なぜなぜ分析」の解説書となる本書の「はじめに」で筆者は、慢性的なクレーム等について触れて以下のように述べています


「クレーム、工程内不良、チョコ停、故障などといった多くの問題がなかなか解決しない理由は、それらの問題の「真因」を正しく掴まえていないことが原因と推察されます。

 では、なぜ真因を正しく掴むことができないのでしょうか。それは「分析」の進め方に問題がある場合が多いと言えます。

すなわち、”○○であろうから、△△という対策をする”といった頭の中で原因を推定する行動から、なかなか脱却できないでいるからです。

(略)

ただ慢性的な問題の多くは、電子機器などの例に見られるように、素人の我々ではメカニズムが「見えにくい」ため難しいと「思い込まれ」、「追求のあきらめ」が起こり、結果としていつまでも解決されずに残ってしまうのではないでしょうか。

この本は、同題のセミナーにおいて多くの皆さんから、”文章にして欲しい”というご要望があり、それにお応えするためにと、こうした難しいと「思いこまれている問題の「真因」を効率的に追求する方法を学習することにより、素早く、的確な対策に結びつけることのできる「分析スキル」の向上をねらいに執筆したものです。

(略)

真因追求」のキーワードは「見える化」と「QCセンス」の二つが重要と考えられます

正しく分析されれば「真因」は向こうから「見えてくるもの」と考えていただきたいのです。

逆な言い方をすれば、真因が見えるまで「見る」行動に執着することがポイントです。それが「見える化」です

QCセンス」の醸成は、日頃、職場の問題に対して、QC手法をメモ的に活用して問題の優先順序を判断したり、問題の本質を追究したりする姿勢を大事にすることで培われます

すなわち訓練により築きあげられる「技」なのです。」


<<ポイント>>


問題の「真因」を効率的に追求する方法と、素早く的確な対策に結びつける分析スキルの向上を説く「なぜなぜ分析」の手法の解説書。


本書では、「分析の基本と基本的な分析手法」の解説にはじまり、


効率的な真因追求のための「なぜなぜ分析」の進め方について


  • 技術的問題編
  • ソフト課題編

に分けて解説し、生産、設計、事務の各部門での活用事例を交えて「なぜなぜ分析」について解説しています。


本書:「効率的な真因追求のための「なぜなぜ分析」の進め方」です。


本書は、著者:浅川 富昭 氏にて、2009年8月にブイツーソリューションより発行されています。


効率的な真因追求のための「なぜなぜ分析」の進め方
ブイツーソリューション
発売日:2009-08-10
発送時期:通常4~6日以内に発送
ランキング:171199

<<本書のエッセンスの一部>>


本書は、5章から構成されています。


本書には、「見える化」の観点から一度、構造や構図を簡単なポンチ絵などで状態の関係を絵で見える形にするとの進め方とも関係し、筆者のセミナー等で利用されたと推察されるプレゼンテーションソフトで作成したと思われる構造断面図などを含む多数の図表が挿入されています。


これが非常に分かり易い解説に繋がっています。


また「見える化」による原因分析などの各種の演習問題が挿入されています。本書の【付図】にて、この演習問題の回答例が添付され解説されています。


以下に章を追って概要を紹介します。


第1章では、「分析の基本と基本的な分析手法
と題して、最初に「思い込み」で行動せず、「事実」がすべてで、分析とは事実を見抜く好意とした上で、「数値データ」や情報データを「見える化」して分析するための基本的な分析手法について解説しています。


分析の基本として、「見える化」の重要性を強調し、「見える化」とは、『そこから原因を”見る”ために、構造や構図を簡単なポンチ絵などで「状態の関係」を忠実な絵(図)で見える形にすること』と説いています。


また問題について「問題は何か?」「なぜそうなるのか?」という疑問を持ちながら仕事をする姿勢は、人の性格とは別に洗練された「センス」であるとして、「QCセンス」(問題とその問題の原因や真因を勘、コツ経験だけでなく、科学的に(QC的に)アプローチする能力)の醸成と「QC七つ道具」「新QC7つ道具」等の手法の習得の必要性について説いています。


また「原因追及のための基本的なQC手法」として、特性要因図の使い方、系統図法の使い方を解説しています。


第2章では、「効率的な真因追求のための「なぜなぜ分析」の進め方
技術的問題編
と題して、慢性的な問題や複雑な問題は、「原因」やその原因の裏に潜む「真因」をさらに深く専門的に分析する必要があるとし、「なぜなぜ分析法」とは、「メカニズム分析」」を加味した系統図法」との位置づけとして「なぜなぜ分析」の進め方について、説いています。


