生産管理という言葉は、JISZ 8141:2001「 生産管理用語」によると1215において以下のように定義されています。


財・サービスの生産に関する管理活動

備考として

1. 具体的には、所定の品質Q(quality)・原価C(cost)・数量及び納期D(delivery、due date)で生産するため、又はQ・C・Dに関する最適化を図るため、人、物、金、情報を駆使して、需要予測、生産管理、生産統制を行う手続き及びその活動

2. 狭義には、生産工程における生産統制を意味し、工程管理ともいう。」


この生産管理をターゲットに、生産管理の上手なすすめ方など現場の実態に即して生産管理の仕事について分かり易く解説している本を紹介します


本書の「まえがき」で筆者は、トヨタ生産方式に代表される高付加価値を生み出すモノづくりについて言及した上で、本書について以下のように述べています。

「本書は、世界に誇る我が国のモノづくりの現場が、そのような仕組みでどのようなことを行ない、企業利益の創出に貢献しているのか、筆者自身の生産活動やコンサルティング活動を通して蓄積した知識をベースに、生産管理を切り口としてわかりやすくまとめ上げたものです。」


<<ポイント>>


生産管理の実務について分かり易く解説している入門書。


本書では、


生産管理とは何なのかといった点から始まり、


生産管理の役割、各種管理、生産計画、生産統制、


生産形態と生産方式、


生産の4Mの管理、QCDの最適化、


生産管理に役立つ各種改善手法、


スリムな生産管理体質の構築


等について、日々生産と向き合っている担当者や監督者の視点から分かり易く説いています


本書:「生産管理の仕事がわかる本」です。


現場がわかり」「実務に役立つ」との副題が付いています。


本書は、著者:菅間 正二 氏にて、2009年6月に同文館出版より発行されています。


本書は、同じ筆者による「図解よくわかるこれからの生産管理(2003年発行)」の改訂版になります。


生産管理の仕事がわかる本 (DO BOOKS)
同文館出版
発売日:2009-06-11
発送時期:在庫あり。
ランキング:109982

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯ならびに表紙カバーの折り返し部には、以下のように書かれています。


Production Control

付加価値の高いモノづくりを実現する

現場はどんな仕組みでどのようなこと

を行なって利益を創出しているのか?

現場での「生産管理」の仕事の基本が

トコトンやさしく理解できる1冊!

適切な生産管理で効率的経済的な生産を実現しよう!

  • 生産管理」とは、ヒト、モノ、カネ、情報といった経営資源を駆使して需要予測、生産計画、生産実施、生産統制を行ないながら、生産のアウトプットである生産のQCDの最適化を図ること。
  • この「生産管理」の上手なすすめ方を、現場の実務に即して解説。日々生産と向き合っている担当者や監督者を対象に、徹底的にやさしくわかりやすく教える。生産管理の入門書として、実務の手引書として必携の1冊!

本書は、10章から構成されています。


各章で6~8項目ずつ、全体で70の節があり、各節の例えば、『1. 工場とはどのようなところなのか(日常生活に必要な製品などをつくったりメンテナンスする施設)』との『タイトル』について、2~4ページで解説されるという構成になっています。


またイラストや概念図などの図表を交えての分かり易い解説文となっています。


また各ページの下部には、仕切り線を介して脚注欄が設けられ、その節のテーマに関係する重要なキーワードの解説文が掲載されるという構成になっています。


各章の終わりには、1ページを使ったColumn欄が設けてあり、『1 ティアダウンで学ぶべきこと』といったトピックスが取り上げられ解説されています。


章を追って簡単に概要を紹介します。


1章では、「そもそも生産管理とは何なのか
と題して、工場について「変換プロセス」とする見方等にはじまり、生産とその高度化、生産を取り巻く環境の変化、生産の4M(ヒト、モノ、設備、方法)、QCDの三要素、生産管理とはどのようなものか(財やサービスをスムーズに生産するための管理活動全般)といった基本的事項を取り上げ概観しています。


2章では、「生産管理の役割
と題して、生産管理の担う役割はどのようなものかについて解説しています。


 生産管理がなぜ必要かとの必要性からその対象、利益の源泉としての位置づけを確認し、顧客の信頼を向上し、企業利益を向上させるための観点から生産管理の目的を説き、生産管理の主要な業務となる需要予測、生産計画、生産実施、生産統制の4つについて概説しています。


 さらに新製品の立ち上げへの関わり、生産手配、資材の受入・保管、製品出荷の管理とSCM全体に関わる管理との関わりについて解説しています。


3章では、「生産管理の基礎となる各種管理
と題して、生産管理の基礎となる以下の管理についてその概要から具体的な管理の内容までを解説しています。


  • 工程管理
  • 品質管理
  • 購買管理・原価管理
  • 外注管理
  • 資材管理・在庫管理
  • 設備管理
  • レイアウト管理・物流管理

4章では、「スムーズな生産に必要な生産計画
と題して、スムーズな生産を行うための生産計画のために何が必要かについて生産の4Mに関する詳細計画の観点や長期生産計画の観点から解説しています。


 ここでは、手順計画(工程計画)と生産準備計画の立案、需要予測の方法、生産計画の立て方、とくに確実に実行できるための生産計画の立案のポイント、さらには、MRP(Material Requirments Planning):資材所要量計画、やERP(Enterprise Resources Plannig System:企業資源計画)などによる省力化の活動の最近の流れ(MRP→MRP2→ERP→メタERP)などを解説しています。


5章では、「スムーズな生産に必要な生産統制
と題して、スムーズな生産を行うための生産統制のために何が必要かに関して、生産統制の機能、進捗管理、5S活動、目で見る管理と生産性管理、仕掛品管理と現品管理、作業管理と余力管理の推進のための方法などを解説しています。


6章では、「生産形態と生産方式
と題して、つくり方には公式はないとした上で、効率的、経済的な生産の観点から生産形態、生産方式について解説しています。


 生産形態について、生産時期、生産品種・生産量、生産指示、加工品の流れ、生産方式(ソフト面、ハード面)、レイアウト等の分類による生産形態の違い、特にライン生産方式、トヨタ生産方式:JIT生産方式と平準化方式、同期生産方式と混流生産方式、一人生産方式とセル生産方式についてその概要と特徴等について解説しています。


7章では、「生産の4Mを管理する
と題して、生産の4M(ヒト、モノ、設備、方法)についてのそれぞれにおける効率的な管理方法のポイントから標準作業のつくり方までを解説しています。


8章では、「製品のQCDを最適化させる
と題して、製品のQCDを最適化させるとの観点から、品質問題、コスト問題、設備停止、納期問題の未然防止、設備稼働のロスを少なくし、ラインの稼働を上げ、繰り返し生産の自動化といった活動について、その考え方と具体的な施策、方法などを解説しています。


