品質機能展開QFD: Quality Function Development)というのは、顧客の要求を代表特性に変換して製品の設計品質を決めこれを各機能部品の品質、さらには個々の部品の品質や工程の要素まで含めて系統的に展開していく手法の品質展開(QD)、と品質を形成する機能または、業務を目的手段の系統でステップ別に細部に展開していく業務機能展開のことを呼びます

品質機能展開は、開発・設計の源流の顧客ニーズの把握から始まり、品質展開表にまとめ、最終的にはQC工程表や作業標準等のQA(品質保証)表に結びつけるといったすべてのプロセスで品質を確保する源流管理の方法として生まれた手法になりますが、最近では、魅力的品質創造に力点が置かれてきています

多種多様の情報源を扱うこともある膨大な品質のネットワークを視覚化して重点を押さえ込んでいくためのアプローチである“品質機能展開”(QFD)について、第一人者の:赤尾 洋二氏の編著により、長年の研究成果と通常目にすることのできないQFD企業事例成果を交えて解説している本を紹介します。

<<ポイント>>

商品開発に関わる「品質機能展開」(QFD)手法について具体的事例を交えての体系的解説書。

本書では、

【基礎編】(6章)と【実施事例編】(7章)を通して、

【基礎編】においては、

品質機能展開の原理など基礎的事項の解説にはじまり、

  • 共同化(Socialization):暗黙知を暗黙知へ
  • 表出化(Externalization):暗黙知を形式知へ
  • 連結化(Combination):形式知を形式知へ
  • 内面化(Internalization):形式知を暗黙知へ

SECIモデルについての開発事例の解説、

  • 製品品質と業務品質との関係、
  • 更にISO 9001 取得企業の内部監査に役立つ業務機能展開の適用による業務機能の見直し

といった事項を解説しています。

また【実施事例編】では、

  • 製造業の3件の事例
  • ソフトウェア開発の事例
  • 手術を受けた患者満足度調査
  • 行政とSECIモデル
  • QFDとKano Model

など新製品開発の品質保証のための品質機能展開の手法について

明快かつ具体的に解説しています。

本書:「商品開発のための品質機能展開」です。

知識変換のSECIモデルとQFD」との副題が付いています。

本書は、編著者:赤尾 洋二氏にて2010年3月に日本規格協会より発行されています。



<<本書のエッセンスの一部>>

本書の帯には、以下のように書かれています。

顧客重視の商品開発を実施するために、事例で学ぶQFD

本書の「まえがき」で編著者は、現在、世界的な不況を克服すべく商品開発による起死回生が望まれている中で、本書は、単なる願望でなく具体的な方法論を提供するものとした上で、QFDと本書のタイトルに関して以下のように述べています。

QFDの出発点は、「商品開発」である。この観点から、本書の書名に「商品開発のための」とサブタイトルを冠し、マーケティング分野の方々にも関心を持っていただくこととした。もちろん、商品開発だけでなく、製品設計やそれをつくりあげる全プロセス分野を対象とするものが品質機能展開(QFD)である。」

本書は、【基礎編】(1-6章)と【実施事例編】(1-7章)の13の章から構成されています。

また各編の終わりには、多数の詳細な参考文献が掲載されています。

基礎編】(1-6章)では、

品質機能展開とはどのようなものといった基礎的事項(QFD発展の経緯、QFDの原理、SECIモデル)等の解説に始まります。

そして、『QFDとSECIモデル』について「サーフィン用ウェットスーツの開発事例」と「銀行窓口業務用スキャナーの開発事例」の2つの事例が詳解され、また『製品品質と業務品質』、(ISO9001をベースとした品質システムモデルなど)を含む『品質のネットワークによるQFDの品質システムの構築』、さらに『新しい財布の開発におけるQFD手法の適用』といった演習の事例が解説されています。

実施事例編】(1-7章)では、

製造業の3事例(「大型船外機の開発事例」、「指静脈認証装置の開発」及び「変電機器の開発事例」)、『ソフトウェア開発事例』、『手術を受けた患者の満足度調査』、『QFDの行政への適用』、について、最初にその概要、次いで『共同化』、『表出化』、『連結化』、『内面化』とのSECIモデルに沿って、技術展開、成果といった事項を中心に解説されています。

そして、1984年に狩野紀昭氏によって魅力的品質創出のため提案されたKano ModelとそのQFDへの適用について解説しています。

ここでは、QFDによる企画設定にKano Modelを役立てるとの観点から女子学生会館の住居に対しての要求品質をKano Modelにより分類し、レーダーチャートで視覚化し、主成分分析をするといった適用について解説しています。

<<本書で何が学べるか?>>

本書では、新製品開発の品質保証に関わる品質機能展開(QFD)について、幾つかの具体的な事例を交えて解説しており、品質機能展開の基礎的事項から応用までを学ぶことができます

