ジャック・ウェルチをはじめ何人もの名経営者、エグゼクティブを指導してきた著者:Marshall Goldsmith(マーシャル・ゴールドスミス)が、リーダーの能力を飛躍的に高めるコーチング法を公開している本を紹介します。
ウォールストリートジャーナルやNYタイムズ、amazon.comなどでベストセラー第1位を記録したコーイング本とのことです。
成功しているリーダーなら誰もが持っている「悪い癖」を直すことこそ、ビジネスでも人生でも成功者の条件。と説き、自分の悪癖を見つけ出すためのフィードバックの集め方から、改善の進捗度合いを把握するためのフォローアップの技法まで、著者が現場で実際に使っている技法を余すところ無く伝授しています。
本書:「コーチングの神様が教える「できる人」の法則 」です。
本書は、Marshall GoldsmithとMark Reiter(マーク・ライター)との原著:『WHAT GOT YOU WON'T GET YOUR THERE』の斎藤 聖美氏による翻訳にて、2007年10月に日本経済新聞出版社より発行されています。
「How Successful People Even More Successful!』:「次のレベルに上がりたい、もっとよくなりたいと願う成功しているリーダーへ」との副題がついています。
著者のマーシャル・ゴールドスミス氏は、以下の人物です。
すなわち、現在、エグゼクティブ・コーチングの第一人者と言われ、ジャック・ウェルチ元GE会長をはじめ、世界的大企業の経営者80人以上をコーチしたことで知られる。1949年ケンタッキー州生まれ。UCLAで博士号、インディアナ大学でMBAを取得。1976年から大学で教鞭をとるかたわら、専門とする「360度フィードバック」の手法を駆使してリーダーシップ能力開発プログラムに従事。米国における「エグゼクティブ・コーチングのグル(先導者)」と呼ばれているとのことです。
本書の帯には、以下のように書かれてあります。
「職場の20の悪癖を発見せよ!
ジャック・ウエルチを教えた
エグゼティブ・コーチが
リーダーの能力を飛躍的に高める
注目のコーチングを初公開。」
本書は、「はじめに」で、この本の使い方の解説がありますが、4つのセクションと14の章から構成されています。ざっとレビューすると以下のような構成になっています。
セクション1では、「成功で厄介なこと」
として、『1 エグゼクティブ・コーチとは何か』、『2 成功した人ほど、変化を嫌う理由』との章構成で、過去の成功が次の成功の障害になることや成功した人ほど保守的に変化を嫌うようになるという問題などを説いています。
セクション2では、「あなたをトップの座から遠ざける20の悪癖」
として、 『「やめること」の大切さ』、『20の悪い癖』、『21番目の癖――目標に執着しすぎる』といった構成で 逆転の発想ではありませんが、リーダーにありがちな『悪癖1:極度の負けず嫌い』~『悪癖20:「私はこうなんだ」と言い過ぎる』までの20の悪癖+21番目の悪癖について解説しています。
セクション3では、「どうすればもっとよくなれるのか」
として、このセクションで(「フィードバック」から「フィードフォワードを練習する」までの)6つの章を割いて、自分の悪癖を見つけ出すためのフィードバックの集め方から、改善の進捗度合いを把握するためのフォローアップの技法まで、コーチング技法の詳細について解説しています。
セクション4では、「「自分を変える」ときの注意すべきポイント」
として、変化のためのコーチング法をどのように活用していくか、現在、行っていることの中で何をやめるべきかといったポイントを解説しています。
本書の末尾に付録としてグローバル・リーダーシップ・チェックリストが掲載されています。
読み方を誤解すると尖った角を丸くして自分を小さくしないかとなりますが、より完成度の高いレベルに向けての継続的自己改善のステップ。一人で自分を変えるということは、確かに容易なことでなく誰かの手助けが必要と著者も述べているが、自分の気付かなかった悪癖を本書から見いだし、よくなる手順のステップを進めると確実に変化が起こせそうな気になる説得力あふれた本と思います。なお筆者のコーチングを受けると一人25万$必要とのこと。
目から鱗の能力開発手引書
ちょっとした考え方の工夫で人間関係を改善させてくれる気がしました。
人を動かすには…
部下を持つ人なら誰にでも心当たりがあるはず
なお本書の目次は、以下の内容です。
はじめに この本の使い方
セクション1 成功で厄介なこと
1 エグゼクティブ・コーチとは何か
2 成功した人ほど、変化を嫌う理由
セクション2 あなたをトップの座から遠ざける20の悪癖
3 「やめること」の大切さ
4 20の悪い癖
5 21番目の癖――目標に執着しすぎる
セクション3 どうすればもっとよくなれるのか
6 フィードバック
7 謝罪する
8 公表する。宣伝する
9 聞くこと
10 「ありがとう」と言う
11 フォローアップ
12 フィードフォワードを練習する
セクション4 「自分を変える」ときの注意すべきポイント
13 「自分を変える」ときのルール
14 部下の扱い方
結び あなたの現在地はここ
謝辞
付録
訳者あとがき
- 2008年01月10日
- ビジネス、自己啓発、スキルアップ
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