QC七つ道具新QC七つ道具といったQC手法は、企業を取り巻く環境が激変し、職場の第一線で就業する人たちの雇用形態が大きく変わったとしてもその必要性は変わらないと筆者は、本書の「はじめに」で述べています。

「不易流行」という言葉がありますが、経営に関わる基本ツールのQCノウハウといった部分は、時代が変わっても不易のコアの部分として引き継いでいくことが必要な部分だと私も共感します。

また2007年問題といった世代交代に関してQCのノウハウを後世に引き継ぐ担い手が少なくなっているという状況も懸念されます。

そのような背景のもと、データを取り扱う際の常識を説明しながら、手法別に解説と演習問題を織り込むといった構成で、QC手法の基本と活用をわかりやすく解説している本を紹介します。

本書は、2008年7~12月にかけて「QCサークル」誌(日科技連出版社)に掲載された「はじめて学ぶQC七つ道具」をベースとして、よく用いられる新QC七つ道具の一部を加えて、より実践的な内容となるよう再編集・加筆したものとのこと。

またQC検定4級から3級の内容により近づけるとの意図のもと再編集されているとのこと。

<<ポイント>>

QC七つ道具などのQC手法の基本と活用を分かり易く説く入門書

本書では、データの取扱の常識といった解説にはじまり

以下のQC七つ道具の特長・作り方・見方・活用法などを説き、

  • グラフ
  • チェックシート
  • パレート図
  • 特性要因図
  • ヒストグラム
  • 散布図
  • 管理図

また新QC七つ道具から連関図法親和図法系統図法マトリックス図法の4手法を取り上げ解説しています。

本書:「QC手法の基本と活用」です。

本書は、山田 佳明氏の編著ならびに羽田 源太郎氏、松田 啓寿氏、 新倉 健一氏の共著にて、2010年5月に日科技連出版社より、「はじめて学ぶシリーズ」の一冊として発行されています。

<<本書のエッセンスの一部>>

本書は、10章から構成されています。

全般的に多数の図表や事例が挿入され分かり易い構成となっています。

第1章~8章までの各章の終わりには、演習問題が添付されています。

またその解答も巻末に掲載されています。

最初に全体的なテーマとして「データは語る」として、情報とデータ、統計的な考え方、データを取り扱う上での基本常識といった内容を取り上げ、また本書で取り上げるQC七つ道具と新QC七つ道具のうちの4つのツールについてざっとどのようなものかを概説しています。

第2章~第8章までがグラフ、チェックシート、パレート図、特性要因図、ヒストグラム、散布図、管理図の順にQC七つ道具についての基本と活用について解説しています。

また新QC七つ道具のうち、連関図については、原因を追究する道具との観点から特性要因図と併せて解説しています。

ここでの各章の解説は、共通して、最初に「○○とは」とのツールの概要の解説にはじまり、その作り方の手順の解説、さらには、見方・使い方の解説が続く構成となっています。

ヒストグラムと管理図については、さらに活用編として「工程能力指数」、「相関係数」を算出するとの解説が加わっています。

第9章では、『代表的な新QC七つ道具』として、親和図法、系統図法、マトリックス図法を取り上げ、それぞれ、「○○とは」とのツールの概要の解説に続き、その作り方の手順を解説しています。

また「トヨタ自動車(株)高岡工場「チェックマンサークル」」のQCサークル活動による改善事例を紹介し、その中でQCツールがどのように活用されていたかを解説しています。

<<本書で何が学べるか?>>

本書では、筆者らの「QCが備え持つ科学性・合理性・効率性などのメリットを、多くの方々に学んでいただき、仕事の管理・改善、そしてQCサークル活動などの小集団活動に活かしてもらえるように」との狙いのもと具体的な事例を交えてQC手法の基本と活用が丁寧に説かれています

<<まとめ>>

QC手法をこれから学ばれる方、今一度、QC手法の基本を押さえておきたい方などに本書はお薦めの一冊です。

なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 データは語る
1-1 情報はデータの積み重ね
1-2 統計的な考え方とその活用
1-3 データを取り扱う際の常識
1-4 良く用いられるQC手法の種類と概要
第2章 グラフ
2-1 グラフとは
2-2 代表的なグラフの作り方のポイント
第3章 チェックシート
3-1 チェックシートとは
3-2 チェックシートの作り方の基本
3-3 チェックシートの作り方の手順
第4章 パレート図−重点指向をする道具−
4-1 パレート図とは
4-2 パレート図の作り方
4-3 パレート図の見方・使い方
第5章 特性要因図・連関図−原因を追究する道具−
5-1 特性要因図とは
5-2 特性要因図の作り方
5-3 特性要因図の使い方
5-4 連関図とは
5-5 連関図の作り方
第6章 ヒストグラム
6-1 ヒストグラムとは
6-2 ヒストグラムの作り方
6-3 ヒストグラムの見方・使い方
6-4 活用編…工程能力指数を求める
第7章 散布図
7-1 散布図とは
7-2 散布図の作り方
7-3 散布図の見方・使い方
7-4 活用編…相関係数を求める
第8章 管理図
8-1 管理図とは
8-2 X(エックスバー)-R管理図の作り方
8-3 管理図の見方・使い方
第9章 代表的な新QC七つ道具
9-1 親和図法
9-2 系統図法
9-3 マトリックス図法
第10章 改善事例に見るQC手法の活用
トヨタ自動車(株)高岡工場「チェックマンサークル」

<<QC七つ道具に関する関連書籍>>

以下のようなQC七つ道具に関する解説書があります。

QC七つ道具100問100答 (なるほど・ザ・やさしい統計手法)


2520円

やさしい基礎から,その理論的な解説まで,よく書かれている.現場主任クラスの,品質教育のテキストとして最適である.また,QCサークル活動を進めるにあたり,常に手元に置いておきたい本である.残念なのは,解
改善ブレイン − 定性情報の整理・分析のためのツール


9870円

定性情報(定性データ)は、数値で表すことができず、分析するのが困難な情報と言えます。
しかし、多様化する現代社会では、この定性情報を制することが非常に重要になっています。
定性情報を分
JUSE‐StatWorksによるQC七つ道具、検定・推定入門 (StatWorksによる新品質管理入門シリーズ)


2730円

JUSE‐StatWorksというソフトの解説書という位置づけながら、品質管理における「七つ道具」の一般的な考え方を数式を交えながら解説しているので勉強になった。
ただ、数式に対してアレル
管理者スタッフの新QC七つ道具


2940円

QCの古典的名著です。原論から当たりたい方はお勧めです。

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