社長よりも偉いもの
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創業から8年目にして初めて5人の新卒社員を採用したベンチャー企業のテクノマスタを舞台に繰り広げられる社長と社員達の奮闘を描いているビジネス小説です。
「そして誰もいなくなった」のは、アガサ・クリスティの推理小説でしたが、「そしてひとりだけが残った」のが、このビジネス小説のはじまりとなっています。
5人の新卒たちが起こしたある騒動が、社内に大きな動揺を走らせます。
入社からわずか2カ月の6月のある日に、なんと4人の新卒が立て続けに辞めてしまったとのこと。
残ったのは、目立たない女性社員一人。
最初の一人がやめたきっかけというのは、長い付き合いのある大手のクライアントを激怒させ、取引停止に至ってしまった事件。
現在、人員が50名のテクノマスタで起こった突然の新人集団辞職事件だが、原因はどこに?新人研修に問題があったのか? 配属先の営業部の監督不行き届きだったのか? 社長である三宅 隆は、この事件の真相を探っていくうちに、テクノマスタの成長をはばんでいると確信するある意外な原因に行き着く。
といった展開。
「歌は世につれ、世は、歌につれ」ではなく、企業の成長のフェーズに応じて発生しがちな問題点とそこからの復活について、ベンチャー企業のテクノマスタを舞台に臨場感あふれる物語として語っています。
このような観点は、神田氏の「成功者の告白」でも取り上げられていましたが、ビジネスの成長段階に応じて、どの会社でも同じような問題が勃発するという問題。
そのような課題を克服し、組織が次の成長フェーズに進んでいくために何が大切かを説いています。
本書:「社長よりも偉いもの」です。
「新卒に見捨てられた会社の復活物語」との副題が付いています。
本書は、著者:西澤亮一 氏により、2008年2月にランダムハウス講談社 より発行されています。
本書の帯には、以下のように書かれてあります。
どこに向かって
進めばいいのか、
誰か教えてくれ!
組織が成長できない
原因を探るうちに
たどり着いた解決策
トップ交代でも
戦略刷新でもなく---。
再起を誓って立ち上がった
社長と社員達の奮闘を描いた
臨場感あふれるビジネス小説。
本書は、8つの章から構成されています。
各章の終わりにCOLUMNの欄が設けられていて、その課題に関係する教訓的な視点と実践する上での留意ポイント等について解説がされるという構成になっています。
大まかな流れは以下のようなものです。
最初に冒頭で紹介した新人集団辞職事件と50名規模の組織であるテクノマスタの成長フェーズならではの以下のような問題の壁が提起されます。
-
新入社員をどうやって育成すればよいのかわからない
-
「辞めたい」と言ってきた優秀な社員を引きとめるべきか、送り出すべきか判断に迷う・社内のコミュニケーションがうまくとれていない
-
社員が仕事上で判断を求められたとき、基準とすべきものがないため結果にバラツキが出てしまう
問題を探る中で、核心的な原因は、どれも「会社に“芯”がない」ことから端を発したものなのとの気付きに至ります。
そして、三宅社長と社員たちは、物語の中で会社の”芯”となる「ビジョンづくり」、更にはビジョンをより具現化した「クレドづくり」にとりかかっていきます。
ただの“お飾り”としての言葉ではなく、組織の結束を強め、いつでも社員たちの道しるべ:「心のよりどころ」となりうる“生きた言葉”を生み出すにはどうしたらよいのか。
そして、その言葉に込められた意味を社員たちのあいだに深く浸透させ根付かせるには、どのような取り組みが求められるのかといった流れで様々な工夫や施策が実行されるという展開となっています。
本書は、経営を論じるビジネス書以上の説得力で組織がビジョンやクレドを持ち、それを組織に浸透させることの大切さ等を臨場感溢れるビジネス小説としての表現を通して強く読者にアピールする内容となっています。
問題の性質に合致した処方箋とのことで、問題点の解決には、時として、トップ交代や、戦略刷新が有効なケースもあるとは思われますが、組織の成長フェーズに見合った総合的なバランスがとれていることもやはり、ぶれない軸があってのものと思われます。
経営者、管理者からリーダーを目指すビジネスパースンには、読んで頂きたい一冊です。
ベンチャー企業の経営層にお勧め
話と実際は違うようですが面白かったです
まぁまぁ
チーム・ビルディングの意義を学べます。
かなりリアルなストーリー
なお本書の概要目次は、以下の内容です。
第1章 机に並んだ辞表
第2章 会社に“芯”はあるか?
第3章 ヒントは社員が握っている
第4章 生みの苦しみ
第5章 新生テクノマスタの船出
第6章 腐りだす社員
第7章 ゆれ動く社員の心
第8章 社員の心のよりどころ
あとがき
巻末付録 成功する新卒採用とは?
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