世界経済危機 日本の罪と罰』(「ISOの本棚」でも紹介)の前著で、世界の経済危機の本質を鋭くかつ、いちはやく指摘し、警鐘を鳴らした野口教授が、その後明らかになった各種データに基づき、さらに危機の真相に迫るとともにいかにこの危機を乗り越えるべきかを提言している本を紹介します。


広範なデータを駆使した解析に基づいて、今回の世界経済危機の本質は、「アメリカ発の金融危機のとばっちり」といった性質のものではなく、『相互依存的に膨張した日本の「円安バブル」、アメリカの「住宅バブル」、中国の「改革開放バブル」の連鎖崩壊だった』と解き明かしています。


その結果として、日本の輸出立国のモデルが壊滅していること、そして、もはやかってのバブル状態まで回復するという可能性が極めて低く経済指標が1980年代初めの水準まで悪化してきており、失業率は、いまよりさらに2%程度上がる可能性が高く、非正規社員の失業や下請け等の倒産が激増して社会不安が拡大し、政治不信が増大すると推測しています。


また実質為替レート」で見るとまだまだ円安であり、これまでとは違って日本が追加利下げしてももはや円安にはならない、また日本の金融危機は、これからと警鐘を鳴らしています


さらに本当の論点は、「外需依存」vs「内需志向」であり、内需中心経済の構想が必要と説いています。


その上で、輸出志向型製造業中心の産業構造からの転換といったこの異常事態に対応すべき方策を提言しています


<<ポイント>>


野口 悠紀雄 教授がデータを駆使し、今回の世界経済危機の本質を解明し克服へのビジョンを明示している本。


今回の世界経済危機の分析について色々の立場の著者により数多く出されています。


現場・現物・事実主義的な観点からすると、こうした世界的なマクロ構造をトータルに捉え、客観的で正確なデータに基づいて提示しているという点で、本書は、まさに世界経済危機についての本質解析の決定版といった位置づけにあるように思います。


そして不況克服に向けた当面の処方箋と将来的に目指すべき方向性を提示しています。


さらには、個人としてこの危機を乗り越えるために何をすべきかを、著者の体験に基づいて真摯にアドバイスしています


本書:「未曾有の経済危機 克服の処方箋」です。


国、企業、個人がなすべきこと」との副題が付いています。


本書は、著者:野口 悠紀雄 教授にて、2009年4月にダイヤモンド社より発行されています。


未曾有の経済危機 克服の処方箋―国、企業、個人がなすべきこと
ダイヤモンド社
発売日:2009-04-17
発送時期:在庫あり。
ランキング:6830
おすすめ度:3.5
おすすめ度3 経済危機のマクロ経済分析は読み応え満点だが、対処策については思考停止に近い論考
おすすめ度5 非常にわかりやすく経済危機の構造を解説してある
おすすめ度3 じゃぁどうすればいいかが弱い
おすすめ度1 処方箋としては疑問です
おすすめ度5 処方箋

本書の帯ならびに表紙カバーの折り返し部には、以下のように書かれています。


出口はようやく見えてきた!

経済危機の本質は、米・日・中の相互依存バブルの連鎖崩壊だった。

アメリカ経済の急落が止まったとき、日本は再生への道を歩み始められるか。

広範なデータを駆使して危機の真相を解き明かし、克服へのビジョンを明示した決定版!

その先のチャンスをいかにつかむか?

世界経済危機が起きた真の理由を明確に説き、

その克服に向けた提言と、未来へのビジョンを詳述!

アメリカの貿易赤字の急速な収縮で、

世界経済危機「底打ち」の時期は見えてきた。

だが、基本構造が変わらぬままでは、

日本経済の先行きは長期停滞でしかない。

新たな成長のスタートを切るために、

いまなすべきことは何か。

野口悠紀夫による、危機克服への提言!


本書は、7つの章と、「急降下は終わった その先の戦略は?」と題して2009-03-19の国際通貨基金(IMF)の経済見通しについて議論している補章とから構成されています。


また巻末には、[データへの道案内(1)](データリンク集)の各種の統計データサイトのリンク集、と[巻末資料:データへの道案内(2)](データの読み方)のデータの読み方の留意点を説いている資料が添付されています。


簡単に本書の概要を紹介します。


第1章では、「世界的巨大バブルの大崩壊
と題して、今回の世界経済不況について、データをもとに総括しています。


この章が本書の全体像を概観する内容ともなっています。


なぜ我が国がGDP二桁マイナス成長というような状況に至ったかについて、日本も超低金利と円安によって輸出を増加させ、それにより生じた貿易黒字を対米投資でアメリカに環流させたということで増幅させてきたアメリカ等世界の巨大バブルの膨張と崩壊によるものと解き明かしています。


アメリカの消費支出減少は、輸入の減少を通じて輸出国の生産を減少させるとし、実体経済の縮小は、アメリカに対する主要黒字国である中国、日本、産油国で最も深刻な事態を引き起こすとのべています。


そして、「マイナス成長はどこかで止まるが、これまでのビジネスモデルを続ける限り、底から這い上がることができない。低い活動水準をだらだらと続けるだけ」で日本の経営者も「これまでの経営方針を抜本的に変えなければならない」との発想が必要と説いています。


また有効需要の急激な落ち込みに対処するには、一時的な処置としての公共投資拡大といった処置がやむなしと説いています。


第2章では、「アメリカ経済の収縮はいつ終了するか?
と題して、アメリカのGDPと貿易の動向、消費支出と消費者ローンの動向などを分析し、アメリカ経済の動向、金融安定化と財政による景気刺激のゆくえ等について展望しています。


アメリカの経常収支赤字について、現状の減少スピードが続けば、2009年第一四半期中にピーク時の半分程度の規模に縮小する可能性があるとし、調整速度は速いと推測しています。


第3章では、「深刻な危機に直面するもう一つの輸出大国・中国
と題して、我が国との経済相互依存の関係が緊密化している中国経済について分析し展望しています。


中国経済の1/3以上が国民の生活と直接に関係のない輸出のための生産活動となっていること、中国とアメリカの貿易面だけでない資本取引の面での結びつきなどを論じ、中国は貿易依存度が高いので、世界経済の変化の影響を大きく受け、中国社会の安定に関わる2009年度の8%の成長率の達成は厳しいと分析しています。


