建設業の労働災害に関わるヒューマンエラーによる災害防止を目的に建設労務安全研究会が平成8年に出版したヒューマンエラー防止対策事例集の改訂版を紹介します


建設業は、その業務の特質から労働災害が多かったとして、過去から業界をあげての活動を通じて、死傷者数、死亡者数とも長期的に見れば減少傾向下にあります。


しかしながら、墜落、重機・クレーン、崩壊・倒壊といったいわゆる建設業の三大災害が発生原因のなかで占める割合が70~80%程度を占めるという状態が続いています。


このような背景のもと、建設業において労働災害リスクの減少のためにOHSAS18001などのマネジメントシステムに取組む組織も増加しているように思われます。


法規制の強化、安全施設の整備、人身保護具などの充実に加え、労働災害予防の観点からヒューマンエラー防止対策の必要性は、ますます高まってきていると思われます


本書:「 建設業におけるヒューマンエラー防止対策事例集」です。


本書は、建設労務安全研究会の編集にて、2008年5月に労働新聞社 より発行されています。


<<本書の概要>>

本書は、3つの章から構成されています。


第1章では、「ヒューマンエラーについて」
として、ヒューマンエラー防止対策の必要性にはじまり、ヒューマンエラーの発生要因と対策例、ヒューマンエラー9つの要因、【本書の主な構成と活用の仕方】との構成になっています。


第2章では、「ヒューマンエラーによる労働災害事例」
として、最初に労働災害事例の選定方法 、ヒューマンエラー労働災害事例の集計結果と傾向などについて分析しています。ここでは、30件の労働災害事例について、ヒューマンエラーを以下の9つの要因に区分して『事例シート』にて分析しています。 


  • H1 無知、未熟練、経験・教育不足(7件)
  • H2 危険軽視、慣れ、悪習慣、集団欠陥(11件)
  • H3 近道本能・省略本能・能率本能(5件)
  • H4 場面行動本能(1件)
  • H5 緊急時のあわて、パニック状態(1件)
  • H6 錯覚(外的、内的)(2件)
  • H7 中高年齢者の機能低下(1件)
  • H8 疾病、疲労、体質、急性中毒(1件)
  • H9 単調反復動作による意識レベル低下(1件)

事例シートでの記載は、災害が発生した5W1H、事故の型、起因物等の情報と併せて、被害の発生状況(イラストを含めて克明に解説)、発生原因(人的要素、物的要素、管理的要素)と再発防止策、人的要素に基づくヒューマンエラー要因などを分析して示しています。


第3章では、「ヒューマンエラー対策事例(38例)」
として、同種、あるいは類似災害の再発防止を図るために有効と考えられる38件のヒューマンエラー対策事例を取り上げています。

ここでの分類は、アメリカで開発された航空機事故対策の4E(Education、Enforcement、Example、Engineering)分析に基づき「教育を通じた対策事例」(7事例)、「強調、強化の基づく対策事例」(12事例)、「模範の教示による対策事例」(9事例)、「工学的な対策事例」(10事例)の4つに分類して詳解しています。

こちらも豊富なイラスト、写真、図表が多用されていて分かり易い内容となっています。

対策事例は、「狙い 目的」、「期待効果」からはじまり、「所要時間」、「所要費用」、「必要機材」、「対策に対する評価」、「対策の内容」などの詳細な対策事例集でこれを参考に自組織に取り込みやすい構成になっています


<<まとめ>>

建設業で労働災害の防止活動は、重要な日常活動の一つです。朝礼や外注業者の新規入場の際の確認、KY活動、安全大会、安全パトロールなどの活動は着実に実施されていると思います。しかし、リスクレベルを適切に評価しながらの予防に対する継続的改善が重要なのですが、事故の予防活動が重要なのですが、しかし特に油断があったということで無くとも人的要素に基づくヒューマンエラーに基づくヒヤリハットや事故が発生していまいます。


このような事例集は、決して「対岸の火事」ではなく、「他山之石、可以攻玉。」です。いつでも自社においても起こりうることかも知れません。このヒューマンエラー対策事例集から参考になる労働災害防止情報が多数あると思います。


建設業におけるヒューマンエラー防止対策事例集
労働新聞社
建設労務安全研究会 編(編集)
発売日:2008-05-23
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:74754

なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 ヒューマンエラーについて
1 ヒューマンエラー防止対策の必要性
2 ヒューマンエラーの発生要因と対策例
第2章 ヒューマンエラーによる労働災害事例
1 ヒューマンエラー労働災害事例
2 労働災害事例の選定方法
3 ヒューマンエラー労働災害事例の集計結果と傾向事例シート 
H1分類  無知、未熟練、経験・教育不足
事例No.1 床上の鋼製型枠を吊り上げようとして足をはさまれる
(略)
事例No.7 脚立に足をかけての切断作業時に折れたカッターの刃が顔面に当たる
H2分類  危険軽視、慣れ、悪習慣、集団欠陥
事例No.8 外部単管抱き足場の建地を継ぎ足そうとしてバランスを崩し墜落
(略)
事例No.18 硝子パレットを載せた台車を移動中、倒れたパレットの下敷きに
H3分類  近道・省略・能率本能
事例No.19 共同溝の掘削作業中に切梁上を通ろうとしてバランスを崩し転落
(略)
事例No.23 アースドリル機のケリバーを引き抜いたとき拡底機が傾き足をはさまれる
H4分類  場面行動
事例No.24 安全帯を外すのを忘れて移動しようとし、バランスを崩しケーシングに激突
H5分類  緊急時のあわて、パニック状態
事例No.25 逸走しかけたズリ鋼車に歯止めをかけようとしてバッテリーロコとの間にはさまれる
H6分類  錯 覚
事例No.26 パイプサポートの下部を引っぱったとき自分の側に倒れ右腕に当たる
事例No.27 仮設開口部を塞ぐ鉄製足場板を移そうとしてピットに転落
H7分類  中高年齢者の機能低下
事例No.28 故障したオーガードリルを補修中に手を滑らせ墜落
H8分類  疾病、疲労、体質、急性中毒
事例No.29 材料を台車に載せスロープを登っていたときに右ふくらはぎに異常を感じる
H9分類  単調反復動作による意識レベル低下
事例No.30 型枠ハンマーでパネルを小バラシ中にハンマーを左足膝下に当てる
第3章 ヒューマンエラー対策事例(38例)
1 対策事例の区分け
2 ヒューマンエラー対策事例の集計結果と傾向
教育を通じた対策事例     
事例No.1 工事進捗に伴う災害事例、KYによる教育・訓練
(略)
事例No.7 新規入場時の健康チェック
協調・強化に基づく対策事例  
事例No.8 職長会パトロールの効果的な実施
(略)
事例No.19 「ちょっとまて、V(ファイブ)」の唱和
模範の教示による対策事例   
事例No.20 助かった事例集の作成
(略)
事例No.28 「もみじマーク」のヘルメット表示
工学的な対策事例       
事例No.29 デジカメを活用した安全指示
(略)
事例No.38 クレーンと一体化した接触防止装置
おわりに





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