焼き肉チェーン店のユッケが原因とされる集団食中毒ですでに4名が死亡し、100人近い発症者が出ている。


死亡者からは、病原性大腸菌O111が、入院患者からはO157も確認されておりその原因と見られている。


大腸菌は、菌の表面にあるO抗原(細胞壁由来)とH抗原(べん毛由来)により細かく分類されています。


O111は、111番目、O157は、157番目に発見されたO抗原を持つ大腸菌。


今回のO111は、毒素(ベロ毒素)を産生し溶血性尿毒症症候群(HUS:Hemolytic Uremic Syndrom)などの重篤な症状を起こすH抗原が(O111:H−)のもの。


O157は、同じくHUSを引き起こすものでH抗原が2種類あるが同定されたものは、O157:H7と思われる。


この菌は毒性が強く、ヒトを発症させる菌数はわずか10~50個程度と一般的な食中毒菌より3ケタから5ケタも少ない。


0℃以下での低温保存は、菌の増殖を抑制するだけで死滅させる訳ではない。


ただ加熱に弱い菌であるため、食品の中心温度を75℃以上とし1分以上加熱すれば滅菌できる。


特に病原性大腸菌には、子供は感染し易く、高齢者では重篤化し易い傾向があるようで生肉の摂取は、子供と高齢者にはやめた方がよさそうに思う。


この焼き肉チェーン店を経営する会社は、1997年に北陸で1号店の営業を開始し、現在までに関東圏にも進出し20店舗まで事業を拡大させ急成長してきた会社のようだ。


28歳で起業したという社長は、連日マスコミに登場しているが、逆ギレしたり神妙に土下座をしたりと感情の起伏が激しく自分本位で未熟な人物にしか見えない。


タイミングを失して避難所を訪問し罵声を浴びせかけられても感情をほとんど抑制しているように思われる東京電力の社長とは好対照。


この焼肉チェーン店では、名門ホテルの「クレド」を参考にした礼儀作法の『6大行動規範』などを徹底してきたとのこと。


今となっては、番組関係者の見る眼がなかったということだが、この会社は、テレビの某番組で取り上げられ司会者などから絶賛されていたとのこと。


焼き肉チェーン店の掲げた徹底した低価格路線や礼儀作法の『6大行動規範』は、デフレ時代のニーズにも適合してお客様から評価されてきたのだろう。


しかしコスト指向の営業優先のため肝心の食の安心・安全に関わる衛生管理がもしおろそかにされてきたとすればとんでもないことである。


食中毒の防止のための生肉の表面を削るトリミングの作業が勿体ないとのことから十分に実施されていなかったということのようだ。


過去に遡って食中毒とかの事故はなかったのだろうか。


福井・富山県警の捜査が一斉に関係先に入ったが、この病原性大腸菌の汚染経路の特定も含めて原因究明が待たれるところ。


感染経路としては、牛の生産者から最終の焼き肉店に至るフードチェーンの中のどこかで病原性大腸菌が付着したということになるのだろう。


10~50個程度と微量の付着で発症する菌であること、また過去にさかのぼることになるので汚染経路でのO111の菌のDNAの確定は難しいように思われる。


ただBSEの問題でトレーサビリティが確立されていると思われるので問題のロット等については、かなり絞り込まれてはいくと思われる。


今回の食中毒の患者の中には、ユッケを食べなかった人も含まれているとのことでこのお店の衛生管理に問題があったとも推定される。


病原性大腸菌は、もともと牛の腸管に存在しているものなので本質的に病原性大腸菌による汚染のリスクは、避けがたい面がある。


フードチェーンの途中での菌による汚染の如何に関わらず、仮に途中で微生物汚染があったとしても食肉ブロックの汚染はその表面だけということになるので、最終的に生肉を提供するお店での十分な衛生管理と確実なトリミング作業が食中毒の防止の最も重要な砦ということになる。


またフードチェーンのプロセスの途中までどれだけ微生物の清浄度が維持されてきたとしても最終のお店の衛生状態が悪いとすべて台無しになる。


トリミングは、食品として提供される最終段階で実施されなければ意味が無いとも言える。


ISO的には、食中毒菌がない生食肉の最終の加工のトリミングのプロセスは、「バリデーション」:すなわち妥当性確認の以下のようなものを適用していく手続きを含むプロセスということになる。


