ビジョナリー・カンパニー』/『競争の戦略』/『ブルー・オーシャン戦略』/『コトラーのマーケティング・マネジメント』/『イノベーションの普及』/『キャズム』/『イノベーションのジレンマ』/『イノベーションと企業家精神』……は、いずれもビジネス書として、例えば、ビジネスパースンが読んでおくべく○○冊の本といったものの中に定番として登場している著名なビジネス書になります。


また著者であるポーターやドラッカーやコトラーといったいずれも経営戦略、マネジメント、マーケット戦略などで著名な学者の理論について、すでに実際に何冊かの本を読み学んだことがある人も多いと思います。


しかしながら、高額でボリュームある難解な本を頑張って読み始めたが途中で挫折したり、なんとか読破したものの中身がしっかりと習得できているかとなるといまいちだったという人のためにこれらのビジネス理論のエッセンスを体系的に俯瞰できるような観点からまとめ分かり易く解説している本を紹介します。


<<ポイント>>


有名なビジネス理論について体系的に鳥瞰しての解説書


未知の世界に挑むに当たって、トリの眼で全体を鳥瞰し、ムシの眼で細部を理解する方法によりものごとをスムースに理解できるはずと「はじめに」で筆者も述べています。


本書では、以下のマネジメントに括られる階層構造からなるドラッカーのフレームワークを活用してこれらのビジネス理論を鳥瞰しています。


  1. 企業の使命(企業理念)…M(Mission)

  2. 経営戦略…S(Strategy)

  3. マーケティング…M(Marketing)

  4. イノベーション…I(Innovation)

有名なビジネス理論についてMSMIからなるドラッカーのフレームワークの全体の枠組の中で捉え、簡単に理解できるように解説しています


本書:「早わかりビジネス理論」です。


「?」だった話が「!」に変わる」との副題が付いています。


本書は、著者:中野 明 氏にて、2008年10月にPHP研究所 よりPHPビジネス新書の一冊として発行されています。


早わかりビジネス理論 (PHPビジネス新書)
PHP研究所
発売日:2008-10-18
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:12153

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯および表紙カバーの折り返し部には、以下のように書かれてあります。


MSMIでビジネス理論の全貌を俯瞰する

MSMIにビジネス理論の各論を体系づける

      ↓

ビジネス理論がすっきりわかる

有名な、権威のあるビジネス書を読んでおきたい!

だけど、分厚いし、高いし、難しいし………

という方のための本です。


本書は、8章から構成されています。ドラッカーのSMSIからなるマネジメントのフレームワークに沿って全体像から、次いで企業の使命、経営戦略、マーケティング、イノベーションの順で解説が進められています。


第1章では、「ドラッカーのフレームワーク
としてその人物像の解説から始まり、「組織をして成果を上げさせるための道具、機能、期間がマネジメントである」とのマネジメントの定義から企業の使命、経営戦略、マーケティング、イノベーションの位置づけなどドラッカーのフレームワークの概要を解説しています。


第2章では、「企業の使命と企業理念―『ビジョナリー・カンパニー』
として、ジェームズ・コリンズとジェリー・ポラスによる『ビジョナリー・カンパニー』について、企業の使命と企業理念、卓越した知識の重要性、コア・コンピタンス、ドメイン、ハリネズミの概念などを解説しています。


第3章では、「経営戦略の定石―『競争の戦略』
として、マイケル・ポーターの競争の戦略について、ファイブ・フォース分析、3つの基本戦略を中心に解説しています。


第4章では、「競争のない市場の構築を目指す―『ブルー・オーシャン戦略』
として、チャン・キムとレネ・モボルニュのブルー・オーシャン戦略について、レッド・オーシャンとブルー・オーシャンとの対比、従来のビジネス理論との対比しながら解説しています。


第5章では、「マーケティング・マネジメントの基本―『コトラーのマーケティング・マネジメント』
として、顧客創造の機能としてのフィリップ・コトラーのマーケティング論を「ニーズに応えて利益を上げること」とのマーケティングの定義にはじまり、R(調査)→STP(セグメンテーション/ターゲッティング/ポジショニング)→MM(マーケティング・ミックス)→I(実施)→C(管理)のマーケティングの定石の手順、企業側から見た4P(製品、価格、流通、プロモーション)、市場側から見た4C(顧客ソリューソン、顧客コスト、利便性、コミュニケーション)など解説しています。


第6章では、「新製品の採用とキャズム理論―『イノベーションの普及』『キャズム』
として、エベレット・ロジャーズの「個人あるいは他の採用単位によって新しいと知覚されたアイデア、習慣、あるいは対象物」とのイノベーションの定義に始まり、イノベーション採用者カテゴリー、キャズム理論の2つのマーケティング・コンセプトについて解説しています。


第7章では、「破壊的イノベーションを実現する―『イノベーションのジレンマ』
として、クレイトン・クリステンセンによる破壊的イノベション論をデジタルカメラやIP電話、ポストイットなどの事例を交えて解説しています。また機能の飽和状態から秩序を乱す技術を考案するといった可能性を論じています。


第8章では、「イノベーションの機会を探索する―『イノベーションと企業家精神』
として、ドラッカーによるイノベーションのタネを見つけ出す以下のイノベーションの7つの機会(1.予期せぬこと、2.調和しないもの、3.過程に潜むニーズ、……、7.新しい知識)の各方法、体系的廃棄の重要性など詳細に解説しています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書では、『ビジョナリー・カンパニー』/『競争の戦略』/『ブルー・オーシャン戦略』/『コトラーのマーケティング・マネジメント』/『イノベーションの普及』/『キャズム』/『イノベーションのジレンマ』/『イノベーションと企業家精神』といったビジネス理論のエッセンスについて、ドラッカーの(MSMI)のフレームワークを活用して鳥瞰し、解説しています


本書により、ビジネス理論を全体的に俯瞰し、各理論について体系づけて理解することができます。


本書をトリガーとして、改めてそれぞれのビジネス書にチャレンジしようかとの意欲を喚起してくれるように思います。


<<まとめ>>


これらのビジネス書を読む前に本書を読んでおくことで、全体を明快に俯瞰することができ、本書は、次のステップに進むための入門書としてお奨めです


なお本書の目次は以下の内容です。
はじめに ビジネス理論・早わかりのためのコツ
第1章 ドラッカーのフレームワーク
第2章 企業の使命と企業理念―『ビジョナリー・カンパニー』
第3章 経営戦略の定石―『競争の戦略』
第4章 競争のない市場の構築を目指す―『ブルー・オーシャン戦略』
第5章 マーケティング・マネジメントの基本―『コトラーのマーケティング・マネジメント』
第6章 新製品の採用とキャズム理論―『イノベーションの普及』『キャズム』
第7章 破壊的イノベーションを実現する―『イノベーションのジレンマ』
第8章 イノベーションの機会を探索する―『イノベーションと企業家精神』







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