入門パラメータ設計

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入門パラメータ設計

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品質工学(タグチメソッド)は、広範な技術体系となっていますが、その中味は、概略のところ、以下の3つに分けられます。


  1. 直交表を使ったパラメータ設計(オフライン品質工学)

  2. 損失関数を用いるオンライン品質工学

  3. MT(マハラノビス・タグチ)システム


なお上記の1のオフラインという言葉は、ラインにのる前の設計段階を指しています。


パラメータ設計では、システムの設計値を決める際に、個々のパラメータ(条件)について、安定性(SN比)が高く、ロバストネス(頑健性:すなわちシステムがノイズの影響を受けにくいこと)な実験条件を得たい際に用いられる方法になります。


例えば、L18直交表を用いることで、4,374通りの組合せについて、18通りの実験で最適条件を効率的に得ることができるというように、パラメータ設計では、直交表を用いて数少ない組合せ実験で、バラツキが少ない最適条件を効率よく把握することができる方法ということになります。


本日は、こういったパラメータ設計、品質工学、タグチメソッド等について全く知らない読者を対象に、パラメータ設計を業務に適用するのに必要な「考え方」、「必要な知識」、「手順」を分かり易く教科書的なスタイルで解説している入門書を紹介します。


技術開発、製品開発、設計、生産技術、製造技術、製造、検査、品質管理、品質保証などの部署の技術者などがターゲットとのことです。


パラメータ設計の使いこなし力を習得できるように、実際にExcelのワークシートで提供された演習問題を読者自身がExcelを使って解きながら読み進めることで実務への応用力が身につくように工夫されています


本書:「入門パラメータ設計」です。


Excel演習で考え方と手順を体得できる」との副題が付いています。


本書は、井上 清和 氏、中野 惠司 氏、林 裕人 氏、芝野 広志 氏、大場 章司の共著にて、2008年2月に日科技連出版社 より発行されています。筆者の皆さんは、いずれも企業での設計開発等の豊富な経験を備えていて、現在、コンサルタントとして活躍中の方々です。


本書の表紙の折り返し部に以下のように書かれてあります。


  • 本書で解説するパラメータ設計は、メーカーの利益確保の手段として、タグチメソッドの各手法の中でも、必須になりつつあります。
  • 本書のバリエションに富んだ演習問題を解くことで、パラメータ設計を活用するための基本的な考え方や具体的な手順が身に付きます。
  • 演習問題の解答は、Excelのワークシートとして日科技連出版社のホームページに用意されています。このワークシートは、パラメータ設計で必要になる数値計算をすぐにできるなど、普段の業務にも活用できます。


本書は、8つの章から構成されています。全体的に多数の図表が用いられ、分かり易い解説となっています。

各章の要所に演習問題が掲載され、これを解くことで理解力が高まるように配慮されています。

また付録が添付され、パラメータ設計に関わる解説を補完しています。代表的な直交表も掲載されています。

筆者も、「本書のねらいと使い方」で本書は、教科書的構成となっているので、第1章から読み進めて欲しいと強調しています。


第1章では、「パラメータ設計とは
として、品質工学についての全体像について、歴史的な背景から品質工学とタグチメソッドの違い、タグチメソッドにおけるパラメータ設計の位置づけ、技術的アプローチと科学的アプローチの違い、実験計画法とタグチメソッドの違いなどを解説しています。


第2章では、「パラメータ設計の考え方
として、機能を考える理由から機能の定義方法、あるべき姿に近づける仕事の方向性、ロバスト設計、パラメータ設計の概要、技術の評価方法などパラメータ設計の考え方の基本の考え方について解説しています。


第3章では、「パラメータ設計に必要な知識
として、直交表とはからはじまり、直交表を用いた実験の仕方、パラメータ設計のための直交表の使い方、直交表の種類、どの直交表を用いるか、調合誤差因子、ゼロ点比例式のSN比と感度の求め方、式に登場する記号の意味などのパラメータ設計に使われる各ツールに関する知識をExcelの活用方法など交えて解説しています。


第4章では、「動特性のパラメータ設計の手順
として、動特性のパラメータ設計を進める手順の詳細と方法について解説しています。「システムの選択」に始まり「利得の再現性の確認」に至る全体の手順をフローにて解説し、とくに実験でのデータ測定とSN比と感度の計算が完了した以降の「補助表の作成」、「要因効果図の作成」など「利得の再現性の確認」に至る手順の詳細について、Excelの活用方法など交えて解説しています。


第5章では、「動特性のパラメータ設計[演習問題]」
として、動特性のパラメータ設計について、感度Sが無視できる場合、感度Sを目標値に合わせる場合、感度Sを小さくする場合の3つの具体的事例について解説しています。


第6章では、「静特性のパラメータ設計
として、技術開発を目的とした動特性のパラメータ設計の次のステップとなる商品開発を目的とした静特性のパラメータ設計の方法について解説しています。静特性の評価特性について、一般の望目特性、ゼロ目標の望目特性、望小特性、望大特性の各評価特性の内容と例について解説し、そして静特性のパラメータ設計の考え方から詳細な手順について解説しています。とくに一般の望目特性、望小特性、ゼロ目標の望目特性の各事例を取り上げ、それぞれのパラメータ設計の方法について詳しく解説しています。


第7章では、「開発におけるパラメータ設計
として、技術開発段階、商品企画・開発段階でシステム開発を進める際の有効なパラメータ設計の活用の方法について解説しています。2段階設計法の有効活用の考え方、標準SN比で評価する必要性、ロバスト設計、チューニング設計の進め方など開発におけるパラメータ設計について演習も交えて解説しています。


第8章では、「機能性評価
として、機能の安定性評価の関わる機能性評価について、考え方およびその手順について、事例も交えて解説しています。


品質は、人質と言われ、昨今の品質トラブルの背景に技術者の力量が低下していることなどが言われ、その意味でもタグチメソッドなど含めた工学的ツールの十分な使いこなしが強く求められています。


本書は、タグチメソッドの中のパラメータ設計について基本的な考え方から知識、手順について、実務的に書かれてあり、Excelを用いての演習問題など含めて、実務に応用できる基本を習得できる優れた入門書と思います


入門パラメータ設計―Excel演習でタグチメソッドの考え方と手順を体得できる
日科技連出版社
井上 清和(著)
発売日:2008-02
発送時期:通常4~5日以内に発送
ランキング:131589


なお本書の概要目次は、以下の内容です。
第1章 パラメータ設計とは
第2章 パラメータ設計の考え方
第3章 パラメータ設計に必要な知識
第4章 動特性のパラメータ設計の手順
第5章 動特性のパラメータ設計[演習問題]
第6章 静特性のパラメータ設計
第7章 開発におけるパラメータ設計
第8章 機能性評価
付録





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