[詳解] REACH対応実務の手引き

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[詳解] REACH対応実務の手引き

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REACHとは、「Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals」の略称で、EU(欧州連合)における、化学物質の総合的な登録・評価・認可・制限の制度です。(ただし、農薬や医薬品は対象外)


すでに2007年6月から施行されています。


生産者・輸入者は、生産品・輸入品の全化学物質(1トン/年 以上)の、人類並びに地球環境に及ぼす影響についての調査・欧州化学庁(European Chemicals Agency:REACH 可決と共に設立)への申請・登録が義務付けられていることなどの概要のもので以下のような新たな特徴を備えています。


  • 既存化学物質と新規化学物質について、ほぼ同等の取扱に変更
  • これまでは政府が実施していたリスク評価を、事業者の義務としている
  • サプライチェーン(流通経路)を通じた化学物質の安全性や取扱いに関する情報の共有を、双方向で強化
  • 成形品に含まれる化学物質の有無(濃度)や用途についても、情報の把握を要求


REACHの詳細は、環境省のREACH関連情報サイトなどの情報が参考になります。


2008年4月26日のJETROのワールドトピックスによると 欧州委員会は、REACHの登録手数料について発表しています。


いよいよこの6月1日からREACHの予備登録が開始になります。

この手数料は、化学物質の量によって異なり、年間10トン以下の取扱量の場合は1,600ユーロ、また1,000トン以上の取扱量の場合には、31,000ユーロとなっています


更にまた、中小企業のコスト負担を抑えるため、規模に応じて最大90%までの割引制度が設けられているとのことです。


この関係のニュースの動画がJETROのインターネット放送局でYahoo 動画などで見ることができます。


REACHについて、日本企業の立場に立って、とくに図式を多用して視覚的にまた直感的に理解できるような観点から書かれた解説書を紹介します


REACHへの対応の実施は、輸出産業にとどまらず国内市場にこそ大きな影響をもたらすとの観点から、本書は、その制度について、とくに日本企業関係者にどのような対応が求められるかという箇所に力点を置いて、分かりやすく解説しています。


本書:「[詳解] REACH対応実務の手引き」です。


そこが知りたい欧州新化学品規則の仕組みと対応ノウハウ」との副題が付いています。


本書は、著者:市川 芳明 氏にて、2008年5月に中央法規出版 より発行されています。



本書の帯には,以下のように書かれてあります。



予備登録開始で、日本企業はまず何をすべきか-----

実務者の知りたいツボに

答える本。

ICCLID5図解
RIP3.8「成型品ガイド」解釈
「特定用途」の和訳一覧  など収録


本書は、10章から構成されています。多数の図式が挿入され、囲みでポイントを強調するなど分かり易い内容になっています。


第1章では、「REACHと日本企業のビジネスリスク
として、REACHなどに至る歴史的な経緯を振り返り、製品環境規制が誕生してきた背景と2001年にEUでグリーペーパーとして発行されたIPP(Integrated Product Policy)の考え方を製品環境規制の教科書のような存在などと解説し、EUから世界に展開されるRoHS、REACH、WEEE、EuPなどの製品環境規制の流れを概観し、REACHに代表されるEUのサプライチェーン規制が持つビジネスリスクについて解説し、このような環境下での戦い方について、「新しいルールにいち早く慣れるか、自分に適したルールを作ってしまうことが生き残りのための必須条件」と述べています。


第2章では、「日本企業が留意すべきREACHの要点
として、REACHは141条、付属書を入れると849ページと大部だが、企業として着目すべき項目として、特に注意すべき条項とその概要の解説、さらにREACHの施行スケジュールとマイルストーン、ビジネス視点からのREACHの読み方のポイント等について概説するという内容になっています。


第3章では、「REACHを理解するための重要な概念
として、REACHの第3条(定義)で規定されている41項目の概念の定義の中の重要なキーワード、定義されていないが多用される用語を抽出して、ECHA(Europian Chemistry Agency:欧州化学品庁)のガイドドキュメントなどを参照しながら3.1 物質(Substance)から3.14 REACH-ITに至る14項目のキーワードを丁寧に解説しています。


