「失敗百話」、「失敗は予測できる」(「ISOの本棚」のブログでも紹介)といった失敗学、システム工学等の著作でも知られる中尾 政之 教授が創造』をテーマに、思考の過程のシステム化・設計論について語っている本を紹介します


日本人は物まねがうまく、「創造」は、苦手であると言われているが、しかし、今日の時代は、オリジナリティの高い仕事を要求しています。


しかし、「普遍的な頭の動きをシステム化して考える順番を決めていけば、数式を解くように最適解が導けるはず」と説いています。


本書では、そのような『創造』のための方法を『創造のシステム化』と名付け、その詳細な方法について、多数の事例を紹介しながら説いています。


少しキーワードを拾って一端を紹介してみます。


  • 夢を言葉にして語れば、必ず実現する
  • 困ったときは、思考演算をやってみる
  • 目的を持つには、生きる力が必要である
  • 人知を超える複雑設計が失敗を招く
  • 日本の企業は以心伝心が大好き

<<ポイント>>


創造』に必要な思考過程をシステム化し、数式を解くように『創造』のキモを説く本


最初に本書で取り扱う『創造』について『自分で目的を創造して、自分にとって新しい作品や作業を、新たに作ること』と定義し、これなら普通の人にも1週間に1回は創造するチャンスが生まれると説いています。


本書では、『自分で目的を設定する』ことを強調しています。


その背景は、目的(:または、要求性能、目標、課題)設定が明確であれば、仮に最初に決めた手段が不都合になっても、どのような代替手段を選べば良いかが自動的にわかるためとしています。


目的をどのように設定し、


手段を設定するときの(思考演算と呼ぶ)発想法、


要求機能同士の干渉具合を示して創造を可視化する方法


目的同士が干渉している方が良いか、互いに独立している方が良いかを考え、


設計解が無意識のうちに頭に浮かぶような一連の思考方法をどのように進めていくかについて事例を交えて説いています。


本書:「創造はシステムである」です。


「失敗学」から「創造学」へ」との副題が付いています。


本書は、著者:中尾 政之 教授にて、2009年5月に角川グループパブリッシング より、「角川oneテーマ21」新書の一冊として発行されています。


創造はシステムである 「失敗学」から「創造学」へ (角川oneテーマ21)
角川グループパブリッシング
発売日:2009-05-09
発送時期:在庫あり。
ランキング:10414
おすすめ度:3.0
おすすめ度3 発想法の俗本

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれています。


誰でも繰り返し創造できるコツ

東京大学で実践されている最先端講義をすべて公開!

「創造」のツボが分かる!

創造とは、自分にとって目新しいことを、自分の力でやり遂げることである。
それは創造を設計、企画、計画、戦略、立案とかの言葉に言い換えても同じである。
創造は天才がやる大仕事とは限らない。


本書は、4章から構成されています。


内容は、気楽に読める本として身近な事例を交えて具体的に分かり易く、解説されています。


章を追って概略の内容をざっと紹介します。


第1章では、「創造は要求から
と題して、願望(思い)を具体的な言葉に変換し、目的(要求機能、何をしたいか?:「what to do」)を明らかにするという最初の過程に焦点をあてて、日曜日の過ごし方といった身近な例から、飲料メーカーのエンジニアが新商品のジュースを開発というような事例など交えて解説しています。


思いを言葉に、言葉を形に、形をモノにという流れでの『創造』の思考方法を説いています


特に目的を列挙することの必要性を説き、要求機能の列挙による要求機能群の設定、思考展開図を描くといった方法や、夢を言葉にして語ること、定量的な目的設定の重要性、リサーチとソリューションの分離、とくに目標を立てて、それを達成しようとガムシャラに設計解を達成する上で「生きる力」が必要と説いています。


第2章では、「思考方法はワンパターン
と題して、新たな設計解を導くための『奥義』として、いつものワンパターンの思考手順に従って、目的から手段を創出する畑村先生流の「思考演算」による方法を解説しています。


アルトシューラーによるTRIZを活用して設計解を得る方法について説いています。


特にTRIZを使うためには特殊問題を共通の一般課題に昇華させることが必要とし、「下位の自分の特殊な課題を抽象化して、上位の一般的な課題に昇華させる。」という『思考の上下運動』が必要で、そこでTRIZを用いて上位の一般解を求めたら、それを下位の自分の特殊解に展開するという方法を解説しています。


また筆者らが開発した「創造設計エンジン」という設計支援ソフトウェアから代表的な12の思考演算子を紹介し、トップ5の「1.挿入付加」、「2.分割」、「3.変形」、「4.交換」、「5.流線」について事例を交えて解説しています。


第3章では、「システムは可視化できる
と題して、創造したいものの全体像を可視化して明確化するための方法や留意ポイント等について解説しています。


ロジカルシンキングで言うMECEの関係のように互いに独立して必要最小の要求機能群の設定を行うための方法について論じています


要求機能の整理について、「じゃがいもの皮むき器」の例を挙げて、KJ法のようにグループ化して収束化する方法、効果・結果・従属的な関係に着目し収束化する方法、要求機能と設計解との関係を図示し、機能の上位下位を明確化する方法、設計解が別の要求機能に干渉あちらを立てればこちらが立たずといった関係にある)している場合の失敗、干渉を解除し成功させる方法、さらにこの干渉の管理論など説いています。


第4章では、「真似ができない創造化
と題して、複雑な状況下で創造するとき、どのように組織を構築すれば成功率が高まるかを説いています。


失敗学による失敗事例の解析から、失敗時の思考改訂は、大きく次の3つと説いています。


  1. 要求機能が実現しなかった失敗
  2. 要求機能が干渉していた失敗
  3. 要求機能が複雑だったので干渉に気付かなかった失敗

組織論について、モジュラー基本単位や基本構成が配置された組織や構造)とインテグレーテッド個々の単位が互いに絡んで融合している組織や構成)について、小規模の組織や設計ではインテグレーテッドが有効だが、それ以上の大規模の組織や設計ではモジュラーが有効と論じています。


このモジュラーインテグレテッドをキーワードに議論を展開し、教育、医療、住居、食糧、国土保全、安全までこれまでは、すべてがモジュラー設計だったが、モジュラーとインテグレテッドが適度に合わさった方が良いとしています。


 <<本書で何が学べるか?>>


本書では、「普遍的な頭の動きをシステム化して考える順番を決めていけば、数式を解くように最適解が導けるはず」とだれでも繰り返し『創造』できるための方法論を説いています。


本書では、筆者の専門の失敗学、システム工学、TRIZなどの話題と日曜日の鉄道模型の塗装といった身近なできごと織り交ぜて、『創造』をシステム的に実践していく方法を説いています。


本書は、気楽に読める新書版ですが、創造学をテーマに設計論から脳を活性化して楽しい人生を送るといった人生観、文化論まで幅広く論じています。


<<まとめ>>


本書は、設計、企画、計画といった面の何か解決したい問題を抱えている方に読んで頂きたい一冊です


なお本書の主要目次は、以下の内容です。
第1章 創造は要求から
第2章 思考方法はワンパターン
第3章 システムは可視化できる
第4章 真似ができない創造化







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