ジョン・ケープルズ(John Caples:1900~1990)は、アメリカの広告業界で58年間にわたり活躍し続けた伝説的コピーライター


本書の最終ページでは、以下のような第32代アメリカ大統領のフランクリン・D・ルーズベルトの最高の讃辞とも言える以下のような言葉で結んでいます。


もし、もう一度人生をやり直せるとしたら、たぶん広告業界へ入るだろう。広告は、人のありとあらゆる欲求を扱う。非常に多くの人々に役立つものごとに関する本物の情報をもたらしてくれる。広告は要するに一種の教育だ。広告はどんどん加速しながら、一つの芸術の域に達している


言葉の力をよく知ったいかにもルーズベルト大統領らしい広告に対する見方と思う。


ジョン・ケープルズは、58年に及ぶ現役コピーライター人生で、テストに次ぐテストを繰り返し、効果を検証する「科学的広告」の促進を常に目指し続けたとのこと。


本書の原書初版は、なんと76年も前の1932年に発行され、その後ケープルズ自身が4回改訂を重ね、ロングセラーとなり、アメリカでの広告界のバイブル決定版として読み継がれてきたもの。


本書の第1章のまとめのところで、この本で学んで欲しい2つの最重要ポイントというのを以下の2点として取り上げています。


  1. 広告の法則を科学的に説明する
  2. 広告をテストする方法を説明する

<<ポイント>>


科学的にクリエイティブかつ効果的な広告を作るためのバイブル書。


本書では、ケープルズが科学的にテストを繰り返したノウハウを集積した広告の法則(例えば、どんな見出しが1番たくさんの人を引きつけるか? どんなビジュアルが1番注目を集めるか?など)について分かり易く説明しています


併せて広告テストの科学的な継続的改善の方法についても解き明かしています。


本書:「ザ・コピーライティング」です。


心の琴線にふれる言葉の法則」との副題が付いています。


本書は、ジョン・ケープルズ(John Caples)による原著:「Tested Advertising Method」について、神田昌典氏の監訳ならびに齋藤慎子氏、依田卓巳氏による翻訳にて、2008年9月にダイヤモンド社より発行されています。


ザ・コピーライティング―心の琴線にふれる言葉の法則
ダイヤモンド社
神田 昌典(監修)齋藤 慎子(翻訳)依田 卓巳(翻訳)
発売日:2008-09-20
発送時期:通常3~5週間以内に発送
ランキング:19
おすすめ度:4.0
おすすめ度4 「言葉の魅せ方」をこの本で体験できます
おすすめ度3 それにしても……
おすすめ度5 なぜ和訳されていなかったかが不思議である
おすすめ度5 こんな教科書を待っていた!

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれてあります。


76年間読み継がれてきた伝説のバイブル!

「私も本書で学んだ。今までで、1番役に立つ本だ!」

「広告の父」デビッド・オグルヴィ

「この本に触れるたびに、ビジネスアイデアがあふれてくる」

神田正典


また前記のデビッド・オグルヴィが本書で学んだ以下の7つの原則が紹介されています。


  1. 成功(最大限の費用対効果)への鍵は、広告のあらゆる要素を絶えずテストすることにある。
  2. どう言うかより、何を言うのかの方が重要。
  3. ほとんどの広告では、見出しが1番重要。
  4. 1番効果的な見出しは、相手の「得になる」とアピールするか、「新情報」を伝えるもの。
  5. 中身のない短い見出しよりは、何かをきちんと伝えている長い見出しの方が効果的。
  6. 一般的な内容より、具体的な内容の方が信用される。
  7. 短いコピーより、長いコピーの方が説得力がある。

本書を「自らのコピーライティングの原点」とする監訳者の神田氏は、「監訳者はじめに」で以下のように述べています。


「いまから12年前のこと──毎晩、むさぼるように本書を読んでいた。ベッドのなかで眠気に意識を失うまで、手放さなかった。目覚めても、開かれたままのページに舞い戻った。それだけ本書に没頭したのは、当然だった。飛び込んでくる言葉は、通常の、気の利いた言葉ではない。1語1語が、収益を生むことが科学的に検証された言葉だという。計画数値の必達にあえぐ、外資系企業の代表者であった当時の私にとってみれば、魔法のような本だった。」


本書は、18章から構成されています。431頁の分厚い本ですが、第1章:「これが新しい広告戦略だ」に始まり、第18章:「広告をテストする17の方法」まで下に紹介する目次の付け方を見ただけでも読みたくなるようなタイトルですが、期待に違わない充実した内容になっています。


<<本書で何が学べるか?>>


科学的な広告の法則と広告の進化に向けての継続的改善のための広告のテスト手法が明快に説得力ある言葉で語られています


たしかに製品やサービスの質がいくら優れていても顧客に知られ無ければ存在していないのと同じこと。


そのために広告が重要になります。


ただ、顧客に知って貰って買って貰っても一発屋で終わり、繰り返して購入したり、利用したりして貰うところまでいかないとビジネスとして意味がありません。


そのために、山本五十六語録の「やってみせ 言って聞かせて させて見せ ほめてやらねば 人は動かじ」ではありませんが、広告を作るのに「1.見込み客の注意を引き」→「2.見込み客の関心を保ち」→「見込み客にこちらの望む行動を起こしてもらう」と注意→関心→行動で終わらすに、引き続いての「科学的」なテストが肝心と説いています。

優れた広告と製品やサービスの質は、ビジネスの両輪。


どちらも科学的な評価と継続的な改善がビジネスの発展(成功)の基本のように思います。


<<まとめ>>


広告の質を科学的に極めてきたケープルズによる、広告を有効にマネジメントする手法について多くの事例を通して具体的に説いています


本書は、広告コピーライティングに関心があるビジネスパースンには、是非とも読んで頂きたい一冊です。


なお本書の概要目次は、以下の内容です。
第1章 これが新しい広告戦略だ
第2章 広告は見出しが命
第3章 どんな見出しが1番注目されるか
第4章 効く見出しはこう書く
第5章 35の見出しの型──その効果は検証済み
第6章 どんぴしゃりの訴求ポイントを見つけるには?
第7章 「テスト済み広告」と「テストしない広告」
第8章 熱意を込めてコピーを書く方法
第9章 コピーの出だしはこう書く
第10章 効くコピーはこう書く
第11章 コピーの売込み効果を高める20の方法
第12章 誰もがぶつかる問題を避ける方法
第13章 こうすればもっと問合せが増える32の方法
第14章 最大数のお客にアピールする方法
第15章 どんなレイアウトとビジュアルが1番注目されるか
第16章 小スペース広告で利益を上げる方法
第17章 頭の体操10問──成功した見出しはどっち?
第18章 広告をテストする17の方法





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