リコール学』とは、「失敗学の進化形」として、「スルメを見て、干される前のイカ、つまり泳いでいたときのイカを想像することはできますか?」という問いから本書の「はじめに」が始まってます。


さらに続けて、『リコール学』について、「本書が皆さんにとって有用な理由は、まさに「スルメから泳いでいるイカを想像できるようになる」点にあります」と説いています。


また、(リコールなどの情報が伝えられる際に途中で)『“客観的事実”から抜け落ちたものを自分で付け加えて、時間軸を元に戻し洞察する。 そういう知的方法論によって初めてリコール事例から、生産現場での生産方法、その一段上流の設計方法、さらにはもう一段上流の組織運営までも学ぶことができるのです。』として、自動車のリコール事例を中心に『ある事故はたまたま偶然が重なってそれが起きたわけではない。「起こるべくして起きた必然的な要因」がそこにはあるのです。』と述べています。


リコール学」について『仕事法から危機管理術まで、他の事例や他産業でももちろん、働くすべての人たちに実践的に役立つ思考方法であり知恵』としてその必要性を解説している本を紹介します。


本書:「リコール学の法則」です。


本書は、内崎 巌 氏と畑村 洋太郎先生の共著にて、2008年1月に文藝春秋より発行されています。


本書の帯には、以下のように書かれています。


「あの致命的な事故は?


なぜ起こったのか?


わが社では


「想定外」のトラブルが多いと感じる人へ-----


ポカミスは


根性では


解決しない


三菱ふそうトラック、パロマ湯沸かし器………


現代社会特有のリコール問題には、


失敗の構造と成長の本質が全て集約されている。


仕事法から危機管理術まで、


(失敗学の進化形)リコール学が


あなたの現場を変える!



本書は、5つの章と「リコール学を真に活かすために」リコールに関する可能性ある全ての人が持っている暗黙知を表出し、共有することの重要性を説いて「リコール学」を総括している終章から構成されています。本文中には、多数の図表やイラストが用いられ、分かり易く構成されています。


第1章では、「リコール学とは何か
として、三菱ふそう社のリコール事例の経緯を整理し、製品に不具合が生じたときには絶対に隠さないことが大切、ハインリッヒの法則を引いてリコールになった欠陥は、氷山の一角、多くの事故は隙間で起こる、あり得ることは起こりうるなどの教訓、製品に何らかのトラブルがおきた時に、背景要因を探るのがリコール学で、「逆演算」→「仮想演習」などのリコール学の中核の考え方が解説されています。「リコール学は、品質管理の基本形で、重大な事故を減らすのみならず、普段の生産現場の様々な問題を効率よく解決し、重大な問題にならないよう未然に防ぐ助けになる」と述べています。リコール問題は「失敗と成長」の本質をつかむ学びの宝庫としています。


第2章では、「見えないリコールの原因
として、筆者の「リコール原因調査・分析検討委員会」の活動の概要が紹介され、見えないリコールの原因について、見えないつながりに着目しての、キーワードによる「ブラブラもの」、「ボルトナット」などの出現頻度分析などを通して失敗原因の階層性を考慮した分析などの内容が解説されています。


第3章では、「リコール調査でわかったこと
として、リコール原因についての見えないリンクがどのように繋がってきたのかに関して、電気配線やワイアーなどの線材、空気ホースや油圧ホースなどのホース類、さらに油圧配管や排気管などの管材を総称して呼ばれている「ブラブラもの」がリコールの種で自動車に使われる数量が多い「ボルトナット」が要注意であることなどのリコール調査から明らかになってきた最上流にある11の背景要因(「大量生産製造工程において毎日繰り返し行われる手作業など」)について解説されています。


第4章では、「リコール学の法則
として、失敗の本質やフィードバック・プロセスの要諦を「法則」にまで引き上げ、自動車産業のみならず他産業でも役立つ15の法則を提示しています。(「法則1:「見えないリンク」を発見する」、「法則4:高いレベルのデザインレビュー」)、などから「法則15:素人でも作れる設計をしよう」まで)。最初にその法則についての事例なども含めた解説に続き、畑村先生が更にそれに解説を加えるという構成となっています。


第5章では、「リコール学を活かす---仮想演習・実践編
として、第4章のリコール学の法則について他の事例や現場においてどのように使うかについて仮想演習の流れ、ロケットの開発プロジェクトのメンバーを想定しての実践例、高いデザインレビューが実現可能な組織作りの重要性などが解説されています。


本書は、自動車のリコール事例の研究から導き出された“客観的事実”から抜け落ちたものを自分で付け加えて、時間軸を元に戻し洞察するといった技術をスパイラル成長させるために真に必要な知的方法としての「リコール学の法則」を15の法則としてまとめ解説しています


設計者・技術者のみならず、自社の品質トラブルについて、「再発クレームが多い」、「いつも対応型で後手にまわっている」、「またも想定外のトラブルに見舞われた」などと感じておられるビジネスパースンは、本書からその解決手法のヒントが得られるのではと思います。仕事法から危機管理術まで参考になる話題が満載です。是非、読んでおきたい一冊です



リコール学の法則
文藝春秋
内崎 巌(著)畑村 洋太郎(著)
発売日:2008-01
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:32263


なお本書の目次は、以下の概要です。
はじめに
第1章 リコール学とは何か
第2章 見えないリコールの原因
第3章 リコール調査でわかったこと
第4章 リコール学の法則
第5章 リコール学を活かす---仮想演習・実践編
終章  リコール学を共有する
おわりに






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