金融危機で資産を失った人というのはこれからの資産運用についてどう考えるか。


沢山持っているからもっとと欲を出すから失うことになるので、もともと失うべきものが少ない私のような存在は、気楽です。


まさに人生いろいろで人により資産運用とか投資に対する姿勢には、いろいろの個性があると思います。


常識的には、以下のようなパターンの選択肢があるかもと考えられます。


  • リスクは、もうこりごりと考えリスクがありそうな関連の分野から撤退する
  • 「動かざるごと山のごとし」の武田信玄のように格好良いのではなく、実は、塩漬けで動けない
  • 損きりをすませ、前回の失敗を分析し前回の轍をふまないようリスクを分析し慎重に対応する
  • 今度こそと鵜の目鷹の目で挽回するチャンスを模索する

そこで、失った資産を取り戻す方法となるとどんなものかと興味を呼ぶことと思います。


金融機関への助言・提案や顧客の資産運用コンサルティングを行う傍ら、執筆・セミナーなどで金融教育・投資家教育の普及に努めているエコノミスト・ファイナンシャルプランナーの筆者:中原 圭介氏が今後の資産運用について説いている本を紹介します。


現在、日本シリーズが行われていますが、野球の場合にこのバッターは、チャンスに打てるかを推測する情報は、過去の実績です。


2割バッターと3割バッターとでは、そのチャンスを活かせるか否かの期待値は大違いで結果も異なります。


アメリカの住宅バブルの危険性をいち早く取り上げ警鐘を鳴らした筆者の兆しを読む力量は、実績があります。


本書では、中原氏は、「2010年から12年にかけてバブルがやってくる」と予測し、サブプライムショックで損失を出した投資家たちに、失った資産を取り戻す方法を説いています。


<<ポイント>>


中原 圭介氏がこれからの時代の資産運用法を説く本


本書では、


この12月の「COP15」コペンハーゲン会議を契機に世界経済の流れが大きく変化する可能性があるとし、「地球温暖化対策問題」のバブルが仕掛けられていると説いています。


排出権取引などに関わるサブプライム関連を上回る危険な金融商品が出回り、全世界を巻き込んだ究極の仕手戦が始まると説き、それがわかっていれば、それに適当に乗り、適当に降りるべきと説いています。


バブルに踊らされることなく、冷静に対処することができれば、今回の金融危機で失った資産を取り戻すことも可能と説き、


  • 何を買えばいいのか?
  • いつ仕込みを始めればいいのか?

といったこれからの資産運用術を指南しています。


本書:「金融危機で失った資産を取り戻す方法」です。


本書は、著者:中原 圭介氏にて、2009年10月フォレスト出版 より発行されています。



<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、少し大袈裟なようにも思われますが、以下のように書かれています。


2009年12月に世界経済の流れが変わる!

アメリカ、中国などが仕掛ける超巨大バブルが、2009年12月の「COP15」を境に、いよいよ大きく動き出す!

サブプライム関連を上回る危険な金融商品が出回り、全世界を巻き込んだ究極の仕手戦が始まる!そして、そして世界経済は新たなステージへ。各国の権力者の狙いとは?

パフェットをはじめとする「超富裕層」の思惑とは?

この「世界経済の新たな流れ」に乗り遅れれば、金融危機で失った資産を取り戻すチャンスは、もう来ない!

何を買えばいいのか?いつ仕込みを始めればいいのか?

具体的な資産運用法が分かる


各メディアで「予測が当たるエコノミストNO.1」と

評価される著者が

世界経済の「未来」と「裏側」を解説!

失った資産を取り戻すのは、今しかない!


本書は、5章から構成されています。


今年の12月のデンマーク・コペンハーゲンでの「COP15」を契機に環境バブルが到来するとの見方が本書の拠り所となっていますが、筆者は、巨大バブルへのシナリオは、すでに動き始めているとの視点に立って論旨を組み立てています。


COP15では、「先進国と新興国が深い利害の対立を乗り越え人類のために合意する」というストーリーを描き、劇場化した世界経済の展開が進むとしています。


これは美談ではなく環境問題をテコにした「新種のビジネス」とし、そして環境バブルの一番の牽引力をアメリカの環境消費が担うと推測しています。


環境バブルのフォローの風でアメリカは元通り金融大国として立ち直り、国際ビジネスの分野でも巨額の投資を呼び込んで覇権を握るというシナリオのもと世界が動きつつあるとの論を展開しています。


バフェット氏の環境・エネルギー分野に集中した投資、グリーン・ニューディール政策の狙いといったこと(「原子力発電」、「スマートグリッド」、「電気自動車」)について分析していきます。


二酸化炭素排出権市場で取引される二酸化炭素排出権枠を裏付けとした新種の金融商品が開発され、金融デリバティブが再び増殖する可能性を論じています。


世界経済の変貌について推測し、地球温暖化問題を概観し、京都議定書に関わる京都メカニズムの仕組みを解説しています。


筆者は、「環境問題のウソ」の武田氏の論を引用したり、「地球温暖化と二酸化炭素の因果関係は、実は明らかになっていない」むしろ科学的根拠が乏しいとの立場から強大なマネーゲームの世界としての「環境バブル」を考察しています。