中国社会にくすぶる幾つかの問題点を整理した上で、そのため日本経済は対中国輸出の減少から甚大な影響を受けざるを得ないだろうといった見解を述べています。


第4章では、「日本経済の今後の見通し──GDPが10%縮小して景気回復前に戻る
と題して、日本経済の今後について展望しています。


各種データからの推測から日本の実質輸出が2007年頃の値から、27~45%程度は落ち込むこと。


経済危機が終息するまでに日本の実質GDPが10%程度落ち込み2002年程度水準に戻ること。(再起の状況から推察すると80年代はじめの水準にまで悪化する懸念がある)


また失業率は、現在より2%程度上がる可能性が高く、非正規社員の失業や下請け等の倒産が激増して社会不安が拡大し、政治不信が増大することなど懸念しています。


また各国間の物価上昇率の差を調整した「実質為替レート」で見ると円が十分高くなっているとは言えず、まだ円安とし、円高はまだ進行し、企業収益はさらに悪化し、株価はさらに下落、法人税収はマイナス化し、公債依存度が50%近くなり、財政に関する重要決定がもはやできない状況に陥っていることの懸念をしています。


第5章では、「問題の本質は何か?──空虚な批判でなく、現実を変える議論を
と題して、一般に言われている市場原理主義、金融資本主義、アメリカ1極集中主義といった原理的主張について空虚として反論した上で、分析に基づく反省が必要と説いています。


第6章では、「この異常事態にどう対処するか?──内需拡大の実現戦略
と題して、現在世界が直面している本当の論点は以下の点であるとし、内需拡大の実現戦略を提言しています。


  1. アメリカの過剰消費とアジアの過剰貯蓄を続けてよいのか?あるいは続けられるか?どの程度の水準なら持続できるのか?
  2. それを是正する必要があるとしたら、望ましい世界経済のマクロバランスは、どのような形のものか?
  3. それを実現するための方策は何か?

日本の産業構造をこれまでの輸出産業中心型のものから、内需志向型のものに転換させる必要がある。賃金や雇用の問題も、この視点から考える必要があると説いています。


有効需要の拡大救貧策の観点から一時的な処置(予め拡大政策を停止する条件を決めた上で)としての公共投資拡大といった処置が必要と説いています。


第7章では、「危機に打ち克つため、個人がなすべきこと─必要なのは金融投資でなく自己投資
と題して、さまざまな自己投資の意義を説いています。


市場価値の高い人間になることがこれからは大切と説き、MBA取得、経営者の自己投資の必要性などを説いています。


資格取得、読書、勉強では「何をやればよいのか?」を見つけることが大切と説いています。


自己投資の結果的に目指すものは、「起業」が最も魅力的ではないかと説いています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書では、世界経済危機の本質をどのように見るべきかについて各種経済指標データを駆使して米・日・中の相互依存バブルの連鎖崩壊がその本質であると論じています。


日本の輸出立国のモデルが壊滅していると見るべきこと、さらに本当の論点は、「外需依存」vs「内需志向」であり、内需中心経済の構想が必要と説いています


また危機克服に向けた当面の処方箋と将来的に目指すべき方向性や個人としての自己投資の必要性などを説いています


本書にテストの正解のようなものを求めるのは間違いで処方としても方程式の解き方・考え方について説いているのであって、病気で薬が処方されても最終的に治るのは自分の力というようなものと思います。


<<まとめ>>


本書は、政治家に読んで貰いたいと感じましたが、この問題に関心がある経営者からビジネスパースンには読んで頂きたい一冊です


なお本書の目次は、以下の内容です。
はじめに
第1章 世界的巨大バブルの大崩壊
1 GDP二桁マイナス成長の衝撃と恐怖
2 輸出立国モデルの終焉──日本の輸出は驚くべき減少を示した
3 急激な生産収縮と企業収益の激減
4 世界的巨大バブルの崩壊が経済縮小をもたらす
第2章 アメリカ経済の収縮はいつ終了するか?
1 アメリカのGDPと貿易の動向
2 アメリカの消費支出と消費者ローンの動向
3 アメリカ経済の今後の見通し
4 金融安定化と財政による景気刺激のゆくえ
5 今回の経済危機が提起した新しい問題
第3章 深刻な危機に直面するもう一つの輸出大国・中国
1 中国と日本との関係緊密化
2 世界的バブル崩壊の影響が中国にも及び始めた
3 日本の対中国輸出が急減
4 中国の脆弱な社会基盤
第4章 日本経済の今後の見通し──GDPが一〇%縮小して景気回復前に戻る
1 日本経済の落ち込みはどこまで続くか?
2 所得・支出モデルによる予測
3 さまざまな機関による予測との比較
4 為替レートはどうなるか?
5 日本の金融危機がこれから生じる
6 未曾有の税収落ち込みが生じる
第5章 問題の本質は何か?──空虚な批判でなく、現実を変える議論を
1 空虚で誤解に満ちた議論が大流行
2 誤解に基づく市場経済批判
3 見当違いの先端金融批判
4 事実に反するアメリカ凋落論
5 大きければ安全なのか?
第6章 この異常事態にどう対処するか?──内需拡大の実現戦略
1 本当の論点は外需依存vs内需志向
2 本来必要なのは産業構造の転換
3 ケインズ政策を行なうべき事態が戦後初めて生じた
4 日銀引受け国債で財政支出拡大──パンドラの箱を開ける
5 政府紙幣や無利子国債は天下の偽策
6 日銀のCP引受けと株式購入の問題点
第7章 危機に打ち克つため、個人がなすべきこと─必要なのは金融投資でなく自己投資1 なぜ金融投資でなく自己投資なのか?
2 日本が遅れている職業人の再教育
3 自己投資の手段は大学院だけではない
4 危機をチャンスに転化し得るか?
補章 急降下は終わった その先の戦略は?
[巻末資料:データへの道案内(1)]データリンク集
[巻末資料:データへの道案内(2)]データの読み方
図表目次
索引



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マネー力」というと、資産運用はもうこりごりだと短絡的に反応してしまう人もいるだろうが、これはわれわれ日本人がもっとも劣っている能力であり、じつは人生を左右するスキルだといっても言い過ぎではないと思う。』