  • プロセスのレビュー及び承認のための明確な基準
  • 設備の承認及び要員の適格性確認
  • 所定の方法及び手順の適用
  • 記録に関する要求事項
  • 妥当性の再確認 

これを機に厚生労働省では、生食用の肉について食品衛生法の中で罰則規定も含む基準を設けるとのこと。


生肉の場合に病原性大腸菌以外の食中毒菌として、カンピロバクターやサルモネラ菌などによる食中毒もある。


これらも含めたお店での衛生管理は、HACCPとかISO22000とかを持ち出すまでもなく、設備等のハードウェアの過大な投資が必要というよりは、むしろ手順等を含むソフトウェア部分が重要でソフトウェアにより食中毒リスクの相当の部分が対応できる性質のものである。


  話題を転ずると、…。


5月6日に突然、菅首相が中部電力に対し、浜岡原子力発電所の運転を全面的に停止するよう要請した。


浜岡原発が東海地震の震源域の中心部に位置し、現状では、津波対策が不十分だからとのことだが、他の原発の取扱や今後のエネルギー政策をどのように進めるかなどの説明が不十分で展望が見えない。


この唐突な表明は、いかにも付け焼き刃的で政府が原発の安全性向上に取り組む姿勢のアピールとしての政治的発言としか見えない。


役人の提案にそのまま飛びついたもののように見える。


「官邸の対応はその場限りで場当たり的」として4月末に辞職した内閣官房参与の東大教授の指摘はその通りと実感する。




さて、本日は、数々の企業を再生させたプロフェッショナルの筆者:冨山 和彦氏が『挫折力』をテーマに挫折こそが成功への近道として、挫折に打ち勝つべく「挫折力」の磨き方を伝授している本を紹介します


本書では、まず


挫折力」とは、「挫折を愛し、乗り越え、活かしていく力


として、


積極的に挫折を体験し、それを乗り越えることでこれからの時代に通用する力を身につけよう


とその方法を説いています。


<<ポイント>>


人を最も成長させるのは挫折とし『挫折力の鍛え方を説いている本。


本書では、


挫折は、


『自分の能力以上のことに挑戦した(挑戦しようとした)証拠


など


なぜ今、挫折力なのかについて、


挫折こそが成長へのステップになるとの説明にはじまり、


4つの技の軸から挫折に打ち勝つ力をどのように磨くかを説得力高く説いています


本書:「挫折力」です。


一流になれる50の思考・行動術 」との副題が付いています。


本書は、著者:冨山 和彦氏にて2011年1月にPHP研究所より (PHPビジネス新書) の一冊として発行されています。



<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯や表紙カバーの裏面等には、以下のように書かれています。


失敗を愛せる人が最後に勝つ。


挫折力を磨くと

  • 打たれ強くなる
  • 過去をリセットできる
  • 敗因を分析し、次の戦いに活かせる
  • 自分という人間がよくわかる

否定的なイメージの「挫折」だが、それを経験した人間だけが、ビジネスで最も必要な「打たれ強さ」を手に入れられる。そして、何より、「己を知る」ことができ、それこそが成長への近道となるのだ。