9章では、「生産管理に役立つ各種改善手法
と題して、生産管理に役立つ主要な改善活動について、E(eliminate:なくせないか)C(combine:一緒にできないか)R(rearrange:順序の変更はできないか)S(simplify:単純化できないか)との原則から、改善活動においてPDCAを回すこと、品質改善、TOCなどによるネック工程の改善、段取り改善の推進のポイント、IE分析などを用いての動作(作業)改善等について解説しています。


10章では、「スリムな生産管理体質を構築する
と題して、生産管理体質を生産面、財務面共にスリムに体質化するための構築方法について解説しています。


 生産性向上活動から、小ロット生産成功のポイント、生産リードタイムの短縮化の方法、7つのムダ(1.手持ちのムダ、2.つくり過ぎのムダ、3.運搬のムダ、4.加工そのもののムダ、5.在庫のムダ、6.動作のムダ、7.不良のムダ)又は、3ム(ムダ、ムラ、ムリ)の徹底排除、在庫削減法、工数低減化法、生産管理システムの標準化、IT機器活用による各種業務の効率化について解説しています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書では、生産管理の仕事に焦点を当て、生産管理の上手なすすめ方について現場の実務に即して分かり易く解説しています


とくに日々の生産と向き合っている担当者や監督者を対象に、現場での「生産管理」の仕事の基本と実務を体系的に集約してわかりやすく解説しています。


<<まとめ>>


本書は、生産管理の仕事に従事されている関係者に加えて、これから付加価値が高い現場モノづくりのための生産管理の基本を勉強しようとしている方には、読んで頂きたい一冊です。


なお本書の目次は、以下の内容です。
1章 そもそも生産管理とは何なのか
2章 生産管理の役割
3章 生産管理の基礎となる各種管理
4章 スムーズな生産に必要な生産計画
5章 スムーズな生産に必要な生産統制
6章 生産形態と生産方式
7章 生産の4Mを管理する
8章 製品のQCDを最適化させる
9章 生産管理に役立つ各種改善手法
10章 スリムな生産管理体質を構築する





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トヨタ生産方式」は、単なる自動車の生産方式という位置づけに留まらず、いろいろな産業や官庁にまで波及展開されてきています。


これまでも「トヨタ生産方式」について取り上げた本は多数ありますが、これらの本では、現場改善型で「トヨタ生産方式」を象徴するとされる幾つかのキーワードを中心に細かい手法をクローズアップした論点のため全体像がなかなか把握し難かったり、トヨタの哲学を中心に人材づくりなどに焦点を当てて情緒的な論点で書かれたものなどが多かったように思われます。


『トヨタ自動車に在籍し、技術、生産管理、物流、工場、情報システム、営業などを経験し、現在、公立大学法人首都大学東京大学院社会科学研究科経営学専攻、教授。(社)日本経営工学会副会長。(社)日本オペレーションズ・リサーチ学会フェロー。博士(工学)』の著者が【生産管理の視点から「トヨタ生産方式」について体系的に解説している本を紹介します。


本書では、初心者が「学ぶ」教材として最適な書籍として活用して貰うことを意図して、生産管理の視点からトヨタ生産方式の全貌を論理的な流れに沿い、理解しやすいように体系立てた構成にて記載されています


本書は、「トヨタ生産方式」の入門書として、トヨタ生産方式の考え方や手法の全貌を理解して頂けることを目標に書いたとのことです


本書の「まえがき」で筆者は、以下の方々に本書を読んで頂きたいと述べています。


  1. 製造業に関係する方々
  2. 製造業以外で生産のことに興味のある方
  3. 業務を改善したい方(システムエンジニアなど含め)
  4. 経済や経営を勉強する学生(理科系の学生も)


本書:「理論から手法まできちんとわかるトヨタ生産方式」です。


入門書の決定版」との副題が付いています。


本書は、著者:小谷 重徳先生にて、2008年3月に日刊工業新聞社より発行されています。


本書は、12章から構成されています。


全体的にイラスト、フロー図、グラフ、概念図などの多くの図表を用いて「トヨタ生産方式」のロジック・理論や手法・手順について体系的に、教科書的なスタイルでまた分かり易く丁寧に解説されています


以下に各章の概要をざっと紹介します。


第1章では、「トヨタ生産方式の発祥と自動車の生産方法
として、トヨタ生産方式がどのように生まれ、発展してきたのかについての経緯を概観しています。またトヨタ生産方式とはどのようなものかの概要を解説しています。


第2章では、「トヨタ生産方式の考え方と従来型の生産方式の特徴
として、ムダの排除など原価主義視点からの7つのムダなどを取り上げトヨタ生産方式の目的や考え方を解説しています。またトヨタ生産方式の根底にある考え方を解説し、従来型の生産方式の特徴がどのようなものであったかを整理して解説しています。


第3章では、「生産ラインの考え方とその運営
として、生産ラインをどのような考え方で設計し、運営されるべきかについて、トヨタ生産方式の一つの柱である『ジャストインタイム』の考え方、さらにもう一つの柱である『工程で品質を造り込む』について2本の柱としてどのように具現化するかについての生産ラインの考え方とその運営を解説しています。


第4章では、「変化に追従する生産の仕組み
として、かんばん方式について詳細に解説しています。かんばん方式は、トヨタ生産方式の別名として知られているが実際は、ジャストインタイム生産を実現するための「生産や運搬の指示とその管理」をつかさどるサブシステムで、「かんばん」は「改善の道具」としても使用されるとし、かんばん方式のかんばんの管理やかんばん方式の改善についても解説しています。また最近のIT進展による進化式の「e−かんばん方式」についても解説しています。


第5章では、「工程への生産指示
として、かんばん方式においては、組立ラインの生産変動がそのまま全ての前工程に伝わるので、生産ラインの日当たりの生産量の変動を抑制するための組立ラインへの特別な生産指示が必要とされる。このための平準化生産などを解説しています。またリードタイムの徹底的な短縮の観点から製品を生産指示する工程をどこにするべきかなどのポイントを解説しています。


第6章では、「工程間をつなぐ運搬
として、トヨタ生産方式では、運搬はかんばん方式の後工程引き取りを実現する重要な手段との位置づけから、工程間をつなぐ運搬の役割、工場内、工場間の運搬の方法、運搬や物流の効率化の方法、物流の改善の考え方などを解説しています。


第7章では、「生産量に応じた人の配置
として、生産ラインでの生産量に応じた人の配置をどのように行うかの方法を解説しています。またここでは、「セル生産方式」についても解説しています。