と述べ、「いまが学ぶべき絶好の機会」というのが、「はじめに」での筆者:大前 研一 氏の言葉。


2008年のアメリカ発の金融パニックを振り返り、大前流のこれからの世界の潮流を分析するとともに、時代の流れは、とくに終わるわけでなく、むしろこれから世界の幕開けがはじまり、世界は塗炭の苦しみを味わうことになるかもしれないが、すべてを失うわけではなく、多分、失うべき資産を持たなかったこれからの時代を担う若い人にとってはチャンスだ と説いています。


いよいよ待ちに待ったオバマ44代大統領が就任しました。


ワシントンには、就任式史上最多の約200万人とも言われる市民が集まり、祝賀ムードに包まれたなかでの就任式。


18分間の就任演説は、難局下にあることを再確認した上で米国の再建の具体的な政策を説明し、国民にも覚悟と責任を求めるといった堅実なものでした。


オバマ新政権の誕生と共にホワイトハウスの政府公式サイトが刷新され、ブログが開始されています。


米国民、そして日本を含めて世界の多くの人々が、オバマが大統領なれば、米国はブッシュ前政権時代の失敗した状態から立ち直り、再び超大国にふさわしい経済力や信頼性を取り戻して欲しいと期待しています


けれども米英のメディアの論調では、オバマへの期待の一方、米国経済の儲け頭だった金融界は、もう以前の姿には戻れないなど、数年といったスパンでの再生はかなり厳しいのではないかとする見方が目立っているように思います。


また株価の反応も冷ややかでご祝儀などなく、20日の米国株は就任式当日の下げ幅としては過去最大の下げ幅を記録しています。


本書で、大前氏も「オバマ政権の行き着く先はおそらく暗い。そのいちばん大きな理由は、ブッシュ政権の最後の4ヶ月が余りにも無責任だったから」と述べ、「これからの世界経済は、ジェットコースターに乗っているような状態が続くだろう」とした上で、「日本は、比較的傷が浅いので明るい面がないわけではない」と展望しています。


<<ポイント>>


大前 研一 氏が世界金融危機に端を発したこれからの世界経済の潮流を展望すると共にこれからの時代を生き抜くための考え方やライフスタイルについて、とくに「マネー力」を改善するべしと説いている本


2008年のアメリカ発の世界的な経済・金融危機を受けて、これからの時代の世界潮流について以下のような論点を取り上げています。


  • オバマ新大統領がアメリカをどう動かすのか
  • アメリカというエンジンを失った世界経済はどうなるのか
  • ドルとユーロの今後と基軸通貨の行方は
  • 中国、ロシアをどう把握すればいいのか
  • 日本はどう変わればいいのか

本書は、マネー雑誌などが取り上げているような、これからの時代には、何(金とか金融商品)に投資すべきといったことを指南するものではなく、新時代の潮流を読んだ上で、自らの考え方、行動をどう変えるのかの世界観・日本観・人生観・価値観の転換を論じるものとなっています


とくに20代、30代の資産をもたなかった世代にとってはチャンス到来だとし、従来型のライフスタイルを変えれば、人生はハッピーになるはずと断言しています。


本書:「マネー力」です。


資産運用力を磨くのはいまがチャンス!」との副題が付いています。


本書は、著者:大前 研一 氏にて、2009年1月にPHP研究所より、「PHPビジネス新書」の一冊として発行されています。


本書は、PHP研究所の月刊誌『THE 21』と『Voice』で2008年にインタビューを受けたものを骨子に再構成、再編集したとのこと。


マネー力 (PHPビジネス新書)
PHP研究所
発売日:2009-01-17
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:55
おすすめ度:4.0
おすすめ度4 やはり感心してしまう
おすすめ度4 急がば回れ!

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれてあります。


20代、30代なら遅くない

これが新しい時代に必要なスキルだ

→資産をもたなかった人たちには絶好の機会
→ライフスタイルを変えれば、人生はハッピー
→このままだと、あなたは知らないうちに損をする


本書は、「世界は大変だが、日本はチャンス!」と題した序章にはじまり、世界の潮流の分析と展望、自分の資産を守る上での必要な世界の見方、世界に学ぶ資産運用力の視点、マネー脳の鍛え方、大前式の資産形成術の考え方、マネーの達人から学ぶことといった構成で、「いよいよ日本の出番」と題した終章で、オバマによる環境戦争や大前流のかねてからの持論の道州制などを軸にこれからのチャンスの視点について論じています


2,3の興味深く感じた論点を紹介します。


世界経済がここまで悪化した理由は、
「世界経済が「マルチプル経済」で動いており、経済にはこういった「ふくらし粉」がいるが、次第に箍(たが)外れて、サブプライムローンに絡んでCDSクレジット・デフォルト・スワップ)といった金融商品やサブプライムローンを含んだCDO債権担保証券)といった「ふくらし粉」がなくなって一挙に夢からさめ、一挙に収縮していてしまった。(略)
世界経済失速のもう一つの理由は、アメリカ経済のエンジンが壊れたこと。
第一の爆弾をサブプライムローンとすると、
第二の爆弾が、CDS
第三の爆弾が、クレジットカードそのもの
(略)
アメリカは、ロシアやフランス以上に企業の国有化が進んだといえるかも知れない。国民の金でやる以上は議会の監視が必要で、議会に監視されていると経済は動かない。


あなたの考え方とライフスタイルを変えよとして、
今の日本では、個人はキャッシュを手元にもっておいて買い出勤するときには、ゲテモノ商品には手を出さずに、自分の人生観とあったところに手を出す。じつはそういう再設計をし、「出直す」ためには、いまは二度とないチャンスと言える。


基軸通貨はどうなるかについて、
3000兆円の余剰資金の行方を知りたければ中国とインド、ロシア、バルカン半島とトルコ、このあたりの動きには、絶えず目を光らせておく必要がある。
それからもう一つ忘れてはならないのがEU。私は、EUの拡大とともに基軸通貨の地位も、凋落するアメリカのドルに代わってユーロが地位を伸ばすのではないかとみている。


