北京五輪も大会14目が終わり、テレビの番組ではないが素晴らしい天晴れな記録や不甲斐ない喝をいれたくなるような結果などで沸いています。
スポーツ系では、鬼コーチが選手のだらけた状況があると喝を入れるなどということもあるか思われますが、ビジネスでは、最近の上司は、パワハラ、セクハラなどもあってか余り部下を叱ることが無くなっているようです。
お盆もあけて、自分の仕事力をパワーアップしなければならないにも関わらず今ひとつ抜けきれないといった状況でもがき、悩めるビジネスパースンにMBAの資格ホルダーでもある老師が喝(かつ)を入れてくれる本を紹介します。
<<ポイント>>
・禅の世界をビジネスに生かす!
(禅の世界の教えをビジネスの世界に持ち込み、禅語と筆者の実体験エピソードを交えて、説法を説くといった趣の本)
暴走族、プロボクサー、新聞経済誌記者、著名実業家秘書、MBAホルダーでサラリーマン経験もありながら、全国7000を超える寺からなる臨済宗僧侶のわずか1%にも満たない最高位「老師」も拝命する著者が、ビジネスに禅の精神を持ち込み、自らの体験談や禅語(公案)を交え、元気のないビジネスパースンに喝を入れるというもの。
本書:「MBA老師のサラリーマン説法」です。
本書は、著者:井上 暉堂氏にて、2008年7月にソフトバンククリエイティブより、「ソフトバンク新書 (081)」の一冊として発行されています。
<<本書のエッセンスの一部>>
本書の帯に、漫画家の弘兼 憲史氏による以下の言葉が寄せられています。
「自分にどれだけ渇を入れられるかが、
サラリーマン人生を決定する!」
・第1章の「失敗から学べよサラリーマン」と題して、いきなり『無為の非を過ごす事は大器の業なり』で始まります。「暴走族と禅」と題して筆者の高校時代の報国寺の和尚とのエピソードと共にこの言葉が紹介されています。
本書の展開がそのような流れで構成されていますが、区切りのところで(解説)で『無為の非を過ごす事は大器の業なり』について解説があります。
「蓮の花というのは、水面下でくんずほぐれつ、悩み迷って茎を伸ばしている。しかし水中から出たときは見事な花を咲かす。人生もこれと同じで、一見するとムダに思える日々を送ることも大器晩成のプロセスであり、必要なこと。……といった解説が展開されています。
なかなかこのような見方にはなりにくいと思いますが、勇気づけられる言葉です。
・そして第1章の終わりの方に登場するのがこの言葉です。『無い手で鋤(すき)を把(と)る』です。無心で取り組みなさいという意で「無心に眼前のものと一つになってクリエイティブで自由な境地を目指してみよう。」とこの項を結んでいます。
一生懸命に無我の境地で打ち込む○○三昧の姿がまっとうな勇気、澄徹した頭脳、果敢な行動力、洗練された創造力といった、一段上の能力が得られることに繋がると説いています。
さらに余計な考えは振り払え!といった意の『廓然無聖(かくねんむしょう』と続きます。ああだこうだといった価値判断をやめ一切を捨てて、失敗も成功も何にも執着することのない「無」の境地をつまらないことにこだわったりしている小さい自分を感じたらこの言葉を思い起こし、カラット晴れた大空を心の中に取り戻そうと説いています。
男子柔道100キロ級に出場し、1回戦敗退を喫した鈴木桂治選手が2008年8月18日のブログで、現在の心境を「皆さん、本当にすいませんでした。」で始まることばで綴っていますが、鈴木選手に贈りたいような言葉でもあります。
・第2章では、「目指せ危ないサラリーマン」として『名利共に休す』ほか6禅語、第3章では、「立ち向かえサラリーマン」として、『放下著(ほうげじゃく)』ほか5禅語、第4章では。「大志を抱けサラリーマン」として、『可もなく不可も無し』ほか4禅語、第5章では、「咲けよサラリーマン」として、『莫妄想(まくもうぞう)』ほか5禅語、第6章では、「より上のサラリーマン」として、『他は是れ吾にあらず』ほか4禅語が取り上げられ説かれています。
・最後の「エピローグ」で『惺々著(せいせいじゃく)』(:周囲に眩まされることなく、しっかりと目覚め、本来の面目を保っているか)とサラリーマンに呼びかけでいます。
<<本書で何が学べるか?>>
・なかなか自分を叱ってくれる上司も少ない時代に本書は、自分を見つめ直し、自分に喝を入れるトリガーになると思います。
・難しい漢字もでてきますが、平易で明快な解説で読むと心がすっきりする「心のサプリメント」となる禅語のキーワードが満載されています。
<<まとめ>>
・人の姿は見えてもなかなか自分の姿は見えにくいもの。誰もがともすると多忙な日常生活の中で自分を見失い勝ちです。そんな時に自分の位置を見つめ直して、自分に喝を入れ軌道修正したりすることが大切です。
・本書は、新書なのでカバンに入れておいて、通勤途中などに読んで見ると頭の中にもやもやしていた霧のようなものがスット晴れてスカットした気分になれる一冊です。
なお本書の目次は、以下の内容です。
プロローグ
第1章 失敗から学べよサラリーマン
第2章 目指せ危ないサラリーマン
第3章 立ち向かえサラリーマン
第4章 大志を抱けサラリーマン
第5章 咲けよサラリーマン
第6章 より上のサラリーマン
エピローグ 「惺々著」





