東京電力の福島第1原子力発電所1号機の海水注入の中断で菅総理の指示があったなかったですったもんだしたが、結局のところ、海水注入の中断はなく、福島第1原発の吉田所長が海水注入を続けていたことが明らかにされた。


これまでも菅総理の失言と取られそうな問題が起きる度に「言った」「言わない」から誰か関係者の発言のせいにしてことごとく逃げるパターン。


案の定、今回のターゲットは、班目委員長となったよう。


首相官邸と原子力安全委員会の班目春樹委員長との間で海水注入による再臨界の可能性について「言った」「言わない」から間を取った形で「再臨界の可能性はゼロではない」とかで決着をつけようとしていたもの。


すでに水素爆発が起こってしまった後になるので、海水注入で再臨界の可能性とかを班目委員長に質問するとかは考えられず、この時点でメルトダウンが政府関係者にも周知の事実となっていたのではないかと推定される。


「圧力容器内に水がなく底に燃料がメルトダウンして塊状になっている」とかの情報なしに再臨界とかが話題になることは無いように思われる。


発電所所長、東電本社、原子力安全保安員、政府官邸、菅総理大臣の間の責任・権限がどうなっているのか良く分からないが、素人が思い込みとかで重大な影響がある問題に指示できるとかがあれば怖いこと。


どんな組織でも責任は、後で知らんぷりだが、権限は強大であれこれ口を出すというのがもっとも始末が悪い。


このような緊急事態において事態収束に向けての最適戦略の選択および最終的な指揮と判断は、現場責任者である発電所所長に一元的に委ねられるべき。


その他の東電本社、原子力安全保安員、政府官邸、原子力安全委員会、菅総理大臣等は、全て現場のサポートの立場に徹すべき。


…と思う。


ここのところ政府、東電からの小出しでの新情報の発表が相次いでいる。


この背景に国際原子力機関(IAEA)の20名の調査団が、福島第1原発などに入り調査中であることが関係していると思われる。


この調査団は、6月2日までの滞在中に政府当局者や東電関係者などから事情聴取を重ねるとのこと。


G8サミット(仏ドービルでの主要8カ国首脳会議)で菅首相は、来年1月までに原発からの放射性物質放出を止めるなど、事故を早期に収束させると言明。


国際社会に対しての見通しの立たない約束をして大丈夫なのだろうか。


さらに事故情報の全面開示を公約したことも宣言に明記されている。


一方、政府が設置を決めた「事故調査・検証委員会」は、「失敗学」で知られる畑村洋太郎・東大名誉教授が委員長。


10人程度の委員で年末までに中間報告をまとめるとのこと。


しかしこの委員会は、政府の管理下に置かれているので、政府の「人災」とかの検証は、どうみても無理に思える。


政府の「人災」の有無をしっかりと追求すべきは国会だ。


国会でも早急に専門家を組織化し国とは別に事故調査・検証を進めるべきだ。




本日は、初版の発行から16年間、品質工学の入門書として長きにわたり読まれて来た『品質工学入門』の全面改定版について紹介します


筆者の矢野 宏氏は、品質工学の方法論に触れ、本書の「まえがき」で以下のように述べています。


あえて一言でいえば多次元世界の評価の思想である。

計測技術とは、何が正しくて、何が誤っているかを評価する方法である。

このようにいえば、品質工学とは広義の計測技術であり,評価の学問である。

 しかし評価したこと妥当性を改めて問うという二重の評価を行うところが極めて複雑な構造である。』


<<ポイント>>


品質工学の定番入門書の最新動向を踏まえた全面改定版


本書では、田口玄一氏の品質工学に至る道筋と支えた人々のエピソード等からはじまり、


技術開発と


  • 実験計画法
  • マネジメント
  • パラメータ設計

との関わりや考え方を辿った上で


  • パラメータ設計の進め方
  • 最適条件の探索
  • エネルギー変換
  • 品質工学の考え方
  • ものの働きの考え方とその拡大
  • ソフトウェアの品質工学
  • 計測技術論
  • MTシステム
  • 誤差の損失
  • 取引きにおける機能性評価品質工学の活用

等のテーマについて筆者の経験した事例解説と共にその本質の部分に切り込み分かり易く解説しています。


本書:「品質工学入門技術者力を高める」(新版)です。


本書は、著者:矢野 宏氏にて、2011年4月に日本規格協会より発行されています。



<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には以下のように書かれています。


初版発行から16年、この間の
研究の進展を踏まえ、新たに出版


『品質工学は実践の学問であることだけは確かである。
入門するためには、具体的に適用しなければ本当のところはわからないが、
そうは言ってもどこかに手がかりが欲しいと言われる。
その手がかりの本であると思って読んで欲しい。
そして、何よりも、いま自分が置かれている立場を考え、
そこで何をしなければならないかの
きっかけをつかんでもらえることを期待している』(”まえがき”より)


本書は、下記の目次のように18章から構成され品質工学(タグチメソッド)がどのように誕生し発展してきたかの全貌が本質論として学べるものとなっています。


写真から多数の図表を交えての分かり易い解説となっています。


そこは、他の品質工学の本でも同様です。


しかしとくに本書は、見出しの作り方をはじめ、筆者の文章力が優れていて、何故そのように考えるかといった方法論のところを急所を突いて解説しています。


その点がロングセラーとして読まれて来たポイントだと思われます。


各章の終わりには、ある種の禅問答のような勘所についての関連するエピソード等を紹介しながらその章のまとめとしてのエッセンス部分が整理してあります。


品質工学をしっかりと学ぶには、課題を見いだし、考え方の利用方法を検討し、何よりも本気で取り組むこと


と18章のまとめの項で筆者も説いています。


本書は、その品質工学を学び使ってみたいという気持ちにさせてくれる一冊でもある。


本書の16年に及ぶ読者の支持はそんなところにもあるように思う。


<<本書で何が学べるか>>


本書では、技術の本質, 設計の進め方, 設計・開発部門のマネジメントなどを交えて品質工学の本質を説くという内容で体系的に品質工学の基本を学ぶことができます


またどのような着眼点から課題にアプローチするかといった課題解決の前さばきといった品質工学の考え方も学ぶことができます


<<まとめ>>


技術者力を高める」と本書の副題にありますが、そのようなニーズを持つ技術者だけでなく、品質工学の方法論に関心がある人には、本書は、是非、読んで頂きたい一冊です。


なお本書の目次は以下の内容です。
1. 歴史的に品質工学を支えた人々
1.1 品質工学のもとのもと1.2 電通研の仕事
1.3 理解をして支えた人
2. 技術開発の発想のもと
2.1 考えのもとはすでに初めにあった
2.2 タイル焼成の実験
2.3 タイルの焼成実験により明らかになったこと
2.4 基礎を作った実験計画法の時代
3. 技術におけるマネジメント
3.1 品質工学におけるマネジメントのもと
3.2 マネジメントと品質工学の関係
3.3 マネジメントにおける源流
3.4 技術者の歴史的立場
4. 技術開発の勘違い
4.1 マネジメントにおける上流
4.2 1980年代における品質工学の構成
4.3 中流における品質工学5. 切削加工の初期の具体例を通して考える
5.1 切削加工の働きを考えてみた
5.2 技術のもとにさかのぼる
5.3 パラメータ設計のための評価尺度の作り方
5.4 SN比の求め方
6. パラメータ設計の具体化
6.1 設計条件の選び方と組合せ方
6.2 これまでの実験の進め方
6.3 設計条件を合理的に組み合わせる
7. 設計条件の組合せによる効果
7.1 信号因子の効果のSN比による表現
7.2 制御因子の水準ごとのSN比と感度S
7.3 制御因子の水準の選び方で変わるSN比と感度
8. 最適条件を確かめる
8.1 確認実験を行う
8.2 実験の確かさを効率的に調べる意味
8.3 求められない組合せ効果を視覚化してみた
9. エネルギー変換の発見
9.1 1990年代からの品質工学の発展
9.2 電力変換の広汎な利用9.3 エネルギー変換のさらなる応用
10. 新しい考え方への革命10.1 品質工学の考え方を積み上げる努力
10.2 ものの考え方の枠組み変革
10.3 新しい考え方への覚悟
11. ものの働きを見いだす11.1 場数の意味
11.2 転写性が生まれたとき
11.3 基本機能の発見
11.4 基本機能は計測技術
12. ものの働き方の考えの拡大
12.1 ものの働きとは消費者の条件
12.2 “品質を欲しければ品質を測るな”はどこまで可能か
12.3 農作物の品質工学
12.4 感覚的特性は扱えるか
13. ソフトウェアの品質工学
13.1 シミュレーションは正確でなくてよい
13.2 非線形効果の処理
13.3 シミュレーションのパラメータ設計の加速
13.4 反復最適化の方向
13.5 ユーザビリティの評価
14. 品質工学の本質は計測技術
14.1 計測技術の基本
14.2 基本機能という発見に至る
14.3 真の値が不明の信号の作り方
15. パターンによる測定―MTシステム
15.1 MTシステムの始まり
15.2 MTシステムの方法
15.3 病気の診断に対するMTシステム
15.4 地震の予測もMTシステム
16. 誤差の損失を考える
16.1 測定の誤差による損失
16.2 許容差と損失
16.3 管理と検査の区別を―オンライン品質工学
16.4 社会損失と社内損失の関係
16.5 工程管理の新しい方法の導入
17. 取引きにおける機能性評価
17.1 新しい考え方の誕生
17.2 取引きにおける機能性評価の方法
18. 品質工学の活用
18.1 品質工学の考え方の活用
18.2 品質工学の研究課題の構築のために



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メガコンペティションが進み、企業環境はますます厳しい状況にあることは変わりません。