以上、ほんの序章、第1章のさわりを紹介しましたが、日本のマスコミ報道だけからはなかなか分からない大前流のこれからの世界観が論じられ、日本人としてこれからマネー力をどう磨いたらよいかを説いています。


ただ日本のマネー力は幼稚園レベルとして「大前式資産形成術」を説いている件は、専門家に聞くのが一番とし、露骨に「大前研一の株式・資産形成講座」のPR臭が漂ったものとなっています。


<<本書で何が学べるか>>


本書では、大前流のカラーはありますが、分かり易い言葉で、世界金融危機を受けたこれからの世界経済の潮流が展望されており、説得力があります


また、コツコツ働き貯金だけしていたらダメ、日本という国を信じ円だけを握りしめているのが危険なこととし、マネー力を勉強することが必要と説いています。


「個人の金融資産を高齢者から若者に移すこと」、「東京をマンハッタン化すること」、「道州制への移行」といった変革提言など交えて、我が国に欠けているとする将来ビジョンと指導者などいまこそ若者が真剣に議論を開始するときと結んでいます。


<<まとめ>>


本書は、マネー力というタイトルとは別に、大前流の世界の読み方を紐解いてみせ、これからの日本人一人ひとりの生き方や資産形成術を問いかける本


本書は、多くのとくに若い人に読んで頂きたい一冊です。


なお本書の目次は、以下の内容です。
序章 世界は大変だが、日本はチャンス!
第1章 世界を見て、マネー力を磨け
第2章 自分の資産は自分で守れ!
第3章 資産運用力は世界に学べ
第4章 マネー脳の鍛え方
第5章 大前式資産形成術
第6章 マネーの達人たちに学ぶ
終章 いよいよ日本の出番




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著者のBill Emmott(ビル・エモット)氏は、英『エコノミスト』の元編集長。


1983~86年には、東京支局長として日本に滞在したこともあり日本通としても知られています。


とくに1990年には、日本のバブル崩壊を予測した『日はまた沈む』がベストセラーとなり、2006年には、日本経済の復活を宣言した『日はまた昇る』なども話題になりました。


そのビル・エモット氏が、「欧米の失速で、日本経済はどうなる」と題した「序章」において、以下のトルストイの『アンナ・カレーニナ』の言葉を引用し、経済現象もそのような側面があるのではないかとの書き出して始まります。


"幸福な家庭は皆同じように似ているが、不幸な家庭は、その不幸な様をそれぞれ異にしている。"


そしてアメリカ発の金融危機が世界を震撼させているが、「ドル覇権の終焉」を唱えるのは間違いと思うと論じています。


景気後退の暗雲が垂れ込めている中で、柔軟性と融通性を持ち、強固な政治組織を有する国が、これを乗り切れる。アメリカはこの激動の震源地ながら、この景気後退の衝撃を緩和し苦しみながらも対応することで回復に向かっていくポテンシャルを備えていることを見極める必要がある」といった6つの論点を取り上げ考察しています。


本書が執筆されたのは、2008年の9,10月とのこと。


その後も時々刻々と変化していますが、国際ジャーナリストの眼でこれからの世界の情勢について、冷静かつ大胆に考察しています


<<ポイント>>


「エコノミスト」元編集長が今後の世界情勢を展望した本


本書では、筆者がこの2年間世界を駆け巡りながらしたためてきたコラムや評論をベースに視点を日本、アジア、欧州、アメリカ、中東、アフリカに広げ、グローバル世界のこれからの潮流を展望しています。


  • 「最低賃金の引き上げは日本経済にプラスとなる」
  • 「バブル崩壊の危険性をはらむ中国」
  • 「インドは製造業大国に成長する」
  • 「アメリカはなぜオバマを選んだのか」
  • 「新たなヨーロッパの外交と経済のゆくえ」
  • 「中東危機における戦争の論理と倫理」
  • 「会社は誰のものか−株主は本当に企業の所有者なのか」

など論じています。


本書:「世界潮流の読み方」です。


本書は、著者:ビル・エモット氏で、烏賀陽 正弘 氏の翻訳にて、2008年12月に PHP研究所より「PHP新書」の一冊として発行されています。


世界潮流の読み方 (PHP新書)
PHP研究所
烏賀陽 正弘(翻訳)
発売日:2008-12-16
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:201
おすすめ度:4.0
おすすめ度4 この人のヨミは・・・。

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯、ならびに表紙カバーの折り返し部には、以下のように書かれています。


世界同時不況で 欧米、日本、アジアはどうなるのか?

英『エコノミスト』元編集長が冷静かつ大胆に予測する!


サブプライム問題はなぜ起きたのか? 欧米の失速で日本経済はどうなる? アメリカ発の金融危機が世界を震撼させているが、「ドル覇権の終焉」を唱えるのはまだ早い、と著者は言う。柔軟性と融通性を持ち、強固な政治組織を有するアメリカの底力を冷静に見極める必要があるのだ。
英『エコノミスト』元編集長が、世界を駆け巡りながら考察したコラム&評論集。視点をアジア、欧州、中東、アフリカにも広げ、地球規模の考え方を提示する。「インドは製造業大国になる」「イタリアは日本に学べ」「イランの核問題に潜む危険」……。国際情勢を見通す眼を養う一冊。


本書は、冒頭に紹介した序章に始まり8章までの9つの章から構成されています。日本、中国、アジア大陸、アメリカ、ヨーロッパ、中近東とアフリカ、グローバリゼーションと地球温暖化、さらにレジャーと娯楽と幅広いグローバルな話題が取り上げられています。


幾つかの興味深く感じた話題を取り上げてみます。


日本の最低賃金の引き上げについて、

日本は、賃金が抑制されているため、消費の伸びが非常に弱い。経済に活力を与え、輸出の落ち込みに対処するには、日本はどうしても賃金を引き上げ、消費を拡大しなければならない。(略)

最低賃金を一気に引き上げるのは賢明ではなく、その実現は難しいが、これから数年かけて、消費者物価や一般賃金の上昇を上回る率で、計画的かつ地道に最低賃金を引き上げて行けば、消費拡大をもたらし、雇用への打撃を緩和するに違いない。(略)