環境バブル経済は、権力者と超富裕層を相手に闘う、究極のババ抜きゲームになると推測し、これに対してスマートにかつしたたかに振る舞えば、金融危機で大きく資産を減らしていても取り戻すことが十分に可能として、我が国の経済展望と資産を取り戻す方法とを具体的に考察し、伝授するという構成になっています。


筆者は、金融工学や国際分散投資でリスクを管理できると当時の権威の論理を信じた投資家が金融危機で資産を激減させたと同様に、ノーベル賞によって権威づけされたIPCCやアル・ゴア氏の地球温暖化対策への訴えが世界中の人々を洗脳し、バブルによるお金儲けといった方向へ世界経済を導こうとしているのだと説いています。


筆者の基本的な考えは、今後10年から20年にかけて世界経済は緩やかな成長にならざるを得ないだろうとした上で、12月の「COP15」に着目と現在の兆候を分析しながら環境バブルの可能性論を展開しています。


環境バブルの如何に関わらず、環境・エネルギー問題は注目される過渡期にあり、筆者が推奨している銘柄は、誰の目から見ても成長性が見込める対象と思われます。


競馬で言えば、オーソドックスな本命筋になるのだろうと思います。


バブルということで適度に乗り、適度な時期に降りることを説いています。


投資というのは、人が注目していない穴を見つけるというのが妙味ではないかと思います。


仮にそういうのが確かな確度であれば、人には教えないで自分が買うということかも知れませんが。


風が吹けば桶屋が儲かるといった現在の兆候から連想を働かせてシナリオを描いていくという展開は大変、勉強になります。


<<本書で何が学べるか?>>


本書では、欧米の「地球温暖化対策問題」による仕掛けによって2010年から2012年にかけて、世界経済は新たなバブルに突入する可能性があるというシナリオを描き、アメリカの動きなどから、金融危機で失った資産を取り戻すために何を買えばいいのか、いつ仕込みを始めればいいのか、といった具体的な資産運用法を説いています


<<まとめ>>


資産運用に関心がある人には、本書は、読んでおきたい一冊です


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 巨大バブルへのシナリオは、すでに動き始めている!
第2章 バブルを仕掛けるアメリカの「真の狙い」
第3章 変貌する世界経済
第4章 新たな流れに取り残される日本経済
第5章 金融危機で失った資産を取り戻す方法


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本日紹介する本の著者は、現在、国際金融コンサルタント、経済評論家で、世界24ヵ国40都市を拠点に企業買収・国際投資で世界トップクラスの業績を誇るユダヤ系フランス投資銀行ラザードフレールの日本法人の社長を務めた等の経験を持ちトレンド読みの専門家の菅下 清廣 氏


菅下 氏は、本書において、この大不況の中でも安全にそこそこのリターンを上げ、将来の大きな成功に結びつけることができる:『恐慌突破投資術』を提唱し、中国が主導する東アジアの社会インフラ大開発を予測し、2011年春に起こる日本の大転換など予測しながら、日本の国家トレンドが、100年に一度の好機を迎えていると説いています


菅下氏の独自の分析、「算命学」、「国力方程式」、「キッチン・サイクル」、「ジュグラー・サイクル」、「クズネッツ・サイクル」、「コンドラチェフ・サイクル」などか示す情報からみて、間違いなく、2011年に大きな変化が起こると説いています。


本書の「はじめに」で以下のように述べています。


「新大統領(オバマ大統領)の就任から3ヶ月間はハネムーン期間であり、新しい政治への期待から相場を上昇するのが常です。(中略)

就任からおよそ半年~1年はオバマ・ハネムーンの余韻に包まれた相場環境が続くのかも知れません。(中略)

株式投資においては、これほどの世界的な大不況と深刻な金融危機のなかでも大きな成長が期待できる国と地域、セクターがちゃんと存在します。(中略)

 その期待が向かう先は、東アジアです。」


<<ポイント>>


トレンド読みの専門家が説く、【恐慌突破投資術】の本


間違いなく、以下のような分析の情報と併せて、2011年に大きな変化が起こるとし、その前にしっかりと備えておくことが必要と説いています。


  • 2011年に何が起こるのか?
  • 中国とアメリカは何を考えているのか?
  • 「プーチンのリスト」に見る新しい資本主義とは?
  • G20で決まった500兆円の意味とは?
  • 今、どんな銘柄、市場に投資すればいいのか?
  • 今後の為替相場がどうなるのか?
  • フランスとロシアの怪しい関係とは?
  • オバマのヘリコプター・マネーは、どこまで続くのか?

本書:「2011年まで待ちなさい!」です。


世界経済の裏を知る!元外資系投資銀行社長が書いた!


3年後にお金持ちになる資産運用」との副題が付いています。


本書は、著者:菅下 清廣 氏にて、2009年5月にフォレスト出版 より発行されています。


2011年まで待ちなさい! ~世界経済の裏を知る!元外資系投資銀行社長が書いた!3年後にお金持ちになる資産運用
フォレスト出版
発売日:2009-05-22
発送時期:在庫あり。
ランキング:22
おすすめ度:3.5
おすすめ度3 「算命学」による世界予想
おすすめ度5 「本物の情報」だから次々と的中している!!!
おすすめ度1 知識が乏しい人への説得材料なのか?
おすすめ度4 アジア強気、欧米弱気でしょうか。
おすすめ度2 どこかで読んだことがあるだけの内容

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯ならびに表紙カバーの折り返し部には、以下のように書かれています。


2008年9月リーマン・ショック-(株暴落)→2009年3月~9月オバマ・ハネムーン-(今がチャンス)→2011~12年世界経済が変わる!