とくにメーカーが収益を確保するための手法として


経営資源を技術開発段階に集中させ


タグチメソッドによるパラメータ設計を活用し、開発の効率化を図っていくことは、有力な方法になります。


そこでは、パラメータ設計などタグチメソッドの使いこなし力が必要になります。


パラメータ設計というのは、


システムの要素の設計値を決める際に、


個々のパラメータ(条件)について、


使用上、あるいは製造上の


安定性(SN比)が高く、


ロバストネス(頑健性:すなわちシステムがノイズの影響を受けにくいこと)


を備えた水準値を決めることを意図した設計になります。


タグチメソッドの使いこなしという面から上級者向けに以下の3点を重点ターゲットとしてタグチメソッドの活用を解説している本を紹介します。


  1. 自分でSN比の式を作ることができること
  2. 基本機能の詳細な解説
  3. 2段階設計法の具体的な方法論と完全適用

なおタイトルにもある「上級」との部分ですが、本書は、筆者らによるパラメータ設計の入門書である「入門パラメータ設計」(「ISOの本棚」でも紹介)を既に読了している技術者、技術系管理者、役員を対象とのことです。


<<ポイント>>

タグチメソッドのパラメータ設計のエッセンス部分を上級向けとして説く解説書。


本書では、


最初に、タグチメソッドの基本となる


  • 損失関数
  • 許容差設計

の基礎概念等を分かり易く確認した上で、


以下の3つのポイントに重点を置いてタグチメソッドを解説しています。


  • 「SN比の式」を自分で作れるようになること
  • 「基本機能」についての詳細解説(機能性、基本機能を考えなければならない理由、基本機能の定義など交えての解説)
  • 2段階設計法(すなわち、第1段階でSN比が高いパラメータを決め、第2段階で感度を調整する)の完全適用の方法

さらにタグチメソッドを活用しての企業の開発マネジメントについても言及しています。


本書:「上級タグチメソッド」です。


タグチメソッドの真髄を3つのポイントから重点的に明快に解説」との副題が付いています。


本書は、著者:中野 惠司氏、井上 清和氏、大場 章司の共著で2009年12月に日科技連出版社より発行されています。



<<本書のエッセンスの一部>>

本書は、下記の目次のように7章から構成されています。


また付録として、直交表でよく用いられるものが巻末に添付されています。


ざっとした構成は、第1章、第2章がタグチメソッドの入門編との位置づけとのことで、損失関数や許容差設計等の基本的な考え方の解説になっています。


タグチメソッドにおける品質の定義を一般的な品質と対比しての解説にはじまり、損失関数、安全係数、許容差設計(許容差の決め方:特性をばらつかせている原因の除去)の基本的な考え方を解説しています。


次いで、「SN比と感度の式」をどのように作成すれば良いかという点について、


  • 静特性/表示因子/表示因子がある場合
  • 動特性(ゼロ点比例式)/表示因子がある場合

の方法を解説しています。


また「基本機能」について概観した上で、基本機能を導き出すための手順、目的機能と基本機能といった流れで解説しています。


  • 基本機能を用いることの利点、
  • ユーザーサイドでの使用条件に対する信号因子と誤差因子に関わる考え方、
  • 電源回路等の各種技術での基本機能、
  • 化学反応の基本機能の考え方としての動的機能

といった展開になります。


パラメータ設計を行う際に知っておいた方がよい知識として逐次近似法分割型SN比による取扱について解説しています。


最終章が本書のまとめとしての位置づけにもなっています。


タグチメソッドを用いた効率的な開発の進め方について論じています


ここでは、


  • 2段階設計法の完全適用と機能性評価、
  • 開発にタグチメソッドを組み込むためのマネジメント、
  • 技術開発段階、商品企画段階、商品開発段階との開発のフェーズに対応したタグチメソッドを組み込んだ開発

について解説しています。


本書の各章の終わりには、演習問題が付いていますが、上級編だから解答は用意していないとのことで各自が考えるガイドにして欲しいとしています。


本書の「はじめに」で


「本書は難しい。

一読しただけで本書のすべてが理解できることは先ず無い」


としています。


と紹介すると本書を手にするのに尻込みする読者があるかも知れませんが、本書は、決してそんなにハードルが高い内容とも感じられませんでした。


パラメータ設計」を一読した上でないと本書の理解が困難というものようなものでは無いと思います。


その昔、経路積分や、素粒子の反応を図示化したファインマン・ダイアグラムの発案でも知られるリチャード・P・ファインマン(Richard Phillips Feynma)がカリフォルニア工科大学時代の講義内容をもとにした、物理学の教科書で、『ファインマン物理学』というのがありました。


この本は、分かりやすさと読者を惹きつける軽妙な語り口から世界中でヒットしました。


私もかってこの本で勉強し、物理学が好きになりました。


専門書のなかには、読者を余り意識することなくマイぺースで、敢えて難解に書いて煙に巻くようなものもあったかも知れません。


情報化時代で読者の選択肢が多くなって、そういうものは、受入れられない時代になっていると思います。


そんなことから専門書といえども、またたとえその扱っていることが難しいことであっても如何に平易に説明できるかが筆者の力量だと思います。


その面では、本書は分かり易く書かれているのではないかと思います。


筆者らは、コンサルタントをされているとのこと。


クライアントの支援を通してタグチメソッドのどのような点が分かり難いとしているか等の急所を日常的に良く把握されているので分かり易い説明ができているのだと思います。


<<本書で何が学べるか>>

本書では、機能性の評価技術としてのタグチメソッドのなかでも開発・設計段階のオフラインに関わるエッセンスを以下の3つの目的を中心に解説している上級向けのタグチメソッドの解説書になります。


  • 「SN比の式を自分で作ることができる」
  • 「基本機能の明確化解説」
  • 「2段階設計法の完全適用」

事例の解説を交え、数学的な取扱も比較的少なくして分かり易く解説しています。


<<まとめ>>

本書は、タグチメソッドの設計・開発への活用に関心がある技術者、技術系マネジャー、技術系経営者にはお奨めの一冊です。


タグチメソッド(とくにパラメータ設計)についての何らかの入門書と併せて読まれることが必要かも知れません。


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 損失関数
第2章 許容差設計
第3章 静特性のSN比と感度の式を作る
第4章 ゼロ点比例式のSN比と感度の式を作る
第5章 基本機能
第6章 知っていると良い他の知識
第7章 タグチメソッドを用いた開発の進め方
付録 直交表



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技術者の意地」というタイトルは、本書の物語の中心となる技術者・矢吹真一郎(架空の人物)が「なぜ品質工学(物語のなかでは十文字メソッドと呼ばれている)を始めるに至ったかという動機」を問われた際に思わず直感的につぶやいた言葉になります。

技術にも品質がある』(「ISOの本棚」でも紹介)の著者:長谷部 光雄氏が、“品質工学”の考え方と方法論を架空の中堅企業を舞台に小説仕立てで説いている本を紹介します。

品質工学(タグチメソッド)の誤差因子に強い技術や製品を開発するための最適化手法で、SN比と感度を指標にしてシステムの設計定数を決める方法の『パラメータ設計(ロバスト設計)』の手法等を中心に未然防止を中心にした品質の作り込みのための手法として説いています。

先の技術者・矢吹真一郎(架空)は、湿度センサなどの装置を開発し製造・販売している会社で湿度センサ技術の社内の第一人者の人物。

湿度センサをめぐるこの主人公の矢吹真一郎の悩みと行動を軸に十文字メソッド(十文字博士がこの手法のアドバイザーとして登場しています)と名付けた方法を活用して課題解決するストーリーを通じて品質工学の考え方を解説しています。

小説を読み進める中で品質工学の考え方が学べるという構成になっています。

また本書の途中には、筆者による例えば、「SN比」、「二段階設計」などの基礎概念の解説文も挿入されており本書のストーリーを補完・レビューするという構成になっています。

<<ポイント>>

技術者の悩みと行動を軸にしたストーリー仕立てで品質工学タグチメソッドの考え方と方法論を説く本。

本書では、

架空の中堅企業を舞台にして

技術者たちが湿度センサをめぐる

品質問題を解決するため十文字メソッド

品質工学:タグチメソッド

に取り組むとの展開を通して

品質工学の考え方・手法を解説しています。

また小説のなかの会話と解説を通して筆者の技術開発哲学

も語られています。

本書:「技術者の意地」です。

読むだけでわかる品質工学」との副題が付いています。

本書は、著者:長谷部 光雄氏にて、2010年3月に日本規格協会より発行されています。

本書は、日本規格協会の月刊誌『標準化と品質管理』に連載され好評を博した『読むだけでわかる品質工学』が単行本化された一冊です。

<<本書のエッセンスの一部>>

本書の帯には、以下のように書かれています。

好評既刊『技術にも品質がある』の著者が、

技術者・矢吹慎一郎(架空)の悩みと行動を軸にして、

品質工学”の考え方と方法論を

小説仕立てで解き明かす


本書の『リコールとは見えない不良』と題した「まえがき」で

筆者は、リコールについて論じ、

リコールの未然防止が良いのは自明のことだが、問題の中味が複雑化し高度化しており従来の品質管理の手法では制御できなくなっている。

検査では見つけ出せないが市場で使われるうちに発生してくる不具合点に関わる「見えない不良」などにも対応できる品質を管理できるとの観点から矢吹慎一郎と共に読者も考えて欲しいとしています。

本書のストーリーは、「八方ふさがり」との矢吹慎一郎が湿度センサの市場の不具合情報が掲載されたレポートを見ている場面から始まります。

矢吹達の開発陣が長年苦労して見つけ出した製造の最適条件と思える条件で生産が進められているはずだが、市場トラブルが相次いでおり、そこに手を付けたいが、日常的な初期不良の対策に手一杯の状況で根本的な対策にはなかなか手が回らないという悩ましい状況。