第8章では、「全員による継続的な改善
として、作業者から管理者まで含めた全員での継続的な改善の活動について解説しています。とくに改善の進め方、人に関連した改善や課題、5Sの実施、人材育成の制度など自主的に改善ができる人材を育成する方法の観点から全員による継続的な改善活動について解説しています。


第9章では、「品質保証の仕組み
として、トヨタ生産方式において品質保証をどのように実施しているかを解説しています。「工程で品質を造り込む」との考え方が中核で、本書の中でも何回か登場している「自働化」が重要として解説しています。


第10章では、「設備の管理と安全の確保
として、生産設備に関する考え方から、「流れ」で生産するためのタクトタイムで加工できる専用機などトヨタ生産方式の観点から望ましい設備の具備すべき条件、設備の保全の考え方、さらに安全の確保のための工夫事例などについて解説しています。


第11章では、「トヨタ生産方式の導入
として、リーダーとなる人材の育成にはじまり、具体的なトヨタ生産方式を導入していくステップとその方法の考え方および具体的な導入の手順について解説し、さらにある専用工具工場へのトヨタ生産方式の導入の事例を工程の改善の活動について写真を交えて取り上げ解説しています。またトヨタ生産方式の導入に関連して経営改革を進めるポイントについても解説しています。


第12章では、「まとめ―トヨタ生産方式の体系
として、トヨタ生産方式の体系についてポイントを総括しまとめて解説しています。


本書の副題に「入門書の決定版」とありますが、正にトヨタ生産方式の「入門書の決定版」として完成度の高い良書と思います。


トヨタ生産方式を生産管理の視点から体系的に明快に分かり易く解説してあり、トヨタ生産方式に関心のあるビジネスパースンには、是非、読んで頂きたい一冊です


「まえがき」で著者は、本書に続き、トヨタ生産方式の実践編を執筆したいと述べていますが、実践編の出版にも大いに期待されます。



理論から手法まできちんとわかるトヨタ生産方式―入門書の決定版
日刊工業新聞社
小谷 重徳(著)
発売日:2008-03
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:110121



なお本書の概要目次は、以下の内容です。
第1章 トヨタ生産方式の発祥と自動車の生産方法
1.1 トヨタ生産方式の発祥とその発展
1.2 自動車の生産工程と生産の特徴
1.3 自動車の生産の概要
1.4 自動車の生産システム
第2章 トヨタ生産方式の考え方と従来型の生産方式の特徴
2.1 トヨタ生産方式の考え方
2.2 7つのムダ
2.3 トヨタ生産方式の根底にある考え方
2.4 従来型の生産方式の特徴
第3章 生産ラインの考え方とその運営
3.1 生産のリードタイム
3.2 生産のリードタイムの短縮
3.3 生産ライン間の同期化
3.4 小ロット生産
3.5 ジャストインタイム生産
3.6 品質の造り込み
第4章 変化に追従する生産の仕組み
4.1 かんばん
4.2 かんばんの適用
4.3 かんばんの運用ルール
4.4 かんばん枚数や基準数の計算
4.5 かんばん方式による生産
4.6 かんばんの機能とその管理
4.7 かんばん方式の進化
第5章 工程への生産指示
5.1 かんばん方式を支える平準化生産
5.2 製品の生産指示工程
5.3 工程の仕掛けの方法
5.4 仕掛けの方法の工夫
5.5 生産指示の情報と指示タイミング
第6章 工程間をつなぐ運搬
6.1 運搬の役割
6.2 工場内の運搬
6.3 工場間の運搬
6.4 運搬や物流の効率化
第7章 生産量に応じた人の配置
7.1 安全に楽に早く正確にできる作業
7.2 標準作業の作成
7.3 標準作業の種類
7.4 人の適切な配置
7.5 セル生産方式
第8章 全員による継続的な改善
8.1 継続的な改善
8.2 改善の進め方
8.3 人に関連した改善や課題
8.4 5Sの実施
8.5 人材育成の制度
第9章 品質保証の仕組み
9.1 品質
9.2 品質に対する考え方
9.3 トヨタ生産方式と品質保証
9.4 工程で品質の造り込み
9.5 全数保証の検査方法
9.6 購入部品の品質確保
第10章 設備の管理と安全の確保
10.1 設備に対する考え方
10.2 設備の望ましい条件
10.3 安全の確保
第11章 トヨタ生産方式の導入
11.1 トヨタ生産方式の導入の方法
11.2 トヨタ生産方式の導入の事例
11.3 トヨタ生産方式の導入による経営改革
第12章 まとめ―トヨタ生産方式の体系






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 生産管理システムの開発プロジェクトの正否は、基本プロセスを熟知したエンジニアが業務設計からシステム設計を行うかに依存するとの観点から、製造業SEのために、システムコンサルタントとして自動車部品、電子機器、機械加工、化粧品、食品、医薬品など多数の業種の生産管理システムを開発してきた著者が、製造業業務の本質である生産管理の基本業務プロセスを分かり易く解説している本を紹介します。


 筆者が重視する製造業SEのプロとしての「職人」の大切さと職人としての成長ステップの展開の視点も交えて、日本の産業を支える製造業のシステム(生産管理システム)を構築するための基礎知識について幅広く解説ししています。


 自動車部品から医薬品など製造する対象の製品分野により工場における製造業務の形態は、大幅に異なります。


 製造業SEの仕事は、それぞれの製造パターンに合わせた管理方法を的確に把握することからシステムの構築が始まります。製造業務の基本的な流れを追いながら、個々の工程で使われている概念から製造業独自の用語までを踏み込んで解説しています


本書:「基礎から学ぶ生産管理システム」です。


製造業SEのための業務知識 」との副題が付いています。


本書は、著者:清水 秀樹氏にて、2007年8月に日経BP社より発行されています。


「基礎から学ぶSEの○○知識」のシリーズの1冊になります。


本書の帯には、以下のように書かれてあります。


生産、販売、調達、在庫管理


工場の業務知識が身に付く!