オバマ・ハネムーン後、世界経済、世界勢力図は激変する!

世界24カ国、40都市を拠点に活動する知る人ぞ知るユダヤ系フランス投資銀行ラザードフレールの日本法人の社長を務めた著者が、独自の情報力・分析力を公開!国際金融の本物の情報が、あなたの資産を守る・増やす。「株式」「年金」「不動産」「預金」「投信」…など、あなたの資産を守る・増やす方法がこの一冊でわかる!

2009年から動いた人が、2011年に笑う!

  • 算命学
  • 国力方程式
  • キッチン・サイクル(約3.5年)
  • ジュグラー・サイクル(約10年)
  • クズネッツ・サイクル(約20年)
  • コンドラチェフ・サイクル(約55年)

が示すのは、何なのか?

間違いなくチャンスがやってくる!


本書は、5章から構成されています。


章を追って簡単に概要を紹介します。


第1章では、「台頭する新しい資本主義
(強欲資本主義が終わり、世界の枠組みが大きく変わる!)
と題して、中国、ロシア、東アジア等の筆者の言う「新しい資本主義の台頭」といった世界のトレンドを解説しています。アメリカ中心の強欲資本主義に陰りが見え、新しい兆しが勃興しつつあると論じています。


第2章では、「ドル安、ユーロ安、円高のシナリオ
(アメリカ経済以上に深刻なヨーロッパ経済)
と題して、オバマ・ハネムーン以降に起こるアメリカ、ヨーロッパでの経済動向がどのように推移しそうかを考察しています。


ここでは、ドル安、ユーロ安が起こると説いています。


第3章では、「2011年~2012年に大転換が起こる!
(大激変する世界勢力図がわかる「国家トレンドの読み方」)
と題して、「算命学」、「国力方程式」、「キッチン・サイクル」、「ジュグラー・サイクル」、「クズネッツ・サイクル」、「コンドラチェフ・サイクル」及び筆者の分析等に基づいて2011年から2012年に大転換が起こると説いています。


データからロジックを引き出すというよりは、色々のものを多数持ち出しすぎで逆に根拠が弱くなってしまっているように思われます。


第4章では、「本当に世界恐慌はやってくるか?
(不良債権、デフレ、金融システム崩壊など、世界経済はどうなっていくのか?)
と題して、アメリカでのオバマ大統領のヘリコプター・マネーといった政策や現状の課題など分析しながら、世界恐慌が起こる可能性について論じています。


世界恐慌に至るプロセスを4段階のレベルに分け、現在地は、レベル2最後のプロセスを通過中と論じ、レベル3に入らざるを得なくなるときに出るはずのサインを見逃さないことが重要、そのためにオバマ大統領の選択をウオッチングしていくことが大切と説いています。


第5章では、「2011年までに仕込みなさい!
(暴落を最大のチャンスに変える恐慌突破投資術)
と題して、国外での投資、あるいは海外投資などでどのような観点からの仕込みをしておくべきかを説いています。


国内投資の考え方、海外投資の有望な対象国等について提示しています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書では、この大不況の中でも安全にそこそこのリターンを上げ、将来の大きな成功に結びつけることができる:『恐慌突破投資術』を提唱しています


今から仕込み、世界経済の推移をウオッチングしながら、2011年までにどのような資産運用を進めれば良いかを説いています


<<まとめ>>


本書は、2時間程度で読めるので、資産運用に関心がある人は、読んで見て下さい。


なお本書の主要目次は、以下の内容です。
第1章 台頭する新しい資本主義
(強欲資本主義が終わり、世界の枠組みが大きく変わる!)
第2章 ドル安、ユーロ安、円高のシナリオ
(アメリカ経済以上に深刻なヨーロッパ経済)
第3章 2011年~2012年に大転換が起こる!
(大激変する世界勢力図がわかる「国家トレンドの読み方」)
第4章 本当に世界恐慌はやってくるか?
(不良債権、デフレ、金融システム崩壊など、世界経済はどうなっていくのか?)
第5章 2011年までに仕込みなさい!
(暴落を最大のチャンスに変える恐慌突破投資術)





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 モルガン銀行で資金為替部長、東京支店長などを歴任し、東京市場屈指のディーラーとして世界に名を轟かせ、「伝説のディーラー」と呼ばれた著者:藤巻 健史 氏が、今回の経済危機について展望するとともに投資家は今、何をするべきか等について提言している本を紹介します


本書の「まえがき」で、自身を最も楽観的な意見を持っているマーケットパースンとした上で、以下のように述べています。


「サブプライム・ローン問題」とは、「金融資本主義の終わり」でも「悪魔が金儲け主義で劣悪商品を売りつけた結果」でも「デリバティブの問題」でも「米国経済の終わり」でありません。

金融商品の「ミスプライシング」から起きた技術的問題に過ぎないと思うのです。

(略)

