エネルギー・環境問題
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偽善エコロジー
「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」「環境問題はなぜウソがまかり通るのか2」のシリーズがヒットし、マスコミにもしばしば登場されるようになった武田 邦彦 教授の著作を紹介します。
基本的な論調は、「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」と同様で、以下のような論を展開しています。
- いわゆる「地球に優しい生活」というのは、じつは、消費者にとって無駄でしかない。
- 例えば、「エコバッグにすると、かえって石油の消費が増える」といった論旨で、「環境生活」は、逆に環境を悪化させ、国や自治体の利権の温床となっている。
本書:「偽善エコロジー」です。
「「環境生活」が地球を破壊する」との副題が付いています。
本書は、著者:武田 邦彦 教授にて、2008年5月に幻冬舎 より発行されています。同社の「幻冬舎新書 」(た-5-1)の一冊になります。
本書の帯には、以下のように書かれています。
「企業の金儲けと環境省の省益にまみれた
エコ事業・商品にダマされるな!」
家電リサイクル、エコバッグ、ペットボトル回収……庶民だけがバカをみる。」
これがエコ生活の現実だ!
- 割り箸追放→端材の使い道が消え、森林荒廃
- 食品トレイのリサイクル→技術的にできず、ほぼ焼却
- 古紙のリサイクル→漂白や廃液処理で石油を使い、環境悪化
- 生ゴミを堆肥に→土が有害物質だらけに
- 自動車燃料をバイオエタノールに→作るのに同程度の石油を使う
じゃあ、本当のエコとは?
本書は、4つの章から構成されています。
第1章から第3章までは、『検証』に対して、筆者の『判定』が記載され、その『判定』に対する筆者の理由や根拠についての解説が展開されているという構成です。
第4章は、『本当に「環境にいい生活」とは何か』との筆者の論を展開するという構成になっています。
第1章では、「エコな暮らしは本当にエコか?」
として、『検証1. レジ袋を使わない』→『判定:ただのエゴ』から『検証8.温暖化で世界は水浸しになる』→『判定:ならない』までエコな暮らしに関する8つの問題を取り上げ、判定するとの展開になっています。
第2章では、「こんな環境は危険?安全?」
として、『検証1. ダイオキシンは有害だ』→『判定:危なくない』から『検証6. 無毒、無菌が安全』→『判定:危ない』まで安全に関係するような6つの問題を取り上げて判定するとの展開になっています。
第3章では、「このリサイクルは地球に優しい?」
として、『検証1. 古紙のリサイクル』→『判定:よくない』から、『検証7. ゴミの分別』→『判定:意味無し』までゴミ・リサイクル等に関係する7つの問題を取り上げて判定するとの展開になっています。
第4章では、「本当に「環境にいい生活」とは何か」
として、もの作りの心、自然を大切にする心などが失われていると論じ、北風より太陽、物より心としての筆者のエコロジー論を展開しています。
筆者のエコロジーに対するあるべき論は、よく伝わってきます。
また一部に情報不足が散見されますが著者が知り得た情報から論旨を展開され、誠実に書いておられると思われます。
確かに環境問題の本質となるとなかなか複雑で、そこには政治、経済、人々の価値観、流行などが相互に関わるため、混乱し、誤った理解や対策が行われたりといった懸念を抱えています。
リスクマネジメントの視点で論じるならば、リスクのレベルを明らかにすることが大切でそのリスクを許容できるレベルまで減少させることが必要だとすれば、費用対効果などを明確にし、国としての、あるいは、国際的なコンセンサスを創りあげていくことが大切と考えられます。
筆者は、リスクの問題に対して判定を下していますが、ゼロリスクというのはあり得ないので、リスクについてイエス、ノーといったデジタルな判定は、およそ意味がないのではないかと感じます。
判断を下すには、判断基準が必要ですが、筆者のリスクレベルに対する判断基準というのは、よく分かりません。
複雑な環境問題について客観的に総合的に評価するという冷静な視点からずれ、あたかも筆者が善のエコロジールールブックの如く、企業や環境省は、金儲けの亡者であるがごとき特定の一側面からの見方に偏っているように感じられます。
半信半疑
政治の前に科学は無力
科学主義と精神主義のはざま
人間は何もわかってはいないということ
科学的な誤りが多いです
なお本書の概要目次は、以下です。
第1章 エコな暮らしは本当にエコか?
第2章 こんな環境は危険?安全?
第3章 このリサイクルは地球に優しい?
第4章 本当に「環境にいい生活」とは何か
第1節 もの作りの心を失った日本人
第2節 幸之助精神を失う
第3節 自然を大切にする心を失う
第4節 北風より太陽、物より心
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環境問題
北海道洞爺湖サミットも終わりました。
その評価についてもまちまちながら、概ねのところ、『2050年までに温室効果ガスを50%削減するという長期目標を世界で共有していくこと』との方向付けは、あったとしても中国、インドや産油国など発言力を増す新興国の動きを無視できず、温暖化対策のみならず、世界的なインフレ懸念の元凶である原油・食料の高騰という緊急課題についても具体策は示せなかったとの辛口の評価が多いように思われます。
今回のサミットを契機に地球温暖化を中心とした環境問題に対する国民の関心が更に高まったことは間違いないように思われます。
環境問題についての関心は高まってはいますが、しかし環境問題の本質となるとなかなか複雑で、そこには政治、経済、人々の価値観、流行などが相互に関わるため、混乱し、誤った理解や対策が行われたりといった懸念を抱えています。
本日は、地球温暖化、エネルギー問題、水資源の枯渇、人口爆発など、複雑な環境問題について図表を用いてわかりやすく解説している本を紹介します。
本書では、環境問題についての歴史、ゴミとリサイクル、ローカルリスク、グローバルリスク、持続可能な開発などニュースで取り上げられているような身近な話題を取り上げながら国際政治やマスコミの問題点も指摘し、具体的なデータを示すことで、より世界的・長期的な視野で自ら考える視点について提案しています。
本書:「環境問題 (図解雑学)」です。
本書は、著者:安井 至 先生にて、2008年7月にナツメ社より発行されています。
同社の絵と文章で分かり易くテーマを解説する『図解雑学』シリーズの一冊になります。
本書の帯には、以下のように書かれてあります。
「本当にモッタイナイものとは?
温暖化、エネルギー問題、水資源の枯渇、人口爆発 etc.
