著名なファーストフード店での調理日時の改ざんや賞味期限切れの原材料を使用していた問題が報道されるなど一般消費者の食品についての安心・安全を揺るがす偽装表示などのニュースが相次ぎ、なかなか止まりません。
そのような中、今年のお歳暮商戦において、百貨店や大手スーパーが、食品の生産者や生産工程を写真などで紹介するという販売スタイルを更に推進していこうとの動きのようです。「生産者の顔が見える」ギフト商品を通じて、「安心・安全」を求める消費者ニーズに応えようとするものです。
またフードチェーンにおける食品安全マネジメントのための要求事項を規定した国際規格のISO 22000の取り組みが注目されています。
こちらのブログでもISO22000についてのシステム構築などの関連する書籍を幾つか紹介しています、
本日は、ISO 22000についての本では、ありませんが、食品に関する食品の加工、食品の安全性の重要性、衛生管理の方法等の基礎について、教科書的に体系的に学べるよう構成された本を紹介します。今まで、食品業界に縁がなかった人が食品の加工、食品の安全性の重要性、衛生管理の方法等の基礎を学びたいとのニーズにも応えられるかと思われます。
管理栄養士の養成施設の教育カリキュラムとのシリーズとして発行された本ですが、図表や写真の挿入も多く、本部の左側に設けられたコラム欄でのキーワードの解説も含め、分かり易く解説されています。
本書:「食品加工・安全・衛生」です。
本書は、テキスト「食物と栄養科学シリーズ」の 4巻になります。
本書は、大鶴 勝先生の編集にて、石永正隆,島田和子,田中敬子,大鶴勝,江崎秀男,太田義雄,古賀信幸,佐藤之紀,佐野満昭,島田和子,瀬口正晴,逵牧子,中村好志,西村公雄,升井洋至,松井徳光,松浦寿喜,渡辺文雄の各先生方による執筆にて、2007年2月に朝倉書店 より発行されています。
本書は、3つの章から構成されています。 以下のような概要です。
1. では、「食品の規格と表示制度」
として、JAS法、食品衛生法、乳等省令、健康増進法、景表法、計量法、地域食品認証制度などの国内の食品にまつわる規格・基準、CODEX規格の概要ならびに表示に関する規格・基準の概要が解説されています。
2. では、「食品の生産・加工・流通と栄養」
として、最初に食料生産と栄養、また食品と微生物について特に食品と微生物の関係、発酵食品、腐敗、食中毒などが解説されています。また食品加工と栄養について、その意義と目的から加工食品とその利用までが解説され、次いで食品流通・保存と栄養について流通環境や保存条件とその栄養成分の変化など解説されています。そして包装について容器の材料、形態、包装に関わる栄養成分変化について解説されています。
3. では、「食品の安全性と衛生管理」
として食品衛生行政と法規について、食品衛生の目的から食品衛生法などの概要、コーデックス(Codex)委員会の組織とその概要が解説されています。また食中毒について、定義、発生状況、マスターテーブル法、微生物性食中毒、ウイルス性食中毒、自然毒食中毒、化学性食中毒が解説されています。さらにタイトルをさっと紹介すると食品による感染症・寄生虫症/食品中の汚染物質/食品の変質/食品添加物/食品の器具と容器包装が項目として解説されています。さらに食品衛生管理について、HACCPならびに食品工場における一般衛生管理事項、家庭における衛生管理が解説されます。また新しい食品の安全性問題について有機栽培農作物(食品)と特別栽培農作物/遺伝子組換え食品(GMF)/放射線照射食品が取り上げられ解説されています。
なお本書の目次は、以下の内容です。
1. 食品の規格と表示制度
1.1 規格
1.2 表示
2. 食品の生産・加工・流通と栄養
2.1 食料生産と栄養
2.2 食品と微生物
2.3 食品加工と栄養
2.4 食品流通・保存と栄養
2.5 包装
3. 食品の安全性と衛生管理
3.1 食品衛生行政と法規
3.2 食中毒
3.3 食品による感染症・寄生虫症
3.4 食品中の汚染物質
3.5 食品の変質
3.6 食品添加物
3.7 食品の器具と容器包装
3.8 食品衛生管理
3.9 新しい食品の安全性問題
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