 このように「サブプライム・ローン問題」が単なる技術的な問題にすぎないのならば、その技術的問題を取り除きさえすれば、事態は急速に解決します。そうすれば、プラスの資産効果で、実体経済も急速に回復するはずです。だからこそ、私は、楽観的なのです。」


サブプライム・ローン問題は早晩終わり、次に来るのは資産インフレである。


そして、そのインフレが来て、現金が紙屑になる前に、今こそ株や土地などの資産に投資しておくべきと説いています。


<<ポイント>>


藤巻 健史 氏が説く、先読み投資術の本


「100年に1度の危機」と騒がれている。サブプライム・ローン商品の価格の暴落に端を発した世界的な金融システム不安について、資本主義の崩壊だとまでいわれ、危機説が満ちあふれている。


これは、もともと高すぎたサブプライム・ローン商品が、値崩れにより「時価会計」の弊害が現れたもの


金融機関では、理論価格より大幅に低い「バナナの叩き売り価格」で評価せざるを得なくなった。


その結果、巨額の評価損を計上せざるを得なくなった金融機関の見栄えが悪くなった。


さらに、デリバティブという「世になじみが薄い商品がらみ」だったので危機感があおられ、その恐怖感が事態を悪化させた


サブプライム・ローン問題は早晩終わり、次に来るのはインフレである。


次の来るべき時代に備え、株や土地などの資産を持つべきだ


と説いています。


本書:「100年に1度のチャンスを掴め!」です。


サブプライム・ローン問題後のマーケットはこう動く」との副題が付いています。


本書は、著者:藤巻 健史 氏にて、2009年4月にPHP研究所 より、「PHPビジネス新書」の一冊として発行されています。


本書は、『Voice』に2008年9月から2009年1月にかけて掲載された「藤巻健史の国富論」をもとに大幅に加筆・修正されたものとのこと。


100年に1度のチャンスを掴め! (PHPビジネス新書)
PHP研究所
発売日:2009-04-17
発送時期:在庫あり。
ランキング:3784
おすすめ度:4.0
おすすめ度5 至極正論と思います。
おすすめ度5 いつの時代も流動性の悪化から
おすすめ度4 一つの考え方として、至極ごもっともな考え方です。
おすすめ度5 現実は得てして地味なものです
おすすめ度5 非常に為になりました。

<<本書のエッセンスの一部>>

本書の帯ならびに表紙カバーの表裏には、以下のように書かれています。


汗水たらして貯めた資産を無駄にしないための先読み術!

来るべき次の時代に備えよ

危機の震源である米国の株価よりも日本株の下落が激しいのはなぜか?

来るべき次の時代に備える投資法

サブプライム・ローン問題に端を発し世界的危機により、実体経済が悪化し、さらに恐慌に至るのではないかといわれている。

資本主義の終わりとまでいわれている。

しかし果たしてそうだろうか。

「見えない怪物」が怖くてパニックに陥っているだけではないか。

事実、危機の震源である米国の株価よりも日本株のほうが大きく下落しているのだ。

今回の危機はどうなるのか?

投資家は今、何をするべきか?

「伝説のディーラー」が時代を見通し、提言する。


本書は、12章から構成されています。


全体が起承転結といった流れになっています。


ざっと章を追って概要を紹介します。


第1章では、「私は今、何をやっているのか?
と題して、昨年の9月末までは、長期固定金利でお金を借りるだけ借りて、株(日本株と米国株が半々)と不動産と外貨建て商品を買っていたが、10月6日に日本株の全部と米国株の半分を売ったとの話題から始まります。


そして、10月下旬から「金融システム不安がさらに深刻化するリスクは低くなったと見て日米株を買い戻したとのこと。円は高すぎで、日本株は安すぎといった筆者のロジックを展開しています。


第2章では、「今回の危機の経緯
と題して、サブプライム・ローンに関わる今回の経済危機に対する筆者の見方を論じています。


もともと高すぎたサブプライム・ローン商品が、「バナナの叩き売り」によって 理論値よりも安く取引され、その価格が時価となって各社の損益決算書の見栄えが悪くなり、株価が下落して資金調達に支障が生じ、流動性危機が生じたものとの見方です。


またこの流動性危機により信用収縮が起こり、逆資産効果などにより実態経済が悪化したものとしています


第3章では、「事態を悪化させた恐怖心
と題して、「日本株が他国の株式より大きく下がった理由は、「日本人の『右向け右、左向け左』の性格であるとともに「円高」のせいだと思われる」といった今回の危機では、マーケットをよく知らない人たちの無責任な発言が事態を悪化させたと言う面もあったのではないかとしています。


第4章では、「実体経済の悪化は恐慌に結びつかない
と題して、実体経済の悪化の原因が「逆資産効果」であるという不況の原因がはっきりしているので処方箋を書くのは簡単と述べ、これが筆者が10月下旬から株式を買い始めた理由としています。


第5章では、「そろそろ峠を越したか?金融システム不安
と題して、金融システム不安は今後深刻化しないと思ったことも10月下旬から株式を買い始めた理由としています。各国の政府・中央銀行の4つの政策(1.公的資金の投入、2..銀行間の賃貸の保証、3.不良債権の買い取り、4.時価会計の一時停止)が実行されれば、金融システム不安は峠を越すとの見方をその理由付けとともに述べています。