業界用語わかりますか?……部品表増量/目次ジョブショップ型/フローショップ型生産棚増/棚減/不良/仕損かんばん方式U字ライン/セル型生産出庫/戻入/返品



赤黒の二色刷でフロー図やイラストなど製造業務の基本的な流れを追いながら、個々の工程で使われている概念を詳しく解説しています。図表類も多数用いられ、分かり易くかつ楽しく学べる構成となっています。また各章の終わりには、筆者の経験やノウハウに基づく考え方を紹介するコラム欄が設けられています。またはじめにとおわりにで筆者の製造業SEの職人に対する熱い思いが語られています。


本書は、10章から構成されています。


第1章では、「製造業SEになるための第一歩
として、製造業とはといった言葉の定義からスタートし、製造業SEに求められる技術力に言及し、製造業SEになるための「教訓」ということで筆者の製造業SEに対する考え方ややり甲斐といった点を解説しています。


第2章では、「製造業の基礎知識
として、製造業で何が「普遍」で何が「違い」かを知ることが大切とし、物づくりリレーとして製造業を分類し、工場の模擬見学、倉庫から管理棟での仕事までの基本業務がどのように進められるか等を製造業の現場の全体を概観しています。


第3章では、「生産管理の基礎知識
として、生産管理の全体的な基礎が解説されています。工場における生産管理部門の役割、位置づけ、基本的な業務の流れ4つの活動と8つの管理業務、生産管理業務の体系、さらに各活動の基本プロセスとプロセスの変化について、とくに業務プロセスの分析・設計に関わるテクニック(その1:基本プロセスの洗い出しのコツ、その2:「例外処理」や「その他処理」の洗い出しのコツ、その3:実行計画機能を設計するときのコツ、その4:活動指図と活動報告における分析のコツ、その5:活動監視や活動評価のポイントを見つけるコツ)、さらに生産管理システムの違いを生み出す各種の要因および外的要因に対応するための方法などの基礎について解説しています。


第4章では、「生産管理の主役「生産活動」
として、生産活動の基本プロセス、製造指図、生産量計画、生産日程計画などの進め方とそのポイントについて解説されています。さらに生産活動の実績報告、基本プロセスとは逆の 生産活動の逆プロセスと派生プロセスについて取り上げ、解説しています。


第5章では、「ジャストインタイムが理想の「調達活動」
として、調達活動について、目的から、欠品対策が生む落とし穴、購入ロットサイズや安全在庫の考え方、調達活動の基本プロセスの特徴的な事項、年次調達計画(基準計画)に始まり、調達活動の評価(評価)に至る調達活動の基本プロセスについて解説しています。さらに月一納期発注方式、かんばん方式などの5つの基本プロセスの変化と調達活動の派生プロセスについて言及しています。


第6章では、「生産活動に直接影響を与える「販売活動」
として、物づくりリレーの走者位置で販売活動が変わるとした上で、独立型工場の販売活動、従属型工場の販売活動、販売計画を左右する需要リードタイムと販売期間の長短、販売活動は企業の自律神経、製品在庫を減らすには?などを解説し、事業計画/年次販売計画(基準計画)から始まり、出荷活動基本プロセスの活動データ――出荷指図に至る販売活動の基本プロセスについて解説しています。さらに繰り返し受注型と個別受注型によるプロセス変化、販売活動の派生プロセスについても言及しています。


第7章では、「3つの活動を下支えする「在庫管理活動」
として、在庫管理について、役割、なぜ悪なのか?、在庫に対する意識の変化などを解説しています。場外移動の場合から棚卸/在庫調整の場合までの在庫の動きのパターンについて解説しています。倉庫の大きさだけ在庫が増えるとし、在庫管理活動の基本プロセスを解説しています。


第8章では、「もうひとつの生産活動「委託生産」
として、一貫外注(一貫委託)、製品組立外注(製品組立委託)、部品加工外注(部品加工委託)、工程外注(工程委託)の4つの委託生産の形態を総括した上で、基準計画から
活動データ(生産依頼)までの委託生産の基本プロセスについて解説しています。さらに委託先への支給方法、稼働率向上を目指す「仕掛品量産工場」など委託生産における活動実績報告について解説しています。


第9章では、「物づくりに重要な役割を果たす部品表
として、部品表の役割、作業標準書/作業手順書、中間品や半製品の扱い、副産物の扱い、部品表には載らないもの、部品表を制するものは生産管理システムを制すとして部品表の位置づけについて解説しています。


第10章では、「活動を支える基準計画と監視・評価
として、基準計画とその立案の進め方、基準計画のシステム化のポイント、基準計画を達成するために必要な「活動評価」、基準計画を達成するのに重要な「活動監視」などについて解説しています。また 品質監視センサー、納期監視センサー、コスト監視センサー、在庫監視センサーなど生産活動の監視センサーについて、さらに委託生産における監視について解説しています。


 筆者ならではの「生産管理システムの基本」の不易流行が網羅的に描かれています。製造業SEならずとも製造業の生産管理の現場における基本的な業務の流れを理解するのに格好のお奨めの一冊と思います。


基礎から学ぶ生産管理システム 製造業SEのための業務知識
日経BP社
清水 秀樹(著)
発売日:2007-08-02
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:4989
おすすめ度:4.5
おすすめ度4 用語のリファレンス的にも使えるのでは?
おすすめ度4 よい本です。
おすすめ度5 システム導入企業のシステム担当者にも参考書になる本

