生産の場におけるムダ・ムラ・ムリを改善する手法であるIE(Indusrial Engineering)手法について生産管理部長の上司と入社3年の部下のAさんとの物語形式によるやりとりを通じて製造業だけでなくサービス業にも役立つIE手法の活用についての基礎的な内容を解説している本を紹介します。

本書:「IE手法入門」です。

サービス業にも役立つ仕事の隠れ技」との副題が付いています。

本書は、永井 一志氏ならびに木内 正光氏ならびに大藤 正氏による編著にて2007年4月に日科技連出版社より発行されています。

本書は、同社の月刊誌『QCサークル』に連載された内容をベースに加筆修正されたものです。

本書の「まえがき」で編著者は、月刊誌の連載第1回の言葉を引用しながら、以下のように述べています。

『企業には「良い商品を、安く、早く提供する」ことが求められており、(中略)、QCD(品質、コスト、納期)の3要素は、非常に密接に関係しています。

QCサークルは品質管理に関係する活動であり、品質を第一とする活動ですが、当然のことながら原価(コスト)や生産性を考慮することも必要です。』

つまり、職場の改善活動においてQCDを独立に扱うことは不可能であり、常に3つの要素を勘案することが必要になる
(略)
 品質管理の分野では初学者でも容易に扱うことができるQC七つ道具が存在するのと同様に、生産管理の分野ではIE手法が存在する。
(略)
 いまこそ、改善で用いられる基本手法の本質をしっかりと理解すべきではないだろうか。管理工学の分野において新しい手法が提案されている現在において、今さらがら「今さら聞けない」疑問を抱く読者が多いのではないかと感じている。

 本書は、IE手法に焦点をあて、手法の基礎を学ぶ読者を意識して執筆した。

実務において生じうる場面をあげ、物語形式で気楽に読めることを心がけた

当然のことながら専門的な内容は他の文献に委ねざるを得ない。基礎を習得した読者は、より専門的文献で知識を高めることに挑戦して頂きたい。


本書は、その1.4で「本書の構成」として全体の体系が解説されています。

全体の構成は、9つの章から構成されています。

その流れは、IEの全体像の解説ならびに品質管理とIEとの関係から入り、工程分析(概略・詳細)、稼動分析(瞬間・連続観測)、時間研究、動作研究、運搬分析、流れ線図、事務分析、PST法といった手法について、各章で一つひとつの基本的な手法をわかりやすく、Aさんと上司の間のTalkingを盛り込みながら目的、使い方、分析に用いる具体的な書式(フォーマット)ならびにその具体的な記入例も提示しながら解説しています。

また、IEは、一般的には、製造業で使われるものとの先入観がありますが、必ずしもそうではなくて、レストランなどの事例を用いてサービス業の方々にも活用の道が開けていることを理解しやすくまとめています。

第1章では、「IE手法とは何か」
としてIE手法の全体像さらにIE手法と標準化(品質管理との関係)など本書の全体を俯瞰する構成となっています。

第2章から第7章までが問題解決的アプローチを取り上げています。第2章、第3章が改善の糸口を発見するための分析手法について、さらに4章から7章までで、時間の使い方、人間の動作、モノの選び方、帳票類の流れのムダはないかを分析する手法。また2章では、流れ線図を通してヒトやモノの流れにムダはないかを分析する手法も示しています。


第2章では、「工程の概要を把握する(工程分析)」
として、工程分析とかは何か、工程図記号、流れ線図、工程分析の改善活動への活用の方法などを解説しています。

第3章では、「作業や機械のムダを把握する(稼動分析)」
として、稼動分析の解説と稼動分析の改善活動への活用の方法などを解説しています。

第4章では、「時間の側面からムダを発見する(時間研究)」
として、時間研究の手法の解説とその改善活動への活用の方法をファーストフードやレストランの厨房の例など交えて解説しています。

第5章では、「人の動作からムダを発見する(動作研究)」
として、動作研究ならびに人間の行う基本的な動作を18種類の記号で示すサーブリッグ記号を解説し、さらに動作研究の改善活動へ活用の方法をファミリーレストランの例を紹介しながら解説しています。

第6章では、「ものの運び方からムダを発見する(運搬分析)」
として、運搬分析の基本、運搬活性指数、運搬工程分析記号、さらに運搬分析の改善活動へ活用の方法を食料品の問屋における配送活動の例を紹介しながら解説しています。

第7章では「帳票類の流れからムダを発見する(事務分析)」
として、事務分析の手法の基本から事務分析に用いる記号、事務分析記号を用いたプロセス表現の練習問題ならびにその回答。さらには、事務分析の改善活動へ活用の方法を葬式の例を紹介しながら解説しています。

第8章は、これまでの問題解決的アプローチと異なり設計的アプローチになります。

第8章では、「新規工程設計に対するアプローチ(PTS法)」
として、WF(Work Factor)、MTM(Method Time Measurement)に代表されるPTS(Predetermined Time Stanard)を解説しています。最初にPTS法の概要を解説し、WFならびにMTMの動作時間標準表の解説、さらにPTFの改善活動へ活用の方法を物流倉庫とくに冷凍庫内での冷凍商品の入出庫管理の例を取り上げ解説しています。

第9章では、「本書のまとめ」
として、SDCA(S:Stadardで標準を設定して行う)維持管理活動とPDCAによる改善活動との繰返しによる活動の重要性を説いて、作業標準の棚卸し(すなわち作業標準通りに現場で作業されているかの定期的なチェック)が重要とし、作業標準も無駄な作業がなく、合理的であれば美しいはずとし、5Sなどを基礎とした美しさの大切さをということで結んでいます。

IE手法入門―サービス業にも役立つ仕事の隠れ技
日科技連出版社
永井 一志(編さん)
発売日:2007-04
発送時期:通常3~5週間以内に発送
ランキング:108155

なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 IE手法とは何か
第2章 工程の概要を把握する(工程分析)
第3章 作業や機械のムダを把握する(稼働分析)
第4章 時間の側面からムダを発見する(時間研究)
第5章 人の動作からムダを発見する(動作研究)
第6章 モノの運び方からムダを発見する(運搬分析)
第7章 帳票類の流れからムダを発見する(事務分析)
第8章 新規工程設計に対するアプローチ(PTS法)
第9章 本書のまとめ
付録 IE手法演習シート/問題集

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