最近では、時々は、リコールなどの問題は、発生します(問題が重大化しているのは気になりますが)が、全体的には、自動車、家電製品などの耐久消費財が故障するという機会は少なくなってきています。


これは、それらの製品に使用されている部品等の開発・製造に関わる技術、とりわけ信頼性の作り込みに関する技術が総合的に進歩した成果と思われます。


本書のまえがきでも筆者は述べていますが、


(以下の点は、製品の性質にもよるが、)GPSとインターネットを活用した状態監視技術を活用し、世界中の個別の製品の状態、製品使用状況、製品使用環境、顧客情報に関するデータベースがリアルタイムに利用できるという状況にもなってきている。


上記の市場情報は、「ストレス-故障メカニズム-故障モード」のデータベースと統合して活用することで、さらに強力な信頼性の確認が可能となります。


信頼性に作り込みに関しての基本となる信頼性データの収集と解析方法に照準を当てて解説している書籍を紹介します


本書は、入門者から信頼性に関わる専門家までの広範な読者を想定しています。


<<ポイント>>


信頼性データの収集と解析方法に関する基本的な理論と手法について最新の研究成果を交えて説く解説書。


本書では、


最初に信頼性データ解析の必要性と近年の動向とを概観し、


  • 信頼性データの収集方法とデータベースの活用
  • (非修理系と修理系での)信頼性データのまとめ方
  • 信頼性データ解析のための基礎的な手法
  • ワイブル分布を中心とした確率プロットによるデータ解析
  • 主要信頼性データの基本構造と累積分布関数の推定方法
  • 確率プロットでは困難なデータ解析の推定精度の評価法とその設計手法
  • フィールド寿命データの解析方法
  • 故障物理の基本モデルとそれを用いた信頼性データの解析法

等を取り上げ解説しています。


本書:「信頼性データ解析」です。


本書は、信頼性技術叢書編集委員会の監修、鈴木 和幸氏の編著、ならびに石田 勉氏、 横川 慎二 氏、益田 昭彦氏の共著にて、2009年11月に日科技連出版社より発行されています。



<<本書のエッセンスの一部>>


本書のまえがき、表紙カバーの折り返しで、以下の点を本書の特徴として取り上げています。


  • 信頼性データの質的解析と量的解析の両面を記述
  • 故障メカニズムとそのモデルに基づく信頼性データ解析法を解説
  • 信頼性データの解析のみでなく、収集とそのまとめ方も記述
  • あらゆる打切りを含む寿命データを確率プロットし得る方法を提示
  • ワイブル確率プロットのプログラムの無償提供
  • 使われ方・環境条件などの要因系変数(共変量)を含む信頼性データ解析と実験方法を解説
  • 故障データのみからなる市場データの解析法を解説

本書は、「信頼性データ解析の必要性と近年の動向」と題して、上司と部下との対話形式で信頼性データ解析のニーズからその動向、さらには本書の活用法などを説明している序章にはじまる8つの章から構成されています。


また巻末には、付録として、メジアンランクと平均ランクの解説が、さらに図表として、正規分布表からワイブル型累積ハザード紙まで6図表が添付されています。


本書の主要部分の一端を以下に紹介します。


また本書での質的解析に関して以下の7つの観点が重要と説いています。


  1. 機能への着目
  2. 機能達成メカニズムへの着目
  3. 環境条件(内部・外部ストレス)への着目
  4. 故障メカニズムへの着目
  5. 故障モードへの着目
  6. 影響への着目
  7. 環境影響への着目

信頼性データ解析の方法に留まらず、データ収集とまとめ方について、非修理系と修理系に分けて、代表的尺度とその意味を解説しています。


そして、データ加工について、故障時間データを動作状態図(OS図)とデータ解析図(DA図)で可視化表現する方法を解説しています。


寿命データの取扱については、各種打ち切り見逃しを含む寿命データを有効に確率プロットできるように手順を解説しています。


そして故障データのみによる寿命推定の解析法と保証期間データに関する解析方法を解説しています。


信頼性データ解析の基礎に関して、ワイブル分布指数分布正規分布対数正規分布極地分布二重指数分布)、二項分布ポアソン分布について、分布の特徴、特性値の計算などを解説しています。


