管理者のための環境側面の特定と管理

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管理者のための環境側面の特定と管理

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ISO14001(以降EMSと略)の構築と運用の活動の中核の一つは、トップマネジメントが環境方針でコミットした汚染の予防に向けて、組織の製品、活動、サービスの要素のなかの管理できる環境側面及び影響を及ぼせる環境側面を特定化し、環境影響の評価のロジックに基づいて決定した著しい環境側面を軸として設定した目的・目標を運用管理する…などのPDCAのマネジメントサイクルのスパイラル的な実践を通じて、継続的な改善を推進していくことにあります。


そのまえがきで著者も述べていますが、構築したEMSが期待した成果を挙げていないという原因にこの規格の言葉の抽象性と分かり難さがあるかと思われます。とりわけEMSの正否のポイントとなるキーワードが『環境側面』になります。


例えば、ISO14001:2004規格の4.3.1項「環境側面」では、以下のように要求されています。


「組織は、次の事項にかかわる手順を確立し、実施し、維持すること。

 a) 環境マネジメントシステムの定められた適用範囲の中で、活動、製品及びサービスについて組織が管理できる環境側面及び組織が影響を及ぼすことができる環境側面を特定する。その際には、計画された若しくは新規の開発、又は新規の若しくは変更された活動、製品及びサービスも考慮に入れる。
 b) 環境に著しい影響を与える又は与える可能性のある側面(すなわち著しい環境側面)を決定する。

 組織は、この情報を文書化し、常に最新のものにしておくこと。 

 組織は、その環境マネジメントシステムを確立し、実施し、維持するうえで、著しい環境側面を確実に考慮に入れること。」



本日は、この環境側面の特定と著しい環境側面の決定に焦点を当て、EMS構築と運用のためのノウハウを分かり易く解説している本を紹介します。


本書:「管理者のための環境側面の特定と管理」です。


本書は、著者:吉野 昇氏にて、2007年11月にオーム社より発行されています。

本書では、多数の概念図やフロー図などを用いて分かり易く解説されています。

まえがきに続く序章:「自然環境と環境側面」において「環境経営の観点から管理ポイント(環境側面)を確実に特定し、経営に役立つように運用する」という本書のねらいと構成についての説明及びまたEMSの構築と運用についての理解に役立つ重要なキーワードの解説があります。


本書は、以下のような方にお奨めとありますが、EMSに関わる関係者に幅広く参考になると思われます。


・EMS(環境マネジメントシステム)の運用者
・地方自治体の環境部関連担当者
・これからEMS構築を行う企業関係者、担当者
・EMSに関わる環境審査員、コンサルタント
・環境問題を学ぶ学生、NPO、NGO


本書は、先の序章とそれに続く5つの章から構成されています。


第1章では、「求められる環境経営
として、地球温暖化などの危惧されている地球規模の環境危機の現状から自然環境の保全を重視した環境経営の必要性。さらに環境経営を確立するための要件等を解説しています。


第2章では、「組織活動に伴う環境影響
として、インプット及びアウトプットの管理を通じて全体システムを管理するプロセス管理について解説し、さらに環境とは、にはじまり、プロセス管理と自然環境ならびに社会環境との関わりとその特性などを解説しています。


第3章では、「環境側面の特定
として、環境側面とは、にはじまり環境側面を特定する意義、さらに組織が管理できる環境側面についてのとらえ方、その特性、特定する際に配慮すべきこと、また組織が影響を及ぼすことができる環境側面について、そのとらえ方、インプットおよびアウトプットに内在する環境側面、またその特定法などを解説しています。さらに情報(ソフトウェア)に内在する環境側面、緊急時の環境側面の特定、企業(モデル)の環境側面の特定例、さらに自治体(モデル)の環境側面の特定例について解説されています。


第4章では、「環境影響評価と著しい環境側面の決定
として、環境影響評価とは、にはじまり、環境側面を評価する意義、組織が管理できる環境側面の評価と著しい環境側面の決定についての手順やリスク評価の方法と著しい環境側面の決定、影響を及ぼすことができる環境側面の評価と著しい環境側面の決定について、インプットとアウトプットに関わる環境影響評価と著しい環境側面の決定について解説しています。次いで管理情報(ソフトウェア)の影響評価と著しい環境側面の決定、さらに緊急時の環境側面の評価と著しい環境側面の決定の手順についても解説しています。

   
第5章では、「環境側面の管理
として、環境マネジメントシステム(ISO14001)の概要について、4.1項の一般要求事項に対応する内容から環境方針の策定と管理/環境側面の特定と維持管理/法的及びその他の要求事項の特定と管理/環境目的及び目標の設定と実施計画の策定/資源、役割、責任及び権限の管理/力量、教育訓練及び自覚の管理/コミュニケーションの管理/文書類の管理/運用管理/緊急事態への準備及び対応/実施及び運用状況の監視・測定/順守評価の管理/不適合ならびに是正処置及び予防処置/記録の管理/内部監査/マネジメントレビューといった規格要求のポイントについて環境側面の管理との観点から解説しています。


管理者のための環境側面の特定と管理
オーム社
吉野 昇(著)
発売日:2007-11
発送時期:通常24時間以内に発送


なお本書の目次は、以下の内容です。
序章 自然環境と環境側面
第1章 求められる環境経営
1.1 危惧されている地球規模の環境危機
1.2 持続可能な組織経営(環境経営)の実現
第2章 組織活動に伴う環境影響
2.1 組織活動のモデル
2.2 組織活動を取り巻く環境とその特性
2.3 組織活動が自然環境へ及ぼす影響
2.4 組織活動が社会環境へ及ぼす影響
第3章 環境側面の特定
3.1 環境側面を特定する意義
3.2 組織が管理できる環境側面
3.3 組織が影響を及ぼすことができる環境側面
3.4 情報(ソフトウェア)に内在する環境側面
3.5 緊急時の環境側面の特定
3.6 企業(モデル)の環境側面の特定例
3.7 自治体(モデル)の環境側面の特定例
第4章 環境影響評価と著しい環境側面の決定
4.1 環境側面を評価する意義
4.2 組織が管理できる環境側面の評価と著しい環境側面の決定
4.3 影響を及ぼすことができる環境側面の評価と著しい環境側面の決定
4.4 管理情報(ソフトウェア)の影響評価と著しい環境側面の決定
4.5 緊急時の環境側面の評価と著しい環境側面の決定
第5章 環境側面の管理
5.1 環境マネジメントシステム(ISO14001)
5.2 環境方針の策定と管理
5.3 環境側面の特定と維持管理
5.4 法的及びその他の要求事項の特定と管理
5.5 環境目的及び目標の設定と実施計画の策定
5.6 資源、役割、責任及び権限の管理
5.7 力量、教育訓練及び自覚の管理
5.8 コミュニケーションの管理
5.9 文書類の管理
5.10 運用管理
5.11 緊急事態への準備及び対応
5.12 実施及び運用状況の監視・測定
5.13 順守評価の管理
5.14 不適合ならびに是正処置及び予防処置
5.15 記録の管理
5.16 内部監査
5.17 マネジメントレビュー





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