なお本書の目次は、以下の内容です。
はじめに
第1章 製造業SEになるための第一歩
1.1 製造業とは?
1.2 製造業SEに必要な技術力とは?
1.3 製造業SEになるための「教訓」
第2章 製造業の基礎知識
2.1 製造業の「普遍」と「違い」を知る
2.2 物づくりリレーとして製造業を分類する
2.3 製造業を模擬見学し、用語を学ぼう
2.4 工場の模擬見学開始!
2.5 原材料倉庫の見学
2.6 生産棟の見学
2.7 製品倉庫の見学
2.8 品質を監視する品質管理部門
2.9 生産を支える部門
2.10 管理棟での仕事
第3章 生産管理の基礎知識
3.1 工場で必ず行われている4つの「活動」
3.2 4つの活動を管理する8つの要素
3.3 4つの活動×8つの管理業務=生産管理
3.4 製造業の生産管理業務と一般的な生産管理システムの体系
3.5 各活動の「基本プロセス」とプロセスの変化
3.6 業務プロセスの分析・設計のための5つのテクニック
3.7 生産管理システムの違いを生み出す各種の要因
3.8 外的要因に対応するための方法
3.9 さまざまな工場の工夫
第4章 生産管理の主役「生産活動」
4.1 生産活動の根本、基本プロセス
4.2 生産活動を支える製造指図
4.3 生産活動の進捗と製造指図の関連
4.4 生産量計画(月次生産計画)のポイント
4.5 生産日程計画のポイント
4.6 作業順序計画のポイント
4.7 生産計画の3つの壁
4.8 実行計画でのシステム化のポイント
4.9 製造指図(活動指図)のポイント
4.10 生産活動の実績報告
4.11 生産活動の逆プロセスと派生プロセス
第5章 ジャストインタイムが理想の「調達活動」
5.1 調達活動の目的は?
5.2 欠品対策が生む落とし穴
5.3 購入ロットサイズや安全在庫をどう考えるべきか?
5.4 調達活動の基本プロセスの特徴的事項
5.5 調達活動の基本プロセス
5.6 調達方式による基本プロセスの変化
5.7 調達活動の派生プロセス
第6章 生産活動に直接影響を与える「販売活動」
6.1 物づくりリレーの走者位置で変わる販売活動
6.2 独立型工場の販売活動
6.3 従属型工場の販売活動
6.4 販売計画を左右する需要リードタイムと販売期間の長短
6.5 販売活動は企業の自律神経
6.6 製品在庫を減らすには?
6.7 基本プロセスの把握――販売活動における共通点
6.8 販売活動の基本プロセス
6.9 繰り返し受注型と個別受注型によるプロセス変化
6.10 販売活動の派生プロセス
第7章 3つの活動を下支えする「在庫管理活動」
7.1 在庫の役割
7.2 在庫はなぜ悪なのか?
7.3 在庫に対する意識の変化
7.4 在庫を知ろう
7.5 在庫削減は需給の同期化で
7.6 在庫の動きのパターン
7.7 在庫管理活動の基本プロセス
第8章 もうひとつの生産活動「委託生産」
8.1 委託生産の4つの形態
8.2 委託生産の基本プロセス
8.3 委託先への支給方法
8.4 委託生産における活動実績報告
第9章 物づくりに重要な役割を果たす部品表
9.1 物づくりにおける部品表の役割
9.2 つくり方を示す作業標準書/作業手順書
9.3 必要な付加情報――場所や設備
9.4 製造品目に設定される情報
9.5 中間品や半製品の扱い
9.6 副産物の扱い
9.7 部品表には載らないもの
9.8 部品表を制するものは生産管理システムを制す
第10章 活動を支える基準計画と監視・評価
10.1 基準計画は各活動のシナリオ
10.2 基準計画立案の進め方
10.3 基準計画のシステム化のポイント
10.4 基準計画を達成するために必要な「活動評価」
10.5 基準計画を達成するのに重要な「活動監視」
10.6 生産活動の監視センサー
10.7 委託生産における監視
おわりに 製造業SEへのメッセージ




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  生産管理とのタイトルの本ながら、実務的で現場重点の内容というよりはむしろ、マネジメントを基軸とした視点から、あるいは、経営戦略の全体的なグランドデザインの中に生産管理をどのように位置づけるべきかというような観点から生産管理を中心に品質管理ロジスティクスについて今後の展望も含めて解説している本を紹介します。


本書:「生産管理(プロダクション)品質管理ロジスティクス」です。


本書は、著者:茂垣 広志先生、淀川 里美先生、根本 孝先生、島谷 祐史先生、ならびに編著者:池田 芳彦先生の執筆にて、2007年2月に学文社より、マネジメント全体を統括的かつ体系的に理解するために経営・会計の基本を解説するシリーズのマネジメント基本全集の14巻になります。


本書の「はしがき」で編著者は、製造業を取り巻く環境が、厳しくなってきているのは、「情報化」と「グローバル化」の背景によると総括している。


すなわち、「情報化」については、「インターネットを通じて多数の消費者が、一夜にして欠陥消費の潜在的被害者になってしまうなど企業の対応が難しくなっていること」。


さらに「グローバル化」については、「世界の工場としての中国の台頭が大きなコスト削減プレッシャーとなっていること」等を分析しています。


そして、経営者が品質管理生産管理に目を向けにくくなってきていることを問題提起し、「より良いものをより安く」という日本企業の基本戦略は、このような「情報化」と「グローバル化」のなかでどのような影響を受けてきたのかを問い直しています


とくに日本独自の生産管理システムについて、品質レベルを生産コストの犠牲としてではなく、生産プロセスにおいて積極的に取り込んでいくものととらえた上で、独自な意識が結果として生産の効率性を高めてきたとして、改めて評価し、本書での展望に繋げています


本書は、4部(第1部:「生産システム」、第2部:「品質管理」、第3部:「生産管理」、第4部:「ソーシングとロジスティクス」)とその内容となる13の章から構成されています。各章の終わりには、教科書テキストとしてのその章の理解のための演習問題と本書からさらに進んだ学習のための手引きのため参考文献ならびに推薦図書が掲載されています。


第1部では、「生産システム」(第1章から第3章)
として、『競争優位と生産』、『日本的生産システム』、『サプライヤー・システムと系列』といった章立てで、日本企業の強みとしてきた生産(ものづくり)の側面から、どのような分野で競争優位を有しているかを製品アーキテクチャーの観点から解説し、生産システムについてQCD(品質、コスト、納期)の評価基準から、人材育成の観点も含めて製造現場の特徴について考察し、サプライヤーシステムに焦点をあて、日本型サプライヤーシステムの特徴と課題について解説しています。


第2部では、「品質管理」(第4章から第6章)
として、最初に「品質管理の発展」について、フォード型の大量生産のための品質検査の考え方から、顧客満足に基づく品質管理、消費者保護や製造物責任を基盤とする品質保証、TQCからTQMへの発展などの流れを総括し、TQM、MB(マルコム・ボルドリッジ)賞、シックスシグマ、ISO9000シリーズなどを概観しています。さらにQCサークル、TQC、TQM、品質経営活動などの品質管理の考え方や特徴について解説しています。さらには、日本企業が海外生産を行う上での品質管理活動の移転のあり方について解説しています。


第3部では、「生産管理」(第7章から第9章)
として、「生産管理」について製造業の目的・生産活動の概念の整理から入り、顧客にとって価値のある製品やサービスを提供することが目的とした上で、生産活動は、インプット→プロセス→アウトプットの流れで説明できるとし、さらに生産管理の概念は、生産活動の各フェーズで目標値を設定し、常にそれを測定し評価することで、QCDを最大限に高めるための管理活動であることを提示しています。さらに生産性プロセスの効率化を図るIE(Indutrial Engineering)について、その歴史的過程から「テイラーシステム」、「ギルブレスの「動作研究」、「フォードシステム」などについて詳しく解説しています。更に、「工程分析」、「レイアウト分析」、「連合作業分析」、「動作分析」、「稼働分析」などを解説した上で、「ECRSの原則」、「5W1Hの原則」を生産性改善の指針として解説しています。さらにかんばん方式などを理解する上で必要な工程管理と在庫管理について詳解しています。


第4部では、「ソーシングとロジスティクス」(第10章から第13章)
として、国内での活動に重点を置いた戦略的ソーシング活動についての概要とその具体的なプロセスについて、「購買方針の決定」、「何を自社の内部で作り、何を外部に依存するか」等の意志決定などソーシングの戦略選択について解説しています。またグローバルソーシングについての意志決定要因、ミルクラン方式やVMI(ベンダー・マネジメント・インベントリー)などの3PL(サード・パーティ・ロジスティクス)など含めてグローバルソーシングの課題を解説しています。さらにロジスティクスの効率化についてのJIT(ジャストインタイム)などの基本的な考え方や経緯を総括し、これからのロジスティクスの方向性を展望しています。最後に自動車産業の調達のグローバル化の流れを取り上げ解説しています。


