沖縄県尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件のビデオ映像がインターネット上に流出する問題で 映像を動画サイトに投稿したと申告した海上保安官が登場しましたが、この保安官が国家公務員法の機密保持の違反等の容疑で逮捕されるかどうか不透明な情勢が続いているようです。
政府の危機管理が甘いとかの意見もあるようですが、流出したビデオ映像は、もともと、公開しようと準備して何らかの価値判断のもと編集した部分に相当するものでそれを公開することでもたらすメリット・デメリットが日本側有利との面から当局サイドで吟味されたものになるのだろうと思われます。
この地域が日米安全保障条約の第5条の米国の対日防衛義務の対象になることを再確認できたとしてもそれだけのことで、米国は、対中国となると米国の国益を優先させるように思います。
仮に中国との間で映像を公開しないという約束があったとしても結果的には、政府の意図に反して流出したということになりましたが、一つの外交カードを無くした程度で対外的なダメージは少ないように思います。
交通事故でも止まっている車に脇見運転で追突するといった100-0ということもあります。
今回の衝突事件は、大部分の非は中国漁船側であることは間違いないように思われます。
だが、真実は、2時間あったという全てのビデオ映像や船の航行の記録といったここで起こったことの全貌の映像・記録が明らかにされないと分からない部分もあります。
しかし、これは機密情報として管理され今後も絶対に公開されることがない情報かと思われます。
弱腰外交とかが言われています。
その言葉の裏には、よからぬ思惑と意図があるように思えてしまいます。
強い外交は自尊心を満足させてくれたとしてもそれだけのようにも思います。
今やアメリカの1.5倍の貿易額があり日本の重要な顧客となっている中国と喧嘩することは、得策だとは思えません。
たとえ、扱いにくく厄介な顧客であったとしても。
沖縄県尖閣諸島の周辺で発生する諸問題について政府にどのような外交戦略があったのかが良く分かりませんが、鄧小平が提案したという2020年までの棚上げ論を堅持することが適切であったのではないかと思えます。
正しいことよりも、国としての益があることの方が優先されるべき問題と思われます。
領土問題についてのきちんとした戦略がなく起こった問題に対する戦術的なレベルでの対応となってしまったためにちぐはぐで稚拙になってしまった観が否めません。
自民党も今回の政府の対応を批判していますが国益の面からではなく、単に政局として利用しようと動いているようにしか見えず、かって政権与党にあったときに戦略的な外交ができていなかったためにこのような状況を招いてしまっている当事者が今更とも言えます。
今回の問題は、北方領土の問題も含めて、国益ということについて考えさせられるところが多い問題だと思います。
「書くこと」にフォーカスした書籍を紹介します。
できるビジネスマンは、ビジネスでの何らかのインプットに対してのアウトプットするのが早くできる(つまり早く書ける)とのことでどのようにしてそのようなスキルが得られるかということを取り上げています。
ビジネスの肝となる「書く力」について筆者の小宮 一慶 氏は、本書の「はじめに」で「話せる人は書ける」とし、以下の読み手を意識することが非常に大切としています。
- 「バリュー」-----読み手にとって価値があること
- 「インパクト」---その内容が相手の心に残ること
とくに書く力は、アウトプット術であるとして、アウトプット(書く力)が遅いために、仕事ができないと評価されて悩んでいる人、さらには、もっとアウトプットを速くして、仕事のステージを上げたい人に向けて、限られた時間で最高の結果を出す、ビジネススキルを磨くための小宮式の知的アウトプットのための仕事術を説いています。
<<ポイント>>
速く良い文章を書くという「書く力」のスキルアップをテーマに「1200字の文章を15分で書く」という小宮一慶氏の仕事術のノウハウを説いている本。
本書では、
- 仕事を早くするための小宮流の「書く力」の工夫・心得、
- インプット力(情報収集・整理)を向上させるためのポイント、
- インプットをアウトプットに活かす方法、
- アウトプットを高めるための学び方、
といった好スパイラルのもとビジネスのステージを上げていくための知恵を説いています。
本書:「小宮式 知的アウトプット術」です。
本書は、著者:小宮一慶 氏にて、2010年10月にすばる舎 より発行されています。
<<本書のエッセンスの一部>>
本書の帯には、以下のように書かれています。
「段取り力」「論理的思考」「学習習慣」
3つのステップを身につければ、
企画書や提案書などのアウトプットは
自由自在にできるようになります限られた時間で
最高の結果を出す!