第6章では、「日本経済復活のシナリオ
と題して、米国株の回復のステップと円安ドル高に基づく日本の景気回復のシナリオについて論じています。


第7章では、「政府が取るべき政策
と題して、株価を上昇させる政策、マイナス金利論、円安誘導、欧米株への投資といった筆者の論を展開しています。


第8章、第9章では、「サブプライム・ローン問題解決後のマーケット(その1)(その2)」
と題して、本書の表題になっている「100年に一度のチャンス」について、「今後かなりの資産インフレが起こる」との筆者のこれからの時代の経済展望を論じた上で、汗水たらして貯めた現金や銀行預金が紙くず同然になっては、たまらないので、少しずつ株や不動産を買っておくのが賢明ではないかと説いています。


第10章では、「投資家は何をすべきか?
と題して、中長期的に見て資産インフレは来ざるを得ないとの判断でインフレ時の資産運用、すなわち「借金をする」、「不動産を買う」、「株その他の金融商品を買う」という資産運用を一度にではなく「時間的分散投資」を考慮すべしと説いています


第11章では、「デリバティブ取引の重要性
と題して、「デリバティブについて、時に事件を引き起こすが、弊害ばかりをあげつらうべきではなく、いかに世界経済のために貢献してきたかを考えるべき」と正しいマーケット分析のためのデリバティブ理解のためのデリバティブ取引について、誤解、特徴、意義などを解説しています。


第12章では、「日本経済の課題諸々
と題して、今日の日本では、パイの分配論が満ちあふれているが、パイ拡大論が必要ではといった問題を取り上げ、筆者の論を説いています。


 <<本書で何が学べるか?>>


本書では、「伝説のディーラー」と言われた筆者の独自の観点からのサブプライムローンに端を発した世界不況の分析とこれからの経済展望と投資論が語られています


基本的には、筆者も述べているように楽観論でマーケットパースンとしての願望も込めた天動説といった展開になっているように感じました。


データをもとに実証的に論じるというよりは、一流のマーケットパースンは、論理を超えた動物的嗅覚を持って先の時代を読み取るといった面もあるのかなとも感じました。


<<まとめ>>


これからの時代の資産運用といったことに関心がある人には、本書は、読んでおきたい一冊と思います。


なお本書の主要目次は、以下の内容です。
第1章 私は今、何をやっているのか?
第2章 今回の危機の経緯
第3章 事態を悪化させた恐怖心
第4章 実体経済の悪化は恐慌に結びつかない
第5章 そろそろ峠を越したか?金融システム不安
第6章 日本経済復活のシナリオ
第7章 政府が取るべき政策
第8章 サブプライム・ローン問題解決後のマーケット(その1)
第9章 サブプライム・ローン問題解決後のマーケット(その2)
第10章 投資家は何をすべきか?
第11章 デリバティブ取引の重要性
第12章 日本経済の課題諸々




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米金融の再編の動きが激しい。


証券大手リーマン・ブラザーズが連邦破産法の適用を申請、同メリルリンチが大手銀行バンク・オブ・アメリカによる救済合併を受け入れた。


米第2位の大手証券モルガン・スタンレーが、大手銀ワコビアを含む複数の銀行と合併を視野に入れた交渉中とのこと。


欧州にも金融業界の再編の波が及んでいる様子。


英銀行大手ロイズTSBが株価急落で信用不安に陥った英住宅融資最大手HBOSと合併交渉に入ったことが報道されています。


実態のないバブルは、はじけ、ゲームは、オーバーになるはずで、スクラップ&ビルドが必然。


また保険大手AIGは資金繰り悪化で崖っぷちに追い込まれていたが、米政府・連邦準備理事会(FRB)による最大850億ドル(約9兆円)の融資で当面の資金繰りにはめどがついたが、首脳陣の交代とともに事業のリストラの嵐が予想される。


アメリカの動きは、速いが、相対的に日本の動きが鈍いように見えるのか気掛かり。


AIG資本の入ったアリコジャパンなど日本の保険各社の今後の動向が注目される。


さらには、証券化ビジネスによって急拡大した日本の不動産関連市場の動向もリーマンブラザーズの後遺症も含めて懸念されるところ。


我が国の株安・円高の進行による更なる景気の悪化も懸念される。


一方、年金に関して、厚生年金の記録改ざん問題に関連し、社会保険庁のオンラインシステムで管理されている中に、改ざんされた疑いのある記録が6万9000件あったことが明らかにされている。


さらに事故米食用転売に関わる農林水産省の対応、ついに自殺者まで。


とても自民党総裁選どころではないように思われる。


多年にわたり政権を担ってきてこうなってしまっている状況に対する責任の弁もなく、揃って空気がよめず完全にずれてしまっています。


さて、「黄金の扉を開ける賢者の海外投資術」(「ISOの本棚」で紹介)の著者の橘玲氏ならびに「海外投資を楽しむ会」の編著による個人の資産運用について、ETFADR/GDR、海外市場のデリバティブなど最先端の金融商品を基礎からわかりやすく、その取引方法など含めて解説している本を紹介します。