地球規模・長期的視野による理解だけが解決の糸口だ!」
本書の「はじめに」で環境問題は、○×や、0か100かといった選択では誤る。環境問題に最適な解を得ようとすると歴史的な推移を見たり、世界全体といった視点が重要であるといった視点やバイオエタノールの問題の複雑な背景を言及した上で、以下のように述べています。
「日本という国は、島国であるためか、地球全体の状況をしっかりと把握してから戦略をたてるという習慣に乏しい。それどころか、地球レベルでの状況をうまく把握することも苦手としている。地球温暖化対策は、経済問題、国際問題として積極的に取り組まないと国家的な損失になるだろう。」
本書は、項目別に区分された9章から構成されています。また原則として、項目についての解説は、見開きの2ページを用いて、左側のページでテーマと副題に続いてそのテーマの解説があり、右側のページに図表や写真などの関連情報が掲載されるという構成になっています。また3章以降の章の終わりには、コラムがあり、「ゴミ問題は、発生源から」などの関連するトピックスが取り上げてあります。1,2章の終わりには、テーマに関係する用語と注による解説があります。
1章では、「環境問題とは何か」
として、環境問題の歴史(推移)等を振り返り、環境問題を解く本質は、リスクの削減とし、リスクに関係して、亜鉛を例としたローカルリスクへの対応の問題、人の健康リスク、グローバルリスクの増大の動向などを解説し、本書において取り上げている環境問題の地図として使う図としてまとめ、『環境問題の解がもつべき本質はリスクの削減』とする考え方をまとめて解説しています。この章は、本書の流れを概観するといった内容になっています。
2章では、「ローカルリスクの削減」
として、所得格差を示すGini(ジニ)係数と公害発生との関連の解説に始まり、我が国の水質汚濁や大気汚染などに見るローカルリスクの推移、ダイオキシン問題、自動車排ガス規制、ディーゼル規制、RoHSとリスク管理、鉛に注目しての健康被害との関係、市民はなぜローカルリスクの大小を理解できないかといった点について、「リスクの大小に対するイメージがない」といった七つの理由を取り上げ、ローカルリスクについて適正に評価する考え方を解説しています。
3章では、「ゴミとリサイクル」
として、 ゴミと経済活動のつながりについて各国の一人あたりのGDPと一般廃棄物の発生量などの相関を確認した上で、リサイクル、循環型社会と3R(Reduce、Reuse、Recycle)、国内の循環型社会に関わる関連法の概要、容器包装リサイクル法とその改正に関わる改善点と問題点、LCA(Life Cycle Assessment:ライフサイクルアセスメント)からの容器に対する視点、リサイクルに対する我が国とヨーロッパの方向性、ゴミ処理の理想型と問題点などの切り口でゴミとリサイクルの課題を解説しています。
4章では、「グローバルリスク」
として、最初にここ20年の世界の出来事から以下の5つの地球環境メガトレンドとして分類し、これに対する予測→対策・取組みが必要と述べています。
(1.気候変動/地球温暖化、2.降水の変化による食糧供給限界、3.化石燃料の限界とエネルギー戦略、4.貧困の克服と人口抑制、5.持続可能な生産と消費)
さらに気候変動、地球温暖化問題に関して現象、なぜ温暖化するか、温室効果ガス、コンピュータによる気候モデルシミュレーション、IPCCのシナリオ、NIES(国立環境研究所)のシナリオ、温暖化の影響、極端な温暖化に伴う海洋大循環の崩壊といった事項を取り上げ解説しています。
5章では、「地球の限界」
として、資源とエネルギー関連の問題について、再生可能エネルギーとしての太陽エネルギーの利用、水資源の枯渇・不足に関する問題、日本の水資源とバーチャル水、世界の食糧事情、魚介類の消費拡大、世界の食糧問題、バイオ燃料に見る食糧とエネルギーとの関係等の事項について解説しています。
6章では、「人間活動の大きさと資源枯渇」
として、地球環境に与える負荷は人間活動によって影響するとし、「1.貧困と飢餓の克服」をはじめとした8つの国連ミレニアム開発目標(MDGs)を解説し、世界の人口予測、ウガンダを例としたアフリカの急激な人口増と出生率と乳児死亡率、MDGsの人口抑制効果、世界的なエネルギー消費量の動向、自動車の増加問題、化石燃料の限界と長期ビジョンなどの事項を取り上げて解説しています。
7章では、「技術による解決」
として、我が国の省エネ技術の進捗状況、水素エネルギー利用の問題点と展望、未来交通手段の方向性を示す『More by Less』の考え方、エコプレミアム商品の考え方、プリウスのエコミレニアム商品としての評価、筆者が個人的にエコプレミアム商品と認定する6製品、エコプレミアムニッケル水素充電池といった事項について解説しています。
8章では、「解決法の模索」
として、最初に持続可能な生産と消費に関わるヨハネスブルグWSSD(World Summit for Sustainable Development)の内容をMDGsと対比して解説しています。また所得格差と環境負荷の関係についての『環境クズネッツカーブ』、交通部門のCO2排出量対策、環境負荷に関しての発展段階とデカップリングの関係、地球共生型シナリオ、アフリカの問題と対策、ODA(政府開発援助)の増額の必要性、日本の人口減少と英語の必要性、未来社会を決めるのは各個人の選択にかかっているといった事項について解説しています。
9章では、「最終結論」
として、環境問題の解決は、技術50で、人の心が50との問題提起にはじまり、環境教育、世界の持続可能型教育のUNDESD(国連持続可能な教育のための10年)、モッタイナイの考え方、3種のエコライフ、個人生活と温暖化、建物設計と環境、街づくりと交通システム、豊かさに関わる心の問題、家庭生活、企業の在り方などを解説しています。結びでは、「今の日本だけでなく、未来も見通して人間にとって何が問題か、幸せとは何か、を議論することが本来の環境問題の解決策だと思われる」と述べ、市民の役割として実現できそうな5つのステップの実践を提言しています。
今日、個人としても企業人としても避けて通れない環境問題について幅広い視点から環境問題の歴史にはじまり、ごみとリサイクル、ローカルリスク、グローバルリスク、持続可能な開発といった総括的な内容を体系的に、特に長期的視点から深く掘り下げ分かり易く解説されています。
ISO 14001:2004の4.4.2項に関わる一般教育資料についても本書から要所を抜粋して活用することができると思われます。
本書は、環境問題に関心を持つすべての人に是非とも読んで頂きたい一冊です。
なお本書の概要目次は、以下です。
1章 環境問題とは何か
2章 ローカルリスクの削減
3章 ゴミとリサイクル
4章 グローバルリスク
5章 地球の限界
6章 人間活動の大きさと資源枯渇
7章 技術による解決
8章 解決法の模索
9章 最終結論
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排出量取引入門
いよいよ来週(7日から9日まで)、北海道洞爺湖サミット(G8主要国首脳会議)が開催されます。
国際的に待ったなしの幾つかの課題が山積しています。
国際社会が早急に取り組まなければならない主要な課題としてこの会議に向けて準備されてきた課題の一つが、地球温暖化対策になります。
地球温暖化対策のための温室効果ガスのCO2削減に関して、CO2は、石油や天然ガスなどの化石燃料の燃焼に伴って発生するので、エネルギーの消費を抑制することが必要になりますが、エネルギーを使わないとモノづくりやサービス提供が困難になり経済活動を阻害し、経済成長と両立しなくなってしまいます。
勿論、クリーンエネルギーの開発や省エネルギー技術等の対策技術も開発されてきていますが、このようなジレンマ、トリレンマといった背景の中でなかなか抜本的で決定的な温室効果ガスの抑制策が打ち出せていない状況にあります。
このような状況下で、「排出量取引」が注目されています。
本日は、この「排出量取引」について、「排出量取引は、何か」から、導入に向けた課題まで幅広い情報を提供し、体系的に排出量取引について解説している本を紹介します。
本書では、「排出量取引」の基本を最新の情報を盛り込みわかりやすく解説しています。
取引の仕組みからそれにかかる費用まで、制度導入に必要な知識をすべて網羅的に解説しています。
日本でのセクター別の目標・取り組み、欧米の制度や先進事例についても詳解しています。
本書:「排出量取引入門」です。
本書は、三菱総合研究所の編集(執筆は、西村 邦幸 氏、伊藤 一道 氏、山口 健一郎 氏、 小林 伸之 氏、橋本 賢 氏、真野 秀太 氏、佐藤 景子 氏)にて、2008年7月に日本経済新聞出版社より発行されています。新書のシリーズの日経文庫(日経文庫 A 63)の一冊になります。
本書の帯には、以下のように書かれてあります。
地球温暖化対策の
切り札!