評価アップの
ビジネススキル!!
本書は、下記の目次にあるように5章24節から構成されています。
本書の構成で特に重要な箇所は、ハッチング付きの枠囲みで【実践的訓練法】!として文中でまとめてあるのでここだけを取り出して見ていってもざっとしたポイントが分かるようになっています。
またその節のポイントについて節の終わりに『Komiya's Point』として箇条書き式でまとめてあるので明快で読みやすい流れとなっています。
小宮式「書く力」について、「バリュー」、「インパクト」を意識してといった書くことの基本やその前提となる「心構え」と仕事への取組み方の説明からスタートしています。
アウトプットの速度を上げる技は、「段取り」(何をどのように書くかを事前に決めておくこと)と気付いたことがあるとこまめにメモを取ることであるとしています。
「小宮式資料整理術」を披露しています。
そして、書く力を高めるためのインプット力を高める方法について「関心」と「仮説」を持つことの意義から豊富なインプットを持つための情報収集・整理の考え方、またアウトプットを洗練させるために思考力と感度を鍛えることが重要と説いています。
さらに『論理的思考力』が「書くアウトプット」のスピードアップのために必要でそれを身に付けるには、評価の高い「論理的思考力の高い本」を理解ができたと思うまで時間をかけて深く読むことと基本的なフレームワークについて勉強することとしています。
また「Good」で甘んじることなく、常に「Great」を目指すべしとまとめています。
最終章では、本書での一連の論旨のまとめと文章を作成する際の具体的な心掛けについて「小宮式文章作成術8つのポイント」として説いています。
本書では、「小宮式 知的アウトプット術」のエッセンスを分かりやすくロジカルに説いています。
難を言えば、ロジックが概念的で評論的に感じられることで、書くことを苦手としている読者にもっと泥臭く具体的にかみ砕いて解説して欲しいと感じる箇所が散見されることです。
「書く力」を高めることで読者の人生に役立つとの筆者の考えが示されています。
「書く力」を考える以前に自分が何をしたいのか、何をしたら自己実現に充足を感じることができるかをしっかりと見つめ直すことが大切。
自分は、世の中に何で貢献しまた役立ちたいのか。
経営コンサルタントを目指すということでなくとも、小宮氏のような知的アウトプットができる人物となって会社への貢献を通じて社会への役立ちを果たしていくということを心底思っているのであれば、本書のスタイルをそっくり実践してみることが近道だろう。
ただ知が優れているだけで知情意のバランスがとれていないと社会では使い物にならない。
本書で説いている「小宮式 知的アウトプット術」の各要素は、ほとんどがあたり前のことで突出して非凡なものがあるわけではない。
しかし平凡で基本的なことであっても日常的に愚直に実践して積み上げを図っていくと結果的に良い習慣として積分されたトータルをみてみると非凡な域に到達しているというようなものであるように思える。
志があって良いスパイラルのもと10,000時間の積み上げを図ることができるのが突出したプロになれる道筋のように思える。
<<本書で何が学べるか>>
本書では、速く良い文章を書くという「書く力」に焦点を当て小宮式知的アウトプット術について段取り力・論理的思考・学習習慣などの切り口から説いています。
限られた時間で最高の成果物を出すための「書く力」を向上させるための心構えからスキルアップのツボを分かり易く説いています。
<<まとめ>>
小宮氏のように知的生産性を上げていきたいと思っているビジネスパースンは、本書を読んで下さい。
早く良い文章を書くための心得やヒントが詰まっています。
なお本書の目次は以下の内容です。
第1章 仕事を早くする 小宮式「書く力」
第2章 書く能力を高める インプット力
第3章 インプットをアウトプットに生かす
第4章 アウトプットを高めるために学ぶこと
第5章 小宮式文章作成術 8つのポイント