたりしています。

確かに点検の強化によって多少は、安全度は改善されることになるかも知れません。

しかしながら例えば、超音波探傷などによる検査を半年に1回義務づけたとしても安心できるようになるとは思えません。

 設備の信頼性の観点からすれば、このような事故を避ける本質は、設備の設計段階で故障の未然防止の手を打っておくということに尽きるのではないかと思います。

今回の金属疲労についても当然、設計者の信頼性技術の結集が反映されていたのでしょうが、想定していなかった不確定要素が加わったということかと思われます。

バラツキ、最大応力(振幅)、繰返し回数、キズ(ノッチ)、ネジレ要素、架台の振動、腐食の進行など。

また安全係数はどのようなところを見込んでいたのでしょう。

類似の遊戯施設があるならば、点検の強化以前に、早期の部材交換が有効な印象です。


 本日は、信頼性に関心のある設計や生産に関係する技術者をターゲットとして、信頼性を学ぶ最初の一冊との位置づけで、信頼性手法について実際的な面からも活用度が高い「FMEA(故障モードと影響解析)」、「FTA(故障の木解析)」、「信頼度予測法」、「デザインレビュー」、「信頼性試験と信頼性データ解析」、「累積ハザード法」、および「故障解析」の手法(信頼性の七つ道具)を、具体的事例をあげながら実務に活用できるように分かり易く解説している本を紹介します。

本書:「やさしく学べる信頼性手法」です。

未然防止のための設計ツール」との副題が付いています。

本書は、中村 泰三氏ならびに榊原 哲氏の共著にて、2004年12月に日科技連出版社より発行されています。

なお本書の「推薦の言葉」を三根 久先生が冒頭に寄せられています。また本書の「まえがき」で筆者は、本書の意図するところについて以下のように述べています。

「この本は、信頼性に関心を持って信頼性を学びたいと考える技術者のために、信頼性工学の難しい内容、広いテーマを避け、より実際的で比較的実用的な項目に絞り、初心者のためのやさしい信頼性のガイドブックとしてまとめました。
 製品や部品の信頼性、故障の起こりにくさは、それを設計し、生産し、評価する技術者の固有技術と実務経験に大きく依存しますが、それに加えてこの本の信頼性の知識は、より信頼性の高い設計と信頼性保証に貢献することは間違いありません。また、信頼性評価や解析にたずさわる信頼性技術者にとっても、信頼性に関する新しい取組のヒントとなるものと考えます。
(略)
 これらの体験を通じて得た教訓は、多くの信頼性問題が比較的平凡な原因で発生していること、また決して難しい信頼性技術の知識や手法を用いないと役立たない、見つからない、解決しないという問題は多くないということでした。逆に言えば、設計技術者が比較的簡単な信頼性技術と初歩的な信頼性手法(道具)をマスターすれば、十分、有効であるということです。」

本書は、3つの章を含む第吃堯嵜頼性の概要」と7つの章を含む第局堯嵜頼性の手法」から構成されています。

第吃瑤任蓮第1章:「信頼性活動の役割−信頼性のあり方と特性を考える−」から第2章:「組織活動としての信頼性活動−信頼性活動を開発システムに定着させる−」ならびに第3章:「信頼性活動の具体化事例−信頼性手法を定着させるヒントとして」から構成されています。第吃瑤任蓮⊃頼性についての一般的な信頼性の特性、信頼性の重要性などの概要、信頼性を学ぶ意義など解説しています、信頼性活動を組織として、設計、生産活動にどのように適合させ、システム構築を行い、信頼性改善の成果を上げるか、信頼性手法を組織に定着させた具体的な信頼性活動はいかに推進すべきかなど事例も紹介しながら基本的な信頼性の考え方を解説しています。

第局瑤任蓮各章において信頼性手法を取り上げ解説しています。

第4章では、:「FMEA−重大な不具合を発見し未然に防ぐ−
としてFMEA手法について事例により概要を説明した上で、その設計FMEAの実施手順と二槽式洗濯機の事例を解説し、さらにFMEAの用途と活用事例(部品のFMEA、工程FMEAについて解説しています。最後に演習問題がついています。