そのような状況のなか、『十文字メソッド』を活用して製造条件を見直すとの流れが。

最初は、『十文字メソッド』に最初は、複雑な思いを持った矢吹だが、専門家の話を聞いたり勉強してみて自分が思考の惰性に陥っていたとのことに気付く。

十文字教授に指導を受けるなかでロバスト性SN比機能性評価手法などを学んでそれを湿度センサの評価手法に取り込んでとの展開。

36節の「エピローグ」まで

「二段階設計」について、

  1. パラメータ実験での制御因子(パラメータ)とその水準の選び方
  2. 製造工程の改善方法
  3. 基本は安定性(二段階設計の思想)

といった解説などを含めて、ストーリーの展開とレビューとなる解説を交えて設計・製造に関わる品質工学の考え方と方法論が分かり易く説かれていきます。

会話のやりとりのなかで品質工学に関わる筆者の開発哲学も説かれています。

以下に一端を紹介します。

「要するに設計の役割は、SN比を使って製品のロバスト性を高めることなんだ」

「そうです。現在の我が社の課題は、開発部門で技術のロバスト性を高めることと製造部門で品質管理の技術を確立することの二つなんです。」

「張は、不良が発生した際の損失金額と、不良を防止するために必要な経費を計算し、その二つの金額が一致するように管理するのが最良の工程条件であると説明した。」

「うーん、最近の経営方針は、効率化だけを追求している例が多いからな。我が社もそうだが、どの会社も判で押したようにスピード経営を謳っている。表面的な効率は改善されたかもしれないが、一人一人の心が貧しくなっているのかもしれないね。そして知らないうちに技術力も低下しているのだろうな」

「最適条件の決定よりももっと重要なことがあります。技術者にとって重要なのは、何が起きているかを理解することです。起きている現象を把握しコントロールできるならば、最適条件は容易に導き出せますから

「汎用技術とは、個別問題に対して汎用的な観点で機能を導き出して、その機能をシステムとして解析するやり方のように見える。

いままで自分たちは、あまりにも個別の技術だけに目を奪われていたようだ。矢吹は、個別問題を一度突き放して、技術の考え方や開発のやり方について考えてみることも必要だなと感じだした。」

「勝ち負けにこだわるのは、本当の技術者の意地じゃないですよ。本当に良いもの、世の中にないものを創り出すことにこだわるのが、技術者の意地ですよ。勝ち負けは外面的なこと、一時的なことですが、内面的なこと、自分で納得できるかどうかの方がはるかに重要です。」

などほんの一端を紹介しましたが、本書には、このような内容が満載されています。

本書の最後に「田口玄一博士の本当の言葉」についてエピソードなど交えて解説しています。

以下のように述べて結んでいます。

技術立国日本の将来を考えたとき、モノづくり技術を極めたその先に、創造性を基盤にした技術開発力の構築が重要と思える。

その構築のためには、タグチメソッドと呼ばれる品質工学の考え方が、非常に重要であると筆者は信じている。』


<<本書で何が学べるか?>>

本書では、物語の展開と重点内容をレビューしている解説を通して、“品質工学”の考え方と方法論についてどのようなものかを学ぶことができます。

<<まとめ>>

本書では、『パラメータ設計ロバスト設計)』等を中心とした品質工学タグチメソッド)の考え方や手法について架空の中堅企業を舞台に技術者たちが湿度センサにまつわる品質問題を解決していくとの物語仕立てのストーリーを通して分かり易く解説しています

品質工学についての知識の如何に関係なく、リコールの未然防止の考え方等に関心がある経営者・マネジャー・ビジネスパースンには、本書は、是非、読んで頂きたい一冊です

なお本書の目次は以下の内容です。
まえがき―リコールとは「見えない不良」
1. 八方ふさがり
2. 論争
3. 可能性
4. 動き出し
5. 見せかけの矛盾
6. 因数分解
7. 思いもよらない収穫
8. ロバスト性
9. SN比
10. 極端条件
11. 懸念項目
12. いじめられる子ども
13. 製造工程の改善
14. 改善のパラメータ
15. 基本は安定性
16. 要因実験
17. 設計の責任
18. 実験の意味
19. レビュー
20. 見えない不良
21. マネジャーの責任
22. 常識のウソ
23. 実験結果
24. 報 告
25. 製造技術の問題
26. 現場の観察
27. 結果の解釈
28. 偶然の必然
29. なぜなぜ分析
30. 免疫に学ぶ汎用技術
31. 生産の開始
32. Q研での発表
33. 目標管理
34. プロセス改善プログラム
35. 成果報告
36. エピローグ
[ 解 説 ]
現状把握
心理的惰性からの脱却
SN比
二段階設計
設計の責任
損失関数とマネジャーの役割
実験結果の見方
ばらつきの意味
フロントローディング
目標の達成と体質の改善
田口玄一博士の本当の言葉

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タグチメソッド品質工学)の考え方の基本を説く入門書の本書の「はじめに」で日本の製造業の現場で品質向上のために努力しているにもかかわらず、リコール等の品質問題が発生している状況について、従来の品質管理の手法では対応できないようになっているとした上で、以下のように述べています。


「本書で取り上げたいのは、日本の製造業の底流で静かに進行している「ある傾向」についてです。

 冒頭で示した現象は、底流に流れているこの傾向が根本原因となって表面化してきたと考えられるからです。

 このように静かに進行している傾向は、内側から日本のモノづくり技術の弱体化を加速します。

技術力の低下を引き起こし、リコールを増加させている根本原因です。

 幸いなことに、これに対する処方箋はすでに提案されています。

田口玄一氏が40数年前から提唱しているタグチメソッドです。

最近多くの企業から注目されており、採用する会社も増えています。

その背景には、現在問題となっている品質問題を解決するには、技術の本質に切り込む必要がある、という気付きがあります

それを可能にする手段がタグチメソッドです。

 本書は、タグチメソッドをわかりやすく解説します

とはいっても手法の解説書ではないので、統計解析計算の面倒な説明はいっさいありません。

技術や製品を効率よく開発するにはどうすればいいか、という基本的な考え方を解説しました。」


<<ポイント>>


タグチメソッドの基本的な考え方を解説している入門書


本書では、日本のモノづくりの再構築が必要となっているという現状の課題の把握にはじまり、


その背景にあるものを抽出・分析した上で、


  • タグチメソッドの全体像
  • 見える化(考え方1)
  • 二段階設計(考え方2)

の3つの視点からタグチメソッドとはどのようなものかを解説し、


さらに戦略的な活用の観点から


タグチメソッドの根本思想を知るための7つのキーワードの解説と関連手法(実験計画法、……HALT / HASS試験)等も解説しています


本書:「タグチメソッドがよ~くわかる本」です。


本書は、著者:長谷部 光雄氏にて、2009年8月に秀和システム より「ポケット図解」シリーズの一冊として発行されています。



<<本書のエッセンスの一部>>


本書の表紙カバーには、以下のように書かれています。


技術の本質に切り込む

モノづくり復活の処方箋!

  • 技術の効率的な開発がよくわかる!
  • 製品開発の改善シナリオがわかる!
  • 技術力の高い企業の特徴がわかる!
  • 製品品質改善のヒントが得られる!
  • リコール増加の根本的な原因とは!
  • 市場の品質問題を予測する鍵とは!

本書は、7章から構成されています。


章の各節のテーマについて原則見開きの2ページで左側のページには、タイトルに続き、そのテーマの要約があり、解説文が掲載され、右側のページには、図解で一目でそのテーマの概要がわかる図解が掲載されているという構成になっています。


また右側のページの上部には、【one point】として、『検査と評価は違う』といった関連するキーワード等が取り上げられ豆知識といった要領で解説されています。


さらに各章の終わりには、「コラム」欄が設けられ、「シックスシグマのトリック」といった筆者に考察事項等が掲載されています。


それでは、章を追って概要を簡単に紹介します。


第1章では、「日本のモノづくりは再構築が必要
と題して、日本のモノづくりの現場で工場出荷時の検査では発見できない「見えない不良」が企業を困らせているとの現状の課題を取り上げ、考察し、設計に起因する見えない不良に対処するためには、従来型の方法論では限界があり、タグチメソッドを紹介しながら、生産中心のモノづくり視点から設計中心の視点への思い切った発想の転換が必要になっていると論じています。


第2章では、「見えない不良の背景
と題して、「見えない不良」が増加してきている背景について考察しています。


その背景には、モノづくり技術の軽視の風潮:すなわち、技術を育てるための泥臭い研究などを捨て去って、寄せ集め部品を組み立ててソフトで厚化粧して簡単にお金儲けができそうなコモディティ製品への傾斜やグローバルスタンダードなどの形式的な手法に頼ることなどがあるとしています。


収益のみが企業の目的ではないはずで持続して社会に貢献できるための高収益、高品質のための技術開発やソリューションの提供の重要性を説いています。


この意見には、強く共感を覚えます。


以降の第3章から第5章で「タグチメソッドとは何か?」といった基本的な考え方を説いています。


第3章では、「タグチメソッドの全体像
と題して、この章でタグチメソッドの全体像について解説しています。


タグチメソッドは、企業の成果に結びつく実践的方法論であり、統計学などの学術的なアプローチや机上の建前論ではなく、技術の現場で使える実用性を重視した考え方であると説いています。


製品開発に意味を考察し、その流れについて「製品開発は設計思想の移植作業」との考え方を提示し、タグチメソッドによる『機能』を重視する考え方、「見えない不良」に対処する観点から量から質への発想の転換の必要性を説いています。