2008年秋より国内で試行
排出権取引の仕組みから導入へ向けた課題まで、
国内外の最新の情報を盛り込み体系的に解説。
本書は、6つの章から構成されています。
本文中に各種のデータ図表などが多数挿入されていて分かり易い解説になっています。
本書の概要を紹介します。(なお章の番号は、ギリシャ文字で記載されていますが、本書では、英数字で表現しています。)
第1章では、「地球温暖化規制と将来の見通し」
として、以下のようなある国のCO2排出量の算出モデル式を基にCO2削減の考え方を解説し、京都議定書の位置づけを総括し、京都議定書の第1次約束期間の2012年の終了する後の2013年以降の世界の温室効果ガス対策の現状について解説しています。
CO2=(GDP)×(エネルギー/GDP)×(CO2/エネルギー)
第2章では、「排出量取引とは何か」
として、排出量取引の歴史を紐解き紹介した上で、排出量取引の基本的な仕組みについて解説しています。とくに排出量取引制度の基本的な仕組みとなる「目標設定」と「取引」について詳解し、排出権の価値について解説し、続いて、排出権取引の制度設計の考え方、欧州排出量取引制度(EU-ETS)、米国の動向、国際炭素パートナーシップ(ICAP)などを解説しています。さらに我が国、排出量取引制度の検討状況にも言及しています。
第3章では、「排出量取引の実際」
として、排出権の管理の仕組み、さらに排出量の取引と市場の仕組み、相対取引と取引所取引の概要を解説しています。そして、2005年に導入されたEU排出量取引制度の市場の構造、相対取引と取引所取引の具体的な進め方について解説しています。また京都議定書に基づく排出権で現在流通しているクリーン開発メカニズム(CDM)により発行される排出権のCER(Certified Emission Reductions)市場について、その市場構造と今後の展開について展望しています。さらに排出量取引について、相対取引を行う場合を想定して、購入・管理に必要な業務について概説しています。
第4章では、「国連が発行する排出権−CDM」
として、2006年のワールドカップ・ドイツ大会で用いられた国連が発行した排出権を取得する仕組みの「クリーン開発メカニズム(CDM:Clean Development Mechanism)の実態について、どのようなものか、更には、我が国では、このCDMを頼りにしているとの現状などを解説しています。途上国で排出削減プロジェクトを提案して排出量を取得するCDMの手続きの流れから、プロジェクトの例、価格とリスク、さらに排出権を市場で購入・販売するといった活動に関する課題と展望を述べています。
第5章では、「わが国における温暖化規制」
として、京都議定書の達成計画に関する我が国の温暖化対策の概要(京都議定書目標達成計画、暫定公表制度、省エネルギー制度、新エネルギー制度など)から排出量取引制度に関する現状と温暖化規制の今後の動向を解説しています。
第6章では、「日本企業に求められる対応」
として、京都議定書の企業へのメッセージ(「エネルギーの使用を減らせ、なるべく使うな」)について確認した上で、日本企業の戦略と業種別目標の引き上げなどの現状を振り返り、排出量取引制度との関わり(すなわち、日本企業に与えるインパクト)を推測し、CO2削減ビジネスとその展望を述べています。また温暖化問題への対応について、単にCSRと考えている企業が多いとし、京都議定書がもたらす低炭素社会は社会全体に大きな変革をもたらすものでその影響は著しく多いと述べ、温暖化問題は、経営上の根幹としてビルトインし、戦略的な対応が求められるとし、以下のような観点の展望のもと低炭素社会で勝つためにどのように行動すべきかといった展望を述べています。
- CO2の排出は、コストであり、企業のコスト構造を変える。
- CO2の削減方法は、サプライチェーンで考える。
- 低炭素社会はマーケット拡大のチャンスである。
本書は、排出量取引を含む低炭素社会に向けた制度が及ぼす社会への広範な影響について分かり易く解説しています。
排出権制度が導入される場合への備えとして、制度の本質をしっかりと理解し、低炭素社会に向けて、個人としても企業としても何が必要かを考えるための基本的な情報がほぼ網羅されています。
特に地球温暖化対策、排出権ビジネスなどに関心があるビジネスパースンには、読んで頂きたい一冊です。
なお本書の概要目次は、以下の内容です。
第1章 地球温暖化規制と将来の見通し
第2章 排出量取引とは何か
第3章 排出量取引の実際
第4章 国連が発行する排出権−CDM
第5章 わが国における温暖化規制
第6章 日本企業に求められる対応
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地球温暖化のしくみ (図解雑学)
地球温暖化は、企業、個人を問わず関わりが避けられない解決すべき重大な課題になっています。
この地球温暖化をテーマに、独立行政法人 国立環境研究所 地球環境研究センター 温暖化リスク評価研究室長の編者らが地球温暖化による世界各国の異常現象の実態に加えて、そのメカニズム、将来の予測、我々自身がこれから出来ることなど、具体的な内容をわかりやすい文章と豊富なイラスト・写真を活用して、オールカラーで分かり易く解説している本を解説します。
ISO 14001の活動でも著しい環境影響として、エネルギーのインプットなどに関係してこの「地球温暖化」を取り上げ、著しい環境側面として取り上げ、組織のEMSにおいて重点管理している組織がほとんどでないかと思われます。
本書は、ISO 14001:2004規格の4.4.2項の以下の『b)自分の仕事に伴う著しい環境側面及び関係する顕在又は潜在の環境影響、並びに各人の作業改善による環境上の利点』などを組織で働く又は組織のために働く人々に次の事項を自覚させるための教育テキストなどを作成する上でも参考となる情報が提供されていると思います。
本書:「地球温暖化のしくみ (図解雑学) 」です。
本書は、著者:寺門和夫 ならびに江守正多氏の監修にて、2008年5月にナツメ社 より発行されています。同社の『図解雑学』シリーズの一冊になります。
本書の帯には、以下のように書かれてあります。
オールカラー
今、地球に何が起こっているのか?