第5章では、:「FTA−指定した不具合の要因を見つけ未然に防ぐ−
として、FTAについてその手順を用途と活用事例を交え解説しています。

第6章では、「信頼度予測−故障率を予測し設計を見直す−
として、信頼度予測について電子回路の故障率予測などの事例を紹介し、手順1:「事前準備をする」から手順7:「設計を見直す」に至る7つのステップからなる実施手順について事例を含め解説し、さらに信頼度予測の用途と活用事例についても解説しています。

第7章では、:「デザインレビュー−設計を見直し完成度を高める−
として、事例として家電メーカーでのデザインレビュー(DR)についてDRに必要な要素、実施手順(「事前レビューの実施」、「レビュー委員会の開催」)について解説し、更に自動車関連で用いられるDRBFM手法について具体事例として解説しています。

第8章では、:「信頼性試験と信頼性データ解析−現物とデータで信頼性の実現度を確認する−」として、試作品による信頼性試験や市場データから得られた故障データを解析し、信頼性について故障率やMTBF(平均故障間隔:Mean Time Between Filures)などの数値で推定して把握し、目標と比較し、信頼性向上に結びつける手順と手法について解説しています。

第9章では、:「累積ハザード法−故障の分布を調べて信頼性を数値で求める−
として、故障データにワイブル分布を適用し、ワイブル型累積ハザード紙を用いてそのパラメータを求め、信頼度や故障率を評価する手法について解析しています。

第10章では、「故障解析−根本の故障解析(故障メカニズム)を探る
として、部品や材料の故障がどのようなメカニズムで発生したかを部品の内部の分子、原子レベルで調べるミクロ的な故障解析手法について解説しています。さらにミクロ的な解析を行うための装置として、SEM(走査型電子顕微鏡)、X線CT、FT-IR(フーリエ変換赤外分光装置)について概要を解説しています。


本書には著者が長年企業で製品の故障や不良問題に悪戦苦闘しながら、信頼性向上に成果をあげたノウハウが織り込まれ、設計技術者、生産技術者のみならず品質管理技術者ならびにすべての人々に役立つ内容と思います。

やさしく学べる信頼性手法―未然防止のための設計ツール
日科技連出版社
中村 泰三(著)榊原 哲(著)
発売日:2004-12
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:5858

なお本書の目次は、以下の内容です。
第1部 信頼性の概要
 第1章 信頼性活動の役割−信頼性のあり方と特性を考える−
 第2章 組織活動としての信頼性活動−信頼性活動を開発システムに定着させる−
 第3章 信頼性活動の具体化事例−信頼性手法を定着させるヒントとして
第2部 信頼性の手法
 第4章 FMEA−重大な不具合を発見し未然に防ぐ−
 第5章 FTA−指定した不具合の要因を見つけ未然に防ぐ−
 第6章 信頼度予測−故障率を予測し設計を見直す−
 第7章 デザインレビュー−設計を見直し完成度を高める−
 第8章 信頼性試験と信頼性データ解析−現物とデータで信頼性の実現度を確認する。
 第9章 累積ハザード法−故障の分布を調べて信頼性を数値で求める−
 第10章 故障解析−根本の故障解析(故障メカニズム)を探る

にほんブログ村 本ブログへ


(広告)

Inspiron 9400

デル株式会社

「ISOの本棚」ページのトップへ!


RSS twitter livedoorクリップ Buzzurl Google Bookmarks delicious Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマーク はてなブックマーク
Trackback URL

Add a comment

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 

Google 翻訳
Categories
運営者情報
track word
Profile

discus05

旅行なら
<

簡単検索
全国のホテルをあなた
好みで検索できます。
■日程
チェックイン
チェックアウト

■1部屋あたりのご利用人数
大人
小学校高学年
小学校低学年
幼児
(食事・布団付)
幼児(食事のみ)
幼児(布団のみ)
幼児
(食事・布団不要)

■部屋数 部屋

■宿泊料金の範囲
■地域を選択する
  
QRコード
QRコード
あわせて読みたい
あわせて読みたいブログパーツ
RSS


【このページをRSSリーダーに登録する!】
Googleに追加
My Yahoo!に追加
livedoor Readerに追加
はてなRSSに追加
goo RSSリーダーに追加
Bloglinesに追加
Technoratiに追加
PAIPOREADERに追加
newsgatorに追加
feedpathに追加

track feed ISOの本棚

  • seo