ISOからTQM総合質経営へ
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JIS Q 9005:2005「質マネジメントシステム−持続可能な成長の指針」の規格の序文に記載されているこの規格の意図するところの要点を抜粋すると以下のような趣旨が書かれてあります。
「組織がその使命を果たし、競争優位を維持して持続可能な成長を実現するためには、組織の提供する製品・サービスの価値に対して顧客及びその他の利害関係者の満足を得ることを通じて組織の存在意義を高めることが不可欠で、この規格は、変容する環境に組織が俊敏に適応するための質マネジメントシステムのモデルを提供する」
ISO9001をレベル1として、持続可能な成長の実現を可能にするQMS(すなわちJIS Q 9005:2005)をレベル4とした4段階の超ISO発展モデルを提示し、ISO9001の要求事項ごとに横並びでその発展の4段階を確認できるTQM9000発展表に基づくISOを超えて、TQM総合質経営へとステップアップしていくためのロードマップを解説している本を紹介します。
本書:「ISOからTQM総合質経営へ」です。
「ISOからの成長モデル」との副題が付いています。
本書は、飯塚 悦功先生の監修にて、超ISO企業研究会の編著で、2007年5月に日本規格協会より発行されています。
本書の帯には、以下のことが書かれてあります。
ISO認証取得だけで満足ですか?
→QMSの成熟度を上げる!
- ISO 9001をレベル1、持続可能な成長の実現を可能にするQMS(JIS Q 9005)をレベル4とした、4段階の超ISO発展モデル!
- レベル1のISO9001要求事項を主軸に、レベル2→3→4へ発展するための強化・追加事項が一目瞭然!超ISOへの羅針盤に!
- ISOを超え、優良企業になるための”全貌”を知ることができる唯一の書!
本書の「まえがき」で飯塚先生は、本書の背景とその意義に関して以下のように述べています。
「(『超ISO企業実践シリーズ』の)シリーズ1巻の「ISOを超える」の巻末に”ISO9001からTQMへのファースト・ステップ発展表”という付表を収録した。
この表は、ISO9001からTQM総合質経営への4段階発展モデルのうち、レベル1(ISO-QMS)からレベル2(TQMの基盤)の二つのレベルの表を掲げ、ISO9000レベルからTQMへのステップアップモデルを示したものである。
レベル3は、TQM品質保証、レベル4は、TQM総合質経営とその基本概念は定義していたし、様々な側面から、それぞれのレベルの特徴を記述することもしていた。
しかしながら、ISO9001の要求事項を基軸として、これにどのようなQMS指針を追加したものが、レベル2、3,4であるのか、具体的には示してはいなかった。
(略)
このようにISO9001を出発点として、ISO9001の要求事項にどのようなQMS要素を追加し、深化させるかを、ISO9001の構造で具体的に記述した表を作成することを目標に活動してきたのである。
本書は、その表を主たるメッセージとする書籍である。
使い道はいろいろあるだろう。私たちは、本書を私たちの活動の全貌を示す海図と位置づけて、今後の研究活動の羅針盤にしていく。」
本書は、4つの章から構成されています。とくに3章がTQM9000の発展表が掲載され、本書のエッセンスとなっています。
第1章では、「超ISO企業−ISO 9000を超える」
として超ISO企業のコンセプトからそのISO9001を超えて目指すTQM総合質経営までのステップアップの取組の要点とJIS Q 9005の概要などが解説されています。
第2章では、「TQM 9000発展表の作成と使用」
としてISO900からTQMへのステップアップの視点としてどのように拡大と深化を図るのかを解説し、各レベルについてのポイントならびに3章のTQM発展表を適正に活用できるように、この表が何を意図しているのかなど含め、その使い方について解説しています。
第3章では、「TQM 9000発展表 [2007年4月版]」
として以下の注意書きの後、TQM 9000発展表が掲載されています。見開きの2ページで左側のページには、レベル1(ISO-QMS)ならびにレベル2(TQMの基礎:TQMへのファーストステップ)が右側のページには、レベル3(TQM品質保証:TQMへのセカンドステップ)ならびにレベル4(TQM総合質経営)が掲載されています。
[TQM 発展表は,原則として,縦軸をISO 9001:2000の“4(品質マネジメントシステム)”から“8(測定,分析及び改善)”の順としています。横軸は左から順にレベル1→レベル2→レベル3→レベル4としています。TQM 9000発展表の見方・使い方については,第2章 2.3節をご参照ください。 ]
第4章では、「TQM総合質経営を目指して」
として各レベルのステップアップの取組においての着眼点と、強化、充実すべき取組の側面についてのポイントならびにステップアップに活用できる支援ツールも含めて解説しています。
また本書の付録として「ファーストステップの実践ポイント」が分かり易く、フロー図や帳票類の様式も含めて掲載されています。
ISO9001からのステップアップをお考えの組織の人にとっては、欠かせない一冊と思います。
なお本書の目次は、以下の内容です。
なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 超ISO企業−ISO 9000を超える
1.1 超ISO企業とは
1.2 ISO 9000を超える
1.3 ISO 9000モデルからのステップアップ
1.3.1 ISO 9000の限界と克服のポイント
1.3.2 超ISO企業への4段階モデル
1.4 JIS Q 9005
第2章 TQM 9000発展表の作成と使用
2.1 ISO 9000からTQMへのステップアップの視点
2.1.1 QMSの目的の拡大
2.1.2 品質管理活動のレベルアップ
2.1.3 管理の考え方・方法・システムのレベルアップ
2.1.4 改善の方法のレベルアップ
2.2 TQM 9000の各レベルの意図するモデル
2.2.1 レベル1:ISO-QMS
2.2.2 レベル2:TQMの基盤(TQMへのファーストステップ)
2.2.3 レベル3:TQM品質保証(TQMへのセカンドステップ)
2.2.4 レベル4:TQM総合質経営
2.2.5 各レベルの関係
2.3 TQM 9000発展表の見方・使い方
第3章 TQM 9000発展表 [2007年4月版]
レベル1:ISO-QMS
レベル2:TQMの基盤
レベル3:TQM品質保証
レベル4:TQM総合質経営
第4章 TQM総合質経営を目指して
4.1 レベル1からレベル2にステップアップ
4.2 レベル2からレベル3にステップアップ
4.3 レベル3からレベル4にステップアップ
4.4 支援ツール
付録 ファーストステップの実践のポイント
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