最低賃金を引き上げれば、他の賃金の引き上げにつながる。また最低賃金の引き上げは現金を貯蓄に回さず、消費にすぐ充てやすい人々。つまり貧困層にお金が直接渡ることにもなる。(略)

日本で最低賃金を引き上げることは、非効率で悪評高いサービス産業の生産性向上を促し、企業利潤だけでなく、広く経済発展にも資することになろう


最低賃金の引き上げは、ドイツ経済にとっては賢明でないが、日本経済には有益なのだ。政治がまったく間違った結果を呼んでいるのは、誠に残念である。」


サブプライムに端を発した信用伸縮の問題について、

「中国やインドでの経済減速が、中国や湾岸諸国、他の貿易黒字国の通貨切り下げと相まって、世界経済のバランスを持続させ、健全な状態を取り戻すのか、その低成長が資産価格を下落させ、新たな債務不履行や信用収縮を起こすのかを判断するには時期尚早」とあくまで慎重な姿勢となっています。


中国のバブルがはじけるとの可能性について、

資産、つまり株式市場や不動産の分野でバブルが崩壊する危険性をはらんでいる」とし、中国は、今こそ1970年代に日本が経験したような変革をまねしなければならないがそのためには社会を安定させる民主政治が必要と述べています。


インドについて、

「カースト制度も外国企業にとってはさしたる問題でないと述べ、インドは、将来有望な新規市場であり、インドに進出するのは、中国における投資リスクを分散させる上でも良策」だとし、まず実際にインドに赴いて、実態を見るべしとしています。


アメリカの大統領がその選挙で勝利できる用件は、

信頼性があるかどうか。候補者は、新しい考え方や変革にオープンで、さらに一部の取り巻きの支援者だけでなく、広範なアメリカ人の関心事や悩みにオープンであること。」で、オバマが勝利したのは、戦争だけでなく、経済問題についても処理できる人物だと信頼性を置いたからこそ当選させたと。


ごく一部のみ紹介しましたが、本書には、世界情勢を考察した興味深い論点が満載されています。


<<本書で何が学べるか?>>


最近の世界経済を話題とした関係の本は、ネガティブで悲観的なものが多いように思いますが、本書は、趣が異なり、国際ジャーナリストの著者が世界各地を駆け巡りながら、日本、中国、アジア大陸、アメリカ、ヨーロッパ、中近東とアフリカ、グローバリゼーションと地球温暖化、さらにレジャーと娯楽といった世界の話題を取り上げ考察しています。


本書の論点は、多岐にわたっていますが決して拡散することなく、非常にロジカルで説得力に富んだ内容となっています。


<<まとめ>>


本書は、国際情勢を理解する上で学ぶべき点が多い良書と思います


これからの日本と世界について明快でロジカルな考察が満載されていて、多くの人に読んで頂きたい一冊です。


なお本書の目次は、以下の内容です。
目次
序章 欧米の失速で、日本経済はどうなる
第1章 日本の課題と挑戦
第2章 中国―世界の注目を浴びて
第3章 変容するアジア大陸
第4章 アメリカ―信用収縮に苦悩する大国
第5章 ヨーロッパ―新たな課題を乗り越える
第6章 中近東とアフリカ―紛争を終結できるか
第7章 グローバリゼーションと地球温暖化
第8章 レジャーと娯楽




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多年にわたり国内外の一流企業の経営戦略策定を支援する経営コンサルタントとして、インベストメントバンクヘッジファンドの手法や金融工学の危うさを知り尽くした著者の堀 紘一氏 が、金融知識がない一般の人にもわかるように「金融危機の真因」を解説しています


昨今、話題に取り上げられることが多くなって来ているインベストメントバンク」、「ヘッジファンド」、「デリバティブ」、「CDS」、「CDO」などについての実態をかみ砕いて解説し、世界連鎖恐慌をもたらした正体を解き明かしています。


<<ポイント>>


アメリカ発「金融資本主義」の生んだ鬼っ子の実態の分かり易い解説書。


例えば、CDO(Collateralized Debt Obligation)について、「資産担保証券」と呼び、この『サブプライムローン、ジャンク債、国債、社債、州債、CDSなどの異なったリスクの証券をパッケージにしたデリバティブ』について、『鳥インフルエンザの肉が混ざったミンチ肉』のようなものと喩え、いまや取引停止で紙クズ同然といわれているCDOについて、日本の地銀が実は、そのお得意さまの一つとなっていると述べています。


また世界ですでに6,000兆円市場となり「核のボタンに匹敵する」、「時限爆弾」、「金融大量破壊兵器」とも呼ばれている金融工学流のビジネスが生み出したCDS(クレジット・デフォルト・スワップ (Credit default swap)で、クレジットデリバティブの一種で、債権は、移転することなくそのままにしておいて、信用リスクのみを移転する取引)について、「企業版の生命保険」と喩えています。


そして、その巧みで怪しい利用法として、お互いのCDSを引き受け合う仕組みがある。


CDSを使った帳簿上のマジックが至るところで行われているようだ。


引当金なしで高利回りの社債を保有できる仕組みとして帳簿上は、簿外として目立たなくなっている。


しかし、世の中が不況になると危険な会社のCDSを引き受けたりした会社があれば、連鎖倒産を生むリスクが高いと説いています。


国内のCDSは60兆円だが、インベストメントバンクへ行って各社のCDSを見ると、意外な会社に8~10%といった高利回りがついていたりすると述べています。


本書:「世界連鎖恐慌の犯人」です。


アメリカ発「金融資本主義」の罪と罰」との副題が付いています。


本書は、著者:堀 紘一 氏にて、2008年12月に PHP研究所より「Voice select」の一冊として発行されています。


世界連鎖恐慌の犯人 (Voice select)
PHP研究所
発売日:2008-12-18
発送時期:通常2~4週間以内に発送
ランキング:39
おすすめ度:5.0
おすすめ度5 この本で金融資本主義の実態がわかる!
おすすめ度5 金融資本主義(=強欲資本主義)の実態を数時間で理解できる本。
おすすめ度5 緊急出版ということだが・・・・・
おすすめ度5 呆然自失!

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれてあります。


ほんとうの地獄はこれから始まる!

マスコミ報道だけでは、理解できない真実を明かした衝撃の書  緊急出版!