<<ポイント>>


金融2.0時代の個人の資産運用に向けてそのポートフォリオに組み込めるように旅のガイドブックごとく多数の世界の金融商品が紹介され解説されています


本書は、前著の「黄金の扉を開ける賢者の海外投資術」の資産運用の実践編として、ほとんどが、日本の金融機関では扱っていない現在利用可能な世界の金融商品についてどのようなものかといった概要から、上場投信:ETF(Exchange Traded Funds)を利用したポートフォリオの組み方、1080本の海外ETFADR/GDR海外REIT米国債・社債からFX・デリバティブまで最先端の金融商品具体的な各商品の購入の仕方に至るまでをカラフルな図表を交えて分かり易く解説しています


本書:「黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 究極の資産運用編」です。


本書は、橘 玲 氏ならびに「海外投資を楽しむ会」の編著にて、2008年7月にダイヤモンド社より発行されています。


黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 究極の資産運用編
ダイヤモンド社
発売日:2008-07-26
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:1958
おすすめ度:4.0
おすすめ度3 お金持ちには○、庶民には×
おすすめ度3 結構難しい・・・
おすすめ度5 資産運用の経験が無い評論家の空論??
おすすめ度4 広がる世界運用ワールド
おすすめ度5 ■非常に実践的です。この内容でこの価格、安いです■

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれています。


もうプロに頼む必要はない

これが金融2.0時代の運用だ

最先端の金融商品で

唯一最強のポートフォリオができる!

「あなたに最適のポートフォリオ」完全マニュアル!


本書は、Part.1からPart.8までの8章の構成となっています。


Part.1では、「世界の金融商品の基礎知識」として、最初に「海外投資はなぜ必要か?」から「理想のアセットアローケーションとは何か?」といった資産運用10の基礎知識の解説があり、ついでQ&A形式にて、(外貨預金、外国株式、ETF、ADRとGDR、エマージング株式、REIT、外国債券、ミューチュアルファンド、オフショアファンド、デリバティブ/為替FX、ヘッジファンド、オフショア生保、プライベートバンク)の世界の金融商品が解説されています。


Part.2では、「ETFで究極のグローバルポートフォリオをつくる」として、ETFを使って世界株ポートフォリオをカスタマイズしていく方法を詳しく解説しています。以降、海外ETFからはじまり、Part.7の「海外デリバティブと為替FXに挑戦世界の金融商品について」まで世界の金融商品についてその概要、買い方、取引の方法、取引のルールなどを解説しています。


本書で取り上げている世界の金融商品は、以下の内容。


海外ETF】(Part.2)

  • 米国市場のETF
  • .ロンドン市場のETF
  • ドイツ市場のETF
  • 香港市場のETF
  • シンガポール市場のETF


海外株式】(Part.3)

  • 米国株
  • ヨーロッパ株
  • 香港株
  • シンガポール株


ADR/GDR】(Part.4)

  • 米国市場のADR
  • ロンドン市場のGDR


海外REIT】(Part.5)

  • US REIT
  • イギリスのREIT
  • シンガポールのREIT


米国債】(Part.6)

  • 米国債・社債


海外デリバティブ】(Part.7)

  • 日経225先物・オプション
  • 世界の金融先物・オプション
  • 為替FX
  • 個別株オプション
  • 個別株先物

Part.8では、「知っておきたい海外投資の税金」として、海外預金の利子、為替差損、海外株式等の金融商品の譲渡益、外国投資信託の配当所得、海外先物の税金やプライベートバンクの一任勘定の税金などの海外投資の税金の知識について解説しています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書は、世界の金融商品に関する投資の指南書というのではなく、世界の金融商品のガイドブックとして、個人投資家に向けて、ETFやADR/GDR、海外市場のデリバティブなど最先端の金融商品を基礎からわかりやすく概観し、解説しています。また各金融商品の取引方法についても具体的に解説しています


行動しなければ何も得られないことは事実ですが、今の状況は、動かず下手にじたばたせずリスクは避ける戦略で、当面の世界の動向を眺めながら、こういった最先端の世界の金融証券についての知識を習得し、金融リテラシーを高めておくような時機かと思われます。


<<まとめ>>


本書は、個人として金融リテラシーを高め、新しい世界の金融証券についての知識を習得しておきたいとされるビジネスパースンには、読んで頂きたいと思います。


なお本書の概要目次は、以下の内容です。
世界の主な証券取引所MAP
Part.1 世界の金融商品の基礎知識
Part.2 ETFで究極のグローバルポートフォリオをつくる
Part.3 世界の株式市場でトレードする
Part.4 ADRとGDRでエマージング投資
Part.5 REITで世界の不動産を買う
Part.6 気軽に買える米国債
Part.7 海外デリバティブと為替FXに挑戦
Part.8 知っておきたい海外投資の税金
あとがき






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少子高齢化、増税、低賃金、諸物価の高騰、年金行政への不信、国家破産の危機、……課題山積にも関わらず、相次いで首相がその座を放棄するといった異常事態。


突然に今年の流行語候補となった「あなたとは違うんです」という言葉と共に去りぬ!です。


にもかかわらず多くの政治家の関心は、我が身わが選挙が中心のようで、国民の目線からの難局打開に向けての展望や危機感、国民・国家を背負っての自らの生命を投げ出す覚悟といったものは、伝わって来ません。

