『食品衛生7S』というのは、食品安全ネットワークが提唱する衛生管理手法で『整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌・躾・清潔』の7Sの観点から「微生物レベルでの清潔」を目的として、現場の改善を図っていくという手法。

 『食品衛生7S』は、HACCPの一般的衛生管理、ISO22000で要求されている前提条件プログラム(PRP:Prerequisite Programme)の基礎的な取組となります。

 食品の安心と安全に関わるISO22000の認証取得となると一般には、前提条件プログラム(PRP:Prerequisite Programme)の衛生管理条件等をクリアーするのにお金が掛かるのではとの印象を持たれています

 本書では、2009年2月18日に実施された第2回食品衛生7S事例発表会の内容を中心に「食品衛生7S」を活用して現場を改善した6社の事例を掲載しています。

 すでに2009年2月に2008年2月20日に行われた第1回の食品衛生7S事例発表会の内容については、「現場がみるみる良くなる食品衛生7S活用事例集」が発行されていますが、本書は、その続編の位置づけになります。

 本書では、読者が自組織の現場に取り込みやすいように分かり易く写真付きで改善例が紹介されています。

 これらの事例を見ると食品の安全・安心を確保するには必ずしもお金を掛ける必要はなく、人の知恵を結集し、現場力を高めることで対処できるものであるということが分かります

<<ポイント>>

食品衛生7S整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌・躾・清潔)の実践事例解説集

本書では、

最初が、【解説編】で、

食品衛生7Sが不十分だとどのような問題を生じるかといった事例の解説

などを含めた躾を中心とする食品衛生7Sの展開の解説、

現場での食品安全対策の考え方など交えての

食品製造現場での具体的な現場改善の進め方、

本書で事例を紹介している6社の企業概要などを交えての事例のワンポイント解説と

及び【事例編】で

6社の取組内容の紹介

といった構成で、読者の職場にすぐにでも取り込める食品衛生7Sの実践事例を掲載しています。

本書:「現場がみるみる良くなる 食品衛生7S活用事例集2」です。

本書は、食品安全ネットワークの米虫節夫氏ならびに角野久史氏の編集により2010年2月に日科技連出版社 より発行されています。

<<本書のエッセンスの一部>>

本書の表紙カバーの折り返しで、

本書で紹介する事例会社は、必ずしもはじめから優秀だったというわけではなく、

社長以下、全従業員の努力で現場力が向上したものとし、

食品衛生7Sは、お金がなくてもやる気があれば、現場力を高め、実践できるとしています

本書は、第1部の解説編(3つの章から構成)と第2部の事例編とから構成されています。

編者の米虫先生による「まえがき」に続いて、「食品衛生7Sの概要」として、いわゆる5Sとの違いや食品衛生7Sの活動のポイント、さらにそれを実践することでどのような効果が見込めるかなどをざっとレビューしています。

食品衛生7Sを構築・維持・発展させることで、食品衛生管理が有効に機能している状況をつくり、企業に安心を利益をもたらすもの』としています。

解説編】では、

最初に「躾を中心とする食品衛生7Sの展開」として、

食品の安全衛生にまつわる不祥事に関する話題にはじまり、

食品衛生7Sが不十分だとどのような事故につながっていくかといった解説を踏まえ、

躾を中心に据えた食品衛生7Sの取組、

さらには、「食品衛生は”しつけ”から~心づくりの新5S~」をテーマとしたこの章の筆者の長谷川祐三氏の講演内容が解説されています。

また「食品製造現場における具体的な現場改善の進め方」として、イカリ消毒(株)の大音稔氏による食品製造現場での食品安全のための具体的な現場改善に進め方が解説されています。

ついで、本書の事例編で取り上げられている6社の食品衛生7Sの取組事例について角野久史氏が、「事例のワンポイント解説」として、「企業紹介」、「各社の食品衛生7Sの導入の契機」、「推進体制」、「改善事例」と「食品衛生7Sのポイント」、「効果」といった点を総括して解説しています。

本書は、この「事例のワンポイント解説」の章から読み進めて下さいとあります。

事例編】では、

以下の6社の食品衛生7Sに基づく現場改善の実践事例が解説されています。

  • 大山乳業農業共同組合
  • 渡辺製菓
  • 三晃
  • 伊賀屋食品工業
  • 松北園茶店
  • 赤福

事例の発表内容は、概ね以下のような構成になっています。

  1. 会社(組織)概要
  2. 食品衛生7S導入の契機
  3. 食品衛生7Sの推進体制
  4. 改善事例
  5. 食品衛生7Sのポイント(食品衛生7Sの運用効果)
  6. おわりに

事例解説だけでなく本書の全般を通じて多数の写真が用いられており、百聞は一見にしかず、どのように改善が行われたかについて、改善の前後を対比するなど極めて具体的な内容となっています。

職場ですぐに真似できる改善のヒントが得られる内容となっています。

<<食品衛生7Sの解説書>>

ISOの本棚でもこれまでに以下のような食品衛生7Sの関連書籍を紹介しています。

<<本書で何が学べるか?>>

本書では、「微生物レベルでの清潔」を目的とした「食品衛生7S整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌・躾・清潔)」を活用しての食品の安全・安心に関わる製造現場の改善事例が写真付きで解説されています。

<<まとめ>>

食の安心・安全のための食品製造現場の改善に関心がある方には、本書はお薦めです。

なお本書の目次は、以下の内容です。
第1部 解説編
第1章 躾を中心とする食品衛生7Sの展開
第2章 食品製造現場における具体的な現場改善の進め方
第3章 事例のワンポイント解説
第2部 事例編
事例1 大山乳業農業共同組合における食品衛生7Sの取組み
事例2 渡辺製菓における食品衛生7Sの取組み
事例3 三晃における食品衛生7Sの取組み
事例4 伊賀屋食品工業における食品衛生7Sの取組み
事例5 松北園茶店における食品衛生7Sの取組み
事例6 赤福における食品衛生7Sの取組み

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