多くの企業で実施されている改善・ムダ取り活動などの手法は、製造部門内での限定された活動の範囲に留まっていて、企業全体としての高収益・強競争体質へと結びついてはいない。これは、改善・ムダ取りを進める上での原理・原則が不明確なまま、単に改善の手法の模倣に走っているため。

 すべての改善・ムダ取りには、それらを導き、根拠づける原理・原則がある。トヨタ式生産方式に基づく改善、ムダ取りを導く10の原理・原則を明確にし、その原理・原則にもとづいてモデル企業2社が製造現場をどのように改善し、ムダ取りを実践して高利益化、強競争力化結びつけて行ったのか等について19の実践事例とともに解説している本を紹介します。

 本書の内容は、岐阜県各務原商工会議所が主催した「ものづくり勉強会事業」(通称、「古畑教室」)でのテーマをベースとしています。


本書:「原理・原則にもとづく現場改善の実践」です。

工場の一隅の改善・ムダ取りから高利益・強競争力企業への脱皮」との副題が付いています。

本書は、古畑 友三氏(日本電装<現:デンソー>(株)で品質保証、燃料噴射事業部長などから京三電機(株)トップを経て、現在、生産経営研究所 所長:著書「5ゲン主義 物造り改革の実践」ほか)の監修ならびに佐武 弘章先生(経済学者 福井県立大学 名誉教授:著書「トヨタ生産方式を導く八つの原則」など)の著により、2007年8月に日科技連出版社より発行されています。

本書の「まえがき」で著者は、岐阜県各務原商工会議所が主催した「ものづくり勉強会事業」(通称、「古畑教室」)での「古畑教室」での指導について改善・ムダ取りの全ての手法を知識と理論による根拠付を重視して進められていったことに触れて、本書について以下のように述べています。

「本書には、「古畑教室」のモデル企業2社が原理・原則に基づく改善・ムダ取りを進めた結果、生業として営まれていた、町工場から高収益・強競争企業への飛躍する約2年間のストーリーが書かれています。

本書では、高収益・強競争企業と表現していますが、モデル企業2社が達成した高収益は、単に一次的なものではなく、経営環境の激変にも対応できる強競争力の体質を身につけた結果によるものです。

生産管理方式の諸手法を物真似するのではなく、その原理・原則を理解したうえで、原則を具体化する独自の手法を開発しています。

 工場での一隅でのムダ取りから出発した改善活動は、それらを根拠づけている原理・原則の適用範囲を広げて工場全体、さらに経営全体に浸透していっています。このため、本書の副題は「工場の一隅の改善・ムダ取りから高利益・強競争力企業への脱皮」としました。」


本書は、3部から構成されています。


第吃瑤任蓮◆改善・ムダ取りを導く原理・原則
として、「古畑教室」での取組の概要を紹介し、そこで進められてきた改善・ムダ取りを進める上での前提となる4つの基本ルール、さらに原則1の「ムダを100%顕在化する原則」から原則10の「モノつくりとヒトつくりの一体化の原則」までの10の原理・原則が解説されています。


第局瑤任蓮◆原理・原則にもとづく改善・ムダ取りの実践事例
として、2社のモデル企業で製造現場において、原理・原則にもとづいてどのように改善し、ムダ取りを実践したかについて、実践事例1「ムダの定義の一層の追求」から実践事例19「モノつくりとヒトつくりとの同時達成−生産実績と人材開発の一体化−」までの19の実践事例が『改善テーマ』、『改善の着眼点』、『改善の成果』などの面から多くの現場写真やイラストなどを通して分かり易く解説されています。


第敬瑤任蓮◆モデル企業での改善・ムダ取りから高利益・強競争力体質への改革のステップ
として、モデル企業での工場での一隅でのムダ取りから出発した改善活動が、次から次へとその改善領域を拡大して企業全体に浸透し、高収益・強競争企業へと発展していったプロセスを総括し、モデル企業でのステップアップのプロセスについて追跡し解説しています。


ともすると改善・ムダ取り活動などについてその表面的な理解のもとただその手法を真似したりして早急な成果を求め勝ちですが、急がば回れではありませんが、成功したモデルの基本の原理・原則部分をしっかりと学び、解き方ではなくその方程式の立て方から理解して実践していくことが重要であることが強く実感されます。


本書の「あとがき」で古畑 友三氏は、トヨタ生産方式がなぜ中小企業や他の企業に浸透しないのかという点について佐武 弘章先生の以下の言葉を紹介しています。

.肇茱神源妻式が考案された時は、高度成長期の時代。しかし、その後で大きな環境変化が発生している。その変化にトヨタは対応しているが、その内容は公開されていない

▲肇茱神源妻式で紹介されている「アンドン」、「カンバン」、「JIT」などは手法であり、その手法を活用するための「人、機械(設備)、物流、経費」のムダの排除に有効な「原理・原則」が不明確である。

トヨタ生産方式を伝導する人達が、ムダ取りのために長い年月をかけて修行体得してきたものは、熟練と暗黙知の世界である。


本書において、このようなハードルを突破するトリガーになるトヨタ式生産方式に基づく改善・ムダ取り活動の肝が解かれていると思います

原理・原則にもとづく現場改善の実践―工場の一隅の改善・ムダ取りから高利益・強競争力企業への脱皮
日科技連出版社
佐武 弘章(著)
発売日:2007-08
発送時期:通常4〜5日以内に発送
ランキング:65106


なお本書の目次は、以下の内容です。
第吃堯Р善・ムダ取りを導く原理・原則
日本企業の低利益体質−なぜ利益がでないのか?/4つの基本ルール−どのようにして改善・ムダ取りを推進するか?/経営改革を導く改善・ムダ取りの原理・原則10:ムダの定義とムダの検出に関する原則/作業の定位置化の原則/手元化の原則 /同期化の原則/整流化の原則/後工程引き取りの原則/単純運搬排除原則(ナガラ運搬の原則)/自動機・ロボットと人間作業との直結の原則/一体化の原則 /モノづくりとヒトづくりとの一体化の原則 
第局堯Ц桐・原則にもとづく改善・ムダ取りの実践事例(19例)  
ムダの定義の一層の研究/人の動作のムダと機械の動きのムダ/定位置化/手元化/同期化(その1・2・3)/移動組立/流れ生産と整流化/順序納入・順序生産/ナガラ運搬台車/部品のセット供給/ロボット直結方式/リードタイムの短縮/面積生産性/小物部品の集中管理とかんばんの応用/ロケーション番号表示により「仕入れ先が材料倉庫に直納入」/一体化の原則の拡大運用/モノづくりとヒトづくりとの同時達成  
第敬堯Д皀妊覺覿箸任硫善・ムダ取りから高利益・強競争力体質への改革のステップ
モデル企業はどのようにして高収益・強競争力体質へのステップアップを進めたか?/改善・ムダ取りから高利益・強競争体質の経営への7つのステップ/モデル企業の高利益・強競争企業への脱皮

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Comments

1. Posted by 手文庫@ビジネス書で問題解決   2007年09月03日 00:28

discus2005さん、こんばんは!
他所の事例を聞いて「○○だからうちには使えない」と反応する人がいますが、原理・原則を見ずに活動だけを見ているからなのでしょうね。

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