フリーソフトウェアRを使いながら、統計的品質管理(SQC)の基礎手法であるQC7つ道具の各手法の使い方から、問題解決の手順における総合的な利用法など問題解決に役立つデータ分析に役立つ基本的な手法の習得を目的にRによる統計的品質管理について解説している本を紹介します


Rというのは、近年急速に発展した統計計算グラフィックスのための言語・環境を提供するソフトウェアになります。


Rは、UNIX互換のソフトウェア環境を全てフリーソフトウェアで実装することを目標とするプロジェクトGNUプロジェクトの一つであり、AT&Tベル研究所で J.Chambersと同僚により開発された統計処理言語のS言語を取り入れほぼ同等の機能を備えています。(S言語自体の処理系としては、商用版のS-PLUSが知られています。)


S用に書かれたコードの多くは、変更なしでRでも実行できます。


Rは、以下のような特徴を備えています。


  • R は、オープンソースで、世界の第一線研究者がボランティアで開発に参画しています、Rは、統計的手法による研究活動にオープンソースから参加できます。とても広範囲で高度な、開発速度の速いソフトウェアになっています。
  • Rは、多様な統計手法 (線形・非線形モデル、古典的統計検定、時系列解析、判別分析、クラスタリング、その他) とグラフィックスを提供し、広汎な拡張が可能です。様々な分野・手法に対応した機能拡張パッケージがあり、必要に応じて、自分なりのプログラミングを工夫して自分の目的にかなったRの利用環境をつくっていくことが可能です。
  • 世界中のRユーザが開発した膨大なRプログラム(パッケージ)が「CRAN」(国内の幾つかの大学にそのミラーサイトが設置されています。)と呼ばれるネットワークで配信され、それらをR言語環境単独でオンラインのダウンロード・インストール・アップグレード管理等が可能になっています。フリーソフトなのでGNU General Public License のもとで自分のパソコンに自由にインストールして用いることができます。またRは、動作するOSを選びません(Windows、Mac OS、Unixプラットホーム、類似のLinuxなど)。

本書の編著者の荒木 孝治 教授は、本書の目的及び今回の4年ぶりの改訂となる第2版について以下のように述べています。


本書は、企業の技術者や製造に携わっている人、ものづくりに興味を持つすべての人、さらに経済・商学系から工学系までを学ぶ学生が、フリーソフトウェアRを使いながら、問題解決に役立つデータ分析の基本的な手法を身につけることを目的にしています

本書では、データ分析の方法として、品質管理の基礎手法であるQC七つ道具を取り上げています。

それは、品質管理では、問題解決の方法とそこで役立てるための手法とが有機的に結合された理想的なシステムとして、提示されているからです。

データ分析には関心があるが統計学には余りなじみがない人が、QC七つ道具と呼ばれる基本的な道具を用いて、統計的品質管理SQC)に入門・再入門することを目指しています。
 
第1版の特徴は3つありました。やさしいSQCの入門書であることR及びRcmdrRコマンダー)を利用すること実際に企業内で起こっている豊富な事例を紹介していることです。

4年ぶりに改訂した第2版では、これらに加えて、Rコマンダーのプラグインを利用してさらに機能を拡張し、利用しやすくしたQCツールに基づいて詳しく説明しています。

QC七つ道具(チェックシート・パレート図・管理図(グラフ)・ヒストグラム・特性要因図・散布図・層別)はデータを分析する際に役立つ基本的な手法です。この利用法を学ぶとともに、Rを利用しながら、それらを問題解決においてシステマチックに役立てるための考え方やその方法を学ぶことができます。」


<<ポイント>>


フリーソフトウェアRを使って統計的品質管理の基礎手法であるQC7つ道具の各手法の使い方から、問題解決の手順における総合的な利用法までを解説している統計的品質管理(SQC)の入門書


本書では、


品質管理に関わる基本的な考え方とQC的問題解決と分析ツールを概観し、


Rのインストールから本書で使うRcmdr、RcmdrPlugin、QCtools(編著者の開発)等のパーケージのインストールとその仕組み等を解説し


QC七つ道具チェックシート・パレート図・管理図(グラフ)・ヒストグラム・特性要因図・散布図・層別)、検定推定について解説し。


さらには、「製品不良率の低減」といった3つの解析事例への適用について解説しています。


本書:「フリーソフトウェアRによる統計的品質管理入門 第2版」です。


本書は、編著者:荒木 孝治 教授(ならびに稲葉 太一氏、今里 健一郎氏、清水貴宏氏、橋本 紀子氏、濱口 勝重氏、山来 寧志氏、吉田 節氏の執筆)にて2009年8月に日科技連出版社 より発行されています。



