「セルフトーク・マネジメント」というのは、ビジネスコーチングの第一人者である著者が、自らの哲学・手法を発展させ、確立したセルフコントロールの手法。
「どうすれば緊張や不安に負けないようになれるか」
「どうすれば自分の実力を常に発揮できるようになるか」
といった悩み等を克服することができる具体的な方法です。
「セルフトーク」とは、感情や行動を左右する「特別なひとり言」の意味で、この「セルフトーク」は、「自分の内面での会話」でもあります。
この自分の内面で交わされる会話の言葉が、その時の感情・意欲・行動の引き金になります。
この言葉を適切にコントロールすることが可能であれば、「セルフトーク」を変えることもでき、ネガティブな感情・意欲・行動等から解き放たれ、自分を変えることができるようになります。
この理論に基づき確立されたセルフコントロールの手法が、「セルフトーク・マネジメント」とのこと。
「セルフトーク・マネジメント」により、ネガティブな感情から脱し、自分をコントロールできるというものです。
「スピーチ」「面接」「プレゼン」「商談」など、ビジネスの現場において本当に役に立つセルフコントロールの方法である「セルフトークマネジメント」について、その具体的なノウハウを解説している本を紹介します。
本書では、このセルフトークが人の感情や行動と密接に関係していることを示したのち、セルフトークを通じて自分自身をコントロールする方法を「変える」、「使う」、「減らす」、「なくす」の4つのフェーズに分け、具体例を交えながら解説しています。
本書:「セルフトーク・マネジメントのすすめ 」です。
「常に最高の実力を発揮する方法」との副題が付いています。
本書は、著者:鈴木 義幸氏にて、2008年4月に日本実業出版社より発行されています。
本書の帯には、以下のように書かれてあります。
「人の意識内には
感情や行動
の引き金となる
言葉=セルフトーク
が存在する
ビジネスコーチングの第一人者が明かす
究極のセルフコントロール・メソッド」
なぜ、コーチングがセルフコントロールと関わるかという点について、本書の「はじめに」で、コーチングの理想は、以下の一文とし、『人は誰でも、コーチとし、活躍できる可能性を持っており、自分自身を対象とした時には、世界で最も優れたコーチになり得る』と述べています。
I coach you so that you can coach yourself.
「私はあなたをコーチします。あなたがあなた自身をコーチできるようになるために」
本書は、プロローグに続く7つのPartから構成されています。
プロローグで、「二つの面接」と題して、広告会社の内定者研修を前にそれまでの就職活動での面接時の成功と失敗の経験から、失敗の悔やまれる経験が時々あたまをもたげてしまう佐藤大介という若者の悩みが紹介されます。
Part1では、「セルフトークとは何か」
として、感情・意欲・行動の引き金となり、自分をコントロールする最良の方法であるセルフトークの概要が解説されています。
Part2では、「セルフトーク・マネジメントのための基礎知識」
として、セルフトークとコーチングとの関わりから、セルフトークA(automatic)とB(bear)についてどのようなものかが解説されます。Aは、自分の意思にかかわらず自動的に「生まれる」言葉でネガティブな感情を引き出すもの、他方のBは、自分の意志で「生み出す」ところの「肯定的」なセルフトーク。といった内容。ネガティブなセルフトークAを肯定質問によって、Bに置き換えるということは、「無意識な反応を理性による対応に変える」などが解説されます。このような「反応」と「対応」の違いが解説されます。
そして、セルフトークを通じて自分自身をコントロールする方法を次の4つのフェーズに分け、以降、Part3からPart6で具体例を交えながら各フェーズの方法と留意すべきポイントなどのその解説が進むという構成となっています。
- セルフトークを「変える」……ネガティブな感情から脱する方法(Part3)
- セルフトークを「使う」……行動を強化・修正する方法(Part4)
- セルフトークを「減らす」……集中力を高める方法(Part5)
- セルフトークを「なくす」……最高の実力を発揮する方法(Part6)
Part7では、「セルフトーク・マネジメントで何が変わったか」
として、プロローグの若者がこのセルフトーク・マネジメントの技術を習得し、どのようなステップで自分を変えていったかということを通してこれまでのPart1から6までがレビューされます。
他人のことは、いろいろ見えても自分を客観的にみることはなかなか難しいもの。
まして自分を変えることは、さらにハードルが高いように思われます。
本書は、セルフトークを通して4つのフェーズにて自分をコントロールする方法を具体的に明快に解説しています。
「対応」との言葉は、少し受動的な印象もありますが、本書を読み進めてみると決して受動的ではなく、なかなか前向きで積極的なスタンスのように思われます。
また4つのフェーズを着実にステップアップするという取り組みも現実的で実現可能性が高いと思われます。
本書は、重要なビジネスシーンでの緊張、怒り、恐怖などを克服する方法から、クセの直し方、集中力を高めるなどの悩みがある人には、その解決に向けて有効なヒントが得られると思われますし、向上心を持ち、いつでも最高の実力を発揮したいと考えているビジネスパースンには、ぜひ、本書の一読をお薦めします。
自分をより知るために有効な手段
読んで助かりました
より高いパフォーマンスを求めるプロフェッショナルに薦めたい一冊。
なお本書の概要目次は、以下の内容です。
プロローグ 二つの面接
Part1 セルフトークとは何か
Part2 セルフトーク・マネジメントのための基礎知識
Part3 セルフトークを「変える」 ―― ネガティブな感情から脱する方法
Part4 セルフトークを「使う」 ―― 行動を強化・修正する方法
Part5 セルフトークを「減らす」 ―― 集中力を高める方法
Part6 セルフトークを「なくす」 ―― 最高の実力を発揮する方法
Part7 セルフトーク・マネジメントで何が変わったか
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