また未然防止の方法論としては発生のメカニズムも予測できない未知の現象も予測できる必要があるとし、タグチメソッドによる『フロントローディング型の2段階設計』の考え方を解説しています。


第4章では、「見える化(考え方の基本1)
と題して、タグチメソッドによる見えないバラツキを検出するための方法について解説しています。


以下の3つの「見える化のシナリオ」を説いています。


またSN比についても「使用条件の変動から影響を受ける度合い」として解説しています。


「見えないバラツキ」(SN比で表現)を漏れなく「見える化」するキーワードについて「いじめればわかる」とし、極端条件で変化量を大きくし「見える化」を図るその考え方を解説しています


とくに設計段階でいじめの結果を評価する考え方を解説しています。


また「見えないバラツキ」を漏れなく「見える化」する際に抜け漏れを少なくするために組み合わせを直交表を使って行う考え方を解説しています


さらに「見えないバラツキ」を漏れなく「見える化」する工夫として基本的な機能を評価する視点が大切と基本的な機能、転写性、エネルギー変換といった機能について例をあげて解説しています

第5章では、「二段階設計(考え方の基本2)
と題して、タグチメソッドの考え方の基本2として二段階設計について解説しています。


その方法は、「試せば、わかる」(パラメータ設計)であるとして、多くのアイデアを効率的に試せば、どのくらい改善するかがわかる。ポイントは早く失敗することと解説しています。


常に根本的課題に手を打つべし、本質を掴むことを強調した上で、技術の効果的な改善シナリオについて、前章の「いじめればわかる」(SN比の活用)と「試せばわかる」(パラメータ設計)が効率的な二つの改善シナリオと説いています。


そして、「試せばわかる」を手順化した直交表を活用したパラメータ設計について、アイデアのリストアップ→条件表に基づくデータの採取→実験結果の要因効果図での整理といった要領を解説し、二段階設計の方法をまとめています。


第6章では、「タグチメソッドを知る七つのキーワード
と題して、タグチメソッドの思想の全体的な枠組みについて、品質を確保した上で開発期間を短縮するシナリオの沿って以下の7つのキーワードを取り上げて解説しています。


  • フロントローディング
  • 二段階設計
  • 品質を改善したかったら、品質を測るな
  • 制御因子・誤差因子
  • LD50(Lenthal Dose)と機能性評価
  • チューニング(編集設計)
  • 試作レス、試験レス、検査レス

第7章では、「関連手法の紹介
と題して、表面上は異なるように見える手法同士でも、基本的考え方には近似したところがあるとし、タグチメソッドの理解を深める観点から以下の各関連手法とその本質の考え方について解説しています。


  • 実験計画法
  • SQC(統計的品質管理)
  • 実践的品質管理手法
  • データマイニング
  • 信頼性工学
  • 安全工学
  • TRIZ
  • QFD(品質機能展開)
  • シックスシグマとDFSS(Design For Six Sigma)
  • HALT (Highly Accelerated Life  Test)/ HASS(Highly Accelerated Stress Screening)試験

<<タグチメソッドの関連書籍>>


「ISOの本棚」のブログですでに紹介した以下のような『タグチメソッド品質工学』に関する本がありますのでご参照下さい。



<<本書で何が学べるか?>>


本書では、製造現場では、生産中心のモノづくり視点からタグチメソッドを活用しての設計中心の視点への思い切った発想の転換が必要な状況となっているとの考察から始まり、タグチメソッド品質工学)のやさしい入門書として、タグチメソッドの基本的な考え方をそのポイントをイラストや図表を交えて解説しています。


特にタグチメソッドの基本的な考え方について『タグチメソッドの全体像』、『見える化(考え方1)』、『二段階設計(考え方2)』といった3つの視点から解説しています。


タグチメソッドの基本思想に関わる7つのキーワードを解説し、さらに関連手法の考え方も含めてタグチメソッドの活用の思想を解説しています。


本書は、タグチメソッドの基本的な考え方を学ぶ入門書として最適です。


<<まとめ>>


本書は、技術者だけでなく、品質、技術、モノづくり、製品開発等の本質論に関心を持つビジネスパースンには、読んで頂きたい一冊です。


なお本書の目次は以下の内容です。
第1章 日本のモノづくりは再構築が必要
第2章 見えない不良の背景
第3章 タグチメソッドの全体像
第4章 見える化(考え方の基本1)
第5章 二段階設計(考え方の基本2)
第6章 タグチメソッドを知る七つのキーワード
第7章 関連手法の紹介






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タグチメソッド(品質工学)を学びたいとのニーズをもっている人は、多いとのことですが、最初に当たる壁が言葉(用語)の壁とのこと。


本書の「まえがき」にも紹介されていますが、タグチメソッドのメミナーで初心者の人が決まって、アンケート用紙に記すのは、「言葉の意味がわからない」との項目がトップだそうです。


そこで急速に興味を失ってしまい、タグチメソッドの面白さや有用性を理解するところまで至らないまま挫折し、勉強をやめてしまうことのようです。


埼玉の品質工学研究会のワーキンググループのメンバーの方々が原稿を起こし、最終的には、タグチメソッドのエキスパートの金本 良重 氏、丸山 洋一郎氏、渡部 義晴 氏が編集したタグチメソッドの用語の解説書を紹介します。


本書の「まえがき」によると執筆にあたって特に分かりやすさに主眼を置き、以下のような点に留意したとのことです。


  1. 用語の意味は、タグチメソッドの用語を極力用いないようにして、簡潔な表現を心がけた。
  2. 用語集として位置づけられるが、タグチメソッドのテキストとしての活用も配慮した解説としている。冒頭から読み進めることで、タグチメソッドの概要が分かるように構成されているので、入門者用セミナー用のテキストとして、又は中級者向けの補助教材としても活用できる。
  3. ところどころにタグチメソッドの考え方(タグチフィロソフィーともいうべきもの)が記述されている。このタグチメソッドの考え方を理解しやすくするために、図やイラストを用いたり、難しい数式による解説を極力しないといった工夫を行った。

<<ポイント>>


タグチメソッドを学ぶうえで入門者がつまずきやすい用語の意味を解説した用語集


各用語(キーワード)の意味について、図やイラストが多数、挿入されていて、直感的にも理解できるように工夫されています。


タグチメソッドの基本から始まり、SN比パラメータ設計MTシステムオンライン品質工学の章区分のもと、43のキーワードを取り上げ解説しています。


品質」「機能」といったタグチメソッド独特の使われ方をする用語の意味や、用語の使い分けも含めて解説しています。


本書:「早わかりタグチメソッド用語集」です。


入門者がつまずきやすい43のキーワードを再確認!」との副題が付いています。


本書は、著者:品質工学フォーラム埼玉ワーキンググループ 、ならびに 金本 良重 氏、丸山 洋一郎 氏、渡部 義晴 氏 の編著にて、2009年4月に日科技連出版社より発行されています。


早わかり タグチメソッド用語集―入門者がつまずきやすい43のキーワードを再確認!
日科技連出版社
発売日:2009-04
発送時期:在庫あり。
ランキング:124249

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の表紙カバーの折り返し部には、以下のように書かれています。


本書は、入門者がタグチメソッドを学ぶうえでつまずきやすい用語の意味を解説した用語集です。

 各用語の意味は、図やイラストを活用しながら、直感的に理解できるように解説しています。また、タグチメソッド独特の使われ方をする「品質」や「機能」といった用語が、品質管理などにおける用語の意味とどのように違うのか、様々な種類があるSN比や機能などは、どのように使い分けるのかを、解説しています。

 はじめてタグチメソッドを学ぶ方の最初のテキストとしてはもちろん、すでに勉強をされている方のタグチメソッド用語の辞書としてもお使いいただけます。


本書は、5つの章から構成されています。


最初にタイトルとしてキーワードが「1.3 品質-quality」といったように取り上げられています。


タイトルの右下には、(「品質工学便覧」定義No1001)というように品質工学便覧の巻末の用語の定義で定義されている用語については、その番号が参照されています。


全体で43のキーワードについて、【用語の意味】、【解説】といったスタイルで2ページから4ページ程度で解説されるという展開になっています。


また一部のキーワードについては、【ワンポイント】として関連事項が解説されているものもあります。


キーワードの説明には、イラスト、概念図、グラフなどの図表が多数用いられており、親しみやすく分かり易い解説となっています。


また各章の終わりには、その章に関係する参考文献が掲載されています。


ざっとした内容は、以下の通りです。


第1章では、「タグチメソッドの基本用語
と題して、「1.1 タグチメソッド-taguchi method」からはじまり、「1.11 制御因子-
cotrol factor/controlable factor」まで基本的な11キーワードが取り上げられ解説されています。


第2章では、「SN比の基本用語
と題して、「2.1 2乗和の分解-decompositon of total variation」から、「2.9 機能窓-operationg window method」までの9キーワードが解説されています。


第3章では、「パラメータ設計の基本用語
と題して、「3.1 パラメータ設計-parameter design、robust design」から「3.7 確認実験-confirmation run」までの7キーワードが解説されています。


第4章では、「MTシステムの基本用語
と題して、「4.1 MTシステム-Mahalanobis-Taguchi system」から「4.9 項目診断-item diagnosis」までの9キーワードが解説されています。


第5章では、「オンライン品質工学の基本用語
と題して、「5.1 オンライン品質工学- on-line quality engineeering」から、「5.7 検査設計- inspection plannig」までの79キーワードが解説されています。


また付録として、「直交表の使い方と種類」として、3.2でもキーワードとして取り上げられている直交表について、ここでは、L18を例にした使い方の解説とその種類の簡単な解説が添付されています。



