ISO 9001:2008規格への追補改訂に伴ってISO 9001:2000に関する解説書が改訂発行されてきています。


このシリーズの本がそういうコンセプトで規格されているようですが、若い世代からトップまでの読者層をターゲットに、平易な文章と親しみやすいイラストを用いて、基本から次のステップへのガイドまでといった広い範囲をカバーして、ISO 9001の認証を取得する組織の関係者が最初に読む本、あるいは、社内のQMSの教育テキスト等として幅広く活用されてきた「やさしいシリーズ」のISO 9000の入門書が改訂発行されています


2002年に発売され、ISO 9000ファミリー規格の入門書として評判が高かった本書ですが、ISO 9001:2008の改正内容を盛り込んでリニューアル発行されていますので紹介します。


本書の「はじめに」で筆者は、今回のISO 9001の改訂とISO 9001の活用に関して、以下のように述べています。


本書に対する筆者の考え方の一端が伺える言葉と思われ、紹介します。


ISO 9001は、仕事の方法(how to do)を示したものではありません。組織が備えていなければならない要件(留意事項、what to do)をまとめたもので、規格制定の当所から専門家でも規格の理解の仕方に幅がありました。規格は解釈すべきではなく、規格の意図を理解すべきだと言われてきました。それでも規格の意図が伝わらない箇所をできる限り読み手に本意が理解できるよう規格の文言の見直しが行われ、2008年11月15日に追補改正版(ISO 9001:2008)が発行されました。
(略)
ISO 9001の規格は要求事項規格ではありますが、お客様から信頼を得て儲かる会社にするために、マネジメントシステムの質を高めるための指針と言えます。審査登録制度は、自己責任の表明と情報開示による企業の透明性の向上から信頼される企業に体質を変えるためのシステムであることの理解が定着してきたためだと思われます。


<<ポイント>>


ISO 9000ファミリー規格の基本を学ぶ入門書の定番本の2008年改訂対応版。


以下の内容が本書のテーマとなっています。


  1. ISO 9001と何か、また規格の意図する点をどう読むか
  2. 審査登録制度の意義
  3. 上手なISO 9000ファミリー規格の活用法

ISO 9001:2008JIS Q 9001:2008:「品質マネジメントシステム−要求事項」)の概要、内部監査と審査登録制度、品質マネジメントシステムの組織への上手な導入と維持の仕方などをわかりやすく解説


ISO 9001:2008の追補改正の主な変更点の解説、それに伴うQMSの見直しの着眼点など最新の情報が反映され、ISO 9001の導入に成功した企業の事例などが追加され充実されています


本書:「ISO9000入門 改訂版―2008年改正対応」です。


本書は、上月 宏司 氏、ならびに 井上 道也 氏の共著にて、2009年2月に日本規格協会より同社の「やさしいシリーズ1」として発行されています。


 ISO9000入門のjpg画像
日本規格協会
発売日:2009-02
発送時期:在庫あり。
ランキング:117620

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれています。


ISO 9000のいろはを知るために役立つ

改訂版!

  • 内容を見直しで最新の情報へ
  • 具体例を充実

本書は、料亭の不祥事に触れ、ISO9001の顧客重視の意義を確認するプロローグではじまります。


5つの章から構成されています。


本書でも、全般的にイラストが多用され、親しみやすく平易に解説されているのは、他の「やさしいシリーズ」とも同様です。


ざっと章の構成を紹介します。


第1章では、「ISO 9000ファミリー規格を学ぶ前に
と題し、標準、標準化とはから始まり、標準化の意義を確認し、現状を“見える化”し、改善した結果について“見える化”による標準化を図るなど解説し、標準化活動について、1.何をやるか(基準)、2.どうやるか(手順)、3.結果は良いかの流れが標準化活動とまとめています。


第2章では、「ISO 9001って何?
と題し、ISO 9001について概観していきます。ISO 9001が誕生した経緯、ISO 9000のファミリー規格の構成、ISO 9001の変遷をたどり、ISO 9001:2008規格の主な変更点(一般(1.1)、是正処置(8.5.2)及び予防処置(8.5.3)までの17項目の主な改正内容について解説しています。またISO 9001が規定する要求事項の意図は何かについて、品質マネジメントシステムの概念、プロセス、品質マネジメントの8原則などについて解説し、規格の意図について序文、適用範囲(箇条1)、品質マネジメントシステム(箇条4)、経営者の責任(箇条5)、資源の運用管理(箇条6)、製品実現(箇条7)、測定、分析及び改善(箇条8)解説し、同じ要領で、ISO 9001:2008の主な変更点の意図について解説しています。またISOとTQM(Total Quality Management)との関係、以下のISO 9001の5つの要求事項のポイントを詳解しています。