<<本書のエッセンスの一部>>


本書の表紙カバーの折り返し部には、以下のように書かれています。


日本で最初のRによる品質管理のテキスト

品質管理の分野では、品質改善問題解決を図るための方法とこれに役に立つ手法が理想的なシステムとして提示されている。
本書はフリーソフトウェアRを使いながら、統計的品質管理の基礎手法であるQC七つ道具の各手法の使い方から問題解決の手順における総合的な利用法までを解説。本書によって問題解決のための考え方や基礎手法が身につく。

Rとは何?

  • オープンソースで、世界の第一線の研究者がボランティアで開発に従事した。そのため、データ解析環境が高機能である。
  • フリーソフトウェアでだれでも自由にダウンロードして活用できる。
  • OSはWindoWs、Mac OS、Linuxいずれも利用できる(本書はWindows版で解説)。
  • Rコマンダーに対するプラグインを用いて、QC七つ道具に関してメニューによる分析を可能としている。

本書では、Rのインストールなどの操作に関する画面のキャプチャー像をはじめ、グラフ等の多数の図表が挿入され、Rを用いてのQC七つ道具の活用についての操作の手順などが非常に分かり易いものになっています。


章の終わりの一部に「コラム」があり、章の内容に関係した解説等が付加されています。


本書は、10章から構成されています。


章を追って本書の概要を紹介します。


第1章では、「品質管理をはじめよう−QC的問題解決と分析ツール
と題して、品質管理のPDCAサイクルに基づく問題解決のツールとして、QC七つ道具が最も基本的なツールであるとしQC七つ道具のグラフ、管理図、チェックシート、パレート図、ヒストグラム、特性要因図、散布図、層別についてどのような目的に使われ、何ができるか等を解説しています


次いで「テーマ選定」から「標準化と今後の課題」に至るQC的問題解決の8つのステップについてQC七つ道具がその各ステップでどのように活用できるかとの観点から解説しています。


第2章では、「Rの基本を知っておこう
と題して、最初にRがどのようなソフトウェアでどのような特徴を備えているか等について解説してします。


次いでRのインストールの手順、パッケージのインストールの手順、パッケージの使い方、パッケージRcmdr(Rコマンダー)の利用、Rコマンダーの主要なプラグイン、Rcmdr Plugin.QCtoolsのインストールについて解説しています。


さらにRコマンダーおよびRcmdr Plugin.QCtoolsの起動、Rコマンダーの終了と再起動、データの直接入力、表計算ソフトからのCSV形式ファイルでの読み込みといった内容を含むRコマンダーのしくみについて解説しています。


第3章では、「データを視覚化しよう−グラフ
と題して、一般によく用いられる折れ線グラフ、棒グラフ、帯グラフ、円グラフ、レーダーチャートの各グラフについて、Rによるグラフの作成の手順とそのグラフについてどのように考察するかといった考え方、各グラフの使い分けといった事項を「A工場における製品Xの不良率の推移データ」といった事例を交えて解説しています。


第4章では、「重点指向で問題を解決しよう−パレート図
と題して、『パレート図とは?』といったパレートの法則などの紹介にはじまり、パレート図の役割と作り方と見方について事例を挙げて解説しています。


次いでRによるパレート図の作成手順について解説し、改善効果の把握の目的に活用するといった事例を交えパレート図の活用の仕方を解説しています。


また層別の手法の考え方とパレート図層別について事例を交えてその重要性を強調しています。


第5章では、「データの姿を見よう−分布
と題して、最初に品質特性のばらつきをもったものを測定した結果がデータとして、データ分析における統計的な見方・考え方の習得の必要性を説いています。


またばらつきの対象を理論化したものが確率変数であり、データがばらつく姿を理論化したものが分布として、データと分布の種類について、計量値に関する(正規分布、対数正規分布、指数分布)、計数値に関する(二項分布、ポアソン分布)との概要を解説しています。


