排出権」とは、簡単には、「地球温暖化ガスの二酸化炭素を排出できる権利」。


1997年の地球温暖化防止会議で採択された京都議定書では、COをはじめとした6種の温室効果ガスについて、 2008~12年の間に、先進国全体で1990年比5.2パーセントの削減を定めています。


周知の通り、日本の場合には、90年比で6パーセントの削減目標。


現実的には、批准国のすべてが、その国内だけでこの削減目標値を達成するのは非常に困難との背景から国内の削減対策を補完する「柔軟性措置」として、市場原理を活用した排出権取引の制度が、京都議定書に盛り込まれています。これが「京都メカニズム」と呼ばれるもの。


京都メカニズムでは、以下の3つが柱になります。


  • 「排出量取引」(Emission Trading: ET、第17条)
  • 「クリーン開発メカニズム」(Clean Development Mechanism: CDM、第12条)
  • 「共同実施」(Joint Implementation: JI、第6条)

さらに「吸収源活動」という森林の吸収量の増大も排出量の削減に算入して評価することも認めています。


我が国の場合には、京都議定書で約束している1990年比6%温室効果ガス削減の目標達成は困難な状況にあることからこれらの京都メカニズムの対応に頼らざると得ない環境下にあります。


<<ポイント>>


排出権市場の仕組みと状況を解説


本日は、これらの排出権」の種類や取引の仕組みから、排出権を取り巻く日本と世界の現状までやさしく「排出権取引」について解説している本を紹介します。


本書:「排出権取引とは何か」です。


知っておきたい二酸化炭素市場の仕組み」との副題が付いています。


本書は、著者:北村 慶氏にて、2008年6月にPHP研究所より発行されています。PHPビジネス新書の一冊になります。


排出権取引とは何か (PHPビジネス新書 60)
PHP研究所
発売日:2008-06-19
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:26888
おすすめ度:4.5
おすすめ度5 二酸化炭素を吐き出して、あの国が排出権を売ってるよ
おすすめ度4 コンパクトです。
おすすめ度4 最低2回は読んでね
おすすめ度5 排出権取引は進めてよいものです。

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の表紙カバーの裏面で以下のように本書の内容が紹介されています。


鉄鋼、電力、メーカー、コンビニチェーン、果てはJリーグの球団まで……多くの企業・団体が先を争って購入している「排出権」。
地球温暖化の危機が叫ばれるなか、温室効果ガスを"排出できる権利”とも言えるこの「排出権」をめぐって世界的な取引市場が生まれ、日本でも企業のCSR担当者も注目している。本書では、「環境保護」が企業にとって避けて通れない今、知っておきたい排出権市場の仕組みと状況をプロがわかりやすく解説する書である。


排出権(CER:Certificated Emission Reduction:認定された排出量削減量)には様々な種類がありますが、重要性の観点から本書では、以下の3つに分類しています。その中でも本書では、特に下記の1.2を主に取り上げています。


  1. 「京都議定書排出権」(CER等)
  2. 「EU域内排出権」(EUA)
  3. 「その他、州政府連合体等による制度」および「民間制度に基づく排出権」(VER)

本書は、7章から構成されています。全体的に多数の図表が挿入されていて分かり易い解説となっています。


第1章では、「「排出権」ブームがやってきた」と題して、2007年2月の環境に並んだ「排出権取引口座番号」を巡る出来事の紹介(「排出権」をビジネスに生かそうとする動きによる)から始まっています。地球温暖化とその各種対策を概観し、「排出権」取得によるカーボン・オフセットに関する企業の動きなどを紹介しています。また排出量の会計処理について「排出権」は無形固定資産として資産計上することなど「排出権」の概況を解説しています。


第2章では、「だまされないで!その「排出権」はホンモノですか?」と題して、一部に購入された「排出権」が実は、民間機関が発行したVER(ボランタリー=自主的な排出権)であるようなケースもあるとの注意を喚起し、クリーン開発メカニズム(CDM)から排出権(CER)が生まれるプロセスについて解説しています。さらに京都議定書排出権(CER)を購入する際に考慮すべき5つのポイントを解説し、信託方式による「排出権(CER)」の実質的取引の事例についてまとめています。とくに現状では、環境省にすでに口座を開設していて、国連が認証・発行済みの「排出権(CER)」を譲り受けることが最も合理的な取得方法としています。


第3章では、「米国・オーストラリアの政権交代で劇的に拡大する「排出権取引」」と題して、京都議定書に基づく「排出権」について、その背景から「共通だが、差異のある責任」といった原則の考え方、さらに京都議定書の合議内容についてとくに京都メカニズムに焦点を当て詳解しています。また米国・オーストラリアが京都議定書あるいはそれに続く枠組みに復帰することが与える「排出権取引」に及ぼすインパクト・影響について論じ、洞爺湖サミットをはじめとした、温暖化防止に向けた国際的な次期枠組みに関わる我が国のリーダシップの重要性を強調しています。


第4章では、「空気がカネになる---発展途上国で加熱する「排出権取引」」と題して、クリーン開発メカニズム(CDM)に関わるプロジェクトから生み出される排出権について解説しています。CDMのプロジェクトの中核になる中国、インド、ブラジルでのプロジェクトの実態から課題までを解説しています。


第5章では、「世界中にリンケージを拡げる「EU排出権取引制度」」と題して、京都議定書の問題点や欠陥に触れた上で、現在、世界標準となった「EU排出権取引制度(EU−ETS)」について、その市場、京都議定書に基づく排出権(CER)との違いを解説しています。とくに国家が背負った削減目標を、個々の企業や施設に割り振る「キャップ&トレード」に対する我が国の経済界のスタンスについて解説しています。さらにこの排出枠の配分に関する「グランドファザリング方式」、「ベンチマーキング」、「オークション方式」の各方式を概観しています。


第6章では、「世界の孤児になりつつある日本の状況」と題して、我が国の京都議定書のCO2削減の展望と排出権購入、温室効果ガス排出量の分野別の増減状況、大口排出量企業、原発の高稼働率維持、「ヘッジファンド」に狙われる日本の「排出権」購入予算といった関連について解説しています。


第7章では、「「排出権」で儲ける2つの方法」と題して、CSRに取り組む企業に対するSRI投資、さらには、排出権に絡むリスクなどについて解説しています。また「排出権」取引市場の展望を述べています。


<<本書で何が学べるか?>>


排出権」とは何かから始まり、「排出権」の種類や取引の仕組みから、排出権を取り巻く日本と世界の現状までやさしく「排出権取引」について解説しています。


とくに排出権取引の影の部分として不確実な部分やリスクについてもしっかりと言及しています。


<<まとめ>>


本書は、「排出権」の種類や取引の仕組みから、排出権を取り巻く日本と世界の現状までやさしく「排出権取引」について解説しています。


企業としても個人としても地球温暖化問題への対応は、避けて通れない問題。


本書は、地球温暖化に関心があるビジネスパースンには読んで頂きたい一冊です。


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 「排出権」ブームがやってきた
第2章 だまされないで!その「排出権」はホンモノですか?
第3章 米国・オーストラリアの政権交代で劇的に拡大する「排出権取引」
第4章 空気がカネになる---発展途上国で加熱する「排出権取引」
第5章 世界中にリンケージを拡げる「EU排出権取引制度」
第6章 世界の孤児になりつつある日本の状況
第7章 「排出権」で儲ける2つの方法






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