本書は、6章から構成されています。


本書のテーマは、「いま、なぜ世界的な金融危機が起きているのか、その元凶は何か?」、「そしてこれからどうなるか?」、「私たちはどうしたらいいか?」という点。


「エリートもどきの拝金主義者の集団が、今回の元凶なのである。」と述べ、「金融資本主義」が生み出した「虚の経済」の実態について、とくにインベストメントバンクの生み出した「金融工学」の産物になるデリバティブ(派生商品の意味で、株式・債権・商品などの原資産から派生した金融商品。代表的なデリバティブにスワップ、先物、オプションがある。)、金融商品の鬼っ子の「サブプライムローン」、「CDO」と「CDS」のからくり、金融資本主義の「金融異星人」の集団と化したインベストメントバンクヘッジファンドが金融資本のバランスをどのように破壊してきたかを解き明かしています。


インベストメントバンクのシニアの年収は、数十億円から百数十億円。


金融工学を駆使したデリバティブの世界の商品となるとほとんどの人にその正体がわからない飽くなき金儲けのための虚の世界に踏み込んだ。


そもそもコンピュータを駆使したとして生み出しているものが実態がないものとすれば、マネジャーなりが利益がでて多額の報酬を受け取ることができるということは誰かが損をしているという世界。


ヘッジファンドは、通常は私募によって機関投資家や富裕層等から私的に大規模な資金を集め、金融派生商品等を活用した様々な手法で運用するファンドのことで、ロング(買い建玉)とショート(売り建玉)組み合わせたファンドにより株価が上下どちらに動いても一定の利益を出せるよう設計されたファンド。ヘッジファンドでは、信託報酬に加え、20%程度の成功報酬を取るような運用を毎年、続けるというもので大きなレバレッジをかけて、株だけでなく、原油、金、とうもろこしなどの先物取引まで手を出している。怪しいクズと見なされるヘッジファンドも多く、一部のヘッジファンドは、自分たちだけ一時的な儲けをむさぼってサブプライムローンに投資を続け破綻した。筆者が「庶民の生き血をすする」と形容するヘッジファンドでは、昨年の原油価格の高騰の例に見られるように運用者、出資者だけが儲かって、そのしわ寄せが我々、一般庶民に及ぶとの構図。


筆者は、6章で以下のように述べています。


「いまこそアメリカの国策ともいえる金融至上主義とは決別し、日本人は産業資本主義の考え方で進んで行かなければならない。元来日本人はものづくりが得意で、汗をかくことも厭わず、産業資本主義に向いている。 」

「さらに我々は、産業資本主義的な知恵と汗の結晶で価値をつくりだす社会に転換していく方策を、世界中の国々に対して提示せねばならない。 」


まさに正論で強く共感します。


<<本書で何が学べるか?>>


本書では、現在の世界的な金融危機がどうして起きてきたのか。そして、これからどのように展開するか。これから私たちはどうしたらいいのか。今回の金融危機を引き起こした元凶=「エリートもどきの拝金主義者の集団」の呆れた行状を徹底的に解説しています


<<まとめ>>


本書では、「金融至上主義」とは決別し、「産業資本主義」を志向すべし」と説いています。


金融知識がない一般の人にもわかるように「金融危機の真因」を解き明かしています。


まとめのところで「会計システムへの提言」、「各企業への提言」、「読者への提言」を述べています。


とくに「読者への提言」では、以下のことを述べています。


  1. ブルーチップを買え。
  2. 転職はするな。
  3. 勉強する。

本書は、金融危機についての本質論に関心があるビジネスパースンには読んで頂きたい一冊です


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 この金融危機は誰にも止められない
第2章 インベストメントバンクとは何者か
第3章 これから待ち構える大惨事の元凶たち
第4章 庶民の生き血をすするヘッジファンド
第5章 「金融異星人」たちの恐るべき価値観
第6章 世界連鎖恐慌の全容と今後の対処法




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2009年 資本主義大崩壊!」が本書のタイトル。


最近は、経済問題を取り扱う本となると特に悲観的で刺激的なタイトルがつけられるようです。


本書の「2009年、金融恐慌は産業恐慌、そして生活恐慌になると」と題した「まえがき」でも筆者の船井氏は、朝倉 慶氏のレポートなど紹介しながら、本書には、普通一般に公開する著書には50%以上のことは本音では書けないものだが、本書では、100%本音を書いたとし、「資本主義は2009年中に大崩壊するだろうと心底から思っています」と繰り返し述べています。


<<ポイント>>


船井 幸雄 氏による経済見通しの展望とその対処法を論じた本。


エゴ優先の経済システムがもたらした未曾有の窮地は、避けがたいとし、その環境下で日本人はどう対処するべきかなど論じています


本書:「2009年 資本主義大崩壊!」です。


いよいよ断末魔の最終章が始まった 」との副題が付いています。


本書は、著者:船井 幸雄 氏にて、2008年12月にダイヤモンド社より発行されています。また本書には、インタビューとして櫻庭 雅文 氏のコメントが多数、挿入されています。


2009年 資本主義大崩壊!―いよいよ断末魔の最終章が始まった
ダイヤモンド社
発売日:2008-12-12
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:23
おすすめ度:2.5
おすすめ度1 宗教?
おすすめ度2 船井氏への回答
おすすめ度2 資本主義崩壊はいいけど・・・
おすすめ度5 これから実体経済で起こる事
おすすめ度2 不況を煽るだけでは…

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯、並びに表紙カバーの折り返し部には、以下のように書かれてあります。


株価底抜け、天井知らずの円高で日本はこうなる!

エゴ優先の経済システムがもたらした未曾有の窮地に、日本人はどう対処するべきか?

あの世界大恐慌をはるかに上回る困難が訪れる!