本書は、地球温暖化のメカニズムや将来の予測、そして世界各地で
起こっている様々な現象と温暖化との関係について解説しました。
本書では、2007年のIPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:気候変動に対する政府間パネル)の第4次報告書(原文統合報告書、政策決定者向け要約(仮訳))の内容に触れながら地球温暖化について知っておくべきポイントを解説しています。
本書は、6つの章から構成されています。豊富なイラスト・写真が用いられてあり、オールカラーで分かり易い解説となっています。
各章の終わりには、TOPICの欄が設けられてあり、「氷期や間氷期はなぜ起こるか?」といった興味深いテーマが取り上げられ、解説されています。
第1章では、「地球温暖化は確実に進行している」
として、太陽系の誕生に始まり、今、地球でおこている地球温暖化の進行について、IPCCの第4次報告書などを参照しながら世界及び我が国の平均気温の上昇、平均海面水位の上昇、北半球の雪氷面積の減少と氷河の後退、気温の上昇と温室効果ガス、これまでにない気温上昇の進行などの現状について解説しています。
第2章では、「地球温暖化はなぜ起こるのか」
として、地球の気温と温室効果ガスの働き、二酸化炭素の位置づけ、日本の二酸化炭素の排出の現状、二酸化炭素の循環、メタンガス・一酸化二窒素・フロンガスなどのその他の温室効果ガスの作用、温室効果ガスの増加の現状、対流圏のオゾン、大気中のエアロゾルなどの影響、太陽の活動と黒点の数、地球温暖化に影響を及ぼす諸要因、などを解説し、地球温暖化は人間の活動が原因であると解説しています。
第3章では、「地球温暖化の未来を予測する」
として、気候モデルによる地球温暖化予測から温室効果ガスの排出量による6つのシナリオ、2080~2090年の気温上昇予測(6℃の気温上昇)、21世紀末には、最大で59センチの海面上昇との推測なども含め北極、南極及び島嶼(とうしょ)部の変化予測など地球温暖化がもたらす未来の課題についての予測を解説しています。
第4章では、「現在進行中の危機」
として、熱波や干ばつ、大雨などの異常気象の勃発、水不足、干ばつ、砂漠化、水害、熱波、非常に強いハリケーン、台風への影響、氷河の後退、消えていく熱帯雨林、北極海、グリーンランド、南極大陸などの異変、永久凍土の融解、海洋大循環の変化、珊瑚床の国々の水没化、種の多様性の変化、ホッキョクグマの絶滅の懸念、アアゾンの生物の危機、二酸化炭素による海の酸性化、地球温暖化のもたらす被害、テング熱やマラリアの温帯への拡大などの地球温暖化の進行と共に起こっている危機的現象について解説しています。
第5章では、「地球温暖化の未来と日本」
として、地球温暖化がもたらしている我が国への影響について、更に暑くなる夏、梅雨が長引き豪雨の発生、四季が失われる、米の品質の低下と収穫量の減少、赤くならないリンゴ、サンマの漁場の変化、ますます暑くなる大都会、熱中症への対応、広がる熱帯性の病気などについて解説しています。
第6章では、「地球温暖化を防止するには」
として、京都議定書、ポスト京都、各国の思惑、排出権取引、我が国の取組の現状、自然エネルギー利用、バイオ燃料、原子力発電の位置づけ、温暖化に対する種々の新技術、クールビス、二酸化炭素を減らすチーム・マイナス6%の活動、私たちにできることとしてのチーム・マイナス6%の活動に関わる温度調節などの家庭内の省エネから待機電力の削減までの6項目の活動について解説しています。
地球温暖化のメカニズムや将来の予測、そして世界各国で起っている様々な現象と温暖化の関係などを豊富なイラストや写真を用いて、原則、1項目について見開きの1ページでコンパクトに分かり易く解説しています。
環境問題となると政治的な思惑もはいって過剰に煽ったりする内容の本が目に付くように思いますが、本書は、客観的に記載されているように思います。
なお本書の概要目次は、以下の内容です。
第1章 地球温暖化は確実に進行している
第2章 地球温暖化はなぜ起こるのか
第3章 地球温暖化の未来を予測する
第4章 現在進行中の危機
第5章 地球温暖化の未来と日本
第6章 地球温暖化を防止するには
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これだけは知っておきたい 地球環境問題のキーワード
「環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律」(環境保全活動・環境教育推進法)は、『国民、NPO、事業者等による環境保全への理解と取組の意欲を高めるため、環境教育の振興や体験機会、情報の提供が必要』であることなどを定めたものですが、『事業者、国民及び民間団体の責務』(第4条)として「環境保全活動及び環境教育を自ら進んで行うよう努めるとともに、他の者の行う環境保全活動及び環境教育に協力するよう努めるものとする。」と規定されています。
またISO 14001の活動においても、4.4.2項:「力量、教育訓練及び自覚」でも『組織は、その環境側面及び環境マネジメントシステムに伴う教育訓練のニーズを明確にすること。組織は、そのようなニーズを満たすために、教育訓練を提供するか、又はその他の処置をとること。』に関して、必要な教育訓練の提供等が要求されています。
このような背景から、組織活動に関わる人には、今日、地球環境問題への適切な理解が求められています。
本日は、地球環境問題を取り上げ、地球環境問題を理解する上で前提となる基礎知識から企業としての取り組み方などまで事例も交えて幅広く総合的に全編フルカラーの豊富なイラスト、図解・写真等を用いて分かり易く解説している本を紹介します。
「本書をご利用いただく前に」で本書の目的について、「組織内の全ての人たちが地球環境問題の現状と対策の重要性を理解し、個々の企業が推進する取組において正しい認識のもとに業務を遂行すること」と述べています。
地球環境問題の“社員への啓発書”として役立つ一冊です。
本書:「よくわかる これだけは知っておきたい地球環境問題のキーワード」です。
本書は、著者:富士通エフ・オー・エム にて、2008年5月に FOM出版 より発行されています。
本書の帯には、以下のように書かれてあります。
私たちに託された未来………
あなたの
環境意識をチェック!
また月尾 嘉男先生が本書に推薦の言葉を寄せられています。
本書は、6章で構成されています。
途中に関連キーワードやトピックスを取り上げた『コラム』、『豆知識』、『キーワード』解説があり、地球環境問題について幅広く学べる構成となっています。
また本書は、携帯にも便利な新書サイズで章ごとに「確認問題」があり、その章の内容の理解度を確認できたり、環境意識・行動チェック表が用意され、個人レベル、企業レベルで対策の進捗状況などを確認できるような配慮がされています。
第1章では、「地球環境問題とは?」
として、『地球環境問題とは?』にはじまり、地球環境問題の深刻化している現状から、特に地球温暖化をクローズアップして解説しています。
第2章では、「地球環境問題をめぐる動き」
として、世界的規模での取り組み、京都議定書関連、環境イベント、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)など世界における地球環境問題をめぐる主要な動きと我が国の環境技術、地球温暖化防止行動計画、地球温暖化対策推進法、チーム・マイナス6%などの動きの現状が解説されています。
第3章では、「環境保全への取り組み」
として、サスティナブル社会の実現に向けて、各個人ができること並びに企業ができることを軸に家庭や職場で一人ひとりにできる環境活動や企業における環境効率の改善、環境アセスメント、環境マネジメントシステム、環境会計、環境報告書、グリーン購入とグリーン調達、社員への環境教育環境活動といった活動ならびにトヨタ自動車、イオン、HSBC銀行、日立製作所、富士通 といった企業での先進的な企業における取組事例などが解説されています。
第4章では、「環境とビジネス」
として、環境問題を前向きにとらえる視点から環境リスクへの対応、環境経営の実現、環境ビジネスの拡大、製品やサービスの差別化などのインパクトの事例など交えてエコプロダクツなど環境をキーワードにあらたなビジネスチャンスも広がることなどこれからの環境とビジネスとの関係について解説しています。
第5章では、「ICTへの期待」
として、基本インフラとしての情報通信技術(ICT:Information and Communication Technology)に関係して、「ICT活用による環境負荷の低減」と「ICT分野の環境負荷の低減」について、これからの時代におけるICTが果たすべき役割などを運行支援ソリューション、本部集中型POSシステム、eラーニングシステム、パソコンのリサイクルサービスなどの事例を交えて解説しています。
第6章では、「社会貢献活動の推進」
として、これからの時代に企業が果たすべき社会貢献活動について、企業と地域の連携、循環型社会への貢献、NPOやNGOとの協働などの関連、そしてグリーン電力、カーボンオフセット、社会的責任投資(SRI)などの個人が関与できる社会貢献の仕組みについて解説しています。地球環境問題、自社の取り組み、職場での環境影響の配慮、日常生活における環境への配慮、地域とのかかわりなどのチェック表が用意され、環境意識・行動チェックがチェックできるようになっています。
本書は、地球環境問題について幅広く分かり易く丁寧に解説されていて、さらにこれからの時代において、組織として、個人として理解し、実践すべき事柄が体系的に整理され解説されています。皆さんに是非、ご一読いただきたい一冊です。
なお本書の概要目次は、以下の内容です。
本書をご利用いただく前に
第1章 地球環境問題とは?