生産管理(プロダクション)―品質管理とロジスティクス (マネジメント基本全集 14)
学文社
池田 芳彦(編さん)
発売日:2007-02
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:529607

なお本書の目次は、以下の内容です。
第1部 生産システム
第1章 競争優位と生産
第2章 日本的生産システム ほか
第2部 品質管理
第4章 品質管理の発展
第5章 日本的品質管理の展開 ほか
第3部 生産管理
第7章 生産管理
第8章 IE(Industrial Engineering) ほか
第4部 ソーシングとロジスティクス
第10章 ソーシングの戦略選択
第11章 グローバル・ソーシング ほか






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  多くの企業で実施されている改善・ムダ取り活動などの手法は、製造部門内での限定された活動の範囲に留まっていて、企業全体としての高収益・強競争体質へと結びついてはいない。これは、改善・ムダ取りを進める上での原理・原則が不明確なまま、単に改善の手法の模倣に走っているため。

 すべての改善・ムダ取りには、それらを導き、根拠づける原理・原則がある。トヨタ式生産方式に基づく改善、ムダ取りを導く10の原理・原則を明確にし、その原理・原則にもとづいてモデル企業2社が製造現場をどのように改善し、ムダ取りを実践して高利益化、強競争力化結びつけて行ったのか等について19の実践事例とともに解説している本を紹介します。

 本書の内容は、岐阜県各務原商工会議所が主催した「ものづくり勉強会事業」(通称、「古畑教室」)でのテーマをベースとしています。


本書:「原理・原則にもとづく現場改善の実践」です。

工場の一隅の改善・ムダ取りから高利益・強競争力企業への脱皮」との副題が付いています。

本書は、古畑 友三氏(日本電装<現:デンソー>(株)で品質保証、燃料噴射事業部長などから京三電機(株)トップを経て、現在、生産経営研究所 所長:著書「5ゲン主義 物造り改革の実践」ほか)の監修ならびに佐武 弘章先生(経済学者 福井県立大学 名誉教授:著書「トヨタ生産方式を導く八つの原則」など)の著により、2007年8月に日科技連出版社より発行されています。

本書の「まえがき」で著者は、岐阜県各務原商工会議所が主催した「ものづくり勉強会事業」(通称、「古畑教室」)での「古畑教室」での指導について改善・ムダ取りの全ての手法を知識と理論による根拠付を重視して進められていったことに触れて、本書について以下のように述べています。

「本書には、「古畑教室」のモデル企業2社が原理・原則に基づく改善・ムダ取りを進めた結果、生業として営まれていた、町工場から高収益・強競争企業への飛躍する約2年間のストーリーが書かれています。

本書では、高収益・強競争企業と表現していますが、モデル企業2社が達成した高収益は、単に一次的なものではなく、経営環境の激変にも対応できる強競争力の体質を身につけた結果によるものです。

生産管理方式の諸手法を物真似するのではなく、その原理・原則を理解したうえで、原則を具体化する独自の手法を開発しています。

 工場での一隅でのムダ取りから出発した改善活動は、それらを根拠づけている原理・原則の適用範囲を広げて工場全体、さらに経営全体に浸透していっています。このため、本書の副題は「工場の一隅の改善・ムダ取りから高利益・強競争力企業への脱皮」としました。」


本書は、3部から構成されています。


第吃瑤任蓮◆改善・ムダ取りを導く原理・原則
として、「古畑教室」での取組の概要を紹介し、そこで進められてきた改善・ムダ取りを進める上での前提となる4つの基本ルール、さらに原則1の「ムダを100%顕在化する原則」から原則10の「モノつくりとヒトつくりの一体化の原則」までの10の原理・原則が解説されています。


第局瑤任蓮◆原理・原則にもとづく改善・ムダ取りの実践事例
として、2社のモデル企業で製造現場において、原理・原則にもとづいてどのように改善し、ムダ取りを実践したかについて、実践事例1「ムダの定義の一層の追求」から実践事例19「モノつくりとヒトつくりとの同時達成−生産実績と人材開発の一体化−」までの19の実践事例が『改善テーマ』、『改善の着眼点』、『改善の成果』などの面から多くの現場写真やイラストなどを通して分かり易く解説されています。


第敬瑤任蓮◆モデル企業での改善・ムダ取りから高利益・強競争力体質への改革のステップ
として、モデル企業での工場での一隅でのムダ取りから出発した改善活動が、次から次へとその改善領域を拡大して企業全体に浸透し、高収益・強競争企業へと発展していったプロセスを総括し、モデル企業でのステップアップのプロセスについて追跡し解説しています。


ともすると改善・ムダ取り活動などについてその表面的な理解のもとただその手法を真似したりして早急な成果を求め勝ちですが、急がば回れではありませんが、成功したモデルの基本の原理・原則部分をしっかりと学び、解き方ではなくその方程式の立て方から理解して実践していくことが重要であることが強く実感されます。


本書の「あとがき」で古畑 友三氏は、トヨタ生産方式がなぜ中小企業や他の企業に浸透しないのかという点について佐武 弘章先生の以下の言葉を紹介しています。

.肇茱神源妻式が考案された時は、高度成長期の時代。しかし、その後で大きな環境変化が発生している。その変化にトヨタは対応しているが、その内容は公開されていない

▲肇茱神源妻式で紹介されている「アンドン」、「カンバン」、「JIT」などは手法であり、その手法を活用するための「人、機械(設備)、物流、経費」のムダの排除に有効な「原理・原則」が不明確である。

トヨタ生産方式を伝導する人達が、ムダ取りのために長い年月をかけて修行体得してきたものは、熟練と暗黙知の世界である。


本書において、このようなハードルを突破するトリガーになるトヨタ式生産方式に基づく改善・ムダ取り活動の肝が解かれていると思います

原理・原則にもとづく現場改善の実践―工場の一隅の改善・ムダ取りから高利益・強競争力企業への脱皮
日科技連出版社
佐武 弘章(著)
発売日:2007-08
発送時期:通常4〜5日以内に発送
ランキング:65106