<<タグチメソッド(品質工学)の関係書籍>>


「ISOの本棚」のブログですでに紹介した以下のような『タグチメソッド品質工学』に関する本がありますのでご参照下さい。



<<本書で何が学べるか?>>


本書は、入門者がタグチメソッドを学ぶ際に、つまづきやすい43のキーワードを取り上げて、図やイラストを活用しながら分かり易く解説しているタグチメソッドの用語集です


本書は、厳密性を重視したよくある学術用語集などとは、異なり、はじめてタグチメソッドを学ぶ方もアレルギーとかにならないように十分な配慮のもとに初心者に優しく書かれています。


またこれまでにタグチメソッドを勉強をされてきた方が、改めて本書で基本用語を確認しながら活用していくためのハンドブック的な観点からも利用できると思います。


<<まとめ>>


本書は、これからタグチメソッド品質工学)を学びたい方から中級者の方まで、お薦めの利用価値の高いタグチメソッドの用語集です。


なお本書の主要目次は、以下の内容です。
第1章 タグチメソッドの基本用語
第2章 SN比の基本用語
第3章 パラメータ設計の基本用語
第4章 MTシステムの基本用語
第5章 オンライン品質工学の基本用語





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タグチメソッド品質工学)は、技術開発の段階や新製品開発の初期の段階で開発効率を向上させながら品質を作り込むことができる手法


というのは、本書の「はじめに」で筆者が読者にタグチメソッド(品質工学)について説明している箇所からの引用になります。


開発現場では、製品を開発するのに非常の多くの人手を要し、発売日の直前になっても品質問題の解決のために残業や休日出勤が相次いで、多くの試験を実施しているにも関わらずリコール問題が発生したり、開発費用がますます嵩むといった課題を抱えているような状況が蔓延しているという懸念があります。


これまでの技術開発、新製品開発のやり方を改革し、事前にトラブルの芽を摘む未然防止のロバストネスを組み込むといった手法がタグチメソッドの開発手法になります。


従来の製品開発では「作って直す」が基本でしたが、タグチメソッドの導入で品質問題を未然に防止し、時間とコストの両方の節約が見込めます


現状のタグチメソッドは、色々なサブシステムを持つ大きな体系としてまとまったものになっています。


本日は、タグチメソッドの手法の中からとくにロバスト設計許容差設計許容差の決定オンライン品質工学MTシステムに的を絞ってタグチメソッドの基礎をなるべく数式を使わず、やさしく解説している本を紹介します


文系出身者にも分かり易くとの配慮から、難しい数式は使わずに、豊富な事例を取り上げて分かり易く解説しながら理論の本質をつかむことができるようにタグチメソッドのポイントを説いています。


<<ポイント>>


タグチメソッド(品質工学)の基礎についての分かり易い解説書。


難しい数式は、避けて、豊富な事例解説を通じてタグチメソッドの開発手法等の本質・考え方が学べます


本書:「タグチメソッド入門」です。


本書は、著者:立林 和夫 氏にて、2009年3月に日本経済新聞出版社 から「日経文庫」の一冊として発行されています。


タグチメソッド入門 (日経文庫)
日本経済新聞出版社
発売日:2009-03
発送時期:在庫あり。
ランキング:4659

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯ならびに表紙カバーの折り返し部には、以下のように書かれています。


難解な理論が直感でわかる

初心者のためのスタンダードテキスト

製品開発を効率化するための必須知識。

理論の本質を全体像を事例を通してやさしく解説。

[ポイント]

  • 品質管理の分野で高い関心を集めるタグチメソッド(品質工学)の基礎を、初心者にもわかるよう丁寧に解説しています。
  • 従来の製品開発では「作って直す」が基本でしたが、タグチメソッドの導入で品質問題を未然に防止し、時間とコストの両方が節約できるようになります。
  • 難しい数式はできるかぎり使わず、豊富な事例から、理論の本質がつかめます。
  • 巻末に「参考図書と学習のガイド」を収録。さらに深く学習したい読者に配慮しました。

ざっとした概要を紹介します。


本書は、6章から構成されています。


多数の図表が挿入され、タグチメソッドの基本的な考え方が直感的なイメージとしても理解できるように工夫された解説となっています。


1章では、「世界で脚光を浴びるタグチメソッド
と題して、最初に従来型の「作って直す」といった開発方式の問題点について論じています。


すなわち従来型の開発では、品質問題の発生をなかなか減らすことはできず、思いがけないリコール問題を発生したり、開発部門の試験工数等が増大して人・金・物の多大な投入が必要で、コストアップ要因にもなりひいては国際競争力が低下するといった多くの問題点があり限界にきていることを提起しています。


また品質問題について製品性能はノイズにより乱れること、品質問題のほとんどはばらつき問題に帰せられること、タグチメソッドによるノイズの取り扱いについて解説し、図面を作成する前にロバスト設計を実施し、予めノイズの影響を受けにくい設計値を把握し、図面に反映するという開発方式について解説しています。、


さらに、このタグチメソッドに基づく「二段階設計法」のもたらす開発効率の向上と開発期間の短縮といった効果等についても言及しています。


2章では、「タグチメソッドの基本的な考え方
と題して、品質問題の未然防止に関わるロバスト設計損失関数を中心にタグチメソッドの全体像も交えてタグチメソッドの手法の基本的な考え方はどのようなものかといった点について解説しています。


3章では、「ロバスト設計という未然防止法
と題して、紙ヘリコプターを設計する事例を取り上げて、「入力と出力、理想条件の検討」(システムの機能から入出力、理想機能を検討する)から「機能実験の実施」(SN比と感度の再現性を確認)に至るロバスト設計の手順を具体的に解説しています。


また動特性と静特性のシステムの違いを説明し、それぞれのロバスト設計の考え方について解説しています。


さらにロバスト設計の実施例として、「直流モーターの低騒音化」の事例、および「スキャナー・フレームのロバスト設計」の事例についてどのようにロバスト設計を進めたかを解説しています。


4章では、「許容差を設計する
と題して、部品のばらつきに対してロバストにする観点で実施されるどの程度まで部品特性のばらつきや変動を抑えるかを決める取り組みの許容差設計について解説しています。

最初に、実験計画法を利用した部品ばらつきの影響度を評価するための直交表L18を用いての方法を解説しています。


また総合コストの観点から市場での品質損失を見積もるための損失関数を利用した許容差の決定の方法について解説しています。


5章では、「品質損失を考えた工程管理
と題して、生産工程の管理の目的に適用するオンライン品質工学の手法について解説しています。


「全数検査か抜き取り検査か?」という議論に関わる臨界不良率の算出、またフィードバック制御へのオンライン品質工学の適用の考え方、さらに定期点検と保守といった予防保全のためのオンライン品質工学の適用などを取り上げ解説しています。


さらに「その他のオンライン品質工学」として、オンライン品質工学の関わる体系についてまとめ概説しています。


6章では、「パターン認識の新しい方法―MTシステム
と題して、先ず、「あわてものの誤り(第一種の誤り)」と「ぼんやりものの誤り(第二種の誤り)」について説明し、第二種の誤りを小さくするために必然的に第一種の誤りが増えてしまうといった問題を提示しています。


そして、あわてものの誤りを減らすことになる相関関係を考慮するマハラノビス距離の考え方がどのようなものかを解説しています。


またMT法について、古くからあったマハラノビス距離に田口氏が考えた単位空間の概念を結びつけたものとして、検知ミスや見逃しを改善する新たな異常判定法として解説しています。


MT法がどのようなものかを解説し、マハラノビス距離を算出する手順、距離の計算などの概要を解説しています。


またMT法の適用例について以下の2つの事例を取り上げ解説しています。


一つ目は、「部品製造工程での良品と不良品の判別に、MT法を適用した事例」でその考え方の概要を解説しています。


二つ目は、「自動車レースでの故障予知にMT法を適用した事例」を解説しています。


さらにMTシステムのパターン認識への適用、マハラノビス距離は、正常度を測る物差しとし、MTシステムの異常判定への適用などの考え方について解説しています。


最後に「その他のMTシステムの方法」について体系をまとめ、T法(1)による「サッカーJリーグの順位予想」への適用などを解説しています。


またさらなるタグチメソッド品質工学)の学習の手引きとして、巻末には、「参考図書と学習のガイド」が掲載されています。


<<タグチメソッド(品質工学)の関係書籍>>


「ISOの本棚」のブログですでに紹介した以下のような『タグチメソッド(品質工学)』に関する本がありますのでご参照下さい。



<<本書で何が学べるか?>>


本書では、タグチメソッド(品質工学)の中核となるロバスト設計許容差設計許容差の決定オンライン品質工学MTシステムを中心に入門者が理解しやすいように丁寧に解説しています


とくに数式は、ゼロということではありませんが、それは、計算自体は、ソフトウェアなどのツールを使っても良い部分で、本書では、とくにタグチメソッド(品質工学)の肝となる考え方を重点に解説しています。


<<まとめ>>


本書は、製品開発に関わる人だけでなく、タグチメソッド(品質工学)に興味があるビジネスパースンが最初に読む格好の入門書と思います。


なお本書の主要目次は、以下の内容です。
1 章:世界で脚光を浴びるタグチメソッド
2 章:タグチメソッドの基本的な考え方
3 章:ロバスト設計という未然防止法
4 章: 許容差を設計する
5 章:品質損失を考えた工程管理
6 章:パターン認識の新しい方法―MTシステム






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品質工学(QE:Quality Engineering)とは、システムの機能のばらつきを効率的に評価し、システムの技術を最適化するといった田口玄一博士らによって提唱され体系化された技法


タグチメソッドとも呼ばれています。


品質工学とは、どのようなものかについては、例えば、こちらの品質工学会のホームページなどでも「Learn about QE:品質工学とは?」と題して、品質工学の概要を紹介しています。