1-1 深刻化する地球環境問題
1-2 地球温暖化の脅威
第2章 地球環境問題をめぐる動き
2-1 世界的規模での取り組み
2-2 日本国内の動き
第3章 環境保全への取り組み
3-1 サスティナブル社会の実現
3-2 一人ひとりにできる環境活動
3-3 企業における環境活動
3-4 事例に見る企業の取り組み
第4章 環境とビジネス
4-1 環境が生むビジネスチャンス
4-2 エコプロダクツ事例に見る「環境とビジネス」
第5章 ICTへの期待
5-1 環境とICT
5-2 ICT分野の環境イノベーション
5-3 事例に学ぶ「ICT活用による環境改善」
第6章 社会貢献活動の推進
6-1 社会の一員としての取り組み
6-2 誰もが参加できる環境貢献のしくみ
6-3 環境意識・行動チェック
付録 環境基礎用語集
便利なリンク集 & 環境関連法規制一覧
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クリーンエネルギー社会のおはなし
ガソリンを給油したが、25.1円分の暫定税率の廃止の寄与は大きく、確かに安いという実感。
道路特定財源にまつわる暫定税率、一般財源化、道路整備中期計画などの是非を巡って与野党がもめています。
小売価格に占めてきた税負担率はガソリン約58%、軽油約44%と石油製品の税負担率は、他製品と比較しても極めて高い位置づけにあります。
またこの石油諸税の80%が道路整備に使われてきた現状にあります。
私の感じている時代の流れからすると、暫定税率部分は、このまま廃止して消費者に戻し、道路整備は、最小限の範囲に留め、また一般財源化といった用途が曖昧なものでなく、石油製品に課税するのであれば、新たに地球温暖化対策税、環境税、クリーンエネルギー税といった観点からの税金として位置づけるというようなことであれば多数の国民のコンセンサスも得られるのではないかという気もします。
本日は、『クリーンエネルギー社会』の科学・技術について解説している本を紹介します。
本書の「はじめに」で著者は、以下のように述べています。
「石油依存を脱却して、石炭・天然ガス・原子力を中心にして、それに太陽・風力・バイオマスなど自然エネルギーが補完的に使用される社会を構築することが必要であるとの考えに立って、そのために求められる技術をとりあげ、わかりやすく解説しています。」
環境対策に不可欠な ”クリーンエネルギー”とは、何か?
本書では、文明の発展とエネルギーとの関わり、日本と世界のエネルギー状況等を概観し、『多量にエネルギー消費して経済発展を遂げる路線から脱却し、地球環境の保全に考慮しながら持続性のある発展を目指す路線へと切り替える』との観点から、石炭、天然ガス、石油代替燃料などから自然エネルギー(太陽光・風力・バイオマス等)、原子力、環境への対応などについて論ずると共に、さらにその先にある水素エネルギーシステム及びエネルギーシステムの将来について展望しています。
本書:「クリーンエネルギー社会のおはなし」です。
本書は、著者:吉田 邦夫先生にて、2008年3月に日本規格協会 より、同社の『おはなし 科学・技術シリーズ』の一冊として発行されています。
本書の帯には、以下のように書かれています。
好奇心が知識に変わる
この一冊!
本書は、8章から構成されています。
このシリーズの他の本と同様に多数の図表を用いて分かりやすい解説となっています。
また要所に「3つの産業革命」から「ハーバーとボッシュの生涯」などのトピックスを取りあげた11件のカラム欄が設けられています。
簡単に各章の概要を紹介します。
第1章では、「人間社会とエネルギー」
として、エネルギー(energy)の語源の話題に始まり、人間社会の文明の発展とエネルギーの歴史的関係などを振り返った上で、日本と世界のエネルギー状況について、エネルギー需給状況の現状を解説しています。さらに「クリーンエネルギー」について石油代替エネルギー、再生可能エネルギー、新エネルギーなどを概観するとともに「クリーンエネルギー」には、どのような要件が求められるかを解説しています。
第2章では、「石炭エネルギー」
として、石炭について、その性質と構造、種類、需給動向、利用技術等を解説しています。また石炭からメタンまでの燃料のH/C比で並べて比較し、超重質油(シェールオイル、オイルサンドなど)の資源開拓の現状、更には、二酸化炭素の海底・地中貯留技術の開発の概要について解説しています。
第3章では、「天然ガス」
として、石炭、石油、天然ガスの排ガス特性を比較した上で、最もクリーンな排ガス特性を持つ天然ガスの需給動向について解説しています。次にメタンハイドレートについて、資源の分布からメタンハイドレートからガスを生産する仕組みのイメージなど含めて利用に向けての課題などを解説しています。また世界需要が伸びているLPG(液化石油ガス)需給動向、天然ガスから得られるGTL(Gas to Liquid)やDME(Dimethyl ether:ジメチルエーテル;別名:メトキシメタン)などの石油代替燃料の製造技術と世界のプラントの建設計画、さらには、GTL及びDMEにバイオエタノールを加えた合成燃料と従来燃料とを比較しています。
第4章では、「自然エネルギー」
として、先ず、太陽エネルギーについては、太陽電池について、その市場、メーカー、シリコン材料、そして発電コスト等についての将来展望を述べています。次に風力エネルギーについて、風力エネルギー賦存量の推測、風車の構造と種類、さらに風力発電の導入量推移について解説しています。さらにバイオマスについて、多岐にわたるバイオマスの分類や利用技術、資源量、そして、自動車用のバイオ燃料について、ガソリン代替のバイオエタノール及び軽油の代わりになるバイオディーゼルの利用状況などが解説され、最後に自然エネルギーの利用における課題、とくにコスト面と経済性の側面などを展望しています。
第5章では、「原子力」
として、核分裂の解説にはじまり、原子炉の構成、原子炉の種類、核燃料のウラン資源とその製錬技術、核燃料サイクルなどに関連する取組の概要、核融合とその課題などから、原子力に関わる今後の見通しなど解説しています。
第6章では、「環境への対応」
として、異常気象と地球温暖化の状況から、温室効果の現象と温室効果ガスの発生とその発生量の推移状況、国際的な対応の流れ、京都議定書、世界及び日本の現状と将来、共同実施(JI)、排出権取引(ET)、クリーン開発メカニズム(CDM)を含む京都メカニズム、環境税、さらには、産業部門及びCO2冷媒ヒートポンプ給湯器などを含む家庭部門の省エネルギーの取組等について解説しています。
第7章では、「水素エネルギー」
として、石油代替エネルギーの最有力候補で、究極のクリーンエネルギーである水素エネルギーについて、水素の物性値などから金属水素化物、既存のまた新しい水素製造技術、アメリカ、EU、我が国の水素エネルギー開発の現状などを解説しています。また主要な燃料電池とその特徴から、燃料電池自動車、家庭用、携帯用燃料電池について解説し、最後に水素社会確立の課題について水素アイランド構想などの展望を含め解説しています。
第8章では、「エネルギーシステムの将来」