第4章では、「REACHの主要な要求事項の理解
として、REACHの規定条項の中から、日本の企業にとって特に重要で理解が必要な主要な要求事項項目について焦点を当て、「登録の義務(第6条)と再輸入(第2条)」から「ダウンストリームユーザの独自用途(第37条、第38条)」に至る条項について逐条解説を行っています。


第5章では、「IUCLID5の使い方
として、REACH登録に欠かせない道具であるIUCLID5(ユークリッドファイブ)についてそのECHAのホームページからのダウンロードから使い始めるまでの手順から、インストール、そして、具体的な入力作業の概要、組成の識別情報と組成の登録などの各種登録の手順までを解説しています。


第6章では、「素材/化学品製造メーカー及び商社(川上)の留意点
として、REACHへの企業としての対応の基本は、事業形態と法的立場の違いで経営上の課題や留意点が異なるが、ここでは、素材/化学品関連及び商社のビジネスにおける留意点について、ビジネスモデルと法的な選択肢、ビジネス上の留意点と対策、日本企業が唯一の代理人を立てる時の難題といった諸点について解説しています。


第7章では、「組み立て製造業者の留意点(川中、川下)の留意点
として、主に成型品を輸出する製造業及び貿易商社などが対象となる組立製造業者(川中、川下)の留意点について、ビジネスモデルと法的な選択肢、RIP(REACH Implementation Project)3.8を巡っての最新状況。成型品/調剤の判定、成型品事業者の当面の業務フローといった諸点について解説しています。


第8章では、「予備登録とその後のSIEFは具体的にどう進めるのか
として、この6月1日から始める予備登録(第28条に関わる規定)について、その予備登録作業の進め方について、ECHAのガイダンス(Guidance on pre-registration and data sharing:2007年9月)をベースとして予備登録の意味から、予備登録とSIEF(Substance Information Exchange Forum:物質情報交換フォーラム)関係者、予備登録の方法、SIEFが決まってからの活動などについて解説しています。 なお予備登録した者は、SIEF(Substance Information Exchange Forum)へ参加し、同物質を事前登録した者同士で協議してデータを共有化することが義務づけられています。


第9章では、「データ共有とコスト分担
として、ECHAのガイダンスをベースとして、データ共有とコスト分担について解説しています。データ共有の考え方、コスト分担の考え方、データの質、データの金銭的価値、そして、合意された金銭価値のメンバー内分担についてガイダンスに掲載されている事例を交えて解説しています。さらに分配法に関する考察、コンソーシアムと競争法について解説しています。


第10章では、「日本国内における企業間情報伝達の仕組み
として、「REACHは日本企業にとって、大変に不利となる市場競争ルールで、しかもその競争の場は日本国内市場」とした上で、各社単独の効果的な対策はないと述べ、サプライチェーンを通しての企業間のコラボレションでの対応の視点からの関連する日本社会での動きと筆者の考え方について展望を述べています。


本書は、REACHへの対応について日本企業としてのどのように対応すべきという視点から重点化されて絞り込まれた論点について、実務的な内容が分かり易く具体的に取り上げられていて、参考になります。


環境経営戦略は、今後のビジネスで企業としての生き残りに関わる時代となっています。


自社のリスクマネジメントに関心をもつビジネスパースンには、読んで頂きたい一冊です。


 「[詳解]REACH対応実務の手引き」の書籍のjpeg画像
中央法規出版
発売日:2008-05
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:97773
おすすめ度:5.0
おすすめ度5 実務担当者必携の書


なお本書の概要目次は、以下です。
第1章 REACHと日本企業のビジネスリスク
第2章 日本企業が留意すべきREACHの要点
第3章 REACHを理解するための重要な概念
第4章 REACHの主要な要求事項の理解
第5章 IUCLID5の使い方
第6章 素材/化学品製造メーカー及び商社(川上)の留意点
第7章 組み立て製造業者の留意点(川中、川下)の留意点
第8章 予備登録とその後のSIEFは具体的にどう進めるのか
第9章 データ共有とコスト分担
第10章 日本国内における企業間情報伝達の仕組み





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