本日、紹介するのは、品質工学について親しみやすく説いている啓蒙書です。


本書の「まえがき」で筆者は、品質工学は、難解であるとか、田口玄一博士の話は、難しいといわれる点に関して以下のように述べています。


「確かにSN比の計算やMTシステムの数理は高等な数学や統計学の世界なので難解だ。

しかし、それに惑わされてはならない。

品質工学は、かなりシンプルな理論であるし、その目的や成り立ちを考えるとさらに分かり易い。

(略)

品質工学は、技術者として当然やるべきこと(常識的なこと)を、正確に、合理的に達成するための手法、理論なのである。

(略)

これまでの自分の経験(特に成功体験)や、考え方をベースに理解しようとするから難解なのである。

素直な気持ちで話を聞き、頭の中をまっさらにして論文を読めば、案外簡単に理解できると思う。」


品質工学の重要ポイントについて、品質工学会、関西品質工学会の活動などで議論された多くの事例を交えて『品質工学ってなんやねん?』と親しみやすく解説しています


<<ポイント>>


品質工学へのとっつきにくさを取り払ってくれる品質工学の啓蒙書。


従来の品質工学の入門書とは、ひと味変わったアプローチよる品質工学の方法論の解説書です。


難しい数理や計算式に惑わされず、品質工学をシンプルに理解するきっかけになるような事例を中心に品質工学とはどのようなものかを説いています。


よし、自分の仕事で品質工学を使って見たいという気にさせてくれます。


品質工学的観点から、“本物の技術者”論を読者に投げかけ、本物の技術者になるための心構えなども説いています。


本書:「品質工学ってなんやねん?」です。


エピソードから学ぶ品質工学」との副題が付いています。


本書は、関西品質工学研究会の編集(執筆:原 和彦 氏、ならびに芝野 広志 氏)にて、2009年3月に日本規格協会から発行されています。


ハンディな新書版サイズで通勤途上などでも手軽に持ち運べ読むことができます。


品質工学ってなんやねん?―エピソードから学ぶ品質工学
日本規格協会
関西品質工学研究会(編集)
発売日:2009-03
発送時期:通常2~5週間以内に発送
ランキング:5825

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれています。


顧客が満足する製品の技術開発を促進する最大の武器

品質工学の重要ポイントを親しみやすく記述

品質工学によって、技術者の仕事に多くの自由

  • -----自由な発想
  • -----自由な設計
  • -----自由な時間

を獲得できる


本書は、大きく、2編(第1編:「Episode 1-32」及び第2編:「これからの技術者と品質工学に期待すること」から構成されています。


また巻末の「おわりに」の後に、「関西品質工学研究会の歩み」として、本書が関西品質工学研究会の15周年記念出版とのことで、これまでの経緯が紹介されています。


全体的に数式は、最小限にして、イラストをはじめ事例等の適切な理解のための多数の図表が挿入され、必ずしも技術者でなくても分かり易い解説となっています。


第1編の「Episode 1-32」では、32の以下のようなエピソードを通じて品質工学の何たるかが解説されています。


1. 田口先生との出会い」に始まり、「2. 科学(者)と技術(者)」、「3. 品質と機能」、「4. 製品開発と技術開発」、「5. 品質工学と実験計画法」…(略)…「28. 品質工学と曼荼羅」、「29. 品質工学を定義すること」、「30. 品質工学で企業は儲かるのか?―経営者と品質工学―」、「31. 技術者は責任を取らない」、「32. 品質工学をいかに教えるか」といったタイトルが取り上げられています。


ここでは、著者の品質工学との出会いから始まり、著者が品質工学を理解するうえで大いに役立った考え方や研究結果などの事例を振り返りながら紹介するといった展開になっています。


それぞれのエピソードは、3~6ページ程度でまとまった内容になっています。


第2編の「これからの技術者と品質工学に期待すること」では、改めて第2編の冒頭に「はじめに」があるという展開になっています。


第2編では、社会的不祥事の頻発、企業における技術者のあり方、大学の技術者教育などに共通するマネジメント戦略といった様々な社会現象を題材にし、技術者、経営者、大学の教育者等への品質工学からの期待を述べるといった展開になっています。


ここでは、「品質工学への道」、「品質工学の普及を妨げているものは何か」、「リコールゼロに挑戦する品質工学」、「品質工学(タグチメソッド)が戦略といわれる理由」、「市場クレームの94%は設計責任である」…(略)…「消費者の欲しいのは“モノの品質”ではなく,“モノの働き”」、「“信頼性(ロバスト設計)”と“安全設計”は両立する」、…(略)…「学校教育への期待」、「経営者やマネージャーの品質工学」といったテーマを品質工学的観点から取り上げ解説しています。


この中で「“ほんまもんの技術者”とは何か」(-技術者はサラリーマンではない−)
として、以下の8項目からなる『”ほんまもん”の技術者の心構え』について考察しています。


  1. 技術者は科学者ではない
  2. “あるべき姿”を考える技術者であれ
  3. システム設計や“評価技術”に強い技術者であれ
  4. “ノイズに強い”技術者であれ
  5. “やり直しをせず”に成果を出す技術者であれ
  6. “試作レス・試験レス”の技術者であれ
  7. “コストに強い”技術者であれ
  8. “胆識”を持った技術者であれ

確かにとうなづき、強く共感を覚える品質工学的に合理的と感じる技術者像が論じされています。


本書を読み通すことでタグチイズムや品質工学への親しみは確実に増すことができると思います。


<<品質工学の関係書籍>>


「ISOの本棚」のブログですでに紹介した以下のような『品質工学』に関する本がありますのでご参照下さい。



<<本書で何が学べるか?>>


本書では、著者の品質工学との出会いから始まり、著者が品質工学を理解するうえで大いに役立った考え方や研究結果を、32のエピソードにまとめて説いています。


さらに品質工学の本質あるいは技術者のあるべき姿について、様々な社会現象を題材にして取り上げ解説しています


親しみ深く読み進めるなかで品質工学の基本的な考え方や手法の概要が学べるといった趣になっています


<<まとめ>>


本書は、技術者の皆さんには、是非とも読んで頂きたい一冊です。


なお本書の主要目次は、以下の内容です。
第1編 Episode 1-32
1. 田口先生との出会い
2. 科学(者)と技術(者)
3. 品質と機能
(略)
30. 品質工学で企業は儲かるのか?―経営者と品質工学―
31. 技術者は責任を取らない
32. 品質工学をいかに教えるか
第2編 これからの技術者と品質工学に期待すること
はじめに 今,なぜ品質工学か
品質工学への道
品質工学の普及を妨げているものは何か
(略)
学校教育への期待
経営者やマネージャーの品質工学






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品質工学(タグチメソッド)は、広範な技術体系となっていますが、その中味は、概略のところ、以下の3つに分けられます。


  1. 直交表を使ったパラメータ設計(オフライン品質工学)

  2. 損失関数を用いるオンライン品質工学

  3. MT(マハラノビス・タグチ)システム


なお上記の1のオフラインという言葉は、ラインにのる前の設計段階を指しています。


パラメータ設計では、システムの設計値を決める際に、個々のパラメータ(条件)について、安定性(SN比)が高く、ロバストネス(頑健性:すなわちシステムがノイズの影響を受けにくいこと)な実験条件を得たい際に用いられる方法になります。


例えば、L18直交表を用いることで、4,374通りの組合せについて、18通りの実験で最適条件を効率的に得ることができるというように、パラメータ設計では、直交表を用いて数少ない組合せ実験で、バラツキが少ない最適条件を効率よく把握することができる方法ということになります。


本日は、こういったパラメータ設計、品質工学、タグチメソッド等について全く知らない読者を対象に、パラメータ設計を業務に適用するのに必要な「考え方」、「必要な知識」、「手順」を分かり易く教科書的なスタイルで解説している入門書を紹介します。


技術開発、製品開発、設計、生産技術、製造技術、製造、検査、品質管理、品質保証などの部署の技術者などがターゲットとのことです。


パラメータ設計の使いこなし力を習得できるように、実際にExcelのワークシートで提供された演習問題を読者自身がExcelを使って解きながら読み進めることで実務への応用力が身につくように工夫されています


本書:「入門パラメータ設計」です。


Excel演習で考え方と手順を体得できる」との副題が付いています。


本書は、井上 清和 氏、中野 惠司 氏、林 裕人 氏、芝野 広志 氏、大場 章司の共著にて、2008年2月に日科技連出版社 より発行されています。筆者の皆さんは、いずれも企業での設計開発等の豊富な経験を備えていて、現在、コンサルタントとして活躍中の方々です。


本書の表紙の折り返し部に以下のように書かれてあります。


  • 本書で解説するパラメータ設計は、メーカーの利益確保の手段として、タグチメソッドの各手法の中でも、必須になりつつあります。
  • 本書のバリエションに富んだ演習問題を解くことで、パラメータ設計を活用するための基本的な考え方や具体的な手順が身に付きます。
  • 演習問題の解答は、Excelのワークシートとして日科技連出版社のホームページに用意されています。このワークシートは、パラメータ設計で必要になる数値計算をすぐにできるなど、普段の業務にも活用できます。


本書は、8つの章から構成されています。全体的に多数の図表が用いられ、分かり易い解説となっています。

各章の要所に演習問題が掲載され、これを解くことで理解力が高まるように配慮されています。

また付録が添付され、パラメータ設計に関わる解説を補完しています。代表的な直交表も掲載されています。

筆者も、「本書のねらいと使い方」で本書は、教科書的構成となっているので、第1章から読み進めて欲しいと強調しています。


第1章では、「パラメータ設計とは
として、品質工学についての全体像について、歴史的な背景から品質工学とタグチメソッドの違い、タグチメソッドにおけるパラメータ設計の位置づけ、技術的アプローチと科学的アプローチの違い、実験計画法とタグチメソッドの違いなどを解説しています。