特に分布の姿を見るとして、『ヒストグラム』、『箱ひげ図』、『QQプロット』を取り上げ、それぞれの作成手順とその見方について解説し、さらにRを用いての各作成手順について解説しています。また『ヒストグラム』、『箱ひげ図』、『QQプロット』の対応関係についてまとめています。


とくに『ヒストグラム』について層別ヒストグラムの作成、計数値のヒストグラムと分析の注意点、ヒストグラムの見方、工程能力指数Cpの算出と分析の手順等を詳解しています。


第6章では、「工程の変化を捉えよう−管理図
と題して、『管理図とは?』との管理図の概要にはじまり、管理図の種類、解析用管理図と管理用管理図、管理図の見方、工程の変化と管理図管理図の例といった事項を解説しています。


解析用管理図について、X(エックスバー)-R管理図の一般の作成手順とRによる作成手順を解説しています。


またシューハート管理図の見方、工程の変化と管理図に見られる変化パターンとの関係について解説しています。


さらにX(エックスバー)-R管理図以外の管理図として、X(エックスバー)-s管理図、X-R管理図、p管理図について、Rによる作成およびその管理図の見方と分析等について解説しています。


第7章では、「ばらつきの要因をつかもう−特性要因図
と題して、他の章と同様にこの章も『特性要因図とは?』とのタイトルで特性要因図の由来、概要の解説に始まります。


次いで特性要因図の作り方についての手順とアプローチの解説があり、特性要因図の良い例と悪い例の比較を通してその留意ポイント等を解説しています。


また価値ある特性要因図にするためのポイント、特性要因図と他のQC七つ道具の他の手法との関わり、価値ある特性要因図を作成するための10のポイント、といった解説に続き、Rによる(qccパッケージが必要)特性要因図の作成(ただし、一次原因までしか要因表現ができない、大骨も4個に限定などの制約有り)の方法を3つの事例について解説しています。


第8章では、「関係を調べてみよう−散布図
と題して、2変数の対応関係を視覚的に捉えるために用いられる散布図について、『散布図とは?』にはじまり、散布図の描き方、散布図の見方、層別の必要性、散布図層別の例といった事項について解説しています。


散布図の描き方に関して、Rによる散布図の作成方法を解説しています。


また散布図を用いる際の層別の必要性に関して、「周辺箱ひげ図」、「最小2乗直線」、「平滑線」の活用の見方も交えて解説しています。


第9章では、「データの比較をしよう−検定と推定
と題して、Rへのコマンドの直接入力によるグラフの作成や検定・推定を行うデータの分析方法について解説しています。


以下のそれぞれの事例における「基本となる考え方」、「検定」、「推定」について解説し、Rを用いた検定・推定の手順を箱ひげ図を用いての等分散かどうかの判定も含めて解説しています。


  1. 2つの母分散σ12、σ22が既知の場合
  2. 2つの母分散σ12、σ22が未知で等しい場合(σ12=σ22
  3. 2つの母分散σ12、σ22が未知で等分散でない場合(σ12≠σ22
  4. データに対応がある場合

第10章では、「解析事例
と題して、「製品不良率の低減」といった3つの事例を取り上げ、QC七つ道具等を活用してのテーマの選定、品質問題の分析から対策と歯止めに至る問題解決に関わる解析の手順について解説しています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書では、フリーソフトウェアRを使ってそのインストールからはじまり、Rコマンダーのプラグイン機能を利用した統計的品質管理の基礎手法であるQC7つ道具の各手法についての使い方からQC的見方や考え方、また問題解決の手順における総合的な利用法までを入門者向けに分かり易く解説しています


<<まとめ>>


本書は、QC七つ道具などの統計的手法を用いた品質管理・データ分析の手法をこれから学ぶ人、またソフトウェアRの使用方法を学びたい人などの学習テキストとしてお薦めの一冊です。


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 品質管理をはじめよう−QC的問題解決と分析ツール
第2章 Rの基本を知っておこう
第3章 データを視覚化しよう−グラフ
第4章 重点指向で問題を解決しよう−パレート図
第5章 データの姿を見よう−分布
第6章 工程の変化を捉えよう−管理図
第7章 ばらつきの要因をつかもう−特性要因図
第8章 関係を調べてみよう−散布図
第9章 データの比較をしよう−検定と推定
第10章 解析事例







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