各種の事例をあげながら、『構造を知らずして、メカニズムを語るなかれ』との教訓や、原理・原則から攻めるアプローチ、動作のステップ展開からのアプローチなど「なぜなぜ分析」のアプローチを説いています。


1.不具合現象の周辺をよく観察する…「発生現象」の調査」から「7.推定した要因を検証する…「事実」の証明」に至る分析手順を基本手順として解説しています


第3章では、「効率的な真因追求のための「なぜなぜ分析」の進め方
ソフト課題編
と題して、この章では、「売上が伸びない」、「利益が出ない」、「改善が進まない」といったソフト的な問題に活用する「なぜなぜ分析」の進め方について解説しています。


「プロセスの構図」を描き、そこから「事実データ」をどのように集めるかまた、その事実データからどのような視点から「問題の本質」を見抜いていくかを解説しています。


分析の基本として、「KJ法」と「連関図法」を解説しています。


なぜなぜ分析の重要な要素の「見える化」について、技術的な問題の「メカニズム」に対してソフト的な問題については、「理屈」の設定が重要と説いています。


技術的な問題では、メカニズムが推定できた段階で検証をする手順としていますが、ここの「理屈」は事実データに基づくため「検証」はしなくても良いが、ソフト課題の場合には、「理屈」やさらに掘り下げた要因が複雑なので「連関図法」を活用して効率的に問題の本質を突き止める方法を解説しています


さらにソフト課題の「見えない部分を見える化」する考え方に関係して「判断基準」の明確化の重要性について事例を交えて解説しています。


第4章では、「原価改善における分析の進め方
と題して、原価改善のための見える化として、T社生産方式の分析手法を取り上げ解説しています。


原価課題の「見える化」の進め方は、以下の3つの分析方法があるとして各方法について概念図など交えて解説しています。


  1. 自身の「判断基準」による「見える化」(「エフ付けによる見える化」、「ビデオカメラの活用による「見える化」」)
  2. 分析手法を活用した「見える化」(「標準作業票」、「標準作業組合せ票」、「工程別能力表」の活用による「見える化
  3. 目指す姿からの「見える化」(3章のソフト課題における「めざす姿」からの課題出しの活用による「見える化」

第5章では、「それぞれの部門における「なぜなぜ分析」活用事例
と題して、「再発防止」との観点の「なぜなぜ分析」ではなく、「未然防止」の観点からの「なぜなぜ分析」の活用に焦点をあて、「生産部門」、「設計部門」、「事務部門」の活用事例について解説しています。


「生産部門」では、以下への「なぜなぜ分析」の活用を解説しています。


  • 生産準備段階からの作り込み
  • 製品の使われ方から見た品質保証の薦め
  • QCサークル活動への導入

「設計部門」では、『FMEA解析』について「なぜなぜ分析」によってその質をあげる手法を提言しています。


「事務部門」では、生産性改善に関わる「巻紙分析手法を取り上げ解説しています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書では、「なぜなぜ分析」の手法について、問題の「真因」を効率的に追求する方法と、素早く的確な対策に結びつける分析スキルなどを分かり易く具体的事例での解説を交えて説いています


なぜなぜ分析とは、『問題のメカニズムを追求し、メカニズムから真因を求める分析手法』と説き、『メカニズムを知ることとは、構造を知ること』など明快に『見える化』の方法と「分析のスキル」を向上させる基本を解説しています。


<<まとめ>>


なぜなぜ分析」に関心がある人、クレーム、工程内不良、チョコ停、故障などの慢性的症状を改善する方向性を見いだしたい人は、是非、本書を読んで下さい。


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 分析の基本と基本的な分析手法
1. 分析の基本
2. 基本的な分析手法
第2章 効率的な真因追求のための「なぜなぜ分析」の進め方
【技術的問題編】
1. なぜなぜ分析手法
2. 構造認識
3. 原理原則からの追求
第3章 効率的な真因追求のための「なぜなぜ分析」の進め方
【ソフト課題編】
1. 分析の基本
2. 事実の「見える化」
3. 「なぜなぜ分析に基づく効率的な真因追求の進め方
4. 見えない部分の「見える化」
第4章 原価改善における分析の進め方
1. 原価課題の「見える化」
第5章 それぞれの部門における「なぜなぜ分析」活用事例
1. 生産部門の活用事例
2. 設計部門の活用事例
3. 事務部門の活用事例






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