北朝鮮の世襲は、東アジアに緊張を。
日本の代議士の世襲は、凡庸な政治家を。
歌舞伎役者の世襲は、人間国宝を。
生み出しています。
歌舞伎役者の場合は、家柄・血筋のDNAと
幼少時からの厳しい稽古と精進がなせるもの。
海老蔵さんも今回、役者の生命線(一:声、二:顔、三:姿)
とも言える顔面などに傷害を受け手術とのことだが、
身体だけでなく心にもダメージを受けて
いると思われる。
今回の事件は、異例とも言える警視庁の捜査一課が乗り出し、
すでに加害者に逮捕状が出ているとのこと。
今回の件は、
芸の肥やしという世界を踏み越えており、
「君子危うきに近寄らず」ということに尽きるように思う。
プロとしての自覚が足らなかったと言われても
仕方がない。
さて、
本日の一冊は、「営業のプロ」を論じているもの。
これまでの職業経験は、営業職・営業管理職と営業一本できて、
現在は、コンサルタント、研修講師として営業マネジメントなどを指導し、
またドラッカーの多くの著作にインスピレーションを受けてきたという
著者:長田 周三氏が、
ドラッカーの含蓄深い名言を引用しながら、
自身の体験等を交えて営業プロフェッショナルの在り方を語っている一冊を紹介します。
<<ポイント>>
ドラッカーの言葉を借りながら営業パーソンに向けて筆者の独自の営業プロ論を語っている本。
本書では、
「能力・意欲→行動と計画→貢献と成果・時間管理
の営業に関わる目標達成のプロセス」
を理解するとの観点から
時系列的にゴール側から遡って営業マネジメントを考察し、
またトレードオフ(二律背反)<重点化>の理解が重要と
した上で筆者の営業プロ像について語っています。
例えば、
「「知識労働者」は成果をあげるべく自らをマネジメントしなければならない」
などのドラッカーのシンプルながら含蓄深い名言を交え説いています。
マネジャーの立場にある方だけでなく、全ての営業パースンにとって示唆を与えると思われる営業論となっています。
本書:「ドラッカーが教える 営業プロフェッショナルの条件」です。
本書は、著者:長田 周三氏にて、2010年10月に総合法令出版より発行されています。
<<本書のエッセンスの一部>>
本書の帯には以下のように書かれています。
営業パースンは、
「知識労働者」であり、
「プロフェッショナル」
でなくてはならない。
「経営学の神様」ドラッカーの著作に学ぶ、
成功する営業パースンのエッセンス。
本書は、本書を理解するための2つの原則を説いたイントロダクションに続いて序章が配されています。
イントロダクションでは、本書のモチーフとなっている以下の2つの原則を説いています。
- 目標達成のプロセスの理解
- トレードオフ(二律背反)の理解
また序章では、ドラッカーの言葉を引用しながら筆者の「あるべき営業プロフェショナル像」を以下の2点に集約してまとめたものとなっています。
- 営業パースンは「知識労働者」でなくてはならない
- 営業パースンは、「プロフェショナル」でなくてはならない
以降の第1章から第6章までの6つの章からなります。
抽象的な概念についても概念図などの図表を交えて説明するなど分かり易い構成になっています。
営業に関わる目標達成のプロセスを理解するとの観点から
時系列的にゴール側から遡ってプロの営業論を説いています。
- 貢献と成果
- 時間管理
- 計画・行動
- 能力
- 成長
- コミュニケーション
このようにゴール側から見るのはなぜかという点について、ゴルフでティーショットからスタートということではなく、逆にパットから遡ってみると全体のプロセスがより見通せるからとしています。
「もしドラ」の大ヒットの便乗とかいうことでなく、ドラッカーの言葉を交えながら72の切り口から筆者の独自の営業プロ論を語るという構成で、説得力に富んだ内容となっています。
営業を理論武装し、マネジメントするとなると経営・マネジメントとの関わりにおいてドラッカーが自然と関連してきます。
筆者が自身の営業活動のなかでドラッカーから得た多くの気付きが本書では具体的な実践論として肉付け展開されています。
本書を通して筆者の営業研修を受けているような雰囲気で営業で大切な「知識労働者」と「プロフェッショナル」としての原則と実践のエッセンスを学べるという構成になっています。
筆者が数々の営業成果をあげた中から体得し、提唱している
勝利の方程式の「営業のベースボールモデル」(相手の懐に入り、受注にまで至る過程の4段階からなる営業活動の手順)
などユニークな方法論が本書の至る所に提示されています。
<<本書で何が学べるか>>
本書では、ドラッカーの言葉を借りて筆者の経験に基づく営業の原理・原則に相当する内容から実践論まで明快に説かれています。
営業のベテランから新人まで本書から啓発されるところが多いかと思います。
<<まとめ>>
経営者、マネジャーだけでなく営業パースンの方にも是非、読んで頂きたい一冊です。
営業プロフェッショナルとして示唆される点が大いにあると確信します。
なお本書の概要目次は、以下の内容です。
イントロダクション
序章 営業パーソンへのドラッカーからのメッセージ
第1章 貢献と成果
第2章 時間管理
第3章 計画・行動、
第4章 能力
第5章 成長
第6章 コミュニケーション