そこでこれからの時代、自分と家族の身を守っていくためにしっかりと金融リテラシーを磨いておくことは必須と思われます。


2005年9月に出版した著作『仕手株でしっかり儲ける投資術』(日本実業出版社)の中で、すでにサブプライム問題を予測していたファイナンシャルプランナー(兼エコノミスト)の著者:中原圭介氏が今後の世界動向を予測すると共に、資産を防衛し、しかも着実に増やしていくためには、あなたが今、何をするべきなのかなどこれからの投資法について具体的に解説している本を紹介します。


投資となると当然、リスクに対するリターンがどうかということになります。


サブプライムによって投資環境が変わったとし、リスクに対するリターンの面でこれまで金融商品の運用の理論的な拠り所であった金融工学が役に立たなくなっている状況で、運用をプロに任せるのは危険と述べ、例えば、以下の投資は、説得力ある根拠のもとで、実は全て危険であるとしています。


  • 国際分散投資
  • 長期資産運用
  • 投資信託(ETF除く)
  • FX

<<ポイント>>


本書において、リスクのコントロールからトレンドの掴み方まで新しい資産運用の基本を説いています


筆者が実践している誰にでもできる明快でシンプルでどんな相場にも左右されない投資法を提唱しています。


本書:「サブプライム後の新資産運用」です。


10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践」との副題が付いています。


本書は、著者:中原 圭介氏にて、2008年7月にフォレスト出版より発行されています。


サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践
フォレスト出版
発売日:2008-07-18
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:17
おすすめ度:5.0
おすすめ度5 一読
おすすめ度5 「長期」・「分散」ドグマからの脱却
おすすめ度5 感動的な実用書
おすすめ度5 学者・評論家・アナリストへの不信が解消されます
おすすめ度5 中原圭介様ありがとうございます。

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれています。


サブプライムに影響されなかったFPが教える

世界恐慌でも

負けない投資法!


本書のざっとした構成は以下の通りです。


「破綻寸前の日本の現状」と題した我が国の現状の問題点と遅れている金融教育システムの課題の提起にはじまり、第1章と第2章でそれぞれ「リスクのコントロール方法を身につける」観点からのおよび「世界経済と相場のトレンドの掴み方を身につける」とした視点による資産運用の基本の考え方を説いています。


例えば、「国際分散投資による長期資産運用」について、個人投資家にとってのメリットとデメリットをかみ砕いて解説した上で、低コストの上場投資信託(ETF)・インデックスファンドの活用の視点など解説しています。


またグローバル金融の4つの特徴や世界経済をリードするアメリカの経済を把握するための指標。


日本の景気を予測する際に注目すべき指標。


さらに世界経済の景気動向と相場のトレンドを捉えながら、ポートフォリオ(資産配分)を柔軟に変えていくといった投資戦略の考え方から「捉えて利を得る」(「捉利」)の実践の重要性などを解説しています。


さらに激動の金融相場を生き抜くための低成長時代の日本だからこそ有効な組み合わせた方法を提示しています。


第3章と第4章でこの攻守のバランスの良い組合せについて、『「外貨預金」で資産を守る』、『「株式投資」で資産を増やす』ことについて、押さえるべきポイントや具体的な方法を解説しています。


「おわりに」として、「日本経済が生き残る道」として、法人税の引き下げを含めた税制改革の必要性など交えて、「お金に支配されない人生を送るため」の筆者の優先順序は、「1.健康」「2.仕事」「3.お金」とする人生哲学といった考え方を述べています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書については、すでに多数の書評があり、高い評価となっていますが、評判に違わぬ内容を備えた金融リテラシーを習得できる書と思います。


ちなみに本書の表紙カバーの裏面に本書で伝えたいこととして以下の点が上げられています。


  • サブプライムは容易に予測できた
  • 金融工学は役に立たない
  • 運用はプロに任せるな
  • 投資信託は矛盾だらけ
  • 日本にインフレはこない
  • 外国人投資家の動向
  • 日本経済復活の可能性

<<まとめ>>


金融リテラシーの習得、世界・日本経済の分析、資産運用や投資に関心がある人には、ぜひ読んで頂きたい一冊です


なお本書の概要目次は、以下の内容です。
序章 破綻寸前の日本の現状
第1章 資産運用の基本1 ~リスクのコントロール方法を身につける~
第2章 資産運用の基本2 ~世界経済と相場のトレンドの掴み方を身につける~
第3章 「外貨預金」で資産を守る
第4章 「株式投資」で資産を増やす
おわりに 日本経済が生き残る道 ~お金に支配されない人生を送るために~






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金融の世界でもWeb2.0と同じことが起こっているとして、「金融2.0」時代に「経済的独立」を手に入れ、自分の人生は自分で選択するとの観点から、グローバルなお金の増やし方を説いている本を紹介します。


その表紙の折返し部には、以下のように書かれています。



賢いものだけが手にできるお金と自由


自由に生きるためには、ひとは経済的に独立していなくてはならない。そのためには、会社にも国家にも依存せずに、自分と家族を守るだけの経済的な基盤を築くしかない。「リタイアメント」とはすなわち、経済的独立を手に入れることなのだ。』


これは、筆者の橘 玲 氏も創設メンバーの一人でもあった「海外投資を楽しむ会」の考え方そのものになるが、本書は、その10周年企画として、これまで培ってきたノウハウをまとめたものとのこと。