また信頼性寿命データの解析の基本となるワイブル確率紙によるグラフィカルな解析法について、EXCELによる確率ブロットを作成する方法を詳しく解説しています


また信頼性試験と寿命データ解析に関して、確率ブロット法では得ることが難しいデータ解析の推定精度を評価する方法とそれを設計する手法、寿命データの実験計画法等を解説しています。


また信頼性データ解析ソフトCARE無料版のダウンロードURLが紹介されています。


そして代表的な故障物理モデルの基本的なモデル(ストレス-強度モデル、反応速度論モデル、累積損傷モデル、比例ハザードモデル)を取り上げ、それを用いた信頼性データの解析法を解説しています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書では、信頼性データの収集と解析方法に関する基本的な理論と手法について最新の研究成果を交えて学ぶことができます。


全くの初心者から信頼性にまつわる専門家までのニーズに対応した構成となっています。

これまでにも信頼性データ解析に関する解説書はありますが、なかでも本書は丁寧に分かり易く書かれていると思います。


<<まとめ>>


信頼性の作り込みの基本となる信頼性データ解析の基礎から応用までを丁寧に解説しており、本書は、信頼性データ解析のお薦めの解説書です。


なお本書の目次は、以下の内容です。
序章 信頼性データ解析の必要性と近年の動向
第1章 信頼性データの集め方とデータベースの活用
第2章 信頼性データのまとめ方
第3章 信頼性データ解析の基礎
第4章 確率プロットによる寿命データの解析
第5章 信頼性データの特徴とその解析
第6章 信頼性試験と寿命データ解析
第7章 フィールド寿命データの解析
第8章 故障物理に基づく信頼性データ解析
付録 メジアンランクと平均ランク
図表 付表A 正規分布表、付表B χ2分布表、付表C パーセントランク表、付図A ソーンダイク・芳賀曲線、付図B ワイブル確率紙、付図C ワイブル型累積ハザード紙


信頼性にまつわる以下の書籍も参考に紹介しておきます。


システムはなぜダウンするのか 知っておきたいシステム障害、信頼性の基礎知識


2520円

システム開発者は機能の作り込みには熱心だけれどもダウンしたときにその影響がどれくらいなのかを予測して開発しているだろうかという疑問がこの本でかなり強くなった。10年問題なく動いているからといって絶対に
FMEA・FTA実施法―信頼性・安全性解析と評価


2940円

ポリテク系の電源のセミナを受講していたら、上の階でFMEAのセミナをしていました。
見たら、この本がで教科書になっていたので購入しました。
FMEAの実施例が、懐中電灯にはじま
国際標準化時代の実践FTA手法―信頼性、保全性、安全性解析と品質保証


3360円

FTAの使い方で、ANDとORの置きなおしにより、ANDが上の方にある図と、ANDが下の方にある等価な図で変換することにより、設計上の課題を考えやすいことを知りました。
なんでも、樹木を作
故障解析技術 (信頼性技術叢書)


2940円

LSI故障解析技術として世界中でもっともよく使われているOBIRCHの
開発者であるNECの二川さんによるLSI故障解析技術の教科書本です。
LSI故障解析技術は、製品開発、製
入門 信頼性工学 - 確率・統計の信頼性への適用


2940円

信頼性に関する現場で利用可能なさまざまな技術を紹介しています。
たとえば、6.4ではFMEAとFTAを紹介しています。
どちらもIECの国際規格になっている技術です。
<>
電子機器設計者が知りたい電子部品の故障原因とその対策


3150円

IC、コンデンサ等の故障、解析方法、信頼性試験、改善方法について、具体的な事例を多く並べて、平易に解説されている。著者の前書き(はじめに)に書かれているように、数式は全くと言っていいほど使われておらず
おはなし信頼性 (おはなし科学・技術シリーズ)


1260円

親しみやすい表現で初心者向き。信頼性工学の概要を知ることができる。
後半急に文章が乱れてきて意味が分からなくなってくるところが難点。
購入を考えている人は最後の方を読み、日本語
信頼性工学のはなし―信頼度99.9999…%をめざして


2100円

専門書の類は、難しいものが多く、門外漢は入り込めないような書籍が多いですが、この書籍はそんな事はありませんでした。
まずは、書籍が語り口で書かれていて、ムダに多くの数式が無く、概念を理解す

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