本書でいう「挫折力」とは、この「挫折を愛し、乗り越え、活かしていく力」なのである。

数々の企業を再生させたプロフェッショナルによる、不安定な時代を愉快に生き抜くための希望の書。


本書は、下記の目次に示すように5章から構成されています。


各章は、10程度の節で構成されていますが、節毎にその終わりのところでその節の『ポイント』が簡潔に要約されまとめられています。


最初の章では、挫折こそが成長への近道として挫折を経験しそれを活かしていくことの意味を説得力高く説いています。


『「挫折」を経験することで、「過去のリセット」「敗因の分析」「己を知ること」ができ、それこそが「打たれ強さ」を磨き、成長への近道となる』と説いています。


概ね筆者の論には共感するが、


ただこの7番目に


人間は失敗からしか学べない生きもの。」


とし、


優等生人生は、不機嫌な人生、役に立たないリーダーへの道を約束している。」


と繋いでいます。


しかしこれには少し異論を感じます。


確かに挫折を肥やしにして成長する逞しさがこれからの時代のリーダーには必要ということはあるとしても。


多分に逆説的で、人は、失敗の経験よりは、成功の体験から学ぶことの方が大きいのではないかと思います。


筆者は小さな成功を重ねた優等生は変化への対応力が無くひ弱で脆いとしているけれども。


うまく行かなかったことの原因を探り反省し謙虚に次に活かそうとすることも大切ですが、自分のことでなくともうまく行ったことの方がそこから学ぶことが大きいように思えてなりません。


またこのように過去を振り返る以上に現在に集中すること。


すなわち、「随所作主 立処皆真」(随所に主となれば、立つところ皆真なり)といった姿勢で成功・失敗とかを気にすることなく使命に打ち込むことが大切なように思う。


あとの4章で以下の4つの切り口から挫折に打ち勝つ力をどのように習得していくかを説いています。


  1. ストレス耐性を高め、挫折と折り合う技(9)
  2. 人間関係の泥沼を楽しみ、糧にする技(9)
  3. 捨てる覚悟を持つための技(8)
  4. リアルな「権力」を使いこなす技(14)

どの技もなかなか辛口だが正鵠を射た技と思う。


菅さんとかにも贈りたい気がする。


ポイントとしてのまとめの言葉の一端を紹介する。


敗因の分析は、過去の自分を他人だと思うと意外に気楽にできる。(第2章)


 “悪いニュース”を伝えない本当の理由は、伝える側の当座の自己保身。
 だが人はその結果、最後にもっと酷い形で身をほろぼすことになる
。(第3章)


「捨てる」覚悟こそ、これからのリーダーに必須のもの。(第4章)


苦境においては、リーダー自身が苦心惨憺してひねり出したテーラーメイドの処方箋のみが、本当に人を動かすことができる。(第5章)


<<本書で何が学べるか>>


本書では、「挫折を愛し、乗り越え、活かしていく力」の『挫折力』をテーマに「捨てる覚悟の大切さ」「権力を使いこなす術」「金銭へのこだわりの捨て方」など一流のビジネスパースンに成長できる具体的な挫折力を磨く方法(思考法と行動の考え方)を説得力高く説いています


<<まとめ>>


本書は、逞しいホンモノのビジネスリーダーを目指す若者だけでなく、中高年であっても素直に更なる高みを目指す気持ちがある人には、読んで頂きたい一冊です。


なお本書の目次は以下の内容です。
第1章 挫折こそが成長への近道
人をもっとも成長させるのは「挫折」である
青年よ、荒野をめざせ
明治維新という大改革の原動力も「挫折力」だった
(略)
挫折体験が履歴書の核になる時代の到来
第2章 挫折に打ち勝つ力(1)
ストレス耐性を高め、挫折と折り合う技
「禍福は糾える縄の如し」が教える人生の知恵とは?
世の中のいわゆる「成功哲学」の欺瞞について
忙しければ悩まない
(略)
勝負は時の運…運命を受け入れることの大切さ
第3章 挫折に打ち勝つ力(2)
人間関係の泥沼を楽しみ、糧にする技
負け組の組織で展開される人間ドラマ
人生いろいろ、カイシャもいろいろ
組織の問題児は、ときに力で排除する必要も
(略)
人間関係の泥沼の中で人間を救ってくれるもの
第4章 挫折に打ち勝つ力(3)
捨てる覚悟を持つための技
へたな延命措置は、むしろ会社の寿命を縮める
本当の危機になる前に動け
捨てられない人、西郷隆盛の「捨て方」
(略)
三十代になったら、捨てる作業を始める
第5章 挫折に打ち勝つ力(4)
リアルな「権力」を使いこなす技
リアルな経営現場で展開される権力の現実とは?
会社の失敗はいつもトップマネジメントから
機能する中間管理職になる方法
(略)
権力者(リーダー)が善なる結果を生み出す人格的な要件について


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