今日では、製造業だけでなく、サービス業でも、建設業でも、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)活動は、各現場でマネジメントの基本の活動として実践されています。しかし整理・整頓・清掃・清潔・躾の言葉が、子供の頃から身近に接してきた言葉、習慣であるため、5Sとは何か、具体的にどんなことをし、どういう効果があるのかとなどについて意外に5Sについて体系的に学んでいなかったりします。
この5S活動について、64件のテーマに区分し、『5Sは、日本の文化の基本の一つ』などのどのような目的で5Sを行うのかに始まり、整理・整頓・清潔・清掃・躾の各活動の具体的な進め方について、イラストと図解で、各テーマごとに手順に沿って、初心者にも分かり易く解説している本を紹介します。
赤札作戦、看板作戦、ペンキ作戦、日常清掃・清掃点検などの具体的な活動の手順を見開きの2ページで左側にカラフルなイラスト・図解を配して、右側に詳細解説と要点を整理して、テーマ毎に分かり易く解説しています。
本書:「トコトンやさしい5Sの本」です。
本書は、著者:平野 裕之 氏並びに 古谷 誠 氏にて、2006年3月に日刊工業新聞社より発行されています。
『B&Tブックス―今日からモノ知りシリーズ』の一冊になります。
本書の表紙には、以下のように書かれています。
「日本中の工場で、商店で、建設現場
で耳にし、目にする5S(整理・整頓・
清掃・清潔・躾)。それは日本の文化です。
ついに登場!
5Sのすべてを
理解する決定版!
知りたいことが
よくわかる」
本書は、8章から構成され、5Sに関する64のテーマが解説されています。
第1章「知っているようで知らない5Sの基礎」及び第2章 「5S活動は1人では進まない」では、5Sの目的や効果の確認に始まり、5S導入の手順、推進計画、評価のためのツールの活用、足並みを揃えての取組などの5S活動の推進の準備的な内容が解説されています。
第3章から、第7章までの各章で第3章:「実践5S・目で見る整理赤札作戦」(9テーマ)、第4章:「実践5S・目で見る整頓看板作戦」(22テーマ)、第5章:「実践5S・日常清掃から清掃点検につなげよう」(10テーマ)、第6章:「実践5S・仕組みをつくって清潔を維持しよう」(4テーマ)、第7章:「実践5S・躾で崩れない5Sをつくろう」(7テーマ)など5Sを実践する具体的な方法について、解説されています。
いずれも見開きの2ページでテーマについて解説しています。左側のページには、各テーマのポイントについてイラスト・図解、或いは写真などを交えてにより親しみやすく解説。
また右側のページでは、タイトルに続き、その下にタイトルの具体的な活動が示され、詳細解説の本文と下部に要点BOXがあり箇条書きでその要点が整理されるという構成になっています。
第8章では、「5Sで感動工場をつくろう」
として、この5Sの内容を集約して、いやいや5Sからワクワク5Sにとのキーワードでまとめてあります。
また各章の終わりには、「コラム」欄が設けられ、「5Sは心のバロメーター」から「『ありがとう』が5Sを変える」まで5S活動の推進に関わるマインド面などの話題が取り上げられています。
5S活動の入門書として、分かり易くその基本エッセンスが解説されています。
これから5S活動に取り組まれる方は、勿論、これまで5S活動を進めてきたが、「何かマンネリ感がある」、「スローガン・かけ声だけ……」、「モグラたたきのように過去の活動が元の黙阿弥現象に}などの行き詰まり感を持っておられる組織の方にも原点に戻り参考となる視点が見いだされるかと思われます。

なお本書の概要目次は、以下の内容です。
第1章 知っているようで知らない5Sの基礎
第2章 5S活動は1人では進まない
第3章 実践5S・目で見る整理赤札作戦
第4章 実践5S・目で見る整頓看板作戦
第5章 実践5S・日常清掃から清掃点検につなげよう
第6章 実践5S・仕組みをつくって清潔を維持しよう
第7章 実践5S・躾で崩れない5Sをつくろう
第8章 5Sで感動工場をつくろう
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