グローバル化した経済のもと、かっての世界大恐慌を比較にならないスピードで経済クラッシュの波は伝播しています。いま、日経平均 5,000円などと言うと突飛な感じがするかもしれませんが、これからは逆にそれが当然だと思われるような事態が続くことになるでしょう。


本書は、『2009年、金融恐慌は産業恐慌、そして生活恐慌になる』と題した「まえがき」に続く、5つの章と、「「有意の人」の意向は矛盾解決!」と題して、筆者の「船井幸雄ドットコム」のホームページでのトピックスを取り上げて紹介している付章から構成されています。


第1章:「いよいよ資本主義が本格的に崩壊しはじめた」と第2章:「日経平均5000円、1ドル50円の時代がくる!」で今回の世界不況の今後の展望を論じています。朝倉慶氏の「断末魔の資本主義」という本にまつわるレポートや、櫻庭 雅文 氏のコメント、藤原直哉氏のレポート、副島 隆彦氏の「恐慌前夜」からの抜粋、船井氏自身の銀行とのやりとり、岡三証券の[2009年度にかけての債券相場見通し」など引用しながら解説しています。そして、今回の世界同時不況は、3年くらいでは回復の可能性はないとも断言しています。


第3章では、「エゴを追求するシステムが人類と地球を追い込んだ
と題して、なぜこのような事態に陥ったのかといった点に関係して、我が国の憂うべき実態として、勉強不足で責任逃れをする政治家と官僚が我が国の病巣であるなど論じた上で、エゴを追求するシステムが人類と地球を追い込んだとし、「天の理」にかなった生き方が問題を解決する方法だと述べています。資本主義崩壊といった大上段の話から少し神秘的な世界へと議論が転じている印象があります。


第4章では、「死をはじめて意識して本当のことがわかった
と題して、筆者の病気の体験談を中心に病気はサムシング・グレートからの警告であり、人には、各自、使命と役割があると述べ、「百匹目の猿」現象を紹介し、エゴを中心とした考え方を捨てて新しい時代の価値観を身につければ、素晴らしい時代の扉が開くはずである。すでに、大勢の人たちがそれに気づき、実際に動きはじめようとしていると述べています。


第5章では、「資本主義崩壊後の新時代を生き抜く哲学
と題して、この危機は、5年や10年で終わることはなく、食糧危機という最悪の事態を迎えると述べ、けれども、各人が「良心」と「天の理」に従って自分の長所を活かし、世のため人のため、自分のためにという哲学の必要性を説いています。日本は食糧を輸入できなくなるそのときのために備えることが必要。日本の次世代を支えるのは本物技術と新しい産業としての農業であると述べています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書で著者が言いたかったことは、今回の世界大恐慌で懸念される事態へのしっかりとした覚悟を持つこと、そしてエゴを中心とした考え方を捨てて新しい時代の価値観を身につければ、素晴らしい時代の扉が開くはずで、すでに「百匹目の猿」現象が起きはじめているとの論になるように思います


<<まとめ>>


本書は、資本主義崩壊といった最悪のシナリオを展望しています。その対処法は、これからさらに悪化していく経済恐慌に対する処方箋というものではありません。


個人としての対処法について、少し神秘的な世界ではありますが、厳しい環境下にあっても生き抜くための船井流の人生哲学を説いています。


なお本書の目次は、以下の内容です。
まえがき 2009年、金融恐慌は産業恐慌、そして生活恐慌になる
第1章 いよいよ資本主義が本格的に崩壊しはじめた
第2章 日経平均5000円、1ドル50円の時代がくる!
第3章 エゴを追求するシステムが人類と地球を追い込んだ
第4章 死をはじめて意識して本当のことがわかった
第5章 資本主義崩壊後の新時代を生き抜く哲学
付章 「有意の人」の意向は矛盾解決!





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師走も後半に入り、我が国の経済情勢は悪化の一途をたどり、「リストラ」、「派遣切り」、「生産縮小」、「内定取り消し」といった暗いニュースが続いています。


また日銀がこの15日の朝に発表している12月調査の企業短期経済観測調査短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は大企業製造業でマイナス24 となり、前回9月調査(マイナス3)に比べ21ポイント悪化しています。(なおDIは景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた値のこと。)

これまでは、業種別のなかでも悪い業種があれば、良い業種もあるという状況だったが、全業種が揃って悪化との状態でとくに自動車をはじめ一般機械、電気機械などの輸出関連業が特に悪化が目立っています


金融危機の影響を受け、世界経済の後退懸念が強まったことで景況感の大幅悪化を招いたとみられます。


また3カ月後の先行きはマイナス36と一段の悪化が見込まれています


先行きがもっと厳しくなるだろうと誰もがみているという状況です。


100年に一度とされる今回の経済危機について野口 悠紀夫 教授が緊急提言しています


これは、表紙の折り返し部の内容の紹介になりますが、以下のような趣旨になります。


「日本は、「アメリカ発金融危機」の

被害者などではない。

危機は世界的なマクロ経済の

歪みが生んだものであり、

日本はその中心に位置している。

成長率がマイナス数%になるような、

未曾有の大不況が日本を襲う。

本書は、それに対する警告である。」


サブプライム・ローン問題に端を発し、いまや世界中に吹き荒れている経済危機だが、日本は、巻き添えを受けてたとしてもその影響が少ないのではということがよく言われていました。


しかしながら、本書では、この「日本は巻き添えを食らっている」といった被害者的な考えを真っ向から否定し、経済学の知見を駆使した上で、今回の危機を招くうえで日本は極めて大きな役割を担っていたと指摘し、これから日本を未曾有の経済危機が襲うことの必然性を説いています


<<ポイント>>


野口 悠紀夫 教授による世界経済危機の渦中にある我が国の冷静な現状分析から、今後なすべき対策まで緊急提言書


本書において、


100年に1度とされる経済危機の本質は何か。


その分析、今後の行方、そして今なすべき対策までを説いています。


「輸出立国モデル」の崩壊でさらにこの危機は深刻化すると展望してします


本書:「世界経済危機 日本の罪と罰」です。


本書は、著者:野口 悠紀夫 先生にて、2008年12月にダイヤモンド社より発行されています。


世界経済危機 日本の罪と罰
ダイヤモンド社
発売日:2008-12-12
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:78

