図解 排出量取引とCDMがわかる本
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京都メカニズムとは、京都議定書に定められた柔軟な対応処置の一つで、海外で実施した温室効果ガスの排出削減量等を、自国の排出削減約束の達成に換算することができるとしたものになります。
この中味としては、以下の3つが柱になります。
- 「排出量取引」(Emission Trading: ET、第17条)
- 「クリーン開発メカニズム」(Clean Development Mechanism: CDM、第12条)
- 「共同実施」(Joint Implementation: JI、第6条)
またさらに森林の吸収量の増大も排出量の削減に算入して評価することも認めています。
排出量取引は、すでにEUで市場が形成されているように、「排出枠」に財産的な価値があるため新たな環境関連ビジネスとして注目を集めています。
またクリーン開発メカニズム(先進国の政府や企業が省エネルギープロジェクトなどを途上国で実施すること)については、省エネルギー対策で世界トップレベルの技術を持つ日本が、今後強みが発揮できる分野といわれています。
我が国の場合には、京都議定書で約束している1990年比6%温室効果ガス削減の目標達成は困難な状況にあることからこれらの京都メカニズムの対応に頼らざると得ない環境下にあります。
この排出量取引(ET)やクリーン開発メカニズム(CDM)について、我が国の産業界および世界の各国の現状について客観的に、「排出量取引」とは何かからはじまり。EUが展開している「排出量取引ビジネス」は、どのような枠組みで行なわれているのか、京都議定書の第1約束期間(2008年~2012年)に日本企業は何をしなければならないのか、対象業界・対象企業はどこまでかなど、排出量取引の仕組みを中心に知っておかなければならないことのすべてを多くの図解をもとにわかりやすく解説している本を紹介します。
<<ポイント>>
・本書では、排出量取引に参入する際の手続きや、その会計処理、クリーン開発メカニズム事業への参入方法や現在進行中の具体的な案件も含めて排出量取引とクリーン開発メカニズムについての概況を解説しています。
本書:「図解 排出量取引とCDMがわかる本」です。
「CO2換算の方法から取引市場での売買、会計処理の取扱いまで」との副題が付いています。
本書は、著者:エコビジネスネットワーク (1988年、環境ビジネスの普及を目的として、「環境への取り組みの視野を広げたい」というさまざまな分野の有志が立場的利害を越えて集まり、国内最初の環境ビジネス専門シンクタンクとして発足。現在は、産・官・学など各界に向けて環境ビジネスの開発について実践的な提案および支援に従事している。)にて、2008年8月に日本実業出版社より発行されています。
<<本書のエッセンスの一部>>
・「排出量取引」を中心に以下のような内容について最新の動向からこれからの展望までを概観できる内容になっています。
- 京都議定書とは?
- 日本の温暖化対策の進捗状況
- 排出量取引の仕組み
- 排出量取引により何がどう変わるか
- CO2削減を達成すれば企業にはどんなメリットがあるか
- 排出量取引に参入する手順
- 世界各国の温暖化対策の取組の現状
- 日本の技術はどのように活用される
- クリーン開発メカニズム(CDM)の日本の導入事例は?
- 日本の温暖化対策技術の現状
- ポスト京都議定書の動向は?
・本書は、7つの章から構成されています。各章の項目毎に2色刷のイラストなどの図表による図解を含めた分かり易い解説が項目により異なりますが、2~5,6ページに及ぶという構成になっています。また各章の終わりには、カラム欄があり、「商品選択の目安となる「カーボンフットプリント」などの関連テーマが取り上げられ解説されています。
・第1章では、地球温暖化とその対策の概要が6項目取り上げられ解説されています。以降、第2章では、京都メカニズムの概要について4項目。第3章では、温室効果ガス排出量の算定方法などの排出量取引の実際について、8項目。第4章では、EU、北米、豪州、ニュージランド、アジア・中近東における海外の排出量取引の現状と展望について6項目。第5章では、日本の排出量取引の検討状況など現状と展望について7項目。第6章では、クリーン開発メカニズム(CDM)について導入事例を含めて13項目。第7章では、我が国の温暖化対策技術について、13項目が解説されています。
・また巻末付録として、目的別URL(排出量取引の相談窓口など)、関係法規制一覧、略語・用語集などが添付されています。
<<本書で何が学べるか?>>
・地球温暖化をざっと概観し、京都議定書と京都メカニズムを含む温暖化対策の概要と温室効果ガス排出量の算定方法などの排出量取引の実際。さらに排出量取引の世界の現状と我が国の現状と展望。クリーン開発メカニズムの導入事例から、主要なわが国の温暖化対策技術の現状と展望といった全体像が概観できます。
・とくに排出量取引に参入する際の手続きや、その会計処理、CDM事業への参入方法や現在進行中の具体的な案件も含めて排出量取引の仕組みとCDMの概況について解説しています。
・排出量取引に関わるビジネスパースンが知っておかなければならないことの現況における最新の動向から今後の展望までを取り上げています。
<<まとめ>>
すでに京都議定書の第1約束期間(2008-2012)がスタートしていますが、本書では、その履行に関わってくる京都メカニズムの排出量取引(ED)を中心として、京都メカニズムなどの温暖化対策の概要についてビジュアルな図解により分かり易く解説しています。
とくに「排出量取引」の仕組みについて排出量取引に参入する際の手続きや、その会計処理など詳細に解説しています。
本書は、地球温暖化対策など環境問題に関心があるビジネスパースンから、とくに環境対策を推進されている立場の企業の担当者や排出量取引でのビジネスを考える人たちには読んで頂きたい一冊です。
なお本書の概要目次は、以下の内容です。
第1章 地球温暖化がもたらす影響
第2章 経済的インセンティブの伴う京都メカニズム
第3章 排出量取引の実際
第4章 海外の排出量取引の現状と展望
第5章 日本の排出量取引の現状と展望
第6章 日本が存在感を発揮するクリーン開発メカニズム(CDM)
第7章 世界に冠たる日本の温暖化対策技術
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