第2章では、「パラメータ設計の考え方
として、機能を考える理由から機能の定義方法、あるべき姿に近づける仕事の方向性、ロバスト設計、パラメータ設計の概要、技術の評価方法などパラメータ設計の考え方の基本の考え方について解説しています。


第3章では、「パラメータ設計に必要な知識
として、直交表とはからはじまり、直交表を用いた実験の仕方、パラメータ設計のための直交表の使い方、直交表の種類、どの直交表を用いるか、調合誤差因子、ゼロ点比例式のSN比と感度の求め方、式に登場する記号の意味などのパラメータ設計に使われる各ツールに関する知識をExcelの活用方法など交えて解説しています。


第4章では、「動特性のパラメータ設計の手順
として、動特性のパラメータ設計を進める手順の詳細と方法について解説しています。「システムの選択」に始まり「利得の再現性の確認」に至る全体の手順をフローにて解説し、とくに実験でのデータ測定とSN比と感度の計算が完了した以降の「補助表の作成」、「要因効果図の作成」など「利得の再現性の確認」に至る手順の詳細について、Excelの活用方法など交えて解説しています。


第5章では、「動特性のパラメータ設計[演習問題]」
として、動特性のパラメータ設計について、感度Sが無視できる場合、感度Sを目標値に合わせる場合、感度Sを小さくする場合の3つの具体的事例について解説しています。


第6章では、「静特性のパラメータ設計
として、技術開発を目的とした動特性のパラメータ設計の次のステップとなる商品開発を目的とした静特性のパラメータ設計の方法について解説しています。静特性の評価特性について、一般の望目特性、ゼロ目標の望目特性、望小特性、望大特性の各評価特性の内容と例について解説し、そして静特性のパラメータ設計の考え方から詳細な手順について解説しています。とくに一般の望目特性、望小特性、ゼロ目標の望目特性の各事例を取り上げ、それぞれのパラメータ設計の方法について詳しく解説しています。


第7章では、「開発におけるパラメータ設計
として、技術開発段階、商品企画・開発段階でシステム開発を進める際の有効なパラメータ設計の活用の方法について解説しています。2段階設計法の有効活用の考え方、標準SN比で評価する必要性、ロバスト設計、チューニング設計の進め方など開発におけるパラメータ設計について演習も交えて解説しています。


第8章では、「機能性評価
として、機能の安定性評価の関わる機能性評価について、考え方およびその手順について、事例も交えて解説しています。


品質は、人質と言われ、昨今の品質トラブルの背景に技術者の力量が低下していることなどが言われ、その意味でもタグチメソッドなど含めた工学的ツールの十分な使いこなしが強く求められています。


本書は、タグチメソッドの中のパラメータ設計について基本的な考え方から知識、手順について、実務的に書かれてあり、Excelを用いての演習問題など含めて、実務に応用できる基本を習得できる優れた入門書と思います


入門パラメータ設計―Excel演習でタグチメソッドの考え方と手順を体得できる
日科技連出版社
井上 清和(著)
発売日:2008-02
発送時期:通常4~5日以内に発送
ランキング:131589


なお本書の概要目次は、以下の内容です。
第1章 パラメータ設計とは
第2章 パラメータ設計の考え方
第3章 パラメータ設計に必要な知識
第4章 動特性のパラメータ設計の手順
第5章 動特性のパラメータ設計[演習問題]
第6章 静特性のパラメータ設計
第7章 開発におけるパラメータ設計
第8章 機能性評価
付録





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SQC(Statistical Quality Control)とは、統計的手法を問題解決の手段として多く用いる品質管理活動で「統計的品質管理」と呼ばれています


SQCは、かっては、我が国の工業製品の高品質化に大いに寄与してきましたが、昨今、製造業のマネジメントの現場においてSQCの取組が弱体化してきていると言われています。


一部の企業の経営者が、TQCとかTQMでは、企業業績の回復はできないだろうと、SQCも同列に見限ってしまったことによります。


2000年以降、製造業で見られた大きな品質トラブルを招いたのは、SQCの基本を使わずにコストダウンを行ってしまったためでSQCを用いていればそのような結末とならなかったはずと筆者はそのまえがきで述べています。


技術者の現場離れとして、技術者本人は、デスクワークなどが中心で、現場で実験データを取っているのは、実は、情報が与えられていない派遣社員。そのため技術者が実験中に起こっているトラブルの事象を把握していなかったなどということも聞いたりします。日常管理のマネジメントが不在といった極端な状況ですが、これではいつ品質トラブルが起こっても不思議ではありません。


相次ぐ品質トラブルの不祥事発覚の背景にSQC軽視のツケが現れているとして、SQCは、効果が出るのに多少時間がかかるという面はあるものの、その継続的実施によりコストダウンの有形の効果に加えて、企業の知的資産となる技術者のスキルアップという無形の効果をもたらすものとして、特に日常管理の現場を預かる開発・設計・製造などのマネジメント層に向けてSQCの基本を説いている本を紹介します


「いま、なぜSQCなのか?」にはじまり、SQCの重要性と継続的実施の持つ意味などを説き、SQCの体系ならびに基本的考え方について具体的事例も交えて分かり易く解説されています。 


本書:「SQCの基本―問題の発見と解決の科学」です。


本書は、著者:宮川 雅巳 先生にて、2008年2月に日本規格協会より発行されています。


本書の帯には、以下のように書かれています。



SQC でよみがえれ!


品質立国日本


  • 部課長クラスのマネジメント層の方々に-----

    いまあらためてSQCの重要性と継続的実施を説く

  • 現場担当者の方々に-----

    問題解決に役立つSQCの体系・基本的考え方を、

    具体的事例で解説

問題解決能力を高めよう」


本書は、11章から構成されています。


第1章では、「SQCは論理・観察・実験による第2の方法
として、16世紀からの近代科学の研究法を振り返り要約し、筆者による現代的SQCの体系:QCストーリーとダグチメソッドを含めた広義の実験計画法を組み合わせたものとして定義し、その0)問題認識から7)対策実施に至る8つのステップなど解説しています。


第2章では、「SQCのエクセレント事例
として、1953年のタグチメソッドによる”タイル実験”の取組事例について、前章の8つのステップに沿って、「プロジェクトX風」の展開で解説しています。


第3章では、「基本的な考え方
として、最初の「まえがき」でSQCには、以下の両輪から成るとの述べていますが、この章では、前者の『基本的な考え方・攻め方』を取り上げ解説しています。その基本は、『場合分けしてとらえる』との見方から、「結果による場合分け」→「条件による場合分け」との筋道、パレート図、ヒストグラム、層別、論理図式など参照しながらSQC問題解決法の原理と位置づけられるアブダクションによる原因の推測など解説しています。
・基本的な考え方
・具体的な手法


第4章では、「 SQC手法と層別
として、「結果による場合分け」と「条件による場合分け」を組み合わせて問題の本質を絞り込むSQC手法」について、パレート図による層別、ヒストグラムにおける層別、散布図における層別について、溶接不良の事例を取り上げ解説しています。


第5章では、「SQCでの品質とコスト
として、『SQCの品質は、バラツキである』との観点から、不良低減の目的は、コスト低減で、目標はコストになるが手段で品質を研究するとの考え方、生産スピードを上げ品質を維持できればコストダウンとの方法や開発段階で多様な使用条件を先取りした試験をして、ロバストな設計条件を見いだすというタグチメソッドのパラメータ設計の考え方など解説しています。


第6章では、「SQCで役立つ計画的に採取したデータ
として、データの採取について、石川先生によるデータ採取過程についての分類(―祥茲諒法で取った日常の過去のデータ、特別に解析しやすいようにとった日常のデータ。例えば、層別したデータ、対応のあるデータ。新たに実験計画法的にとったデータ)について総括した上で、データ解析の基本は、目的に則したデータを採取することが重要とし、計画的なデータの採取により観察データを実験データの形式に近づけることの重要性を説き、三元配置データの解析事例について解説しています。


第7章では、「SQCにおける実験計画法
として、情報が大きくしかも正確な実験データについて、仮説検証型実験、仮説探索型実験、科学的精密実験といった近代の実験の経緯を整理しています。そして統計学者のフィシャーによる実験計画法についてそのエッセンスとなる3原則(・局所管理、・無作為化、・繰り返し)を解説しています。またSQCで行われる実験について3つの目的に分類し、組合せ実験の前に主要な因子を絞り込む目的で行う直交表実験、不具合原因の探求の目的で行う(ドリアン・シャイニンの提案による変数選択法の一つで、組立品の不具合を見つけるための)部品探索法について重点解説しています。


第8章では、「SQCでの統計モデル
として、採取した、もしくは、採取しようとしているデータに対する基本的な統計モデルについて解説しています。 和の分布、差の分布、最小値の分布、最大値の分布、切れた分布、中途打ち切りデータの分布、偏ったサンプリングによる分布を取り扱う統計モデルについて解説しています。


第9章では、「平方和の分解と分散分析
として、データ解析法で取り扱うバラツキについて、そのバラツキを減らす手段は、バラツキの原因を可避原因と不可避原因に分けて可避原因を取り除くことにあるとし、その分解手段が平方和の分解と解説しています。また平方和の分解は、データの採取方法に関係なく形式的にできるが、個々のデータが互いに独立に正規分布に従うと見なせる時は、分散分析の検定法に進めるとして分散分析について6章の事例を取り上げ解説しています。