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれてあります。


主犯アメリカに資金を供給し続けた“共犯者”日本。その結果として、この国を未曾有の大不況が襲う

100年に1度とされる経済危機の本質は何か。その分析、今後の行方、そして今なすべき対策までを野口悠紀雄が緊急提言。

輸出立国の崩壊で、本当の危機はこれから始まる


本書の「はじめに」で以下のような趣旨を述べています。


表題の『罪と罰』だがこれは筆者が迷った上であえてつけたとのことだが、その「罪」は、「低コストの資金を全世界にばらまいた」という我が国の金融緩和政策で、それが円安をもたらして日本の輸出をさらに増加させ、アメリカ国内で住宅価格バブル・金融バブルを増殖さえることになったという「罪」であり、これから受ける罰の部分としては、国民の大部分にとっては不当で不条理なものだが、異常な円安が正常な水準に戻りつつあることで、日本の対外資産に巨額の為替差損が生じていることその規模は、サブプライム・ローン関係で全世界の金融機関が今後数年間でこうむると予想される損失の半分近くに及ぶといった点


さらに日本が受ける「」というのは、外貨資産の減価だけでは止まらず、これから日本を未曾有の大不況が襲う。


その第一波が輸出関連企業の大幅な利益源と減産という形で現実化し、これが関連企業の倒産、失業の増大などをもたらす。


第二波は、金融機関の不良債権の増大と株価下落による自己資本の減少で、これも顕在化しつつある。


そして金融経済と実体経済が影響し合いながら問題が拡大していくという我々がいままで経験したことのない未曾有の事態で、現時点で正確に見通すことは難しい。


そういった環境下で本当に必要なことは、個人個人の能力を発揮できるように、日本社会の仕組みを変えていくこと。


そして、ドストエフスキーの「罪と罰」の以下の言葉を引用して「まえがき」を結んでいます。


「しかし、ここにはすでに新しい物語がはじまっている。それは、(中略)一つの世界から他の世界へと徐々に移っていき、これまで全く知ることができなかった新しい現実を知るようになる物語である。それは、新しい物語のテーマとなりうるものだろう。」


本書は、前記の「まえがき」さらに「100年に一度の経済危機」と題した序論に続く7章から構成されています。


第1章から第5章までがこの世界経済危機に関する我が国、アメリカ等の経済危機の分析について、とくにどのくらいの大きさの問題か、どの程度の期間で解決できる問題か、この問題が解決されたあとの世界はどのようになっていくか?などをどう理解していけばよいかとの見方について解説しています。


とくに基本的なスタンスとして、「アメリカ発の金融危機の問題であって日本が飛び火を受ける」といった考え方は、誤りであり、「問題はマクロ経済の歪みであり、日本はその中心に位置している。今後の深刻な景気後退は不可避」との理解に立脚すべきと強調しています。


第6章では、この経済危機の今後の展望が、そして、第7章では、これから本格化してくる経済危機にいかに対処すべきかとの提言、たとえば生活や資産運用などの面で我々はどのように生活防衛をすべきかとの流れで本書は、構成されています。


本書で展開されている分析の一端を紹介します。


我が国においてアメリカより大きな株価の下落率を示している理由は、2002年以降の日本の景気回復は持続可能でない二つの異常な条件(対米輸出の増大、異常な円安)によって実現したもので、いずれは壊れるべきものだった。日本でもバブルが発生していた。それはわかりにくいかたちで生じたためにバブルであったこと自体も明確に意識されなかったが、異常な円安があったその崩壊が日本経済に大きな影響を与えつつある。日本の貿易収支はゼロになる可能性がある。アメリカ以上に異常な日本の株価下落は、輸出立国モデルの崩壊を知らせる市場のシグナル


「小泉構造改革によって日本が変わった」という説明はまやかしに過ぎず、日本経済の実態は古いままだった。輸出立国モデルが崩壊した日本経済を3年程度で再建できるはずがない


1990年代の日本の不良債権処理は、極めて不透明なかたちで行われており、その経験を世界に教えられるようなものではない。不況が続く限り、資本注入で不良債権問題は解決できない


サブプライム問題は、ファイナンス理論や金融工学によって引き起こされた問題ではなく、むしろ逆で「本来であればファイナンス理論や金融工学を利用して投資対象のプライシングを行うべきであったにもかからず、それをしなかったこと」が問題であった。


日本の金融機関の大部分が古い伝統的な業務に終始しており、信用デリバティブのような先端的分野では立ち遅れている。


アメリカの経常収支赤字が巨額である限り、徐々に形を変えた金融危機が顕在化するだろう、そしてそのたびに、日本の株価が下落するだろう。


日本は、アメリカに巨額の投資を行ったという意味で、アメリカ住宅バブルを支援したことになる。アメリカだけでなく、円キャリー取引を通じて、アイスランドや東欧の住宅ローンも支援した。(円安が継続すると、円から外貨への転換が金利差による利益を生み続ける。そのため、円で借りて高金利経済の資産で運用するという取引が増える、これが円キャリー取引)


金融投資は今がチャンスでないが、起業にはチャンスである。旧秩序が邪魔をせず、起業のコストは低下する。「危機がチャンス」とは、「新しいこと始めるのにチャンス」ということ。


<<本書で何が学べるか?>>


野口 悠紀夫 教授が今日の経済危機について現況で何が起こっているか、これからどのように進むかの経済危機の本質についてマクロとミクロの眼で解き明かしています


我が国でこれから起こることについての冷静な現状分析から、今後なすべき対策までを経済危機の本質の分析に基づき解き明かしています


また巻末には、「データへの道案内」と題してネット上で得られる情報についてのサイトの紹介が掲載されています。


<<まとめ>>


何事においても現状をしっかりと把握することからの出発が原点になります。


本書の論旨は、ただいたずらに危機感をあおるといった極端で過激な主張ではなく、冷静に日本が置かれている危機的状況を正確に分析し、今後に向けて正しい対策を立てるといった正論を唱えています。本書は、ビジネスさらに個人の立場からも読んで頂きたい一冊です。


なお本書の目次は、以下の内容です。
序論 100年に1度の世界経済危機
第1章 崩壊した日本の輸出立国モデル
第2章 アメリカを襲った金融危機の本質
第3章 モンスターを生んだアメリカの過剰消費
第4章 対米黒字の還流がグローバルなバブルを生んだ
第5章 原油・食料品の価格問題は解消したのか?
第6章 世界経済と日本経済はこれからどうなるのか?
第7章 危機克服のためにすべきこと
[巻末資料]データへの道案内




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