なお本書の目次は、以下の内容です。
第吃堯Р善・ムダ取りを導く原理・原則
日本企業の低利益体質−なぜ利益がでないのか?/4つの基本ルール−どのようにして改善・ムダ取りを推進するか?/経営改革を導く改善・ムダ取りの原理・原則10:ムダの定義とムダの検出に関する原則/作業の定位置化の原則/手元化の原則 /同期化の原則/整流化の原則/後工程引き取りの原則/単純運搬排除原則(ナガラ運搬の原則)/自動機・ロボットと人間作業との直結の原則/一体化の原則 /モノづくりとヒトづくりとの一体化の原則 
第局堯Ц桐・原則にもとづく改善・ムダ取りの実践事例(19例)  
ムダの定義の一層の研究/人の動作のムダと機械の動きのムダ/定位置化/手元化/同期化(その1・2・3)/移動組立/流れ生産と整流化/順序納入・順序生産/ナガラ運搬台車/部品のセット供給/ロボット直結方式/リードタイムの短縮/面積生産性/小物部品の集中管理とかんばんの応用/ロケーション番号表示により「仕入れ先が材料倉庫に直納入」/一体化の原則の拡大運用/モノづくりとヒトづくりとの同時達成  
第敬堯Д皀妊覺覿箸任硫善・ムダ取りから高利益・強競争力体質への改革のステップ
モデル企業はどのようにして高収益・強競争力体質へのステップアップを進めたか?/改善・ムダ取りから高利益・強競争体質の経営への7つのステップ/モデル企業の高利益・強競争企業への脱皮

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 生産管理とは「企業経営において、生産の予測・計画・統制など、生産活動全体の適正化をはかること」(「生産管理」より)と定義されていると本書では、広辞苑の言葉を引用していますが、JISでは、「財・サービスの生産に関する管理活動」(JISZ8141生産管理用語)と定義しています。

 PLM(Product Life cycle Management:すなわち製品のライフサイクルマネジメント)の時代を迎えている背景から、生産管理について、設計から流通まで、全工程をトータライズした管理が求められています

 「生産管理とは何か」について、従来より広い知識が必要との観点からIT管理システムも含めて多様化しつつある生産管理の事典として、重要なキーワード231項目を取り上げ、図解で解説している本を紹介します。

本書:「図解ビジネス実務事典 生産管理」です。

読んで使える引いてわかる」との副題がついています。

本書は、著者:日本能率協会コンサルティングにて、2007年3月に日本能率協会マネジメント 出版情報事業より発行されています。


本書の表紙には、本書で解説している用語の一例(生産活動の目的/工場の役割と組織//……//段取改善/QC七つ道具/実績検討会などの用語が書き出され、さらに以下のように書かれてあります。

生産管理に必須の基本知識と

実務ポイントを全図解!


また本書の「はじめに」で執筆者一同として、最近、『生産管理の原理・原則が知りたい』とのニーズがまた強くなってきている。それは、「生産管理パッケージソフト」が幅広く使われてきていることと関係し、次第にその中味がブラックボックス化しているからとした上で、本書の意図する点などについて以下のように述べています。

根本のところでは、生産管理がわかっていなければ生産管理はできないはずである。そういう意味で、少しずつほころびが現れ始めているのではないだろうか

 日本能率協会では、50年来、生産管理に関するコンサルティングを行い、そのノウハウは脈々とい受け継がれてきた。

この度ここに、ノウハウを凝縮した、生産管理の基本解説書を書かせていただいた。

生産管理の仕組みを作り上げ、それを上手に運用するために必要となる考え方、原則、手法などについて、余すところなく、簡潔に解説したつもりである。」

本書の構成は、9つの章から構成され、各章には、中項目の分類があり、その項目に関わる用語の解説が1ページでその右上に中分類と用語のタイトルが掲載され、その下に説明の50~60文字での要約文が掲載され、解説の本文が2段組で続き、3段目に概念図や表やグラフなどによる本文の説明を補完する図が掲載されるという構成になっています。

第2章などの章の終わりに6箇所の関連用語解説が設けられています。ここでは、SCM、ISO9001などの関連キーワードが解説されています。

なお本書の最後に「資料編 生産管理関連帳票」として、『負荷計算表』、『組立小日程計画表』などの帳票が添付されています。


第1章では、「ものづくりと生産管理」として、「ものづくりとは」、「工場とは」、「生産管理とは」のもとに『生産管理業務フローチャート』など23の用語について解説されています。以降、第2章では、「生産形態と生産管理」として、3つの中分類のもと『予測誤差率分析』など32の用語が、第3章では、 「販売計画・在庫計画」として、2つの中分類のもと『定量発注シミュレーション』など18用語が、また第4章では、「生産計画」として、3つの中分類のもと『工程能力の算出』など38用語が、第5章では、「生産統制として、4つの中分類のもと、『5S』など31用語が、第6章では、「受注管理・設計管理」として、2つの中分類のもと『納期遅れ要因分析』など13用語が、第7章では、「品質管理・原価管理・物流管理」として、4つの中分類のもと、『3PL』など35用語が、第8章では、「生産管理に関連する様々な改善手法」として、3つの中分類のもと、『購買コスとダウン』など22用語が、第9章では、「生産情報管理と生産管理システム」として、2つの中分類のもと、『SCMとSCPソフト』など18用語が解説されています。


 生産管理の仕組みを作り上げ、それを上手に運用するために必要となる考え方、原則、手法などについて、余すところなく図解も含めて分かり易く簡潔に紹介してあります。

 製造業の生産管理担当、現場リーダークラス、生産関連SEなどの方々をはじめこれから生産管理を学ぶ人などにお奨めの一冊です。

図解ビジネス実務事典生産管理―読んで使える引いてわかる
日本能率協会マネジメント 出版情報事業
日本能率協会コンサルティング(著)
発売日:2007-03
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:139483

なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章「ものづくりと生産管理」
 1.ものづくりとは/2. 工場とは/3. 生産管理とは
第2章「生産形態と生産管理」
 4.生産形態の種類と特徴/5. 見込み生産における生産管理の特徴/6. 受注生産における生産管理の特徴/ 関連用語解説(1)
第3章「販売計画・在庫計画」
 7.販売計画/8. 在庫計画/ 関連用語解説(2)
第4章「生産計画」
 9.日程計画/10. 手順計画/11. 材料計画/12. 工数計画/13. 作業準備・作業指示/ 関連用語解説(3)
第5章「生産統制」
 14.進度管理・実績把握/15. 計画遵守のための現場管理と現場改善/16. 現場管理
第6章「受注管理・設計管理」
 17.受注管理/18. 設計管理
第7章「品質管理・原価管理・物流管理」
 19.品質管理/20. QC7つ道具/21. 原価管理/22. 物流管理/ 関連用語解説(4)
第8章「生産管理に関連する様々な改善手法」
 23.計画プロセスの改善/24. 生産プロセスの改善/25. 物流・購買プロセスの改善/ 関連用語解説(5)
第9章「生産情報管理と生産管理システム」
 26.生産管理情報/27. 生産管理に関連する諸機能および情報システム/ 関連用語解説(6)
資料編「生産管理関連帳票」
 負荷計画表/週次計画表/加工小日程計画表/段取マトリクス/組立小日程計画表

