営業は、奥が深いもの。
初めて魚釣りにいったビキナーが意外な大物を釣り上げることはよくあります。
魚釣りと同じように営業には、確かにビキナーズラックが確かにあります。
本書の「はじめに」では、新人営業マンが無我夢中で仕事をしているうちに気がつくと立派な成績をあげているというのがあるが、以下のような理由と述べています。
- 下手な鉄砲も数撃ちゃあたる
- 若いうちは親しまれやすい
- お客様のグーグル化
これらは、営業スキルとは、関係のない世界のことととして、「ビギナーズラック」を勘違いして自分は、イケテル営業マンと思い込み、スキルやノウハウをしっかり学ぶ努力を怠ってしまう営業マンも多いとして、営業の基本を見直すには、今しかないと述べています。
正に『鉄は熱いうちに打て』ということです。
営業準備を中心に、できる営業マンの心構え、トークの組み立て方、新規開拓、時間活用といった点について、『目立たない営業マンだったとする著者が、初回のプレゼンで9割のお客様から契約の合意を得られるようになった方法』を伝授している本を紹介します。
「営業訪問の成果は、訪問前の準備で9割が決まる」、「また結果を出す営業マンの営業準備のやり方には、どの業界でも通用する共通点がある」と述べています。
本書:「営業は準備が9割!」です。
「営業の仕事って、要するにこういうことなんだ!」との副題が付いています。
本書は、著者:小幡 英司氏(IT系エンジニア、国内大手ソフトウェア企業の営業を経て、世界最大のソフトウェア専業メーカー日本法人の法人営業立ち上げに参画。現在は、コンサルティングをしながら若手営業向けセミナー等を実施。)にて、2008年5月にディスカヴァー・トゥエンティワン より発行されています。
同社の新シリーズの『マジビジ[S]』([S]とは、「サクサク読めて、そのまま、すぐに使える、スゴイやつ」の頭文字からとった。英語では、”シンプル&スピード”(Simple & Speed)と”小さいけれどスグレモノ”(Small & Super)とのこと。)のシリーズの一冊になります。
本書は、6章(MISSION)から構成されています。
本書での解説のスタイルは、MISSIONに関わる各項目のテーマとして、見開きの2ページで、左側のページにタイトルに続いて、概念図、フロー図、チェックリストなどがすっきりとまとめられ、右側のページで、そのテーマについての解説文が掲載されているという構成で、文章の強調部分などは、赤字で書かれてあります。また右下には、そのテーマに関するチェック文があります。また章(MISSION)の終わりには、前記のチェック文がまとめてチェックリスト化されています。ここで自分の課題をチェックすることができるようになっています。
また本書の終わりには、営業に関わるキーワードについて簡単に解説している『マジビジ[S]知っておきたい[営業]用語ガイド』が添付されていて参考になります。
本書の流れは、以下のような構成です。
1章(MISSION1)では、「まずは基礎知識を身につけろ!」
として、「1-1. 営業ってどんなことをするの?」にはじまり、「1-12. 売れる営業の80対20の法則」までの12項目が取り上げられています。とくに会社では意外と教えて機会が少ない営業の仕事の基本が解説され、AIDMAの法則などの基本的な理論とか営業成績のとらえ方が解説されています。
2章(MISSION2)では、「営業は準備が9割!」
として、「2-1. 1 できる営業マンのカバンの中身[基本編]」から、「2-8.8 「落としどころメモ」で準備万端」までの8項目が取り上げられています。営業マンのカバンの中味、手帳、成約率UPのための「アプローチブック」づくりのポイント、生の声情報、取引先について把握しておくべき10項目、「落としどころメモ」など準備すべき営業ツールの使い方をチェックシートを交えて解説しています。
3章(MISSION3)では、「訪問営業 マナーとコツを学べ!」
として、「3-1. 1 アポイントメント4つのルール」から「3-13.「接触頻度5回」の法則」までの13項目について解説しています。ここでは、訪問営業時のマナーやお客様に嫌われるNGポイントなど訪問営業の際に営業マンが必ず直面する問題にしっかりと対処するためのエッセンスをチェックシートを交えて、解説しています。
4章(MISSION4)では、「セールストークはこうして組み立てろ!」
として、「4-1. セールストーク6つのステップ」から「4-8. 「わかりました」は、イエスではない」までの8項目について解説しています。購買につながるストーリーをどのように組み立て、問題発見、説明よりは共感の重要性などのトークの鉄則、クロージングの押さえどころなどセールストークに関する留意ポイントを解説しています。
5章(MISSION5)では、「できる営業マンの時間活用術」
として、「6-1. スキマ時間を無駄なく徹底活用」から「6-4. ルート決めの基本は「一筆書き」までの4項目について解説しています。とくに人脈を活用してのキーマンの把握に始まり商談にまで進めるといった新規開拓のパターンを作成することの意義などを解説しています。
6章(MISSION6)では、「できる営業マンの時間活用術」
として、「6-1. 1 スキマ時間を無駄なく徹底活用」から「6-4. 4 ルート決めの基本は「一筆書き」 」までの4項目について解説しています。ここでは、限られた時間を効率的に有効に活用し、ムダのない、ムリのない営業活動を行うための方法について解説しています。
本書は、新人の営業マンから、少し伸び悩んでる営業マンなどがターゲットとのことですが、営業ノウハウに留まらず、実務に活用できるビジネスの基本的事項も織り込まれていいます。
なかなか教えて貰えないビジネスマインドをチェックリストで見直してみる意味でも他の職能のビジネスパースンにも参考になる内容が満載されていると思います。
また技術には自信があるが、営業経験がどうもといった起業したばかりの経営者やフリーランスの方々にも本書は、大いに役立つと思われます。
ハンディでカバンに入れて持ち歩くにも最適です。
用語ガイドが使える!
これで1000円ポッキリ。おいしすぎです!
営業のイロハ
営業マン以外の人が読んでも参考になる本
なお本書の概要目次は、以下です。
MISSION1 「まずは基礎知識を身につけろ!」
MISSION2 「営業は準備が9割!」
MISSION3 「訪問営業 マナーとコツを学べ!」
MISSION4 「セールストークはこうして組み立てろ!」
MISSION5 「できる営業マンの新規開拓術」
MISSION6 「できる営業マンの時間活用術」
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