第10章では、「SQCにおける回帰分析
として、回帰分析について3つの目的に整理した上で、 予測のための回帰分析、変動要因解析のための回帰分析、そして因果的効果推測のための回帰分析について、事例をあげて解説しています。


第11章では、「タグチメソッドの真髄は信号因子
として、ダグチメソッドについて、とくにオフライン品質管理(パラメータ設計)に絞り込んで解説しています。  質的信号・質的特性系、量的信号・量的特性系、質的信号・量的特性について解説しています。結びに第2章のタイル実験について田口先生が新たに「今だったらこういう実験をやっている」と提示された、パラメータ設計の動特性アプローチに基づく実験計画がタイル実験の今日的計画として解説されています。


QCストーリーとダグチメソッドを含めた広義の実験計画法を組み合わせた範囲で、SQCの基本について余り数式など多用せずに分かり易く解説されています。問題の発見と解決のための強力な科学的手法としてSQCの活用が及ぼす経営に対するインパクトは、遅効性肥料みたいなもの。根っこの成長や日々の変化は、目立たず、微々たるものかも知れませんが先々には、大きな収穫をもたらすものと確信します。企業組織にあって現場を預かる長たるビジネスパーソンの方は、是非、読んでおきたい一冊です


SQCの基本―問題の発見と解決の科学
日本規格協会
宮川 雅巳(著)
発売日:2008-02
発送時期:通常3~5週間以内に発送
ランキング:11903


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 SQCは論理・観察・実験による第2の方法
  1.1 近代科学の研究法
  1.2 現代的SQCの体系
第2章 SQCのエクセレント事例
  2.1 物語 (前半)
  2.2 解説 (前半のポイント)
  2.3 物語 (後半)
  2.4 解説 (後半のポイント)
第3章 基本的な考え方
  3.1 基本は場合分け
  3.2 最も重要な層別
  3.3 アブダクションによる原因の推測
第4章 SQC手法と層別
  4.1 パレート図における層別
  4.2 ヒストグラムにおける層別
  4.3 散布図における層別
第5章 SQCでの品質とコスト
  5.1 SQCの品質はバラツキなり
  5.2 品質を下げずにコストを下げる
  5.3 品質特性の合理的選定
第6章 SQCで役立つ計画的に採取したデータ
  6.1 データは目的に則して計画的に採る
  6.2 観察データを実験データに近づける
  6.3 計画的に採取した3元配置データの解析例
第7章 SQCにおける実験計画法
  7.1 因果関係究明の実験
  7.2 フィッシャーの実験計画法
  7.3 直交表実験
  7.4 部品探索法
第8章 SQCでの統計モデル
  8.1 和の分布
  8.2 差の分布
  8.3 最小値の分布
  8.4 最大値の分布
  8.5 切れた分布
  8.6 中途打ち切りデータの分布
  8.7 偏ったサンプリングによる分布
第9章 平方和の分解と分散分析
  9.1 処理の比較はバラツキを基準に
  9.2 平方和の分解はピタゴラスの定理
  9.3 繰返しのない二元配置の場合
  9.4 繰返しのある二元配置の場合
  9.5 平方和の分解から分散分析へ
  9.6 3元配置データの分散分析
第10章 SQCにおける回帰分析
  10.1 予測のための回帰分析
  10.2 変動要因解析のための回帰分析
  10.3 因果的効果推測のための回帰分析
第11章 タグチメソッドの真髄は信号因子
  11.1 タグチメソッドとは
  11.2 質的信号・質的特性系
  11.3 量的信号・量的特性系
  11.4 質的信号・量的特性系
  11.5 タイル実験の今日的計画


 






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 ISO9001:2000(JSIQ9001:2000)規格の7.3項:「設計・開発」では、『レビュー』、『検証』、『妥当性確認』とチェックの関所が観点を変えて設定され、変更管理についてもシビアな管理が要求されています。


 これは、川上(すなわちオフライン)側で顧客の製品に対する要求事項と組織が提供する製品との大きなズレが生じ勝ちなためであり、製品に及ぼす川上(すなわちオフライン)側のインパクトが大きいためと考えられます。


 昨今の企業経営において設計・開発なども含めた間接部門の生産性の向上が課題とされています。


 また同業他社との競争優位を確立する上で、質の高い安定した製品を一気に市場に送り出すことが強く求められてきています


 品質工学は、タグチメソッド(Taguchi Methods)と呼ばれ、創始者は、田口玄一先生で、品質とコストの和を一つの経済的な尺度で評価することの重要性を説いて、その和の最小化(すなわち、企業側の論理ではなく、顧客側から見て企業の利益と顧客側の損失とがバランスするような経営)をすることを意図しています。


まさに設計・開発なども含めた間接部門の生産性の向上がターゲットとなっています。


そして間接部門とライン部門とがしっかりと連携し、品質工学が社内の共通基盤になっていれば、一気通貫の仕組みを通じて大きな成功が見えてくるように思われます。


 品質工学の分野としては、 開発設計段階(生産に入る前のオフラインでの品質工学)、 生産段階(生産のオンラインでの品質工学)、 MT法マハラノビス・タグチメソッド) がその体系になります。


本日は、品質工学の基本事項の柱として、オフライン対策のパラメータ設計オンライン対策の工程の診断と調節とを品質工学の入門者向けに分かり易く解説している本を紹介します。


本書:「ベーシック品質工学へのとびら」です。


本書は、田口 玄一 先生と横山 巽子 先生の共著にて、2007年9月に日本規格協会より発行されています。


 本書は、日本規格協会の通信教育コース『初心者のための品質工学入門』に採用されているテキストをベースに、実際の受講者から の質問事項等を考慮してより分かりやすく加筆修正されたとのことです。


本書の帯には、本書の意図している要点について以下のように書かれてあります。


品質工学の基本的考え方をわかりやすく説明


これから学ぼうとする技術者の社内教育に最適



本書は、10章から構成されています。各章の終わりには、その章の理解のための演習問題が添付されています。


第1章では、「品質工学概論
として、品質工学における品質とコストの考え方についてとくに品質を「その製品が出荷後に社会に与えた損失」との経済的な測度としての見方を取り、品質とコストの最小化が品質工学のターゲットとの品質工学の考え方の概要を解説しています。


第2章では、「生産現場における品質水準の評価と改善
として、品質水準の評価の仕方に関わる2乗和の分解の方法、変動・分散の期待値の定義とその意味の解説、分散分析表の作成、誤差分析などの基礎を解説しています。

 
第3章では、「SN比入門
として、入出力の関係をもつ動特性の2乗和の分解、動特性のSN比、その計算手順、望目特性のSN比、その他の静特性のSN比などについて計算例を挙げて解説しています。


第4章では、「機能性評価とSN比
として、設計段階で製品に要求されている機能だけでなく、機能を果たすために取られている技術的手段が、種々のノイズの下で安定して機能するかどうかを評価するための、機能性評価のためのSN比の計算について、誤差の調合と2乗和の分解、調合誤差がある場合の2乗和の分解とSN比、基準点比例式によるSN比などについて計算例を挙げて解説しています。


第5章では、「パラメータ設計入門
として、機能の安定性の改善、安定性の良い設計を進める方法として、成型の最適化の例について、SN比がよくなる制御因子の組合せ条件を見出すパラメータ設計の基本を解説しています。パラメータ設計の標準的な手順として、L18直交表による実験のわりつけ等を解説し、金型寸法と成型品寸法の関係式について、実際の型設計での収縮率の推定などを解説しています。またこの章の注で代表的な直交表、とくに3水準系について解説しています。


第6章では、「パラメータ設計による設計研究
として、機能の安定性の改善、安定性のよい設計を研究する方法としてのパラメータ設計の機能のバラツキをSN比で改善し、目標値への調整を後で行うような方法による2段階設計などの設計研究への応用について解説し、さらにテストピースによるスクリーン印刷の設計研究の事例について解説しています。


第7章では、「目的機能のSN比と合わせ込み
として、リニアな関係がない場合にも目的機能の特性を取り扱える標準SN比についてどのような機能性評価を行うかをアノード電流の機能性評価、スライディングによる水準値の設定、外側のわりつけとデータ、標準SN比の最適条件、目的機能へのチューニングといった事例について解説しています。


第8章では、「シミュレーションによるパラメータ設計
として、理論式やシミュレータによるシミュレーションを活用したパラメータ設計について、電源回路のパラメータ設計、プリンタカラーリボンのシフト機構の設計などの事例について解説しています。


第9章では、「計測誤差とSN比
として、計測分野に関するSN比の取扱を解説しています。計測器による計測誤差とSN比について、計測の誤差、計測分野のSN比に必要な3要素(校正式の種類、信号因子の取り方、誤差因子の取り方)、実物による信号因子の代表例、さらにサイレン用ホーンスピーカーの製造の事例を取り上げ、パラメータ設計による計測のSN比改善の手法などを解説しています。


第10章では、「製造工程の管理
として、オンライン品質工学による工程水準維持ならびに故障予防などの工程管理の概要と製品特性による工程管理、合格・不合格による工程管理、オンラインとオフラインなどについて解説しています。


品質工学の創始者によるMT法(マハラノビス・タグチ)を除いた品質工学についてこれから学ぼうとする技術者にまさに扉を開いてくれる教科書です。


ベーシック品質工学へのとびら
日本規格協会
田口 玄一(著)横山 巽子(著)
発売日:2007-09
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:16461


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 品質工学概論
第2章 生産現場における品質水準の評価と改善
第3章 SN比入門
第4章 機能性評価とSN比
第5章 パラメータ設計入門
第6章 パラメータ設計による設計研究
第7章 目的機能のSN比と合わせ込み
第8章 シミュレーションによるパラメータ設計
第9章 計測誤差とSN比
第10章 製造工程の管理





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