<<まとめ>>

本書は、商品企画から設計・開発・製造に携わる関係者だけでなく顧客重視の商品開発に関心があるビジネスパースンには読んで頂きたい一冊です

なお本書の目次は、以下の内容です。
第1編 基礎編
第1章 品質機能展開とは
1.1 QFD発展の経緯
1.2 品質機能展開とは
1.3 業務機能展開
1.4 QFDの原理
1.5 QFDとSECIモデル
第2章 QFDとSECIモデル(その1)
―サーフィン用ウェットスーツの開発事例―
2.1 開発事例の背景
2.2 共同化(Socialization):暗黙知から暗黙知への変換
2.3 表出化(Externalization):暗黙知から形式知への変換
2.4 連結化(Combination):形式知から形式知への変換
2.5 内面化(Internalization)―新しい知識創造へ―:形式知から暗黙知への変換
2章備考 AHPによる重要度の設定
第3章 QFDとSECIモデル(その2)
―銀行窓口業務用スキャナーの開発事例―
3.1 銀行窓口業務用スキャナーの開発
3.2 共同化(Socialization):暗黙知から暗黙知への変換
3.3 表出化(Externalization):暗黙知から形式知への変換
3.4 連結化(Combination):形式知から形式知への変換
3.5 内面化(Internalization)―新しい知識創造へ―:形式知から暗黙知への変換
3.6 ネック技術抽出のための技術展開
第4章 製品品質と業務品質
4.1 品質機能展開(QFD)とは
4.2 通信設備設置企業の品質展開事例
4.3 業務機能展開とは
4.4 製品品質と業務品質(Job Quality)とは
4.5 業務品質
4.6 業務品質の事例
4.7 あとがき
第5章 品質のネットワークによる品質システム
5.1 QFDの品質システム
5.2 QFDとISOの位置付け
5.3 QFDによる品質システムモデル
5.4 TQMへのアプローチとしての品質システム
第6章 演習:新しい財布の開発におけるQFD手法の適用
1. はじめに
2. 会社概要
3. QFDの適用
4. 提案商品
第2編 実施事例編
第1章 製造業の事例(1)大型船外機の開発事例
1.1 大型船外機のQFDの事例の内容
1.2 共同化(Socialization):暗黙知から暗黙知への変換
1.3 表出化(Externalization):暗黙知から形式知への変換
1.4 連結化(Combination):形式知から形式知への変換
1.5 内面化(Internalization)―新しい知識創造へ―:形式知から暗黙知への変換
第2章 製造業の事例(2)指静脈認証装置の開発事例
2.1 指静脈認証装置の事例の内容
2.2 共同化(Socialization):暗黙知から暗黙知への変換
2.3 表出化(Externalization):暗黙知から形式知への変換
2.4 連結化(Combination):形式知から形式知への変換
2.5 内面化(Internalization)―新しい知識創造へ―:形式知から暗黙知への変換
2.6 ボトルネック技術抽出のための技術展開
2.7 製品開発における成果
2.8 あとがき
第3章 製造業の事例(3)変電機器の開発事例
3.1 変電機器のQFDの事例の内容
3.2 共同化(Socialization):暗黙知から暗黙知への変換
3.3 表出化(Externalization):暗黙知から形式知への変換
3.4 連結化(Combination):形式知から形式知への変換
3.5 内面化(Internalization)―新しい知識創造へ―:形式知から暗黙知への変換
3.6 ボトルネック技術抽出のための技術展開
第4章 QFDを実施するためのソフトウェア開発事例
4.1 QFDのコンピュータ化の事例
4.2 共同化(Socialization):暗黙知から暗黙知への変換
4.3 表出化(Externalization):暗黙知から形式知への変換
4.4 連結化(Combination):形式知から形式知への変換
4.5 内面化(Internalization)―新しい知識創造へ―:形式知から暗黙知への変換
第5章 手術を受けた患者満足度調査を中心として
5.1 手術を受けた患者の満足度調査のQFDの事例
5.2 共同化(Socialization):暗黙知から暗黙知への変換
5.3 表出化(Externalization):暗黙知から形式知への変換
5.4 連結化(Combination):形式知から形式知への変換
5.5 内面化(Internalization)―新しい知識創造へ―:形式知から暗黙知への変換
第6章 行政とSECIモデル
6.1 行政とナレッジマネジメント
6.2 共同化(Socialization):暗黙知から暗黙知への変換
6.3 表出化(Externalization):暗黙知から形式知への変換
6.4 連結化(Combination):形式知から形式知への変換
6.5 内面化(Internalization)―新しい知識創造へ―:形式知から暗黙知への変換
6.6 あとがき
第7章 女子学生会館へのQFDとKano Model の適用
7.1 Kano Model
7.2 女子学生会館におけるKano Model の適用
7.3 QFDの企画品質設定への適用
7.4 QFDとKano Model について

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