として、大規模設備で大量生産し、大量消費するハードなシステムが地球に破滅をもたらすと警告し、太陽や風力エネルギーなど小規模で分散するエネルギーを積極的に使用するとしたロビンス(A.B.Lovins)による『ソフトエネルギーパス』の考え方を解説しています。また分散型電源の分類から、熱と電気をハイブリッド利用するコジェネレーションシステム、多数の分散電源から電力消費機器をネットワーク化し、自律分散制御して活用していくマイクログリッドの考え方、さらに性質が大幅に異なる分散電源の発電を蓄える目的に用いる蓄電システムについて鉛蓄電池とナトリウム/硫黄電池(NaS電池)の2種類の2次電池についてその構造や動作について解説しています。最後に循環型社会の構築について、3R(レデュース、リユース、リサイクル)、完全リサイクル技術、循環型社会形成推進基本法、廃棄物処理法、資源有効利用促進法、各種リサイクル法などのリサイクル関連法の現況、ゼロエミッション・システムの考え方からその事例、そして、本書のテーマともなっている低炭素社会から脱炭素社会への展望などを解説しています。
資源小国の我が国の『アキレス腱』とされるエネルギー問題について、本書では、環境対策の観点から不可欠な ”クリーンエネルギー”とは何かと言う問題から、既存のエネルギー(石炭・石油)から新エネルギー(太陽光・風力・バイオマス等)、また究極のクリーンエネルギーである水素エネルギーへの流れやエネルギーシステムの将来を展望しています。
エネルギー問題に関心がある人には是非とも読んで頂きたい一冊です。

なお本書の概要目次は、以下の内容です。
第1章 人間社会とエネルギー
1.1 文明の発展との関わり
1.2 日本と世界のエネルギー状況
1.3 エネルギー変換と保存の法則
1.4 クリーンエネルギーとは
第2章 石炭エネルギー
2.1 石炭の性質と構造
2.2 石炭の種類
2.3 石炭の需給動向
2.4 石炭の利用技術
2.5 超重質油
2.6 二酸化炭素の海底・地中貯留技術
第3章 天然ガス
3.1 天然ガスの需給動向
3.2 メタンハイドレート
3.3 LPG(液化石油ガス)需給動向
3.4 石油代替燃料
第4章 自然エネルギー
4.1 太陽エネルギー
4.2 風力エネルギー
4.3 バイオマス
4.4 自然エネルギーの展望
第5章 原子力
5.1 核分裂
5.2 原子炉の構成
5.3 原子炉の種類
5.4 核燃料
5.5 核融合
5.6 今後の見通し
第6章 環境への対応
6.1 異常気象と地球温暖化
6.2 温室効果
6.3 国際的対応
6.4 京都メカニズム
6.5 環境税
6.6 省エネルギー
第7章 水素エネルギー
7.1 水素エネルギーシステム
7.2 燃料としての水素
7.3 水素の製造技術
7.4 水素エネルギー開発プロジェクト
7.5 燃料電池
7.6 水素社会確立の課題
第8章 エネルギーシステムの将来
8.1 ソフトエネルギーパス
8.2 循環型社会の構築
8.3 低炭素社会から脱炭素社会へ
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手にとるように地球温暖化がわかる本
「地球温暖化」の言葉は、テレビや新聞で連日のように取り上げられています。
21世紀の最大の関心事とされる地球温暖化について、これまでの地球温暖化を取り扱った本では、タイトルからして過剰に刺激的であったり、その中味についても斜めからの視点であったり煽ったりする類が多かったように思われます。
現在も進行中の地球温暖化について原因は、何か?またそれにより何がどうなるのか、直接引き起こす影響から対策までについて、エネルギー・農業・食糧問題との関連も含めて、現状と未来の姿について解説している本を紹介します。
これまでの温暖化の誤解をなくし、影響と対策の正しい知識について、例えば、本書の「まえがき」でも取り上げていますが、以下のような問いかけへの回答も含めて科学的にやさしく解説しています。
- 北極の氷が溶けると海面は上昇するか?南極の氷の場合はどうか?
- 温暖化で何が起こるのか?
- 昔は、「地球寒冷化」を心配していたのではないか?
- CO2削減の切り札はあるのか?
- 温暖化の先には−何があるのか?
本書:「手にとるように地球温暖化がわかる本」です。
「海面上昇!では森林のCO2吸収は?」との副題が付いています。
本書は、著者:村沢 義久 先生(現:東京大学特任教授(サステイナビリティ学連携研究機構、総長直轄)、温暖化問題に対する産業界の取り組みのあり方を研究するとともに、研究機構と企業との連携を担当し「サステイナビリティ・企業コンソーシアム」を推進中。)にて、2008年1月にかんき出版より発行されています。
本書の帯には、以下のように書かれてあります。
「農業・食糧・エネルギーが危ない!
温暖化の誤った認識をなくし、影響と対策の
正しい知識を科学的にやさしく解説!」
また表紙の折返し部には、次のように書かれています。
「温暖化が問題になるには
海面上昇の被害だけではなく
「農業・食糧」「エネルギー」が大打撃を受けるから。
だから、なぜそうなるのか
どうしたら解決できるのかを
科学の目でしっかり見ていこう」
本書は、8つのパートから構成されています。全般的にイラストや図表が多用されていて、更にその図表の要点を吹き出し付きで説明するなどまさに「手にとるようにわかる」の表題通りに分かり易く構成されています。
PART1では、「地球温暖化の誤解と正しい知識」(海面上昇からCO2排出まで)
として、2002年3月に誕生した超巨大氷山B-22が誕生したとの話題に始まり、南極での陸の氷が海に溶け出す現象など気候変動の状況や地球温暖化の主要因は、人為的な温室効果ガスによるものなど地球温暖化についての正しい知識について解説しています。
PART2では、「地球温暖化の深刻な影響」(自然をことごとく破壊)
として、地球温暖化の進行がもたらしている海面上昇の状況、熱波、森林破壊・砂漠化、永久凍土の溶解とメタンガスの放出など複雑な温暖化のプロセスとそれがもたらす影響について解説しています。
PART3では、「地球温暖化のプラスとマイナス」(農薬・食糧、経済開発に影響する)
として、温暖化により穀倉地帯が北へ移動するなど農業に及ぼす影響から、動物へのマイナス影響、北極海への航行時間・コストが大幅減になる、北極圏で資源・エネルギー開発が進むといったプラスまでの地球温暖化がもたらすインパクトについて解説しています。
PART4では、「バイオ・エネルギーは手放しでは喜べない」(植物のメカニズムから燃料化の問題まで)
として、森林の管理、バイオ燃料と食糧問題、バイオ・エタノールの車燃料への利用に関する問題、バイオとソーラー(太陽光発電)との効率の比較などを取り上げ解説しています。
PART5では、「太陽エネルギーはまもなく本格稼動する」(太陽の恵みを最大限に生かす)
として、太陽エネルギーの利用についてアクティブからパッシブなソーラーステムも含めてその活用について総括的に解説し、資源小国としての我が国の国産エネルギーは、太陽しかないとしてます。
PART6では、「水素エネルギーをどう実用化させるか」(夢のエネルギーは次のステップへ)
として、アメリカの「水素燃料計画」から水素燃料の価値と活用する上での課題、燃料電池についての自動車への搭載や家庭用燃料電池システムの課題などについて解説しています。
PART7では、「ハイブリッド・システムは救世主」(合わせ技で脅威のパフォーマンス)
として、ハイブリッド・カーは、発電ブレーキを使うなどハイブリッド・カーの構造の概要、なぜ燃費が圧倒的に優れているかなどハイブリッド・システムのメリットなどを解説しています。
PART8では、「CO2の回収・貯留が始まった」(世界の共通課題に技術が挑む)
として、CO2の回収技術ならびに貯留技術の概要とその現状について展望しています。
地球温暖化について、温暖化の誤った認識を無くし、その影響から、とくに農業・食糧、エネルギーに関わるインパクトまでが科学的にやさしく解説されていて、地球温暖化に関心があるビジネスパースンには、お奨めの一冊です。
ようやく、役に立つ温暖化本が。
確かに、問題提起本!
ヤマは最終章、大気中のCO2削減は可能か?