  1. 品質方針とマネジメントレビュー(組織をあげての継続的改善)
  2. プロセスの監視及び測定(業務遂行の出来映えの監視と身の回りの継続的改善)
  3. 内部監査(自分を知って自律的なプロセス改善)
  4. 文書管理(プロセスの見える化)
  5. 記録の管理(プロセスの実行の証明と改善データの確保)

第3章では、「内部監査と審査登録制度とは?
と題し、内部監査の意義及び審査登録制度の概要について解説しています。


第4章では、「ISO 9001の上手な導入(審査登録)と維持の仕方は?
と題し、ISO9001の導入(審査登録)と維持についての理解しておくべきポイントについて審査登録が企業の経営に有効なインパクトを持つにはといった観点から、どのように点検・整理(構築)するべきかの手順、継続的改善、ISO 9001審査登録・維持のポイントと工夫すべき手順などを解説しています。さらにISO 9001:2008による見直しの着眼点について、一般(0.1)~製品の監視及び測定(8.2.4)に至る7項目を取り上げ解説しています。


第5章では、「導入に成功した企業
と題し、ISO 9001の導入によって企業の収益を左右する内部要因を改善した5社(A社(計測器メーカ)/B社(サービス業)/S社(建設設備工事会社)/Y社(採石会社)/O社(電線メーカ))の事例を紹介しています。


<<ISO 9001:2008の関係書籍>>


「ISOの本棚」のブログですでに紹介した以下のような『ISO 9001:2008』に関する本がありますのでご参照下さい。



<<本書で何が学べるか?>>


何かを学ぶ上で入門書との出会いというのは重要ですが、なかなか良い入門書というのは少ないようにも思います。


良い入門書の要件は、以下のようなものではないかと思っています。


  • 想定される読者ターゲットが明確になっている
  • 内容が平易である
  • しっかりと基本・本質が押さえされている
  • 次のステップ良いガイドとなる

このことはなかなか難しく、筆者において、専門性のみならず、文章技術に加え、コーチングの心得等も必要になります。


本書は、上記のような入門書の要件がしっかりと押さえられたISO 9000の入門のための良書と思います。


<<まとめ>>


本書の「おわりに」で本書は、「経営者に読んで貰えるとありがたいが、時間的にもそうはいかないだろうとして、若手のスタッフや推進リーダーの方々に読んで頂いて、自己啓発、トップマネジメントへの提言、社会教育用の教材にして頂ければ」と述べています。


しかしながら私は、本書は、若手のスタッフや推進リーダーの方々に加え、どうしても経営者やマネジャーの方々にこそ読んで頂き、改めてISO 9001の有効活用を見直す契機にして頂きたいと思います。


なお本書の主要目次は、以下です。
第1章 ISO 9000ファミリー規格を学ぶ前に
1.1 標準とは? 標準化とは?
1.2 標準化のメリットとは?
1.3 標準化のデメリットとは?
1.4 身近な話での標準化の意義を考えてみよう
第2章 ISO 9001って何?
2.1 ISO 9001の誕生
2.2 ISO 9000ファミリー規格の全体構成
2.3 ISO 9001の変遷
2.4 ISO 9001:2008の主な変更点
2.5 ISO 9001が規定する要求事項(組織が備えるべき要件)の意図とは?
2.6 ISO 9001とTQMはどのような関係か?
2.7 ISO 9001要求事項のポイントは何か?
第3章 内部監査と審査登録制度とは?
3.1 内部監査とはどのようなことなのか?
3.2 審査登録制度とはどのようなものか?
第4章 ISO 9001の上手な導入(審査登録)と維持の仕方は?
4.1 ISO 9001の導入(審査登録)とはどのようなことか?
4.2 品質マネジメントシステムをどのように点検・整理(構築)するのか?
4.3 品質マネジメントシステムの継続的改善とはどのような意味があるのか?
4.4 ISO 9001審査登録・維持のポイント
4.5 ISO 9001:2008による見直しの着眼点とは何か?
第5章 導入に成功した企業
5.1 A社(計測器メーカ)の事例
5.2 B社(サービス業)の事例
5.3 S社(建設設備工事会社)の事例
5.4 Y社(採石会社)の事例
5.5 O社(電線メーカ)の事例





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