企業不祥事がなかなか後を絶たない環境にあってコンプライアンス(法令等の遵守)に関わる法務リスクは、企業の存亡を左右するという状況になっています。

 個人情報保護法、PL法、日本版SOX法と内部統制、敵対的企業買収への対応などビジネス法務に関係する法律知識を幅広く解説している本を紹介します。

 また製品開発、生産、営業など企業活動のあらゆる場面における法的リスクを最小限に抑え、企業価値を高めるための法務知識についても詳しく解説しています

本書:「リスクマネジメントの法律知識 第2版」です。

本書は、著者:長谷川 俊明氏(弁護士)で、2007年5月に日本経済新聞出版社より発行されています。1999年発行の初版本の第2版になります。日経文庫の1冊になります。

本書の帯には、以下のように書かれてあります。

ビジネスの”落とし穴”、

早期発見!

幅広い法律知識がこの1冊に!

製品事故、情報漏洩、敵対的買収、内部統制への対応。

あらゆる業務に潜むリスクを制御するための

必須知識を解説。」


また表紙の折り返し部には、本書のポイントとして以下の点が上げられています。

  • 製品事故や情報漏洩から、敵対的買収への備え、セクハラ問題まで、さまざまなリスクに対応するための法律知識を網羅しました。
  • 会社法・金融証券取引法で定められた、内部統制システムの仕組みについて詳しく解説しています。
  • 製品開発、生産、営業など企業活動のあらゆる場面における法的リスクを詳解。非営利組織におけるリスクマネジメントについてもふれています。
  • 積極的にリスクを制御することでコンプライアンスやCSRを達成し、企業価値を高める「攻めの法務」の考え方を示しました。

本書の「はじめに」で『コンプライアンス(法令等遵守)』を第1の経営課題として企業が取り上げるようになっている背景ならびに今回の第2版の改訂について以下のように述べています。

第一に、いまや法令違反の不祥事が、企業の存続すら危うくするほどの巨大リスクとなっていること。

第二に、内部統制によってコンプライアンスを実現することを法令自体が求めるようになったこと。

第三に、CSR(企業の社会的責任)への要求が高まっていること。」

とし、本書は、法務部門の専門家だけでなく、経営層や一般の読者にも理解しやすいよう、専門用語はなるべく使わず、ポイントがすぐにつかめるように工夫している。また法的リスクをコントロールすることによって、企業価値を高める前向きのコンプライアンスとそれを実現するための内部統制システムという視点を強調しているとのことです。

本書は、4つのパートから構成されています。

[I]では、「法的リスクマネジメントとは何か
として、「法的リスクの怖さ」では、法的リスクについての概論からその分類、法的リスクの時代背景と関連しての変化など解説し、法的リスクが顕在化する例について法令違反、契約違反、権利侵害のリスクについて事例を挙げ解説し、違反によりどのような代償が発生するかなど解説しています。


[II]では、「企業活動と法的リスク
として、ITガバナンスとリスク管理、ITガバナンスとCSRなどに触れ、情報漏洩のリスクから、情報開示に関わるリスク、「欠陥」製品に関わる製品事故のリスク、PLリスクから消費者生活用品安全法の改正、企業買収のリスク、経営責任、製品開発、販売営業活動、セクシャルハラスメントに関わる社内管理、公益法人などのガバナンスとリスクマネジメントなどの項目について企業活動と関連する法的リスクについて解説しています。


[III]では、「法的リスクマネジメントの実践
として、リスクマネジメントにおけるPDCAサイクル、ISO14000シリーズ、JISQ2001:2001に基づくと判断されるリスクマネジメントシステムのJIS規格、リスクの洗い出し、認識、評価、対応に関わる手順を解説しています。さらにヘルプラインなどによる相互牽制システム、事後対応とクライシスマネジメントの概要について解説しています。


[IV]では、「内部統制システムとリスク管理体制
として、内部統制システムについての必要性、法律の求める内部統制システムとCOSOレポート、リスクマネジメントと一体となった内部統制に関して、COSO-ERM、内部統制システムとコーポレートガバナンス、内部統制とコンプライアンス体制などの概要を解説しています。

ビジネスパーソンに求められるリスクマネジメントの幅広い法律知識のエッセンスがこの一冊に分かり易くまとめられてあります。

リスクマネジメントの法律知識 第2版
日本経済新聞出版社
長谷川 俊明(著)
発売日:2007-05
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:9924


なお本書の目次は、以下の内容です。
[I] 法的リスクマネジメントとは何か
 1. 法的リスクの怖さ
 2. 法的リスクはどのように顕在化するか
 3. 権利侵害の落とし穴
 4. 契約違反の代償
[II] 企業活動と法的リスク
 1. デジタル情報流出のリスク
 2. 情報開示に係るリスク
 3. 製品事故のリスク
 4. 企業買収のリスク
 5. 経営責任
 6. 製品開発のリスク
 7. 販売・営業活動とリスク
 8. 社内管理とリスク
 9. 公益法人などのガバナンスとリスクマネジメント
[III] 法的リスクマネジメントの実践
 1. リスクマネジメントのPDCA
 2. リスクの洗い出し、認識、評価、対応
 3. ヘルプラインなどによる相互牽制システム
 4. 事件対応とクライシスマネジメント
[IV] 内部統制システムとリスク管理体制
 1. 内部統制システムとは何か
 2. リスクマネジメントと一体となった内部統制
 3. 内部統制システムとコーポレートガバナンス
 4. 内部統制とコンプライアンス体制

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