温暖化をどうとらえるか
分かり易い科学の解説とイラストが良い
なお本書の目次の概要は以下の内容です。
PART1 地球温暖化の誤解と正しい知識
PART2 地球温暖化の深刻な影響
PART3 地球温暖化のプラスとマイナス
PART4 バイオ・エネルギーは手放しでは喜べない
PART5 太陽エネルギーはまもなく本格稼動する
PART6 水素エネルギーをどう実用化させるか
PART7 ハイブリッド・システムは救世主
PART8 CO2の回収・貯留が始まった
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循環型社会キーワード事典
循環型社会形成推進基本法(平成十二年六月二日法律第百十号)の定義によると「循環型社会」について以下のように定義されています。
『 この法律において「循環型社会」とは、製品等が廃棄物等となることが抑制され、並びに製品等が循環資源となった場合においてはこれについて適正に循環的な利用が行われることが促進され、及び循環的な利用が行われない循環資源については適正な処分(廃棄物(廃棄物の処理及び清掃に関する法律 (昭和四十五年法律第百三十七号)第二条第一項 に規定する廃棄物をいう。以下同じ。)としての処分をいう。以下同じ。)が確保され、もって天然資源の消費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される社会をいう。』
(循環型社会形成推進基本法:第二条)
本日は、この「循環型社会」に関する『ごみ・廃棄物問題、3R(リデュース・リユース・リサイクル)』などの100項目のキーワードを取り上げ、分かり易く解説している入門書を紹介します。
本書:「 循環型社会キーワード事典」です。
「100Key Words of Waste Management and 3R Society」 との副題が付いています。
本書は、山本耕平氏を編集代表とする廃棄物・3R研究会 の編纂にて、2007年10月に中央法規出版より発行されています。
本書の「まえがき」でその意図するところについて、循環型社会形成に関係するキーワードを取り上げて、モノの流れの全体を俯瞰する際のインデックスを提供するとの観点からリデュース、リユース、リサイクル及び廃棄物の適正処理に関する主要な制度、技術、事象、製品、人々の活動に着目してキーワードを選定したとのことです。
100項目のキーワードについては、見開きの2ページで2色刷で、写真や図表データなどを多く用いて分かり易く、簡潔に要領よくまとめられています。
本書は、循環型社会の現状について勉強する手頃なテキストとしても、またここから抜粋してISO 14001の4.4.2項:「力量、教育訓練及び自覚」に関わる参考資料として、更には、手もとで参照する中項目事典として等の目的で、幅広く活用できるように思います。
本書は、10章から構成されています。
第1章では、「ごみ問題の背景」
として、『1.ごみの歴史−江戸時代のごみ問題』にはじまり、『10、循環型社会−川下の処理から川上対応への展開』までの10のキーワードが解説され、現状までのごみ問題の社会的な流れと今日の課題について解説しています。
第2章では、「ごみ処理の仕組みと技術」
として、『11.廃棄物処理法』から『23.新しいごみ処理技術−メタン化、炭化などの燃料化』まで、廃棄物に関する法律からごみ処理の仕組み、現状の処理技術などが解説されています。
第3章では、「有害廃棄物の処理と環境保全」
として、『24.ごみ処理施設の公害防止対策』から『30.廃棄物による土壌汚染と修復技術』までの7つの有害廃棄物の処理がどのように実施されているか、また関係する環境保全のための処理技術の現状について解説されています。
第4章では、「循環型社会をめざす法律」
として、『31.循環型社会形成推進基本法と関連法』から『40.その他の法律』までの循環型社会を目指して制定されている各法律ならびに関連法についての制定の背景、概要、特徴などを解説しています。
第5章では、「ごみ問題と地方自治体」
として、『41.ごみ問題と地方自治−自治事務としてのごみ行政と創意工夫』から『49.ごみと環境学習』まで自治体によるごみ行政の実情とこれまでの流れや課題などについて解説しています。
第6章では、「品目別3Rの現状」
として、『50.再生資源業と再生資源の流れ−伝統的な資源化ルート』から『66.食品循環資源の飼料化』まで17のキーワードについて、業種あるいは品目毎の3Rの取り組みの現状と課題について解説しています。
第7章では、「産業廃棄物の現状」
として、『67.産業廃棄物』から『76.廃棄物ビジネスの展望』まで産業廃棄物の処理に関する現状、課題、展望などを解説しています。
第8章では、「循環型社会への潮流」
として、『77.3R-政策の優先順位』から『88.リサイクルショップ』までの循環型社会に関わる我が国のトレンドに関するキーワードを解説しています。『エコプロダクト』、『環境マネジメント』、『ライフサイクルアセスメント』なども解説されています。
第9章では、「国際資源循環の潮流」
として、『89.再生資源貿易の現状』から『94.3Rイニシアティブ』などの国際的なごみ、3Rにかかわるトレンドに関するキーワードが解説されています。
第10章では、「海外の制度」
として、『95.EUの廃棄物規制』から『100.中国の循環法制』までの海外主要国の廃棄物に関する規制のトピックスが取り上げられ解説されています。
便利な本です
なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 ごみ問題の背景
第2章 ごみ処理の仕組みと技術
第3章 有害廃棄物の処理と環境保全
第4章 循環型社会をめざす法律
第5章 ごみ問題と地方自治体
第6章 品目別3Rの現状
第7章 産業廃棄物の現状
第8章 循環型社会への潮流
第9章 国際資源循環の潮流
第10章 海外の制度
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環境ビジネス入門
環境ビジネスとして注目度も高く成長著しい廃棄物・リサイクル問題に注目し、それらから派生する環境ビジネスを中心に解説している本を紹介します。
著者の中村吉明氏は、経済産業省に入省後、本省各部局、経済産業研究所、資源エネルギー庁、福井県庁などを経て、現在は、国土交通省にあって、エコタウン事業やグリーン物流の構築など環境行政に携わってきた専門家。
その著者が地球温暖化問題、廃棄物・リサイクル問題に注目し、そこで派生する環境コミュニティビジネス、グリーン・サービサイジングなどの「環境ビジネス」について具体的な事例を含めて紹介しています。
さらに経済と環境の両立を行うための社会システム整備など国の役割等についても考察しています。
環境問題の現状から環境ビジネスの展望までが、分かり易く丁寧に解説されています。
本書:「環境ビジネス入門」です。
「環境立国にむけて」との副題が付いています。
本書は、著者:中村吉明氏にて、2007年7月に産業環境管理協会より発行されています。
本書は、産業管理協会の機関誌「環境管理」に掲載された「環境ビジネス論」を基に作成された内容となっています。
筆者は、「はじめに」で地球温暖化問題について、「不都合な真実」、「国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第2部会の報告書」、「京都議定書からポスト京都議定書」、さらに廃棄物・リサイクル問題について「レジ袋の有料化問題に関わる3R(リデュース、リユース、リサイクル)問題」、「不法投棄問題」、更には、化学物質管理問題について、「焼却施設から発生したダイオキシン問題や環境ホルモンなどの化学物質の対応」などの背景に触れた上で最近の環境ビジネスの動向について以下のように述べています。
「このような環境制約は、高度成長期以前では経済成長を阻害するものであり、環境と経済成長はトレードオフの関係にあるものと考えられていた。
しかし、最近では、「経済と環境の両立」と言われるように、環境に配慮しながら持続的な経済成長を模索する動きが主流となっており、新たな環境ビジネスも登場している」」
とし、さらに以下のように述べています。
「従来は、新たな環境規制がかけられると、その対応策を提示した新たな環境ビジネスが誕生してきたが、最近では、それらに加え、環境に関する企業の自主的な取組を促進する行為自体が付加価値を生み、新たなビジネスにつながっていくようになってきた。
さらにリピュテーション(評判)効果を狙う企業や企業の社会的責任(CSR)の観点から率先して環境対策に取り組む企業を支援するビジネスも増えてきている。」
本書は、7つの章から構成されています。また各章の終わりに2,3のコラムが掲載され、コラム1の「LCA(ライフ・サイクル・アセスメント)」からコラム14の「排出権取引」までの環境問題や環境ビジネスに関わるキーワードが解説されています、