本書は、資産運用をテーマに書かれているが、本書の執筆の契機は、冒頭のWeb2.0と同じ”革命”が金融の世界でも起こっていて、その大きなインパクトを伝えたかったとのこと


本書:「黄金の扉を開ける賢者の海外投資術」です。


本書は、著者:橘 玲 氏にて、2008年3月にダイヤモンド社 より発行されています。


本書の帯には、以下のように書かれてあります。


日本がダメでも大丈夫

個人投資家は、プロを超えられる

これがグローバルなお金のふやし方だ


本書は、著者による前著:「臆病者のための株入門」の上級者版とのこと。


ちなみに前著の「臆病者のための株入門」では、初心者向けパフォーマンス/リスクを考慮した投資法として、以下の3つの投資法のメリットを生かし、デメリットをカバーした組み合わせ投資等を説いていました。


  1. (デートレードを含めた)トレーディング

  2. (パフェット流投資法としての)個別株長期投資

  3. (経済的に最も正しい)インデックス投資


本書では、前著で取り上げていなかったリスキーなデリバティブエマージング投資の内容も盛り込んでいます。


なぜ海外投資か?ということですが、日本国内に職を持ち、将来に渡って稼ぐという人的資本(サラリーマン債権)を持っているという立場を前提にしているからで、リスクの軽減のための分散投資の原則からポートフォリオを適正に保つためとしています。


投資は、リスクから利益を売る行為なので、損失を被ることは避けがたいとして、重要なことは、最大損失を管理することとリスクを分散することと述べ、家族や仕事などの守るべきものがある場合には、投資リスクは、自己破産しない程度に留めるべしと述べています。


本書の概要を簡単に紹介します。


第1章では、「究極の投資VS至高の投資
として、人的資本を担保に、金融資産にレバレッジをかけて世界市場に投資することをプライベートバンクに勝てる「究極の投資」として、300万円の貯金のサラリーマンが富を築ける可能性論を展開しています。


第2章では、「誰もがジム・ロジャースになれる日
として、新興諸国の”エマージング投資”の大衆化の流れについて、ベトナム株での成果、ADR(米国信託証券)、GDR(国際預託証券)などを取り上げて解説しています。


第3章では、「ミセス・ワタネベの冒険
として、ギャンブル性が高く手軽に不労所得が得られる為替FXを取り上げ解説しています。


第4章では、「革命としてのヘッジファンド
として、ヘッジファンドを取り上げ解説しています。とくに従来の株式・債券など現物資産を運用対象としたヘッジファンドから先物・オプションなどのデリバティブを対象としたコストが安く、レバレッジもかけやすいヘッジファンドについて、金融工学の原則などを引きながら解説しています。


第5章では、「タックスヘイブンの神話と現実
として、タックスヘイブンの歴史的な経緯を振り返るとともにその現状がどのような状況にあるかを解説しています。


第6章では、「人生設計としての海外投資
として、マネーがボーダレスに効率よく資産運用できる理想の地を目指すように、個人も軽々と国境を越え、人生設計を最適化できる時代だとしています。筆者のかねてからのテーマである『永遠の旅行者』の考え方がここでは、強調されています。


終章では、「億万長者になるなんて簡単だ
として、自由に生きるためには、人は経済的に独立していることが必要で、「リタイアメント」とは、経済的独立を手に入れることと述べています。


説得力に満ちたロジックの展開のもと、クールで知的な海外投資論が展開されています。金融リテラシーを磨く勉強になります

サブプライムローン問題に端を発した米国の金融不安、急激な円高・ドル安、日本株価の低迷などの環境下にありますが、これから国際金融市場がどのように変化していくのかが極めて不透明になっています。

生きている限り、リスクをゼロとすることは不可能ですが、金融リテラシーをしっかりと持ち、リスクを見積もり備えられる視点を持つことは、人生設計において必須のものとなってきています。

こういった本は、そこから答えを求めるべきものではなく、方程式の立て方のロジックを学ぶものと思います。方程式の境界条件や初期条件によって答えが異なるため答え自体には、余り意味がないと思われるからです。


本書で、金融商品についての投資のリスクとパフォーマンスに関わる明快なロジックの展開を通して方程式の立て方を学ぶことができ大いに参考になります。


合法的であっても税をコストとみなし回避しようとの方向性の部分については、税は、社会貢献との考えとその使われ方の不透明さの現状から賛否どちらとも言い難く少し複雑な気持ちになります。


黄金の扉を開ける賢者の海外投資術
ダイヤモンド社
橘 玲(著)
発売日:2008-03-07
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:35
おすすめ度:4.0
おすすめ度5 ランダムウォークを超えて
おすすめ度4 現在起きている様々な事象の解説
おすすめ度4 具体的な手法に特化しています。
おすすめ度5 「金融2.0」時代突入、個人投資家必読の書
おすすめ度5 サラリーマンは仕事自体が投資である


なお本書の概要目次は、以下の内容です。
序章 さよならプライベートバンカー
第1章 究極の投資VS至高の投資
第2章 誰もがジム・ロジャースになれる日
第3章 ミセス・ワタネベの冒険
第4章 革命としてのヘッジファンド
第5章 タックスヘイブンの神話と現実
第6章 人生設計としての海外投資
終章 億万長者になるなんて簡単だ








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