「時間がない」「儲からない」「先が見えない」という状況で走り続けるしかないといった経営者の声を頻繁に聞くが、…。
「会社がうまくいくか、どうかの鍵は経営者(とくに、『経営者の思考』)が握っている」
と『レバレッジ・リーディング』『レバレッジ勉強法』など、累計70万部突破を誇るレバレッジ・シリーズの著作、そして日米のベンチャー企業への投資事業を行うと同時に、少ない労力で多くの成果をあげるためのレバレッジ・マネジメントのアドバイスを行う著者:本田 直之氏は、言う。
経営者(ここでの経営者は、トップだけでなく、役員、マネジャークラスも含む経営幹部)は、考えることが大前提であるとし、「考えるツール」として、以下の6つの軸について68項目のQ&Aを通して『レバレッジ・シンキング』を説いている本を紹介します。
- 経営者のレバレッジ
- 戦略のレバレッジ
- 営業のレバレッジ
- ブランドのレバレッジ
- 仕組み化のレバレッジ
- 組織のレバレッジ
<<ポイント>>
経営幹部のための実践的なレバレッジ・マネジメントの本。
レバレッジ(leverage)は、「てこ」ですが、「レバレッジ・マネジメント」とは、レバレッジを効かせて少ないインプット(経営資源投入)で大きなアウトプット(経営成果)を追求する筆者流のマネジメント手法。
本書では、経営幹部に向けて筆者自身が現場で培ってきた生の体験に基づく実践的な経営ノウハウを語っています。
日米のベンチャー企業10数社の経営に携わり、売上の劇的向上、IPOなど数々の実績をあげてきた経営論になります。
帝王学では、以下の3原則が良く説かれます。(評論家:伊藤 肇 氏が『現代の帝王学』で、説いている、その師・安岡 正篤 氏から学んだ「帝王学の三つの柱」である。)
- 原理原則を教えてもらう師をもつこと
- 直言してくれる側近をもつこと
- よき幕賓(ばくひん)をもつこと
しかしこのような師、側近、幕賓(アドバイザー、スポークスマンの意)は、そうそう持てるものではありません。(一国の首相すら持てていないのは歴然。)
筆者は、「はじめに」で、本書が経営幹部にとっての第三者的なアドバイザー機能を持つとし、「セルフチェック」の要素も備えていると述べています。
本書:「レバレッジ・マネジメント」です。
「少ない労力で大きな成果をあげる経営戦略」との副題が付いています。
本書は、著者:本田 直之氏にて、2009年1月に 東洋経済新報社 より発行されています。
神楽ポイント
装丁がかっこよすぎる!
投資視点=「時間を何倍も有効に使う方法」
「経営がうまくいく」企業の「経営者」が本当に「やるべきこと」
<<本書のエッセンスの一部>>
本書の帯には、以下のように書かれています。
経営者版 レバレッジ・シンキング
累計70万部突破のレバレッジ・シリーズ最新刊!
「時間がない」「儲からない」「余裕がない」…。
すべての原因と結果は
あなたの思考にある。
日米のベンチャー企業の経営者として、売上の劇的向上、IPOなど数々の実績をあげてきた著者による実践的「経営論」
筆者は、「はじめに」で以下のようにそのロジックを展開していく。
「時間がない」「儲からない」「余裕がない」と走り続けるだけの自転車操業では、マイナスのスパイラルに陥り先は暗い。
430万あると言われる企業を大別すると「うまくいくか」「いかないか」どちらかしかない。
そしてその分岐点を分けるのは、「経営者の思考」次第。
今こそ「経営者の思考」を根底から問い直してみよう。
レバレッジとは「てこの原理」のことであるが、経営者は「てこの支点=力の入れどころ」を知っておかなければならないとし、レバレジッジ・マネジメントのチェックポイントを6つのアイテムに分けて取り上げています。
本書は、6章から構成され、「経営者のレバレッジ」(経営者の思考について20のQ)、「戦略のレバレッジ」(会社の将来についての15のQ)、「営業のレバレッジ」(自社の製品・サービスの販売について7のQ)、「ブランドのレバレッジ」(自社のブランド化について10のQ)、「仕組み化のレバレッジ」(会社の業務改善について6のQ)、「組織のレバレッジ」(会社組織の有効な成果について10のQ)との展開になっています。
また本書の最後には、上記の68のチェック項目を一覧表にまとめて、経営者として自己評価できるようにチェック表が添付されています。
本書の一端を紹介します。
第1章の「経営者のレバレッジ」の冒頭で、『考える経営者』になるために以下のような7つの「思考に必要なスキル」を身につけておきたいとしている。
- 考える時間を確保するための「時間のスキル」
- 自分の力で現状を打破する「内部要因思考のスキル」
- 聞く耳を持ち、良いことは実行する「素直さというスキル」
- 細かいことをいちいち考えずに自動操縦できる「無意識化のスキル」
- やらないことを決められる「劣後優位のスキル」
- 経営戦略を考える上で欠かせない「時代のうねりを見るスキル」
- 一度の成功を二度、三度と繰り返すための「再現性のスキル」
また上記に加えて、思考が一時的な感情に蝕まれないためのメンタルタフネスを備えていればその会社の未来は盤石となると説いています。
これらの各スキル等について詳細に以降のQ&Aスタイルで解説しています。
<<本田 直之 氏の書籍>>
「ISOの本棚」のブログですでに紹介した以下のような『本田 直之』氏の本がありますのでご参照下さい。
<<本書で何が学べるか>>
本書では、マネジャー、役員も含む経営層の立場の人に向けての本田流のレバレッジ・シンキングのエッセンスについて質問形式で68問の解説を通してノウハウが説かれています。
少ない労力で高い経営成果をあげるための筆者の経験に基づく「実践的」な生の経営論が語られており参考になります。
<<まとめ>>
これから起業を志す人や、ベンチャー企業の経営者、さらに現在、マネジャーの立場にある、これからマネジャーになろうとされるビジネスパースンには、お薦めの一冊です。
なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 経営者のレバレッジ
第2章 戦略のレバレッジ
第3章 営業のレバレッジ
第4章 ブランドのレバレッジ
第5章 仕組み化のレバレッジ
第6章 組織のレバレッジ
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