第1章では、「環境とビジネス」
として、「環境」の環境変化について「公害問題」から今日までの環境問題の経緯についてまとめています。その歴史的な流れと共に環境ビジネスがどのような変化をしてきたか、さらに昨今の環境問題について整理し、環境ビジネスの意味、環境ビジネスの市場規模などを総括しています。
第2章では、「廃棄物・リサイクルビジネス―エコタウン事業」
として、廃棄物・リサイクルビジネスの環境ビジネスの取組事例として、地方公共団体が推進している「エコタウン」事業について解説しています。
第3章では、「新たな環境ビジネス―環境コミュニティ・ビジネスとグリーン・サービサイジング」
として、地域の住民等が中心となって地域の環境負荷を低減させるビジネスに着目し、環境コミュニティビジネスの現状について解説しています。環境負荷の低減に関する外注化の取組事例として、現在、欧米で注目を集めているグリーン・サービサイジング(米国のNPOのテラス研究所がはじめて使用したとされ、これまで製品として販売していたものをサービスとして提供するもので、例えば、レンタカー)について解説しています。
第4章では、「エコプロダクツの現状と課題」
として、環境に配慮した製品である「エコプロダクツ」についてその定義の確認から始まり、トヨタのプリウス、サントリー、カタログハウスの例を取り上げそのコンセプトなど紹介した上で、エコプロダクツが必ずしも消費者の購入に結びつかないという課題について、消費者の意識と行動とのギャップを意識調査結果から分析し、今後のエコプロダクツの方向性を展望しています。
第5章では、「CSRと環境コミュニケーション」
として、CSR(企業の社会的責任)についてCSRとは何かから環境報告書などによる環境コミュニケーションの現状と留意点について解説し、さらにCSRと環境コミュニケーションの融合、高度化の動きについて展望しています。
第6章では、「グリーン物流」
とし、グリーン物流の必要性の背景からグリーン物流の推進について特にグリーン物流パートナーシップ会議、またモーダルシフトなどのグリーン物流の取組事例、CSRとグリーン物流との関係、さらにこれからのグリーン物流の展望を解説しています。
第7章では、「環境ビジネスを促進する社会システム」
として、とくに環境の外部不経済を内部化する過程においてどのように経済厚生を高めていけばよいのか、そのための企業や国の役割は如何にあるべきか等を述べ、また金融分野を中心とした環境に関わる企業の自主的な取組を評価する動向について解説しています。
なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 環境とビジネス
第2章 廃棄物・リサイクルビジネス―エコタウン事業
第3章 新たな環境ビジネス―環境コミュニティ・ビジネスとグリーン・サービサイジング
第4章 エコプロダクツの現状と課題
第5章 CSRと環境コミュニケーション
第6章 グリーン物流
第7章 環境ビジネスを促進する社会システム
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環境にやさしい新エネルギーの基礎
ISO14001:2004(JISQ14001:2004)規格の4.3.3項「目的・目標及び実施計画」において、組織の目的・目標を設定し、レビューするにあたり、『技術上の選択肢』を考慮することが求められています。
すなわち、EVABAT(Economically Vaiable And the Best Available Technology)の考え方に基づく目的・目標の設定になります。
現状において、経済的(コスト面でも)に実行可能な最良の利用可能技術を活用して目的・目標の設定にしっかり反映できるためには、ある程度関連分野の技術の現状を理解しておくことが必要です。
本日は、新エネルギー(:すなわち自然の力を利用したり、今までに使われずに捨てられていたエネルギーを有効に使う地球にやさしいエネルギーのことで、基本的に化石燃料の使用の削減やあらたなCO2の発生を抑える環境特性を備えている)について、分かりやすく解説している入門書を紹介します。
本書:「環境にやさしい新エネルギーの基礎」です。
「よくわかる考え方と実証例」との副題が付いています。
本書は、藤井 照重先生の編著にて、土本 信孝 氏ならびに中塚 勉氏ならびに毛利 邦彦氏の共著にて、2007年2月に森北出版 より発行されています。
本書の帯には、以下のように書かれてあります。
「第一線のエンジニアによる
概論を超えた
入門書
新エネルギーが見えてくる」
本書では、2001年6月の「総合資源エネルギー調査会 新エネルギー部会」の報告のエネルギー区分に基づく供給サイド(太陽光、風力、廃棄物、バイオマスの各発電及び太陽熱、未利用エネルギー、廃棄物、バイオマスの熱利用)と需要サイド(クリーンエネルギー自動車、天然ガスコージェネレーション、燃料電池)に基づいて総括的に解説しています。
さらに最新の分散ネットワークシステム(マイクログリッド)とその八戸市での実証試験プロジェクトも解説しています。また各章の終わりには関連の参考文献が掲載されています。
本書では、新エネルギーに関する技術についての考え方から実証例について多くの図表を用いて分かりやすく解説しています。
地球環境問題の現状から、RPS法(Renewable Portfolio Standard)(「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」)などの動向を説き起こし、初歩から応用までを含む新エネルギーの基本技術の特徴と技術的課題から経済性(投資採算性)を含む最新の関連情報、さらには将来の可能性までについて要領よくまとめてあるお奨めの入門書です。
本書は、9章から構成されています。
第1章では「地球環境問題と新エネルギー」
として、世界のエネルギー消費の動向、環境問題とその推移、環境問題とエネルギー問題の我が国の取組み状況、新エネルギーの現状と課題、その環境性、創エネルギー効果などを解説しています。
第2章では、「太陽エネルギー」
として、その概要から太陽熱の集光・集熱技術、蓄熱技術、アクティブソーラー利用、パッシブ利用、太陽熱発電、太陽光発電などを取り上げその解説をしています。
第3章では、「風力」
として、風力発電の概要と現状から利用、風力発電システムとその導入、課題などを解説しています。
第4章では、「廃棄物エネルギー」
としてその概要から始まり、廃棄物処理、エネルギー変換技術、廃棄物発電などの現状と課題を解説しています。」
第5章では「バイオマスエネルギー」
としてその概要から分類、特性、バイオマスエネルギー活用等の現状、エネルギー変換技術、熱化学的変換技術、生物化学的変換技術などの概要とその課題を解説しています。
第6章では、「未利用エネルギー」
として、これまで利用されていなかった河川水、海水、排熱などから温度差を利用して、ヒートポンプと組み合わせて熱回収する技術の現状と課題などを中心に、雪氷冷熱エネルギーの利用技術とその課題などを解説しています。
第7章では、「需要サイドの新エネルギー」
として、需要サイドの新エネルギーとは、クリーンな一次エネルギーを用いて新エネルギーとしての要件を満たすシステム、設備、機器のことですが、ここではクリーンエネルギー自動車、天燃ガスコージェネレーション、ガスエンジン、ガスタービン、マイクロの各コージェネレーション技術の概要とその課題、更には燃料電池の基礎からその種類と特徴などを解説しています。
第8章では、「分散ネットワークシステム」
として、複数の分散電源を組み合わせて需要家を需給をマッチングさせることで自然エネルギーのもつコストや電力供給の安定性の課題を補完するシステムとしての分散ネットワークシステム(すなわちマイクログリッドと呼ばれるシステム)について、その概要から、目標、経済効果、課題、八戸市での実証試験概要とビジネスモデルなどの分散ネットワークシステムの意義などが解説されています。
第9章では、「新エネルギーの導入と評価法」
として、経済性、省エネルギー性、環境性などの新エネルギーの導入後の評価方法とその手順から新エネルギーの導入計画の進め方について事例を挙げて解説しています。
新エネルギーの技術的課題を要領よくまとめる
環境と新エネルギーの関係が理解しやすい
実証例が分かりやすい
環境にやさしい新エネルギーの基礎
なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 地球環境問題と新エネルギー
第2章 太陽エネルギー
第3章 風力
第4章 廃棄物エネルギー
第5章 バイオマスエネルギー
第6章 未利用エネルギー
第7章 需要サイドの新エネルギー
第8章 分散ネットワークシステム
第9章 新エネルギーの導入と評価法
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