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  生産の場におけるムダ・ムラ・ムリを改善する手法であるIE(Indusrial Engineering)手法について生産管理部長の上司と入社3年の部下のAさんとの物語形式によるやりとりを通じて製造業だけでなくサービス業にも役立つIE手法の活用についての基礎的な内容を解説している本を紹介します。

本書:「IE手法入門」です。

サービス業にも役立つ仕事の隠れ技」との副題が付いています。

本書は、永井 一志氏ならびに木内 正光氏ならびに大藤 正氏による編著にて2007年4月に日科技連出版社より発行されています。

本書は、同社の月刊誌『QCサークル』に連載された内容をベースに加筆修正されたものです。

本書の「まえがき」で編著者は、月刊誌の連載第1回の言葉を引用しながら、以下のように述べています。

『企業には「良い商品を、安く、早く提供する」ことが求められており、(中略)、QCD(品質、コスト、納期)の3要素は、非常に密接に関係しています。

QCサークルは品質管理に関係する活動であり、品質を第一とする活動ですが、当然のことながら原価(コスト)や生産性を考慮することも必要です。』

つまり、職場の改善活動においてQCDを独立に扱うことは不可能であり、常に3つの要素を勘案することが必要になる
(略)
 品質管理の分野では初学者でも容易に扱うことができるQC七つ道具が存在するのと同様に、生産管理の分野ではIE手法が存在する。
(略)
 いまこそ、改善で用いられる基本手法の本質をしっかりと理解すべきではないだろうか。管理工学の分野において新しい手法が提案されている現在において、今さらがら「今さら聞けない」疑問を抱く読者が多いのではないかと感じている。

 本書は、IE手法に焦点をあて、手法の基礎を学ぶ読者を意識して執筆した。

実務において生じうる場面をあげ、物語形式で気楽に読めることを心がけた

当然のことながら専門的な内容は他の文献に委ねざるを得ない。基礎を習得した読者は、より専門的文献で知識を高めることに挑戦して頂きたい。


本書は、その1.4で「本書の構成」として全体の体系が解説されています。

全体の構成は、9つの章から構成されています。

その流れは、IEの全体像の解説ならびに品質管理とIEとの関係から入り、工程分析(概略・詳細)、稼動分析(瞬間・連続観測)、時間研究、動作研究、運搬分析、流れ線図、事務分析、PST法といった手法について、各章で一つひとつの基本的な手法をわかりやすく、Aさんと上司の間のTalkingを盛り込みながら目的、使い方、分析に用いる具体的な書式(フォーマット)ならびにその具体的な記入例も提示しながら解説しています。

また、IEは、一般的には、製造業で使われるものとの先入観がありますが、必ずしもそうではなくて、レストランなどの事例を用いてサービス業の方々にも活用の道が開けていることを理解しやすくまとめています。

第1章では、「IE手法とは何か」
としてIE手法の全体像さらにIE手法と標準化(品質管理との関係)など本書の全体を俯瞰する構成となっています。

第2章から第7章までが問題解決的アプローチを取り上げています。第2章、第3章が改善の糸口を発見するための分析手法について、さらに4章から7章までで、時間の使い方、人間の動作、モノの選び方、帳票類の流れのムダはないかを分析する手法。また2章では、流れ線図を通してヒトやモノの流れにムダはないかを分析する手法も示しています。


第2章では、「工程の概要を把握する(工程分析)」
として、工程分析とかは何か、工程図記号、流れ線図、工程分析の改善活動への活用の方法などを解説しています。

第3章では、「作業や機械のムダを把握する(稼動分析)」
として、稼動分析の解説と稼動分析の改善活動への活用の方法などを解説しています。

第4章では、「時間の側面からムダを発見する(時間研究)」
として、時間研究の手法の解説とその改善活動への活用の方法をファーストフードやレストランの厨房の例など交えて解説しています。

第5章では、「人の動作からムダを発見する(動作研究)」
として、動作研究ならびに人間の行う基本的な動作を18種類の記号で示すサーブリッグ記号を解説し、さらに動作研究の改善活動へ活用の方法をファミリーレストランの例を紹介しながら解説しています。

第6章では、「ものの運び方からムダを発見する(運搬分析)」
として、運搬分析の基本、運搬活性指数、運搬工程分析記号、さらに運搬分析の改善活動へ活用の方法を食料品の問屋における配送活動の例を紹介しながら解説しています。

第7章では「帳票類の流れからムダを発見する(事務分析)」
として、事務分析の手法の基本から事務分析に用いる記号、事務分析記号を用いたプロセス表現の練習問題ならびにその回答。さらには、事務分析の改善活動へ活用の方法を葬式の例を紹介しながら解説しています。

第8章は、これまでの問題解決的アプローチと異なり設計的アプローチになります。

第8章では、「新規工程設計に対するアプローチ(PTS法)」
として、WF(Work Factor)、MTM(Method Time Measurement)に代表されるPTS(Predetermined Time Stanard)を解説しています。最初にPTS法の概要を解説し、WFならびにMTMの動作時間標準表の解説、さらにPTFの改善活動へ活用の方法を物流倉庫とくに冷凍庫内での冷凍商品の入出庫管理の例を取り上げ解説しています。

第9章では、「本書のまとめ」
として、SDCA(S:Stadardで標準を設定して行う)維持管理活動とPDCAによる改善活動との繰返しによる活動の重要性を説いて、作業標準の棚卸し(すなわち作業標準通りに現場で作業されているかの定期的なチェック)が重要とし、作業標準も無駄な作業がなく、合理的であれば美しいはずとし、5Sなどを基礎とした美しさの大切さをということで結んでいます。

IE手法入門―サービス業にも役立つ仕事の隠れ技
日科技連出版社
永井 一志(編さん)
発売日:2007-04
発送時期:通常3~5週間以内に発送
ランキング:108155

なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 IE手法とは何か
第2章 工程の概要を把握する(工程分析)
第3章 作業や機械のムダを把握する(稼働分析)
第4章 時間の側面からムダを発見する(時間研究)
第5章 人の動作からムダを発見する(動作研究)
第6章 モノの運び方からムダを発見する(運搬分析)
第7章 帳票類の流れからムダを発見する(事務分析)
第8章 新規工程設計に対するアプローチ(PTS法)
第9章 本書のまとめ
付録 IE手法演習シート/問題集

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